井上幹事長の衆院代表質問(要旨)

公明新聞:2013年2月1日(金)付

公明党の井上義久幹事長は1月31日、衆院本会議で、安倍晋三首相の所信表明演説に対し代表質問を行った。要旨は次の通り。

まずこのたび、アルジェリアで発生したテロ事件により、世界の最前線で活躍する日本人が犠牲になったことは、誠に痛恨の極みであり、亡くなられた方々とそのご遺族、関係者の皆さまに衷心よりお悔やみを申し上げます。残虐で卑劣なテロへの怒りを新たにし、テロ行為は断じて許されないと断固として非難するものであります。

このような悲劇が二度と繰り返されることのないよう、邦人の安全確保や危機管理に対する政府の取り組みを強化するとともに、邦人保護の在り方を含めた幅広い検討が必要です。特に情報収集・分析体制の強化や関係国との緊密な連携を図るための外交基盤の強化が急務と考えます。

安倍総理の見解を伺います。

危機突破へ結果出す政治を
連立政権で日本再建

昨年12月の総選挙の結果を受け、公明党は自由民主党と連立政権合意を交わし、与党として政権の一翼を担うことになりました。

このたびの選挙結果は、景気・経済や外交、安全保障など、まさに内政・外政ともに危機的な状況から「日本を再建してほしい」という国民の期待の表れにほかなりません。

直近の各種世論調査を見ても、国民は安倍内閣に大きな期待を寄せており、まさに「危機突破内閣」として日本再建の結果を出すことが強く求められています。

自民党と公明党は10年間の連立政権を経て、共に野党を経験してきました。再び政権を担うに当たって、私どもは、国民の中にある多様な民意を重く受け止める謙虚な姿勢を貫かなければなりません。公明党は両党の信頼関係を基本としつつ、地域に深く根差した政党として、地方議員と国会議員のネットワークを通じて地域の実態や住民の皆さまの声を真摯に受け止め、「日本再建」の役割を果たしていく決意です。

予算案の早期成立で加速化
大震災からの復興

避難生活は32万人

安倍内閣の最優先課題は、東日本大震災からの復興と福島の再生、そして景気・経済対策です。

初めに東日本大震災からの復興と福島の再生について質問します。

間もなく大震災から2年を迎えますが、住宅再建や除染は遅々として進まず、今なお全国で約32万人の方々が避難生活を余儀なくされています。一日も早く、被災者の方々が住宅の再建や生活の再建など復興を実感できる成果を出さなければなりません。

総理は、内閣発足後初の復興推進会議で、復興の司令塔である復興庁の体制強化や「5年間で19兆円」とする復興予算枠の拡大など、復興の加速化に向けた指示を次々と打ち出されました。ここであらためて、総理に復興の加速に対する決意を伺います。

福島の再生

福島は、原発事故の深刻な影響により、今なお多くの県民が長期の避難生活を強いられ、住宅や生活再建も、ままならない状況です。また農林水産業や製造業、観光業など、あらゆる分野で厳しい状況が続いております。

福島の再生には、国の責任で長期的な視点に立った手厚い支援を講ずる必要があります。

補正予算案には、原発事故避難住民の帰還促進や営農再開支援、福島県環境創造センターの整備等が盛り込まれました。

また2013年度予算案においても、企業立地補助金や福島定住のための緊急支援交付金、長期避難者の生活拠点形成のための交付金等が盛り込まれています。福島の再生を加速させるためにも、予算案の早期成立と執行が求められます。

除染の確実な実施

福島の再生にとって最重要課題は除染です。ほとんどの地域で除染実施計画の策定を終え、除染事業に着手していますが、現地では縦割り行政の弊害による複雑な手続きや住民・地権者との交渉、仮置き場の設置、作業員の確保など、さまざまな難題が絡み合い、思うように進まない現状にあります。

それに加えて、生活圏以外の森林地帯、農業用ダムやため池などの農業水利施設はほとんど除染が進んでおりません。また本格的な除染の前提となる中間貯蔵施設や最終処分場についても、具体的な設置場所の見通しが立っていない状況です。除染を確実な軌道に乗せ、その迅速化を図ることが重要です。

