旧野外活動センターで特別講演がありました
旧野外活動センターは、10年近く空き家として使われないままでした。
この建物を再生し有効活用する取り組みが始まっています。
プロジェクト名は「CAMP@逗子」
関東学院大学と協働で連続ワークショップ
2016「旧野外活動センターの活用を考える」を開催。
プロジェクトの中心は、有志の市民らが組織する逗子文化の会。
2年前から同センターの活用案を市に提案していました。
昨年、耐震診断を検証したところ現在の基準値を満たしていることが判明。
市と再度協議を行い、一時的に立ち入るための協定を結んだ上で、
同大学と連携し実現となりました。
今後の活用案として構想しているのは「居住型のシェアオフィス」
建物は元々企業の寮で単身や家族向けの住宅11戸や
食堂、会議室などを備えており、
クリエイターなどの住居と制作拠点として考えています。
連続ワークショップ2016「旧野外活動センターの活用を考える」は
旧野外活動センターの内部や前庭を使って様々な活動を行っています。
27日は特別講演「ものづくりの未来の姿と地域拠点としての工房の可能性」
ファブラボジャパンの田中浩也氏の講演がありました。
ファブラボとは、
デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワークです。
個人による自由なものづくりの可能性を拡げ、
「自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化」を醸成することを目指しています。
田中氏が最初に出会ったのは、インドのファブラボで
山奥にあり、電気は通っているが、一日に何回も電源が切れるような農村に
レーザーカッター•3Dプリンターなどを備えた工房があったそうです。
そこで作られていたものは
生活に直結したソーラークッカーや自転車型発電機、
小学生が作ったwi-fiのアンテナ!
また、アメリカでは、学校に通えない子のためのファブラボもあるそうです。
日本に持ち帰り鎌倉市でファブラボを立ち上げました。
平日の昼間に主婦や小学生、企業をリタイヤしたエンジニアなど
様々な人たちが交流しながらものづくりに励んでいます。
ファブラボのあり方として
①まちづくり・地域創成
②研究開発・育成
③アート・クリエイティブ
④福祉・インクルーシブ
⑤教育・学び
⑥国際協力・途上国支援
クリエイターが仕事として成功してゆくには
市民のリアルな問題と向き合うことが大切であり、
新しい発見はその中から生まれるとのお話でした。
また、登校拒否の子どもが工房でのものづくりで自信をつけて
中学校に行くようになった例も嬉しそうに話されていました。
旧野外活動センターが
クリエイターと地域住民の自己発見、達成感の場所となり
クリエイターの方には、仕事としても成功してほしいと思います。
逗子の持つ自然…海・山・地域の人々から素敵な発想が生まれますように。