災害ボランティアセンターの実情 社協の報告から
台風15号、19号の千葉県、長野県、東北地方などの
大変に厳しい被害状況が報道されています。
逗子市では、小坪のトンネルの倒木などによる封鎖や
海岸付近での電柱が折れたり、屋根が飛んだという被害がありました。
倒木による停電など生活にも大きく影響が出ました。
市役所には100件以上の報告が上がり未だ対応に追われています。
しかしながら、逗子市は台風19号については
県内では最も被害が少ないとされています。
しかし、これからも被害が少ないという確約はないと
誰もが感じていることでしょう。
昨日は党の支部会を行い、
社会福祉協議会が運営する「災害ボランティアセンター」について
台風15号の被災地、昨年の西日本豪雨災害の被災地に
派遣され、災害ボランティアセンターで活動した
逗子市社会福祉協議会の三冨氏からお話を伺いました。
台風15号の被災地の南房総市に10月8日から4泊5日派遣され
災害ボランティアセンターにて「ニーズ班」として
被災された方からの要望を伺う仕事をしたそうです。
朝9時から15時までですが、9時に電話回線を繋げた途端に電話がなり
一日約50件のうち半分がブルーシートの要望でした。
屋根に登りブルーシートをつける仕事は危険が伴うため
「プロボノ」と言われる各分野の専門家が、
職業上持っている知識やスキルを無償提供して
社会貢献するボランティア活動専門家がいます、
ここでは、とび職など高所作業の専門家にしか頼めないそうです。
大阪など4つのプロボノの団体がボランティアにきたけれども
100件以上ニーズが溜まってしまったそうです。
平成30年7月の西日本豪雨災害では広島県安芸郡坂町へ
職員2名が昨年の9月に5泊6日で派遣されました。
人口12000人ほどの町を襲った土石流は死者16名、行方不明1名
住宅被害は全壊220、半壊804と甚大な被害を被りました。
大きな岩や流木などが土石流となって河川や住居に流れ込み、
住居が崩れ、車が大破している状況です。
ここでも、家の中に溜まった大量の土砂の排出に
プロボノの必要性が明らかになりました。
ユンボなど機械でなくては作業が進まず
三富さんは街中を回り、ユンボを見つけると
次の現場に行って貰う交渉に走り回りました。
同じ地域にいても被災するかしないかは偶然と言える。
少し場所がずれていたから助かった家などを見てきたそうです。
逗子市でこのような状況になったとき
手際よく復興に向けて救援活動ができるかどうかは
普段から災害ボランティアの経験を積んだ社会福祉協議会が
采配をふるって欲しいと思います。
被災地の社会福祉協議会の職員も被災者になる可能性もあるので
災害ボランティアネットワークが起動する仕組みになっています。
プロボノの必要性を学んだので、
行政が各団体と災害協力体制を進めるように要望して参ります。
また、私たち一人一人も災害時に取るべき行動や備えを再度点検し、
しっかりと準備していかなくてはならないと思いました。