加えて、国直轄の除染事業で、「手抜き」などの被災者の信頼を損ねる不適切な実態が明るみになりました。総理の指示のもと、環境省により再発防止策が講じられていますが、今後、市町村が進める除染においても、こうした問題が起こる可能性があります。全ての地域で再発防止策を徹底する必要があります。

福島の再生と除染の加速について、総理の見解を伺います。

住宅再建の課題

被災者の方々の最も切実な願いは、住宅の再建です。多くの被災者が長期にわたり仮設住宅など不安定な環境での生活を余儀なくされ、いまだに先が見えないことから不安や焦燥感が募っています。災害公営住宅の建設や高台移転など、いつ、安定した住宅に入居できるのか、そのめどを示すことが必要です。

住民の合意形成に時間がかかるなど、住宅再建には、数々の障害がありますが、一つ一つ乗り越え、着実に成果を出していかなければなりません。住宅再建に向けた取り組みについて、総理の見解を伺います。

自治体の職員不足

復興を加速させるためには被災自治体の職員の増員が欠かせません。特に、土木や建築を専門とする職員の増強がなければ、計画を具体化することはできません。被災地には現在、全国各地から数多くの自治体職員が応援で駆け付け、復興の推進力となっていますが、それでも人材は全く足りておりません。

被災自治体からは職員の増員や、応援職員に対する処遇改善、心のケアを求める切実な声が上がっています。復興計画を前に進めるためにも、さらなる自治体職員の増員とその処遇について、急ぎ取り組むべきと考えますが、総理の見解を伺います。

必要な資材・人材

被災地では、街中にうず高く積まれていたガレキこそ、撤去されつつありますが、住宅などの建築物の基礎部分はいまだにむき出しのまま、荒涼とした景色が広がっております。そうした中で「ようやく始まった」と思った工事も、中断や完成時期の延期を繰り返し、今なお復興を実感するには程遠い状況にあります。

その原因の一つは、昨年秋以降、顕著となった資材や人手の不足が深刻化していることです。資材の中でも、特に生コンクリートの不足が深刻です。復興需要の本格化を前に需給は、一層ひっ迫しております。人手も、昨年9月ころから不足が顕在化し、特に主任技術者や技能労働者の不足は深刻です。

昨年4月から11月の入札不調の発生割合は仙台市で49%、宮城県で36%にも上り、港湾工事のような大規模工事でも不調が相次ぐなど、改善の兆しは見えません。こうした資材や人手の不足が、復興の進ちょくの妨げとなることは明らかです。

太田国土交通大臣は年頭から現地に赴き、対策の必要性についていち早く言及しておられます。復興予算を早期に執行し、復興計画を進めるために必要な資材や人手の確保について、具体的な対応策を伺います。

再生医療 研究支援、規制改革が不可欠

成長戦略

代表質問する公明党の井上幹事長=1月31日 衆院本会議場次に成長戦略について伺います。

公明党は、金融政策と需要創出策を車の両輪として、まずは早急に10兆円規模の補正予算を編成すべきと主張。エネルギーや医療など今後成長が期待される分野への投資を加速する一方、防災・減災対策を集中的に行うことで、地域の雇用を守るなど具体策を提案してきました。今回の補正予算案には、そうした公明党の主張が基本的に盛り込まれており、評価するものです。

デフレから脱却し、経済成長を実現するためには、総理が所信表明演説で述べられたように、大胆な金融政策、機動的な財政政策に加え、民間投資を喚起する成長戦略を着実に進めることが肝要です。

成長戦略の柱の一つが、新技術による省エネルギーの促進、再生可能エネルギーの普及拡大、火力発電の高効率化です。なかでも再生可能エネルギーの普及拡大には、送電網の整備とともに、蓄電池の導入促進が重要であり、さらなる政策的支援が必要と考えます。

公明党は、東京電力福島第1原発事故を直視し、度重なる党内議論を経て、「原子力に依存しない社会」をめざすことを決定いたしました。自公連立政権合意では「可能な限り原発依存度を減らす」と明記され、原発依存度の低減は、この内閣が取り組むべき大きなテーマの一つです。その意味でも再生可能エネルギーの普及・拡大に思い切った投資を行うべきです。

