用語解説

【あ】

あっせん利得処罰法

政治家が口利きの見返りに報酬を得ることを禁じるために、平成13年3月1日に施行された法律です。正式には「公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律」といいます。
この法律では、公職にある者(国会議員、地方公共団体の議会の議員又は長)が請託を受け自分の影響力を使い、国や地方公共団体(資本金1/2以上を出資する法人を含む)が締結する契約をあっせんし、報酬を得た場合3年以下の懲役に処せられます。
また公設秘書によるあっせん利得は、2年以下の懲役に処するとされています。
利益を供与した側は、1年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処するとされています。

【か】

官製談合防止法

国や自治体などの職員が談合を主導する「官製談合」を防ぐために作られた法律です。
職員が談合を指示したり、受注者の指名を行ったり、予定価格などを事前に漏らしたりした場合、官製談合として公取委が官庁などに改善処置を要求します。官庁等は調査結果を公取委に報告する義務があり、談合に関与した職員が故意で行った場合、または重大な過失があった場合はその職員に損害賠償を求めることができます。

【き】

企業・団体献金

企業(法人)や労働組合など、団体が行う献金が企業・団体献金です。
企業団体献金は政財癒着に繋がるという批判も多い。企業による団体献金には「見返りを求める」というイメージがあり、企業は政治家を献金によってコントロールしようとする可能性もあります。
このため、企業との癒着を防ぐ意味で、企業→政治家個人への献金禁止や年間の献金上限額などが設けられていますが、抜け道もあり、現状は完全に規制できているとはいえません。アメリカでは企業の献金よりも個人の献金の方が主流で、献金の健全性が保たれています。

【こ】

個人献金

政党や政治家が活動するための資金を寄付することを献金といいますが、このうち個人が寄付するのが個人献金です。
個人献金は、個人が自主的・主体的に政治に参加するひとつの方法であり、企業・団体などが行う献金よりも利害関係を伴う恐れも少ないとされています。

【さ】

歳費

歳費とはサラリーマンの給与にあたるものです。議員になった国会議員には、国会議員の歳費を規定する法律に基づいて年間2000万円以上の歳費が支払われます。
また歳費とは別に、移動や文書作成、送付などのための費用や秘書給与なども公費で支払われます。

【し】

資金管理団体

政治家(候補者)が代表を務め、その者のために政治資金を集める事のできる政治団体のことです。
資金管理団体の届出をした人は、政治活動に関する寄付を政党から受ける事ができ、その額に制限はありません。またその人がその資金管理団体に対して寄付を行う場合も金額の制限はありません。これは資金管理団体だけの特典です。
資金管理団体は政治家(候補者)一人につき1つしか指定することができず、不動産などの取引についても規制されています。
また光熱水道費、備品・消耗品費及び事務所費について5万円以上の部分について支出の明細の収支報告書への記載の義務付けるとともに領収書の写しの添付が必要です。

【せ】
  • 政治資金

    政治資金とは、政党、政治団体、個人などが、政治のために使う資金のことです。
    財源としては、個人、企業・団体の寄付、政党交付金、政治資金パーティなどがあります。
    政治資金は収支について政治資金規正法によって厳しく定められており、公職選挙法、政党助成法などの規定により公開されます。
    政治資金の公開に関しては、政治団体の収支については政治資金規正法に基づき、政治資金収支報告書を、総務大臣または都道府県の選挙管理委員会に対し毎年提出しなければならない。

  • 政治資金規正法

    政治資金の流れを透明化するために1948年に制定された法律です。
    政治団体や政治家などによる政治活動が、公明かつ公正に行われるように、政治活動のための資金の収支の公開や、そのやり取りを規正して、民主政治の健全な発展に寄与することを目的としています。
    政治家や政治団体が取り扱う政治資金について、政治資金収支報告書の提出義務を課し、政治活動に関する寄付や政治資金パーティーなどの制限、株式などによる投機的運用の禁止など政治資金の取り扱いを規制しています。
    大きな不祥事が起こるたびに改正されていますが、まだまだ完全とはいえません。

    1975年に田中角栄首相の金脈問題が起きた際に全面的に改正され、政治団体の収支公開も強化されました。
    1988年のリクルート事件を契機に、選挙制度と政治資金制度の抜本的な改革が大きな政治課題として浮上し、1992年、宮澤内閣の時に政治資金パーティーに関する規制、政治団体の資産公開、政治資金の運用の制限などが決められました。
    さらに1994年、選挙制度改革・政党助成制度の導入と併せて大幅な改正が行われ、企業・団体からの寄付の対象は政党(政党支部)、政治資金団体、資金管理団体に限定されました。

