事業者、家族の心情聞く
介護総点検 3週間、全議員総出で
党山口県本部
「訪問調査」を集中実施
公明新聞:2009年11月17日付
公明党山口県本部(桝屋敬悟代表=前衆院議員)は、「介護総点検」運動の柱の一つである「訪問聞き取り調査」について、16日から3週間で、全議員がそれぞれ(1)介護事業者3社(2)要介護者・家族3軒(3)地元自治体??に当たる調査活動を開始した。同県本部の議員による訪問聞き取り調査の現場を追うとともに、活動のポイントを桝屋県代表に聞いた。
石丸典子県議と山下和明防府市議は16日、防府市にある社会福祉法人「ひとつの会」を訪れ、入所者と和やかに懇談した後、調査票をもとに防府事業部の阿部正晴施設長らから話を聞いた。
ひとつの会は、山口県内3市で事業を展開。防府市では、ケアハウスあいおい苑(定員50人)、グループホーム笑生苑(定員18人)、グループホーム笑生苑より愛(定員9人)を運営している。
聞き取り調査の席上、阿部施設長らは、介護職員処遇改善交付金の対象が介護職に限られている点について、「施設には看護職や事務職もいて、彼らも何とかしてあげたい」と述べた。グループホームの課題については、「重い認知症は徘徊などで常に目が離せなくなるが、要介護度別の介護報酬はほとんど変わらない」と指摘した。
介護が雇用の受け皿として期待されている点について、欧州で研修を受けた職員は、「資格だけとっても、意欲や現場の経験が足りなければ、かえって高齢者を混乱させる」とし、「教育や福祉が無料の国では、介護職員は公務員であり、適応性の検査に基づいて介護分野に人材が充てられる」「適応力があるため職場に定着でき、高齢者とも深い信頼関係が築ける」などと述べた。
このほか、介護の費用負担は国民年金だけで支えるのが難しいことや、施設の設置基準が厳しく、事業者としては、職員の待遇改善に費用を充てにくい点も指摘した。
一行は続いて、防府市在住の谷村武子さん宅を訪れ、懇談。武子さんの夫・幸助さんは、脳梗塞で右半身が動かなくなり、約6年の在宅介護の後、特別養護老人ホームに入所した。武子さんは、自らの経験を通して、高齢者同士で介護を行う老老介護のつらさを丁寧に説明。また、「自分が介護を受けることになったとしても、子どもたちに負担をお願いするのは心苦しい」などの心情を吐露した。
現場の本音、 引き出す
桝屋敬悟県代表(前衆院議員)
「介護総点検」には街頭アンケートやユニーク事例のリストアップなどもあるが、運動論としては、この「訪問聞き取り調査」が最重要の柱だと認識している。調査票に記入してもらうだけなら5分で済む。しかし、重要なのは、現場の本音、ニーズ(要望)をどう引き出すかだ。
そこで、山口県本部では、焦点を絞って取り組むことを決めた。
一つは、介護職員の処遇について実態を把握すること。介護職員の給与を引き上げる処遇改善交付金は、対象が限られ、事務員などとの待遇に差が出ることを懸念して、全国でも約3割の事業所が申請をしていない。また、来年度からは交付要件に、介護職が将来進む経歴を示すキャリアパス(能力アップの道筋)を明らかにすることが加わるが、立場と給料が保障されることを歓迎する一方で、責任も増すことに不安を感じる介護士も少なくない。各施設や事業所がキャリアパスを本当に展開できるのか、まずは、実態を知ることが重要だ。
二つめは、利用者の負担についてだ。利用者は保険料の1割負担だけでなく、ホテルコストといわれる食費や居住費も負担しなければならない。しかし、これは、とても年金では賄えず、結局は家族が負担せざるを得ない。家族の負担が行き過ぎれば、社会全体で高齢者を支えるという、介護保険制度の根幹を揺るがしかねない。
この2点が最大の焦点だと考えている。
街頭アンケート
神奈川で古屋さん
公明党の古屋範子女性局長(衆院議員)は16日、神奈川県相模原市の相模大野駅前で、「介護総点検」の街頭アンートを実施した。
これには、相模原市議会公明党(関山由紀江団長)のメンバーとともに、公明党相模南総支部の女性党員も参加した。
街頭演説で古屋さんは、団塊の世代が75歳を迎える2025年には、要介護者が急増すると指摘。
また、「すでに単身の高齢者世帯が増え、“老老介護”の問題が現実のものになっている」とし、誰もが直面する介護をテーマに「生活現場の声を国や地方に届けるのが総点検運動の役割」と訴えた。