再生医療などの成長分野の育成には、研究開発への支援と、いち早い実用化に向けた規制改革が不可欠です。総理は、改革の成果が不明確であった行政刷新会議を廃止し、規制改革会議を復活させました。幅広い規制改革分野の選定と、会議の決定事項が総理指示として確実に規制改革につながるような体制を整備すべきと考えます。

また補正予算案には、ベンチャー企業への投資を促進するため産業革新機構への出資が盛り込まれています。官民ファンドの活用は、政府の経済再生への明確な決意の表れであり、その効果が期待されます。政府の一方的な出資とならないよう留意するとともに、出資先企業の経営状況の確認など十分なチェック機能が果たされるよう求めます。

以上、成長戦略について総理の見解を求めます。

中小企業対策

中小企業対策について伺います。

公明党は、中小・小規模企業の経営力・競争力の強化のための支援体制の拡充や、経済成長の担い手として期待される女性や若者などの創業や再就職支援を通し、地域経済を活性化するよう主張してきました。

今回の補正予算案にはその主張がほぼ反映されており、施策の着実な実行と、補正予算と2013年度予算を合わせた「15カ月予算」による切れ目のない対策が不可欠と考えます。予算の執行に当たっては、支援施策を事業者が利用しやすいよう各種の相談窓口の案内など、広報活動を強化するとともに、支援が事業者の満足につながるような取り組みが重要だと考えます。

中小企業等金融円滑化法については、出口戦略として公明党が提案し、補正予算案に盛り込まれた経営改善計画策定支援や事業再生支援体制の強化、セーフティネット貸付等の拡充による資金繰り支援など中小企業再生のための政策手段を総動員するとともに、厳しい経済状況の中で、それらの施策が効果を発揮するまでの間、半年程度の延長も含めて検討すべきだと考えます。総理の見解を伺います。

「攻め」へ輸出促進策の拡充を
農林水産業

農業政策について伺います。

わが国の食料自給率は、近年、カロリーベースで40%前後と低迷しており、国民の命を支える食料の6割強を海外に依存しております。食料安全保障の観点からも、自給率を向上させることが重要であり、そのためには、農業の活性化が不可欠です。

農業は、国の基であり、国民の命を支える生命産業です。その農業を守るとともに、農業の可能性を最大限に引き出すために「攻め」の農業に挑戦する必要があります。

その第一は、新規就農者の育成・定着支援です。農業従事者は平均年齢が65歳を超え、後継者不足が深刻な半面、若者がチャレンジできる成長分野としての潜在力を秘めています。新規就農者の就業前研修の充実や農地確保支援、ビジネス展開への積極的な支援など、切れ目のない対策により、安心して農業を始められる環境を整備すべきです。

次に、経営安定対策についてです。農家の所得補償制度は、固定部分を維持しつつ、変動部分については農家からの拠出を伴う経営所得安定対策へと見直し、法制化を図るべきと考えます。

農産物の輸出支援については、海外市場の拡大に向け、国産農産物の輸出促進対策を拡充するとともに、輸出をめざす産地・農業者に対する情報提供を積極的に行うことが重要です。

民主党政権下で農業の生産基盤である農地や水利施設を維持、管理するための予算が大幅に削減されました。農業水利施設の老朽化への対応や防災・減災対策など必要な予算を確保し、農業の基盤整備の充実を図るべきです。

12年度補正予算案においては、農業農村整備事業の拡充をはじめ、新規就農・人材育成支援対策や、輸出促進対策などが盛り込まれ、「攻め」の農業が着実に前進することが期待されます。農林水産業のさらなる活性化のため、今後一層、取り組みを強化すべきと考えますが、総理の答弁を求めます。

社会保障と税一体改革


社会保障と税の一体改革について伺います。

3党の合意に基づき、昨年11月、「社会保障制度改革国民会議」の議論がスタートしました。

衆議院が解散し、各党が選挙戦にしのぎを削るさなかに、自民・民主・公明3党の実務者協議を経て、国民会議の議論を開始したことは、社会保障が国民にとって重要なインフラであり、高齢化の中でその改革が待ったなしであること、そしてその社会保障を「政争の具」にはしないという、3党の決意の表れであると確信します。

