

公的年金の加入者は全体で約6800万人。このうち「2年間、まったく保険料を納めていない」という保険料未納者は、320万人で5%未満です=図参照。「3カ月分、滞納中」「先月分、忘れていた」という人は多いですが、大半は保険料を納めているのです。
少子高齢化で将来不安が広がっていた年金財政は、2004年改革という〝大手術〟で健康回復。5年ごとの〝定期検診〟(09年財政検証)でも、「安定して推移している」と太鼓判が押されています。将来の年金制度のさらなる安定には、制度の前提にかかわる経済対策や少子化対策を充実させることが大切です。さらに、より安心できる年金制度とするために、与野党で合意を形成し、改善していくことが必要です。

現行の公的年金制度では、厚生年金は支払った保険料の2.3倍、国民年金でも1.5倍以上、受け取れます。その意味で、若者の老後の貯蓄として最も信頼できる有利な「保険商品」ともいえます。また、もしあなたが交通事故などで障がいを負った場合、家族やパートナーなどに重い経済的負担が掛かることになります。それでも保険料の支払いや加入手続きを行っていれば、「障害基礎年金」が受けられるのです。障害基礎年金は、障がいを負うまでの加入期間のうち、3分の2以上の保険料を納めるなど一定の要件を満たせば支給されます。万が一、亡くなった場合でも、「遺族基礎年金」が遺族(子のある妻または子)に支給されます。公的年金には民間の保険商品にはない、おトクな特典があるのです。

公明党は25年間の長期にわたり保険料を納めなければ年金を受給できない現行の仕組みを改め、10年に短縮することを提案しています。また、夫婦で年収が200万円未満など所得の低い人に対しては、年金額を上乗せ支給することを主張。パート労働者の厚生年金適用拡大なども訴えています。実はこれらの対策は、政府が決めた「社会保障と税の一体改革」大綱の中にも明記されています。民主党は野党時代から「抜本改革」を主張しながら、大綱で示されたのは現行制度の充実策ばかり。つまり公明党の提案の方が、より現実的だったと認めたようなものです。
