子どものSOSを見つける視点あるか 一般質問その2
6月議会の報告が遅くなってしまいました。
子どものSOSサインを見つけ、支援する考え方が
本市の学校教育現場にあるのか質問しました。
虐待により幼児や児童が死亡するなど悲惨な事件が相次ぎ
今国会で親などによる体罰の禁止や児童相談所の体制強化策などを
定めた児童福祉法等改正法が全会一致で可決、成立しました。
体罰や懲戒という“負の恐怖”で子どもをコントロールするという
発想そのものの転換であり、大人側の自己変革が求められてきます。
しかし、日常の子育てでは、子どものかんしゃくや反抗、大泣きなど、
どう対処してよいか分からないという親の困惑が生じるのも現実です。
その中、子どもたちから助けてほしいというSOSを見つけて
手を差し伸べて行くことが学校、子育て行政の大切な役割と考えます。
教育長からは
母子健康手帳発行時から保健師等が聞き取りや訪問などにより
ハイリスクを抱えているご家庭を探し出し相談を受けている。
子どもの相談は要保護児童対策協議会を設置して
児童相談所、警察、学校などと連携する体制を持っていると答弁がありました。
しかしながら、見えづらい子どもの傷つきの現象の表れとして
本市の不登校の子どもは小学生で約2%、中学生では6%台を示しています。
教育相談コーディネーターなどの視点はあくまでも
子どもの学校内の様子、環境にとどまり、
根本からの問題解決にはなっていないのではないでしょうか。
教室で問題行動をする子どもがいたとします。
その子は、家庭環境などからこころの中で
我慢していること、訴えたいことがあり
うまく伝えられなくてそれが問題行動に
なっていると考えることができます。
子どもの心理療法の現場では
子どもの立場は大人に比べて極めて弱く、
家庭環境や教育現場での対応に大きく左右され
辛さや悲しみなどを抱えた子どものこころは
傷ついていると捉えています。
子どもの頃に受けたこころの傷つきは、その後の人生に大きく影響します。
根本的な支援は、誰か信頼できる人と関わり続け癒やされて行くこと
親など養育の立場にいる人に、具体的な子育て方法などを習得したり、
助言を得たりしやすい環境の整備とともに、
地域の子育て支援体制の整備・拡充が不可欠です。
本市には学校へ行かない選択をした子どもたちが
通う居場所を作っている団体があり
中には、適切なフォローで時々学校へ行けるようになったり、
希望の高校に入学できるように
勉強を教えている実績がある団体もあります。
お母さんたちの理解者でもあり、日頃から相談相手となっている事が
子どもたちにいい影響に与えていると考えられます。
2年前に教育機会確保法が施行され、
この法律は学校に行くのが100%正解ではなく、
学校以外の場所フリースクールなどを認め
国や自治体に必要な財政上の措置を講じることを求めるものです。
本市独自で判断し実行するよう要望しました。
教育長からは、支援団体とは連携を深めているところだが
補助金などの支援は難しいとの答弁でした。
市長にも同じ質問をしたところ
不登校の子どもの支援をしている団体は
大変に厳しい状況の中を高い志で活動されているのを存じ上げている。
サポートできる体制は作っていきたいと考えていると答弁がありました。
その場をなんとかしてゆくという対処ではなく
子ども一人一人を真剣に救っていくこころを持っているか。
その点を問うた質問にしました。
地域の志のある人々のお力を借りることが
行政が学校が思い切った改革を進める事が
学校にも子ども達にもいい結果をもたらすと考えます。
このテーマは引き続き探って行きたいと思います。