本年8月21日までという限られた期日の中で、確実に成果を挙げていけるよう国民会議における徹底した議論をお願いするとともに、それと並行して3党における実務者協議を進め、国民の期待に応えられる社会保障制度改革を成し遂げていくべきです。

社会保障と税の一体改革に向けた3党合意の意義並びに社会保障制度改革に取り組む総理の決意を伺います。

消費税の軽減税率 政府も導入検討急げ
税制改正

次に、税制改正について伺います。

与党の13年度税制改正大綱では、社会保障と税の一体改革に引き続き、消費税の引き上げに対応するための措置や、緊急経済対策と連動して、民間投資や雇用を喚起し、持続的成長を促すための政策税制、東日本大震災からの復興に対応する税制上の措置など、現下の諸課題に対応した税制改正を着実に実施することとしております。

消費税引き上げに伴う軽減税率については、「消費税率の10%引き上げ時に、軽減税率制度を導入することをめざす」、具体的な制度設計については、「本年12月予定の2014年度与党税制改正決定時までに、関係者の理解を得た上で、結論を得る」ことが盛り込まれました。

公明党は、消費税に対する国民の理解、納得を得るためにも、軽減税率の導入は必須であると考えます。

政府においても、本年12月予定の14年度税制改正決定時に向けて、軽減税率導入のための検討を早急に開始し、与党税制協議会に積極的に協力すべきです。

麻生財務大臣の答弁を求めます。

財政規律・財政健全化

財政の健全化への取り組みについて質問します。

前政権が掲げた当面の財政健全化の目標であるプライマリーバランスの半減・黒字化は国際約束であり、実現に向けて努力すべきです。長期的には、国・地方の債務残高対GDP比を安定させ、さらに引き下げるための政策努力が欠かせません。

しかし、財政健全化は経済成長と車の両輪であり、緊縮一辺倒の硬直的な財政政策に縛られて、景気を後退させてしまえば、むしろ財政健全化を遠ざけてしまうことになります。柔軟・弾力的な対応が必要です。

「強い経済」をつくる、そして、財政健全化も同時に達成していく、この難しい課題に果敢に挑戦していくことが、安倍内閣の使命であると考えます。

総理の財政健全化に向けた決意を伺います。

基本法定め推進本部設けよ
道州制

「地域主権型道州制」導入で、中央集権的な統治機構を抜本から改めることにより、住民本位の効率的な行政を行うことに加え、地域の活力を促すことができると考えます。

公明党は、道州制の基本的な仕組みを「国―道州―基礎自治体」の三層構造にすべきと考えます。道州は現在の都道府県より広い区域とし、国から移譲された権限と都道府県から承継した事務を処理。基礎自治体は市町村の区域を基礎として、同じく従来の市町村の事務および都道府県から承継した事務を処理しますが、住民に身近な事務は国、都道府県から基礎自治体に大幅に承継することを基本とします。国の役割は、国家の存立の根幹に関わること、国家的危機管理その他国民の生命と財産の保護、国民経済の基盤整備や国際社会の変化に戦略的に対応する事項などに限定します。それ以外は、道州に広く権限を移譲するとともに、国・地方の行政組織を簡素化します。これにより、国家公務員および国会議員の大幅削減が可能となり、また、国と地方、道府県と指定都市に顕在化している二重行政の解消にもつながります。

まずは、早急に仮称「道州制基本法」を制定し、内閣に道州制推進本部を設置すべきです。本部長には内閣総理大臣が就任し、諮問機関である「道州制国民会議」において約3年をかけて国民的な幅広い議論を集約した上で、その後2年をめどに道州制移行に向けた必要な法的措置を講ずるべきと考えます。

TPP

TPPについて伺います。

TPPについては、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現に向け、これまで日本が推進してきた日中韓、ASEAN+3、ASEAN+6など広域経済連携との関係性・整合性を含め、わが国のFTA戦略の全体像を描くことが重要です。前政権下において、TPPはFTAAPへの「一里塚」と位置付けられたものの、そのプロセスは明確ではありません。また、TPPに関する適切な情報提供がなされず、国民的な議論も不十分で、国益に関するコンセンサスもできていません。