街頭アンケートでは、現在、父親を介護しているという50代の男性から、「自らも生活保護となり、どこに相談すれば良いか分からない」との切実な声が。また、ケアマネジャーとして10年近く働いている女性からは、「職員の給料をアップしてほしい」との意見が寄せられ、古屋さんは、その一つ一つに耳を傾けた。
石丸典子県議と山下和明防府市議は16日、防府市にある社会福祉法人「ひとつの会」を訪れ、入所者と和やかに懇談した後、調査票をもとに防府事業部の阿部正晴施設長らから話を聞いた。
ひとつの会は、山口県内3市で事業を展開。防府市では、ケアハウスあいおい苑(定員50人)、グループホーム笑生苑(定員18人)、グループホーム笑生苑より愛(定員9人)を運営している。
聞き取り調査の席上、阿部施設長らは、介護職員処遇改善交付金の対象が介護職に限られている点について、「施設には看護職や事務職もいて、彼らも何とかしてあげたい」と述べた。グループホームの課題については、「重い認知症は徘徊などで常に目が離せなくなるが、要介護度別の介護報酬はほとんど変わらない」と指摘した。
介護が雇用の受け皿として期待されている点について、欧州で研修を受けた職員は、「資格だけとっても、意欲や現場の経験が足りなければ、かえって高齢者を混乱させる」とし、「教育や福祉が無料の国では、介護職員は公務員であり、適応性の検査に基づいて介護分野に人材が充てられる」「適応力があるため職場に定着でき、高齢者とも深い信頼関係が築ける」などと述べた。
このほか、介護の費用負担は国民年金だけで支えるのが難しいことや、施設の設置基準が厳しく、事業者としては、職員の待遇改善に費用を充てにくい点も指摘した。
一行は続いて、防府市在住の谷村武子さん宅を訪れ、懇談。武子さんの夫・幸助さんは、脳梗塞で右半身が動かなくなり、約6年の在宅介護の後、特別養護老人ホームに入所した。武子さんは、自らの経験を通して、高齢者同士で介護を行う老老介護のつらさを丁寧に説明。また、「自分が介護を受けることになったとしても、子どもたちに負担をお願いするのは心苦しい」などの心情を吐露した。
現場の本音、 引き出す
桝屋敬悟県代表(前衆院議員)
「介護総点検」には街頭アンケートやユニーク事例のリストアップなどもあるが、運動論としては、この「訪問聞き取り調査」が最重要の柱だと認識している。調査票に記入してもらうだけなら5分で済む。しかし、重要なのは、現場の本音、ニーズ(要望)をどう引き出すかだ。
そこで、山口県本部では、焦点を絞って取り組むことを決めた。
一つは、介護職員の処遇について実態を把握すること。介護職員の給与を引き上げる処遇改善交付金は、対象が限られ、事務員などとの待遇に差が出ることを懸念して、全国でも約3割の事業所が申請をしていない。また、来年度からは交付要件に、介護職が将来進む経歴を示すキャリアパス(能力アップの道筋)を明らかにすることが加わるが、立場と給料が保障されることを歓迎する一方で、責任も増すことに不安を感じる介護士も少なくない。各施設や事業所がキャリアパスを本当に展開できるのか、まずは、実態を知ることが重要だ。
二つめは、利用者の負担についてだ。利用者は保険料の1割負担だけでなく、ホテルコストといわれる食費や居住費も負担しなければならない。しかし、これは、とても年金では賄えず、結局は家族が負担せざるを得ない。家族の負担が行き過ぎれば、社会全体で高齢者を支えるという、介護保険制度の根幹を揺るがしかねない。
この2点が最大の焦点だと考えている。
街頭アンケート
神奈川で古屋さん
公明党の古屋範子女性局長(衆院議員)は16日、神奈川県相模原市の相模大野駅前で、「介護総点検」の街頭アンートを実施した。これには、相模原市議会公明党(関山由紀江団長)のメンバーとともに、公明党相模南総支部の女性党員も参加した。
街頭演説で古屋さんは、団塊の世代が75歳を迎える2025年には、要介護者が急増すると指摘。
また、「すでに単身の高齢者世帯が増え、“老老介護”の問題が現実のものになっている」とし、誰もが直面する介護をテーマに「生活現場の声を国や地方に届けるのが総点検運動の役割」と訴えた。
街頭アンケートでは、現在、父親を介護しているという50代の男性から、「自らも生活保護となり、どこに相談すれば良いか分からない」との切実な声が。また、ケアマネジャーとして10年近く働いている女性からは、「職員の給料をアップしてほしい」との意見が寄せられ、古屋さんは、その一つ一つに耳を傾けた。
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2012年5月25日付


