疑惑噴出 首相の献金偽装<下>
公明新聞:2009年11月21日
国民の募る不信に答えよ
資産でも問題発覚
鳩山由紀夫首相の献金偽装問題に関し、衆参両院の予算委員会などで野党は数々の問題点を突きつけたが、いまだに多くの真相がヤブの中だ。脱税の疑いが指摘されるのが、虚偽の個人献金者に交付された所得税控除の証明書。報道では、首相の資金管理団体の報告書で偽装した延べ116人の個人献金者に、税控除の証明書が総務省から交付されている(1日付 読売新聞)。
4日の衆院予算委員会で、原口一博総務相は偽装献金者分の証明書返還の有無を問われ「確認していない」と答え、「鳩山首相側が返還していないことを事実上認め」(5日付 毎日新聞)ている。
もし、これが寄付控除に使われていれば法律違反の重大問題であるにもかかわらず、首相はその詳細について全く説明していない。
また、鳩山首相側が偽装だとして収支報告書から削除した個人献金者名の中に、実際に献金した人が含まれていた「二重の虚偽記載」問題も発覚している。これはれっきとした罰則対象であり、2度目の虚偽記載は事件発覚後であり首相の関与が疑われる。さらに、首相サイドの調査の信ぴょう性も疑問視される事態なのに、なぜきちんと釈明しないのか。
一方、鳩山首相が代表を務める「民主党北海道第9区総支部」の報告書にも疑惑が噴き出している。現段階だけでも、(1)個人献金者にすでに亡くなった人を記載(2)「地方議員の歳費に応じて決めた額」を「議員党費の代わりに寄付の形で徴収」などとしているが、同じ道議なのに寄付の額が違うのはなぜか。寄付していない議員がいるのはなぜか(3)事務所家賃の不払い――など不透明な部分が多い。
鳩山首相の献金偽装問題に加えて、最近になって、ずさんな個人資産管理の実態も露呈している。2日付毎日新聞は、首相が08年に株を売って得た7226万円余の所得を税務申告していないことを報じた。
さらに11日付同紙は、02年から08年の資産報告書に、保有株や有価証券など総額5億4500万円相当の記載漏れが発覚し、10日に訂正したと伝えた。そして、16日付読売新聞では、この訂正の結果、株取得の時期が国会答弁と最大約4年も食い違うと指摘された。
鳩山首相の政治資金、資産をめぐる疑惑はますます広がり、首相の順法精神に不信の目が注がれ始めている。国民に対し、国の最高責任者である首相は疑惑に答える責任がある。
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