止まらない民主党の不祥事
公明新聞:2005年12月2日
名義貸し、多額の報酬
民主党に所属していた西村真悟衆院議員(比例近畿ブロック。11月28日、同党が除籍処分)が、無資格で弁護士活動(非弁活動)を行っていた自らの法律事務所元職員に弁護士名義を使わせ、弁護士法違反の容疑で逮捕された。名義貸しの見返りに数千万円の報酬を得ていた疑いが持たれている。
民主党国会議員をめぐる事件は一向に止まらない。10月、神奈川10区で落選した計屋圭宏前衆院議員が、秘書に運動員を買収させたとして、公選法違反容疑(買収)で逮捕されたほか、衆院愛知7区で落選した小林憲司前衆院議員が9月の総選挙後、覚せい剤を隠し持っていたとして現行犯逮捕された。国会議員時代には議員会館で覚せい剤を使用していたとされ、国民から厳しい批判を浴びた。
また、比例四国ブロックで復活当選を果たした五島正規衆院議員は公選法違反(買収)で政策秘書らが逮捕、起訴され連座制の適用による失職の可能性もある。五島氏に対して、民主党の前原誠司代表は議員辞職勧告の処分を行う方針を表明している。
ただ、一向に不祥事体質を根絶する道筋は見えてこないばかりか、今回の西村容疑者の事件では対応の甘さが目立った。民主党内では当初、元事務所職員の犯罪という楽観的な受け止め方が支配的。鳩山由紀夫幹事長は「本人は知らなかったと言っている。党として処分は考えていない」(11月18日)と断言していた。
かねてから党内でうわさになっていたといわれる西村容疑者の非弁活動関与についての調査も、いつ、どのように行われ、どんな結論だったのかなども、明らかになっていない。
他党からも「逮捕されるまで民主党内の自浄能力は働かなかったのか」など、同党の対応を批判する声が上がっている。
民主党の不祥事の深刻さは、この3カ月で前職2人、現職1人と、3人もの逮捕者を出したことだけでなく、覚せい剤、買収、非弁活動と、犯罪が多岐にわたっていることだ。前原代表が「毅然とした姿勢」を強調しても、事件の処理に追われているのが現状で、党再生への出口が見えてこない。
不祥事続発の背景として、「民主党が寄り合い所帯であることと無縁ではない」との指摘もある。確かに旧自由党、旧民社党、旧社民党系などのグループに分かれ、党執行部の指導性やチェック機能は弱い。自民党が党本部主導で、新人教育や派閥の解体、族議員の防止に乗り出しているのに比べると野党第一党である民主党の対応は鈍すぎる。前原代表は「党の体質に問題があるとは思っていない」というが、公設秘書の名義借りや学歴詐称を含め、同党国会議員をめぐる犯罪のオンパレードを国民にどう説明するのか。野党第一党として、あまりにもお粗末である。
辞職迫る声高まる
国会は、政・官・業の癒着を断ち、国民から信頼される政治をめざして長年、努力を重ねてきたが、改革を担うべき政党、政治家がこうした事件を起こしているようでは、政治腐敗防止について議論する資格さえ疑われる。
今回の事件で、西村容疑者は民主党幹部からの説得にも耳を貸さず、「弁護士活動と議員の職責は別」として、議員辞職を拒否しているという。国民をばかにするにもほどがある。議員辞職勧告決議など、国会としても明快なけじめをつけるべきだろう。
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