“決められる政治”実行

公明新聞:2012年7月17日(火)付

参加者を握手で見送る松副代表、いなつ氏=16日 北海道留萌市参加者を握手で見送る松副代表(右)、いなつ氏(左)=16日 北海道留萌市

国政報告会で松、いなつ氏 地域活性化にも全力
北海道留萌市

公明党の松あきら副代表は16日、北海道留萌市で開かれた、いなつ久衆院議員(次期衆院選予定候補=北海道10区)の国政報告会に参加し、あいさつした。これには政治評論家の森田実氏が出席し講演】を行った。

松副代表は社会保障と税の一体改革をめぐる修正協議に公明党が加わった経緯について説明。「民主党と自民党の協議では増税先行になってしまうところに公明党が歯止めをかけた。低所得者対策や景気回復策など、公明党のさまざまな主張を盛り込ませることができた」と述べ、「国際社会から信頼を得る“決められる政治”を行うのが公明党だ」と訴えた。

また、国が昨年、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)を胃がんの発がん因子であると認めたことに触れ、「ピロリ菌の除菌治療の保険適用に向けて全力を尽くしていく」と述べた。

いなつ氏は、留萌・空知地域の潜在力の高さを強調。留萌管内には日本有数の風力発電の施設があるにもかかわらず、送電網が脆弱で送電量が制限されていると指摘し、「国の政策で送電網の整備をしていくことを提案している」と報告した。

さらに、いなつ氏は同地域が日本で最も食料自給率の高い地域の一つであるとし、「農業の発展へさまざま後押しをしていきたい」と決意を表明した。

政治評論家・森田実氏の講演(要旨)
人に尽くす公明党に期待
一体改革 3党協議 「増税前にデフレ脱却」は正論


16日に開かれた北海道留萌市での国政報告会における政治評論家・森田実氏の講演要旨は次の通り。



森田実氏作家の徳富蘆花は、「国家の実力は地方に存する」と言っているが、これは事実だ。地方が栄えて、初めて国が栄える。地方に実力が付いて、初めて国の実力が付く。

その面では、戦後の経済運営にはゆがみがあった。あまりに地方の力を大都会、特に東京中心の関東圏に集中させ過ぎた。それをやるにしても何倍にもゆっくりした速度で進むべきだった。

これを元に戻していくのは国の力でやるしかない。政治が全力で地方の力を盛り上げる必要性がある。そうしたことをやる責任が今の政治家にはある。

今の政治の局面はよくない状況にある。政治を行う者には、人々のため、公のため、人の幸せのために尽くすことが根本にないといけない。「自分さえ良ければ主義」は少なくとも政治は絶対にとってはいけない。

私が公明党に日本を担ってほしいと思うのは、人のために尽くすことを常に念願しているからだ。これが政治の精神でなければならない。日本の柱になってもらいたい。

(公明党の)地方議員の皆さんも人一倍、熱心に働いている。長期不況が続いているが、丸一日、その不満を聞いている議員もいるだろう。そういう人たちが、中央の公明党を支えている。

社会保障と税の一体改革に関連し、公明党が民主、自民との3党協議に加わった。デフレ不況を突破することが日本の最大の課題だ。公明党は、これができなければ増税は了承しないと主張し続けてきたが、正論だ。その結果、防災・減災のために重点投資すると法律に入った。

関連法案は衆院を通過したが、マスコミは「無駄なバラマキ」と批判した。なぜ子どもの命を守るための耐震工事に反対なのか。国民の命を守ることは国の義務であり、政治の責任だ。

今の日本の政治に欠けているものは、真面目、誠実、勤勉だ。私は政治家のウソを危惧している。民主党の公約違反を許したら、“天下御免のウソつき”がまかり通る。世界で日本人が信頼されているのは、誠実だからだ。誠実な公明党に期待している。

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