そもそも憲法とは、国民が国家にしばられるのではなく、
国民が国家権力を制限するためのものです。
そんな中、平和憲法として親しまれ、
日本の成長を支えてきた日本国憲法。
でも、戦後66年を経て、時代の変化によって
さまざまな社会的要請が出てきています。
環境、プライバシー、地方自治など、
私たちの毎日の生活にとって
大切な新しい理念や権利を憲法に加えていく必要があります。
また、議論の焦点の一つ、第9条については、
戦争の永久放棄、平和主義の定めは守りつつ、
自衛隊の存在や国際貢献について議論していく必要があります。
もちろん、現行憲法が掲げている「恒久平和主義」
「基本的人権の尊重」「国民主権」という理念は
永久に守り抜くべきものです。
つまり、現在の憲法を守りながら、
未来を見据えて新しい理念や権利を補強する。
これが公明党の「加憲」案です。
いま、憲法改正の手続きを定めた第96条について、
憲法改正の内容を明らかにしないまま、
変えようという意見があります。
日本国憲法は、世界の多くの国がそうであるように、
一般の法律より変えにくい「硬性憲法」です。
政治や政権の都合によって
ふらふら変えることが出来ないように、
いわばがっちりとした耐震構造になっているのです。
「なぜ憲法を変えるのか」「憲法のどこを変えるのか」
という議論が深まっていない中で、
この第96条を先行して変えることに、
国民の理解が得られるとは思いません。
今の日本をつくった素晴らしい憲法を守りながら、
時代に合うように加憲していく。
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