”議会は政策的な議論を議員間で行うもので執行側に質疑をするところではない”総務常任委員会関係の議員を対象にした研修が自治会館で午後1時から開催、始めに「被災者は語る」と題して女川町議長木村公雄氏が自身の体験を交え、地震直後の対応については3月定例会を直ちに延会し、それぞれの議員が帰宅して間もなく大津波が押し寄せ16名のうち4名が亡くなっている(公明現職議員含む)。大津波到来直前には湾内の海水が全て引いて無くなって魚を水揚げする市場基礎が露出している写真やJR列車が山の中腹部に流されているなど現実とは思えないものばかりです。
次に名城大学都市情報学部教授、昇秀樹氏「地域主権を活かしたまちづくり」と題して講義が行われました。自治法121条:説明員として求められた時は・・・とありますが本来は議会は議員同士が議論するところであって、議員が執行部に質問するところではない。世界的にみても大統領、知事がすわる席はないのが大方である。また、①まちづくりはAdministration(行政)②Business(地元企業)③Coordinator(外部融有識者)④Democratic Organization(農協・商工会・自治会)等の4つのABCDコンビネーションが必要だと湯布院の事例を挙げながら語った。
町村議会研修講座が自治会館で開かれ、震災時に山元町山下中学校校長の渡辺修次氏による「あれから一年、私の現状と課題」について講座が行われました。定年を間近に控えていた渡辺氏は当日、午前中が卒業式があって子供たちを送り出して終わった所に大津波が押し寄せた。
体育館は地震によって落下物で使用不可となり、校舎に避難者を誘導、校舎は破損箇所がなく窓ガラス1枚も割れずに済んだことで避難所開設し運営が始まった。役場職員、教職員等の運営役員には蛍光ブルゾン着用、教職員は帰宅危険として宿泊し、プールの水をトイレ水として子供たちが運搬、校舎内には750人、車内約250人避難する状況になる。
教室単位避難がコミニュティを取りやすい環境を生んだことで運営上のし易さが生まれてインフルエンザへの分離対応も出来た。また、電気やさんは照明暖房機器、トイレ掃除専門、音楽、子供たちには部活による元気な声など避難所運営の役割分担が非常に旨く機能した事例であると思いました。
”水争いに平和をもたらした分水工”
県道白石上山線を北上して遠刈田温泉へ向かう途中にいぼ岩分水工
がある。古来、用水施設の建設には水分配の争いを解決する方法として
用いられてきた歴史がありますが当町に建設された分水工は大河原町
への黒沢尻用水、村田町の澄川用水ともに渇水田を潤すために昭和6
年頃に建設されて7月20日を以て80年を迎えたと言われております。
円筒分水の多くは円筒状の中心部より水を湧き出せて円筒外周部か
ら溢れる際を利用して一定割合に分割する仕組みとなっている。仕切り
の間隔により、分水比が一目瞭然であることから、水争いに平和をもた
らされた。なお、いぼ岩分水工は中央に水が流れ込む方式です。
”議案第40号を取り下げ”
職員の公金横領等に伴う関係部署の処分に続いて、町長等の給料を減額する条例改正案が上程
されました。各議員からは削減する割合についてどのような根拠を持って提示したのか相次いで質
疑されて、町長は全国自治体での事件の内容等に照らして決めたと答弁するに止まった。
しかし、ある議員から、今回取り下げたらどうかの提案に暫時休憩を挟んで次回、再提案すると再
答弁し、議案40号は流れた。この他、台風災害による復旧工事補正予算等が1、500万円計上さ
れた。なお、審議を尽くすために自由討議をすることで合意していたが、生き物のような議会審議、
予想が見事に変化した。大変残念でもありました・・・