編集メモ

公明新聞:2017年9月25日(月)付

国民に信を問える代物か
野党共闘

次期衆院選がメインテーマとなった24日のNHK番組「日曜討論」では、民進、共産、自由、社民の4党の“共闘”が議題に上った。候補者の一本化を模索しているというが、その実は選挙目当ての野合にすぎず、政権選択の選挙で国民に信を問うというには、あまりに“お粗末”なものであることが明白となった。

民進党の大島敦幹事長は、“野党共闘”に関して「一対一の構図にしてくれという多くの皆さんの声を受け止めたい」と述べ、あくまで選挙だけの連携を強調。共産党とは「基本的な政策が違うから、連立政権を組むことはないと判断している」と明言した。

共闘に積極的な共産党の小池晃書記局長は、「自衛隊に対する見解、日米安保条約に対する私どもの政策は持ち込まないことは、はっきり言っている」と民進党に配慮したものの、「本気の共闘のためには共通政策が必要だし、相互支援、相互推薦が必要」と語り、選挙だけにとどまらない連携に強い意欲を見せた。

これに対して大島氏は「相互推薦の形を取れば、政権選択の選挙でなじまない」と返答したため、両党のすれ違いが浮き彫りに。温度差を感じ取ったのか、社民党と自由党の出席者が「閣外協力だってある」「共産党とは一致できるところで、共闘して力を合わせていく」と取り繕った。だが、これでは共産党が政権に関与することに変わりはなく、やはり民進党の考え方とは異なるのではないか。

次期衆院選では、経済政策や北朝鮮問題への対応を含む安全保障政策などが問われる。これらについて、4野党としてどう取り組むか、統一した見解を国民に示せないにもかかわらず、候補者だけは一本化するというのでは無責任極まりない。(地)

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