第17回あいち境界シンポジウム
第17回あいち境界シンポジウム
東日本大震災 その時とこれから
~土地家屋調査士による復興支援~
2月3日(金)13:30~17:00、名古屋市「ウインクあいち」で愛知県土地家屋調査士主催
による「境界シンポジウム」が、岩手県(菅原唯夫氏)・宮城県(鈴木修氏)・福島県(五十嵐
欽哉氏)の県土地家屋調査士会会長を招いてそれぞれの講演とパネルディスカッションが
開催された。会場は会員・官公庁・一般市民などの参加で約300人が参加していた。
菅原会長は震災後の相談業務などへの取組を話された。なかでも、相談の特徴として「土
地そのものではなく、相続関係が多い。しかしどんな話にも耳を傾けていかねばならない時
である。そのために、ひとつの相談でも、時間がかかることや、会場が無いこと、他の士業
との懇談会が必要である」と指摘。まだまだ著にやっと付いたばかりであるとの事。これか
らが大変。とくに「心のケア」が最も大事になってくると、語っていた。
また、五十嵐会長は、福島原発事故という全く想定外の被害にあったため、30Km圏内で
は、全く仕事ができず、めどさえ立っていない。さらに、圏内には20人の会員がいたが、県
内にとどまっているのは、2人だけ。後の18人は県外避難。精神的に参っているため、全く
仕事が手に付かない状況であるとの事。また、国や県の対応が遅く、今後の方向性さえ出
せずに困っている状況を訴えていた。
鈴木会長の講演が我々一般人、行政関係者としては、幾つも参考にすることがあった。
<被災地責任>(東日本に限らず、全ての地域)
・千年に一度の想定外というが、全く想定外ではない。マスコミや研究機関等では、確率は
〇〇年以内に〇〇%という。そう聞くと「今ではない。〇〇年後だ」と思い込んでしまう。
まだだ、まだだと思いながらやがて突然「Xデー」を迎える。それが今回の被災地責任で
ある。単に確率を言っているだけなので、明日にでも、今日にでも起きてもおかしくないと
思ってその時の備えをするのが、当然であるし、責任である。
・大震災が起こった時には、何をするかなど考えている時間がない。目の前のことからやっ
ていくしかない。安否確認なども、使える手段は何でも使う。電気も電話もパソコンもダウ
ン。しかし、何度でも挑戦してとにかく使う。
・全国からの支援。本当に感謝している。ダンボールに書かれた「頑張れ!応援してるぞ!
」などと書かれている一言が励みになった。支援物資の配分など現場では考える暇も無
い。支援してくれた人の中には「〇〇さんの為に役立てて」などと書かれてあっても、無視
していたことも承知して欲しい。
これからが大変。心の支援が必要。悲観して自殺する人が出てくるかもしれない。物資は
足りてきたが、まだまだ苦しい状況。忘れないで欲しい。
・希望があれば頑張ることができる。公平性を無視することもあった。24時間以内に必要
な物資がまず優先される。
・被災は場所ごとに、時間ごとに違う。必要なものも同様である。一番怖いのは「支援ブー
ム」が終わったのではないか、とか「もうニュース性が薄くなった」とか「震災バブルだ」と
か、マスコミが視聴率優先で報道していたものが、失われてきていること。
被災地は大丈夫ではないけど頑張っている。しかし、いつまでもいつまでも困っていると
は言ってはいけないと思っている。
・平時に何ができるか。理屈で作ったマニュアルなど何の役にも立たない。連絡網ができて
いるといっても、最後まで確実につながることなどありえない。そんな時どうするか?
平時にこれでもか、これでもかとシュミレーションをしておくことだ。
・誰も自分が被災するなどとは思っていない。
大事なポイント ①明日来ると思ってシュミレーションをしておくこと
②家族と連絡先や避難所など約束をしておくこと
③防災グッズの再チェックと、実際使ってみること
④ライフラインの断絶期間を想定しておくこと
多くのことを学ばせてもらった。現場に生かしていかなければ何もならない。
また、かねてから指摘しているように、行政の責任として「BCP」の必要性を強調!
・復旧は電気、水の順番。約1週間。風呂(特に女性)が大変
・通信手段は電話(長くなる)より、メール
・一番助かった支援は、24時間以内に絶対必要なもの「ガソリンと水」。週末であったため
ガソリンが減っていた車が多かった。スタンドもガソリンはあっても電気が無いため給油が
出来なかった。
・まず何よりも「生きること」が大事。そのために「水」次に、「食料・着替え」
・最低必要な備蓄品。「乾電池・保存できる食料品(せめて1週間以上・1週間は電気が来
ないため)」
・防災グッズは、持っていても緊迫感が無いので試してみること。すぐ取り出せる、見えると
ころに置く。
・車の避難場所や、鍵の管理。
・一度避難したら戻らない。
・自治体は住民と同じように混乱してはいけない。毅然と構えて、住民を安心させて欲しい
・万が一、役場が壊れたら、どこに持っていくか、仮設住宅をどこに建てるか、用地はある
かなどは自治体の責任である。考えておくこと。






