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主張温暖化防止へ総力挙げよ

公明新聞:2009年11月7日

暫定税率廃止、高速道路無料化は逆行

整合性なき環境政策

 鳩山首相は自ら“国際公約”に掲げた温室効果ガス削減目標を本気で達成する気があるのだろうか。連日の首相の国会答弁などを聞いていると、そう疑わざるを得ない。

 首相は9月の国連気候変動首脳会合において、地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量を2020年までに1990年比で25%削減すると表明した。

 この野心的な目標自体は率直に評価する。

 しかし、民主党がマニフェストの柱としたガソリン税などの暫定税率廃止と高速道路料金の無料化は、むしろ温室効果ガスの排出を促す政策であり、25%削減方針に逆行するものだ。

 鳩山首相は暫定税率について「国民との間の約束の中で、まず廃止をすることは当然だ」と来年度から全廃する意向を繰り返し、高速道路無料化についても「段階的に実施する」との考えを変えていない。

 鳩山政権として、実際に民主党のマニフェスト通りに暫定税率廃止と高速道路無料化に突き進むのであれば、「整合性なき環境政策」との批判は免れないだろう。

 首相は「国民に約束した高速道路の無料化、さらには暫定税率の廃止も当然前提にして25%削減を実現させる」とまで発言しているが、25%削減は相矛盾する政策を実行しながら達成できるほど、生やさしい目標ではないはずだ。

 政府として、ありとあらゆる政策を総動員し、目標達成に向けて全力を傾注すべきではないか。

 国立環境研究所の2007年の試算では、暫定税率が廃止されればガソリンなどの消費量が増え、CO2の年間排出量は約800万トンも増加するという。また、NPO法人・環境自治体会議環境政策研究所は高速道路無料化と暫定税率廃止で、年間980万トンもCO2排出量が増えると試算している。

 両政策が温暖化防止の流れに反するのは明らかだ。

国民理解得る努力を

 民主党はマニフェストの中で暫定税率廃止と高速道路無料化を「地域主権」の項目に「地域を再生させる政策」として位置付けたが、地方自治体の首長や“地域の足”となっている公共交通事業者などから反発が相次いでいる。政府の地方分権改革推進委員会も暫定税率廃止の慎重な検討を求める勧告案をまとめたと報じられている。

 高速道路無料化については、先月の世論調査でも「72・8%が否定的」(産経・FNN)と依然として国民の支持が得られていない。

 「25%削減」の目標達成には、国民にも少なからず負担を強いることは避けられない。だからこそ、政府は国民や関係者に対して、より一層、丁寧な説明を重ね、理解を得ていく努力が不可欠だ。

 政府が温暖化対策で整合性の取れた政策を打ち出すことは、その大前提である。

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