「筆談等お受けします」

公明新聞:2018年1月16日(火)付

コミュニケーションボードの導入を喜び合う加茂さんと山本市議コミュニケーションボードの導入を喜び合う加茂さん(右)と山本市議

聴覚障がい者などに配慮
山口市の全投票所にボード

山口市の選挙管理委員会はこのほど、聴覚障がい者など意思の疎通に配慮が必要な人のために「コミュニケーションボード」を作成。山口県知事選(18日告示、2月4日投票)から市内全投票所に配置される。公明党の山本敏昭市議が提案し、実現した。

ボードはA4サイズ。表に「筆談等お受けします」の表記と、難聴であることを伝える「耳マーク」が施され、裏には「投票の仕方が分からない」などのよくある質問例と回答がイラスト付きで紹介されている。

ボード導入に至った経緯は、障がい者への理解を促す山口県「あいサポーター研修」の講師で、聴覚障がい者の加茂由喜枝さんが山本市議に相談を持ち掛けたことから始まる。

昨年10月の衆院選で、期日前投票所を訪れた加茂さんは「耳マーク」のプレートを携帯していたが適切に対応されず、「市職員に、唇の動きで話の内容を読み取るためマスクを外してほしいと伝えたが相手にされず、涙が出た」という。

加茂さんから相談を受けた山本市議は昨年12月の市議会本会議でボードの導入を主張。選管側は、その場で導入する方針を示した。

加茂さんは「議会質問を傍聴したが、私たちにも分かりやすく、ゆっくり話してくれた。山本市議は聴覚障がい者の理解者」と喜び、山本市議は「ボードは行政側の少しの努力でできること。声を届けてもらい本当に良かった」と話していた。

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