C型肝炎に公費助成 安心して治療できる体制に
公明新聞:2007年9月12日
患者、感染者の着実な減少を期待
“21世紀の国民病”
C型肝炎患者の経済的負担の軽減策として、与党肝炎対策プロジェクトチームが、インターフェロン治療への公費助成を来年度から実施する方針を決めた。助成額や対象範囲などの詳細は、年末の予算編成に向けて決定する。
肝炎ウイルスを除去するインターフェロン治療は、C型肝炎の完治に有効な療法とされるが、治療費が高く、患者負担分は年間で80万円程度に上るため、治療自体をあきらめる人もいるという。公費助成は不可欠といえる。すべての患者が安心して治療を受けられる助成制度の実現を望みたい。
C型肝炎は、肝臓に炎症を起こす肝炎ウイルスの一つ、C型肝炎ウイルスが原因で起きる肝障害である。厚生労働省の調査によると、患者は約52万人、症状が現れていないウイルス感染者は150万~190万人と推定され、“21世紀の国民病”とまでいわれる。
その大きな特徴は、ウイルスに感染しても、他の型(A型、B型、E型)と比較して、発熱、黄だん、体のだるさなどの症状が軽く、ほとんどの場合、自覚症状がないまま7割前後が持続感染状態に陥る(キャリア化する)ことだ。しかもウイルス持続感染者の65~75%は、初診時の肝臓検査で慢性肝炎と診断されるが、この場合でも大半の人に自覚症状がないという。しかし、放置しておくと20~30年で肝硬変、さらに肝がんに進行しやすいことが知られている。
わが国の肝がん発生件数は、中高年を中心に増加の一途をたどっており、肝がんによる死亡者数は、がん死亡の第3位を占める。肝がんの原因の約8割がC型肝炎ウイルスの感染といわれ、がん対策を推進する上でも、C型肝炎治療への支援は重要といえよう。
肝硬変から肝がんへの進展を食い止めるには、まず、C型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べる必要がある。自覚症状がないだけに、自身の感染を知らない人がいることが最大の問題といえるが、公明党はこの対策を大きく前進させてきた。
公明党は2001年4月、当時手付かずの状態にあったC型肝炎対策で、患者団体の代表とともに坂口力厚労相(公明党、当時)に緊急要望を行った。これを受けた坂口厚労相の強いリーダーシップで02年度から、基本健康診査の項目に肝炎ウイルス検診が盛り込まれ、同年度だけで新たに約3万人のC型肝炎ウイルス感染者が発見された。その後も数多くの感染者が見つかっており、早期治療に道が開かれたといえる。今後、患者の大きな負担になっている高額な治療費が公費助成されることになれば、治療を受ける人は増加するだろう。C型肝炎患者やウイルス感染者が適切な治療を受け、着実に減ることを期待したい。
訴訟の全面解決を
残る課題は、患者らが国と企業を相手に賠償を求めている薬害C型肝炎訴訟の全面解決である。原告は、肝炎ウイルスの不活性化が十分でない血液製剤を使って感染した被害者で、何の落ち度もないのに感染して20年以上が経過し、肝硬変、肝がんへの不安にさいなまれている。
大切なことは「現に苦しんでいる人をどう救うのか」に尽きよう。さまざまな立場や思惑にとらわれ、肝心な点を先送りしてはならない。公明党はどこまでも庶民の目線で、全面解決に向けた政治的決断が図られるよう全力で取り組んでいく決意だ。
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