ホーム > ニュース > 

主張欠かせぬ政治文書の合意

公明新聞:2009年12月8日

温暖化阻止へ地球益、人類益の視点を

COP15開幕

 京都議定書に続く2013年以降の地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が、コペンハーゲンで開幕した。

 事務レベルや閣僚級の会合を経て、最終日の18日には米国のオバマ大統領や中国の温家宝首相、日本の鳩山首相ら約100カ国の首脳が一堂に集って首脳級会合も開かれる予定だ。

 法的文書である「ポスト京都議定書」の採択は絶望的な状況にあるが、最低限、新たな枠組みの骨格を盛り込んだ「政治文書」の合意だけは欠かせない。各国は「地球益」「人類益」の視点に立って、最後まで粘り強く議論を交わしてほしい

 難航が必至とされる最大の理由は、温室効果ガスの削減目標と途上国支援のあり方をめぐって、先進国と新興国・途上国が激しく対立しているためだ。

 先進各国は新たな削減量を自らに課した上で、新興・途上側にも具体的な排出対策を示すよう要求。これに対して途上側は、温暖化の責任は化石燃料を燃やし続けてきた先進国側にあるとして、先進各国に削減目標と資金援助の一層の上積みを求めている。

 気掛かりなのは、こうした対立の構図のすきを縫って、中国など一部の新興・途上国の間から京都議定書の延長案が浮上していることだ。

 周知の通り、京都議定書は世界最大の温室効果ガス排出国である中国を「途上国」として対象外とし、同2位の米国もその枠組みから離脱している。実効性に欠ける京都議定書の延長は、温暖化問題に対する世界のリーダーたちのサボタージュとなることを指摘しておきたい。

 COP15の成否のカギを握るのは、世界の総排出量の4割を占める米中両国の動きにあることは言うまでもない。

 COP15を目前に控えた先月末、両国は2020年までの中期削減目標を相次ぎ発表した。国際社会に初めて示した具体的な数値目標であり、その意義は小さくないが、数値には失望を禁じ得ない。

 米国は「05年比17%削減」を表明したが、これは京都議定書の基準年である1990年比に換算すると数%にすぎない。日本の25%、欧州連合(EU)の2030%に比べて大きく見劣りする。中国の「05年比4045%削減」も、国内総生産(GDP)比の数値であるため、経済成長が続けば排出量も増加することになる。

 両国には、COP15での議論を通じ、もう一歩踏み込んだ数値の提示を期待したい。

漂う日本の孤立感

 鳩山首相は就任早々、「90年比25%削減」を国際公約として掲げたが、依然、目標達成への道筋を示せないでいる。ポスト京都への戦略も不透明で、25%削減に向けた国民の負担額などの説明もない。

 せっかくの高い目標を生かせず、日本の孤立感すら漂う中でCOP15の本番を迎えてしまった首相の責任は重い。

関連リンク

  • 関連する記事は、見当たりませんでした

公明新聞をぜひご購読ください。公明新聞紹介

ページのTopへ