  • 政治資金団体

    政治資金団体とは、政党に資金の援助をするための団体です。
    政治資金団体は政党が政治資金規正法に基づいて届出をして認められた団体で、政党の献金の受け皿となり、資金の流れを透明化することを目的に作られました。
    政治資金団体は政党だけが設立する事ができ、その数は1つに限られます。
    政治資金団体は団体献金を受け取ることができます。また、寄付をした人は政党等寄付金特別控除を受けることができます。
    一方、政治団体には独自の規制もあり、会計帳簿、明細書及び領収書等についての監査を受け、政治資金収支報告書を提出しなければなりません。

  • 政治資金パーティー

    政治資金パーティーとは、政治団体が政治資金を集めるために開催する有料のパーティーです。
    政治資金パーティーは政治資金規正法で厳しく規定されており、開催した場合は収支について政治資金収支報告書を作成し、総務省と都道府県選挙管理委員会に届けることになっています。

  • 政党交付金

    政党の活動を助成するために設けられた制度です。政党が特定の企業や労働組合、団体などから政治献金を受けることを制限する代わりに、税金で政党の活動を支援し、政党の独立性を保とうという仕組みです。
    政党交付金は、国民一人あたり250円のお金を選挙の結果によって政党に分配します。

  • ゼネコン汚職事件

    ゼネコン各社から中央及び地方政界に多額の賄賂が送られていた事件です。金丸信元自民党副総裁の脱税事件で押収された資料をきっかけになり明らかになりました。
    1993年から1994年にかけて、当時建設大臣だった中村喜四郎氏を始め、竹内藤男茨城県知事、本間俊太郎宮城県知事、石井亨仙台市長など、計32人が起訴されるという大規模な事件に発展しました。
    裁判では公判中に死亡した竹内藤男元茨城県知事を除き、全員の有罪が確定しました。

【に】
  • 西松建設事件

    西松建設のOBなどを代表とした政治団体を通じて大物政治家などへの違法な献金が行われた容疑で西松建設幹部と国会議員秘書など計5人が立件された事件です。
    献金は小沢一郎元民主党代表に対する小沢ルート 、村井仁元長野県知事に対する村井ルート、二階俊博元経済産業大臣に対する二階ルートなど複数のルートで行われ、そのうち小沢元代表にからむものが、いわゆる「陸山会事件」として現在でも係争中です。
    当時民主党代表だった小沢氏は2009年4月、このような疑惑に対して記者会見を行い、企業・団体献金の即時全面禁止を表明するなどして対抗しました。その後、「企業・団体献金の全面禁止」は民主党のマニフェストに盛り込まれましたが、民主党が政権を取ったにもかかわらず、いまだに実現されていません。

  • 日歯連闇献金事件

    自民党橋本派の橋本龍太郎元総理、野中広務元自民党幹事長、青木幹雄自民党参院幹事長が日本歯科医師会の臼田貞夫会長から1億円の献金を受け取りながら収支報告書に記載しなかったため、政治資金規正法違反に問われた事件です。
    橋本派幹部の村岡兼造橋本派会長代理が在宅起訴されましたが、橋本、青木は証拠不十分で不起訴、野中は起訴猶予となりました。
    その後、検察審査会は「起訴猶予は不当である」とする議決を行いましたが3人は起訴される事はありませんでした。

【り】

リクルート事件

株式会社リクルートが関連会社リクルート・コスモス(現 コスモスイニシア)社の未公開株を、中曽根康弘、竹下登、宮澤喜一、安倍晋太郎、渡辺美智雄など大物政治家に、店頭公開前に譲渡していた大規模贈賄事件です。
90人を超える政治家がこの株の譲渡を受けており、贈賄側の会社経営者や、収賄側の政治家や官僚らが次々に逮捕され、当時の政界・官界を揺るがす、一大スキャンダルとなりました。
このとき大蔵大臣だった宮澤喜一は「秘書が自分の名前を利用した」と釈明し、これ以降、不都合なことを秘書の責任とする言い訳が多くの政治家に使われるようになりました。

【ろ】

ロッキード事件

1976年7月、全日空の新機種導入にからみ、前の内閣総理大臣・田中角栄が、受託収賄と外国為替・外国貿易管理法違反の疑いで逮捕された事件。田中以外にも運輸政務次官佐藤孝行や元運輸大臣橋本登美三郎の2名の政治家が逮捕されました。
また、全日空社長の若狭得治、ロッキードの販売代理店の丸紅の役員、右翼の大物・児玉誉士夫や、国際興業社主の小佐野賢治も逮捕されました。