国民の間には、農業への影響や食の安全などについて強い懸念があります。またTPPは、包括的な経済連携協定であり、農業ばかりでなく、医療、保険、金融、電気通信サービスなど、広く国民生活に影響を及ぼす可能性があります。

従ってまずは、国民に十分な情報提供を行い、国民的な議論を深め、その上で国益にかなう最善の道を求めるべきと考えますが、総理の答弁を求めます。

中韓との関係 早期改善が重要
外交・安全保障

外交・安全保障について伺います。

前政権における外交の弱体化が近隣諸国との関係を悪化させ、東アジア地域の不安定化を招いたことは周知の事実であり、外交の再建は安倍内閣に課せられた最重要課題の一つです。わが国の外交・安全保障の基軸である日米同盟をより強固なものとしつつ、中国や韓国など近隣諸国との関係を早急に改善することが、わが国のみならずアジア太平洋地域の平和と安定を築く上で極めて重要です。

総理は最初の外遊先として、ベトナム、タイ、インドネシアの3カ国を歴訪されました。訪問先のジャカルタで、対ASEAN外交5原則を発表されました。当初、予定されていた外交演説での発表は、アルジェリアのテロ事件を受けて中止となり、インドネシア大統領との共同会見での発表になりました。5原則で示された東南アジア諸国との連携重視は極めて重要です。総理の外交全般に対する基本方針と東南アジア諸国歴訪の意義や成果について伺います。

最後に、現在、わが国は、世界に例のない速さで進む少子高齢化や長引くデフレと円高がもたらした産業の空洞化、いつ起きてもおかしくない巨大地震や大規模自然災害の脅威、さらには東アジア近隣諸国との外交・安全保障問題など、困難な課題に直面しています。

これらの課題を乗り越えてこそ初めて、総理が所信表明で述べられた『世界中から投資や人材を引きつけ、若者もお年寄りも、年齢や障がいの有無にかかわらず、全ての人々が生きがいを感じ、何度でもチャンスを与えられる社会』を実現することができると考えます。そのためには、政治が課題解決に向けた幅広い国民の合意をつくり、国民の力と英知を結集しなければなりません。

わが党は来年に結党50年の節目を迎えます。公明党には「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」という立党の精神があります。

政治は、国民のためにあり、「大衆とともに」という精神に立てば、私は、政治が幅広い国民の合意をつくり、国民の力と英知を結集して、困難を乗り越え、日本再建を果たすことができると確信します。

公明党は、その先頭に立って闘うことをお誓いし、私の質問を終わります。

井上幹事長に対する安倍首相らの答弁(要旨)


【安倍晋三首相】

一、(東日本大震災の復興について)内閣の最重要課題の一つであり、閣僚全員が復興大臣との認識のもと、新しい東北の創造と福島県再生の加速に向けて全力で取り組む。

一、(被災地の住宅再建について)仮設住宅で不便な暮らしを余儀なくされている被災者の方々に住宅再建の見通しを提示することは重要だ。できる限り早期に工程表と住宅戸数の年度別目標を明示し、事業のスピードアップへの取り組みを進めていく。

一、(中小企業対策について)補正予算案では、公明党の意見も取り入れ、経営支援体制の強化、女性や若者の創業や就職支援などの措置を講じる。予算執行には、中小企業・小規模事業者の立場に立ち、きめ細かく広報するとともに、丁寧なニーズの把握や使い勝手の向上、しっかりフォローアップを行い満足してもらえるよう最大限努める。

一、(道州制について)「道州制基本法」の早期制定をめざし、与党で議論が行われている。政府としても連携を深めて取り組む。

【太田昭宏国土交通相】

一、(復興関連予算の早期執行に必要な資材・人材などの体制整備について)人材不足には地域内外の建設企業で結成するJV(共同企業体)制度の活用に取り組んでいる。生コンなどの資材不足は、原料の広域的調達やプラント増設などの対策を進めていく必要がある。被災地の実情や要望を的確にくみ取りながら、被災者の方々が復興の加速を実感できるよう全力で取り組んでいく。

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