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主張経済運営の“甘さ”が鮮明に

公明新聞:2009年10月8日付

株安・円高、失業増など課題は山積

現実味増す「鳩山不況」

 政権交代をきっかけに、最悪期を脱した日本経済が再び失速する「鳩山不況」が現実味を帯びてきた。経済運営への懸念が強い鳩山新政権の“甘いかじ取り”が具体化し始めた格好だ。

 言うまでもなく、最近の景気上昇は、前政権が講じた経済対策が下支えしているが、これらの効果が年末年始に薄らぐことは明らか。このままでは、ようやく上向いた景気が腰折れする「二番底」に陥りかねない。

 新政権は、マニフェストで掲げた“目先の施策”の実施へ財源探しに躍起だが、この間、経済状況は厳しくなる一途だ。新政権の危機意識にも疑問を禁じ得ない。

 新政権が抱える喫緊の課題は(1)株安・円高(2)失業(3)デフレ(物価の下落が持続する状況)??の三つに絞られよう。

 このうち、株式市場は新政権の経済運営に対する警戒感が実に強い。そもそも株価は、政権交代という大きな変化があったにもかかわらず、目立った上昇は見られなかった。それどころか、1日の東京市場では、日経平均株価が約2カ月ぶりに終値で1万円台を割り込むなど下落傾向にあるのが現状だ。

 特に、亀井静香郵政・金融担当相が中小企業の債務や個人の住宅ローンなどに対する返済猶予制度(モラトリアム)を打ち出してからは、銀行の業績悪化を見越した売りが続き、銀行株が軒並み下落した。

 最近の円高・ドル安基調も株安を促す大きな要因。背景には、米国の金融緩和が長期化するとの観測があるが、藤井裕久財務相の「円高容認発言」が円高・ドル安の流れに拍車をかけたことは間違いない。

 日本企業は、今年度の為替相場を1ドル=94円50銭と想定するだけに、90円近くで推移する最近の為替相場は輸出に大きな打撃を与える。こうした不安が輸出関連企業の株売りを誘った。

 一方、雇用情勢も深刻だ。8月の完全失業率は7カ月ぶりに低下したとはいえ、有効求人倍率は過去最悪の水準が続く。雇用の悪化は、消費の下押し圧力ともなり、経済全体として大きな損失を生み出す。

 また、個人消費の低迷で物価の下落が続けば、企業収益や賃金に悪影響が生じ、それが個人消費を一段と冷え込ませる悪循環を招きかねない。日本経済が正念場を迎える中、これらの課題で新政権の手腕が問われる。

赤字国債発行にも懸念

 さらに心配なのが赤字国債の発行だ。ここにきて新政権に、来年度の税収減を賄うための赤字国債発行を容認する動きが出始めたが、これでは鳩山由紀夫首相が国債増発を否定してきた従来の方針と矛盾するではないか。こうした重要課題に対する一貫性のなさにはあきれるばかりだ。

 仮に赤字国債が大量増発となれば、長期金利の高騰を招き、住宅ローン金利の急上昇などで景気が一段と冷え込む。こんな体たらくでは、日本経済の明るい未来は期待できない。

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