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 山形県鶴岡市では、まず、水道ビジョンと水道事業ガイドラインについて学んだ。鶴岡市は昭和の合併や産業発展の影響で、給水量が取水量を大きく上回り、水源が地下水ということから、気象にも大きく左右され、地下水に頼らない安定した新しい水源確保が課題であったとのこと。

 昭和56年にダム建設が始まり、平成13年から月山ダム水源とする庄内広域水道事業から受水開始。平成21年4月からは、鶴岡市の5上水道事業と17簡易水道事業に月山水道企業団の上水道事業を統合して、鶴岡市水道事業が発足。(鶴岡市人口147,160人、給水人口146,227人、普及率99.4%、水源(広域水道87%、自己水源13%・・・全市))

 水道を取り巻く現状としては、○水道施設の老朽化、○人口減少時代突入、○官民・地方国の役割分担の見直し、を挙げておられます。

 平成17年の市町合併で料金格差は1.4~1.9あったとのこと。8回にわたり料金統一の協議を行ったが、藤島地域のみが高く(月山水道企業団)非常に調整困難だったが、鶴岡市水道事業と月山水道事業を統合し、料金統一が実現(水道、簡易水道とも統一)。

 大きな課題は、水質管理の強化。簡易水道について自動で水質管理ができる設備を整備したとのこと。クリプトスポリジウム対策(汚染対策)(紫外線強化)は4箇所。

 合併して、設備の充実などお金をかけても、「(合併前より数段に)水が美味しくなった」等の効果が現れるものではないので、市民に対して効果のPRがしにくい・・・、との本音も。

 また、もう一つの課題は、水道設備の老朽化対策(温海地域が主)。石綿セメント管の更新はほぼできたが、鉛製管の更新はできていない。1件、15万円位が必要であり、できても200件位であるという。

 併せて、配水池の老朽化改修も大きな課題。人口減少、取水量減少の中で、現在と同等の大き目の施設を造ることができない。特に、簡易水道は100人を下回ると飲料水供給事業(衛生部門、水道より格下)となるため、簡易水道を維持しての改修が難しい。中でも課題は、少人数配水地の改修で、現配水池の中に、より小さい配水池を造るという手もあるとか・・・。

 漏水の検査については、市街地を2~3年で1周回するペース。外部委託をしている(県内4~5社、入札)。最近、漏水が増えている(鶴岡市内)。鶴岡市内は、鉛製管の関係で水圧を下げていた(家庭内で1箇所蛇口を開くと、他所では水が出ない位)が、鉛製管の更新で水圧を上げた結果、漏水が増えた格好となっている。

 安心、安定、持続の水道、災害に強い水道を目指して、取り組んでおられることが良くわかり、参考になりました。昨年の山口市朝田浄水場の給水停止もご存知でした。

 山形県鶴岡市では、もう一つ、食育推進計画と地産地消推進計画について、鶴岡市藤島ふれあい食センターを訪問。地元の食材を多く使い、安心・安全な美味しい給食を、小さな子どもから高齢者まで提供されていることを、学ばせていただきました。

 一日1,500食、中学校、小学校、保育園、幼稚園、福祉施設と実施をしている。平成16年に内閣府より「構造改革特区(地産地消で育つ元気なこどもの楽しい給食特区)」の認定を受け、学校給食センターではなく、総合給食センターとして実施運営されている。給食費は、中学校290円、小学校250円(公私とも)。搬送業務は、業務委託をしている。

 給食は週5日の完全給食、米飯給食は週4回、パン給食は週1回。米飯学校給食促進事業により、パン給食(月1回)を米飯給食にしている。(米飯は委託)

 また、地場産の大豆の消費拡大事業を行っている(外国産と地場産の価格差を市で補填している(30万円位))。

 地元産の農産物は、生産者組織「サンサン畑の会(17個人、4団体、6,000ha.)」が納入している。平成21年度の地場産野菜の使用割合は地場産(藤島地域)52.7%、庄内産14.5%で67.2%となっているとのこと。

 ちなみに、配送する車両の燃料は、天ぷら廃油を使用し、100%バイオエタノール。

 昭和50年代、JAを仲介に地産地消をするも失敗。理由①規格外野菜を出してしまう、②もったいなくないように、③農家側もJAに出せばそれで終わりの意識、結果として欠品が発生し、JAも割に合わぬ、となってしまった。

 現在は、農家も意識が変化した。旧町長のリーダーシップも大きく、農家に儲けは少ないが、美味しく安全な産物を子どもに食べさせたいとの意識に・・・。

 鶴岡市の学校給食は、センター方式の施設が5施設で12,034食、自校方式が5校で664食。市全体で地産地消率を上げていこうとの動きがあるようである。

 給食費未納の課題では、現在は200万円(これは、給食費だけでなく、税金や保険も未納となっている家庭)、古い家庭で平成11年から。件数は10数件、1件につき高額な家庭は70万円位(子だくさん、小・中)、20万円台が数件あり。不能欠損できないので、帳簿に残ってしまう。

 行財政改革の流れの中、職員の処遇についての議論があるが、直営は厳しくなってきているが、委託では食材に何を使用しているか見えない(チェックが難しい)。PFI方式もあるが、どこまでは直営で、どこからが委託なのか、行政自治体によりまちまちである。本来の目的は、子どもに安全な良い食事を提供することが狙いであり、「献立と食材提供は、絶対に委託はさせない」と言っている首長もおられるそうだ。

 お昼の時間となり、当日作られた給食を、視察団も食べさせていただいた。美味しい地場産の作物を、心を込めて美味しく作って下さった、スタッフの「優しい心」も味あわせて頂いた。このセンターで使用される食器は、プラスティック製ではなく「陶器」である。少々高いそうだが、子どもたちに「落としたら割れてしまう、モノを大切にする心(プラスティックでは乱雑に扱ったり、投げたりしてしまう)」を学んでもらいたいとのこと。

 野菜を運ぶ、アルミケースもケースを冷蔵庫でまず冷やし、冷えたケースの中へ野菜を注ぎ配送。子どもたちに冷たい新鮮な野菜を食べてもらいたいと、優しい心・愛情のこもったおもてなし、本当に感動をした次第である。

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山口市 村上満典