公明党 豊中市議会議員 酒井哲也 (さかいてつや)

こどもたちが健やかに伸びゆく社会へ。

未分類 / 2018年10月8日

こども食堂を実施されている地域が増えてまいりました。

未来の宝であるこどもたちを健やかに育てていくために、地域の皆さんのご協力により行われています。これは本当に素晴らしい事で、お家に課題のあるお子さんの居場所として大きな役割を担っていただいております。

ただこれを運営されておられる皆様のご苦労は大変だと思います。

私が小学生の頃もお家に課題がある友達がいました。当時はこどもながら、それはみんなよくわかっていました。

しかしそういうお家の子ほど以外にスポーツ万能だったり、勉強ができたり、足が速かったり、野球が上手かったりと、今考えると「こどもの世界」の中で一生懸命頑張っていたのかなと思います。

当時は高度成長期でもあったためか、こどもはけっこう放ったらかしだったように思います。今ほど、こどもたちが過ごす場所での「大人の目」があったわけではありません。

でもこどもたち同士で色々考えて、大人社会の見よう見まねで「こどもの社会」というルールを作ってというか自然と身につけて、その中で頑張っていたように思います。

俗に言う「ガキ大将」がいて弱い子もいる。しかし弱い子をいじめるとガキ大将が怒る。だからみんなで仲良く遊ぶためのルールが自然と身についていったんじゃないかなと思います。

けれども今は、そんな当時の社会情勢とは大きく変わって、悪い事をしたこどもに真剣に怒ってくれる地域の「おっちゃん」がいても、逆ギレされる始末。

そんなこどもたちを守ってくれていた見知らぬ人も、今は逆にこどもたちに危害を加えしまうような人が出る世の中となってしまいました。

また近年高性能なゲーム機が普及して、こどもたち同士のお互いの関わりが希薄になってきており、だんだん公園で遊ばなくなってきたために、公園はいつも草が生い茂っている状況です。

こどもの居場所としての「こども食堂」は大いにありがたい取り組みですが、これと並行して全児童型の「放課後の校庭開放」をやるべきだと市議会で提案してまいりました。

本来こどもは外でのびのびとお友達と遊び回る事が大事だと思います。

そんな中で社会でのいろいろな経験ができるし、自立心も養えると思いますし、当然基礎体力も向上します。そして思いっきり遊んで勉強も頑張る。これがこどもらしさではないかと思います。

学校現場での痛ましい事件が起こって以来、学校のセキュリティは高まりましたが、放課後になると「放課後こどもクラブ」といって、両親が共働きなどで家がこどもだけにならないように、お金を払って学校でこどもを預かってもらえる制度を利用しているこどもたち以外はそのまま家に返されてしまいます。

私たちのこどもの頃は、学校が終わったら家にカバンを置いて近所の公園や学校で暗くなるまで遊んでいたものです。

今はそれができません。特に学校ではこどもたちの安全確保をする人手がありません。

私たちのこどもの頃はほったらかしだったので、それはそれはのびのびと遊んで、暗くなったら用務員のおっちゃんが「こらー早よ帰れ!」と怒鳴りながら追いかけてきたものでした。

今は残念ながらそんな光景とは程遠い世の中となってしまいました。

学校で遊べなかったら、男の子は野球やサッカーをする場所がありません。チームに入っている子はいいのですが、チームに入っていない子、または家庭の事情でチームに入りたくても入れない子もいます。そのようなこどもたちはどこで野球やサッカーができるのでしょうか。

かつては女の子もゴム跳びをやってましたし、男の子に交じって鬼ごっこやこままわしなんかもやってました。

そのようなこどもたちがのびのびといろんな遊びができるスペースは、どう考えても学校の運動場です。

今はセキュリティも高まっていますし、校庭開放するとなれば大人の見守りのご協力が必要です。

こういうこどもたちが肩身の狭い状況になっている事を不憫に思っていらっしゃる地域の方々も実は非常に多くて、「こどもたちが校庭で遊んでいる間は、ここで将棋でも指しながら見ておいてあげるから、こどもたちを学校で遊ばせてあげて」という声が私の元にもたくさん届いております。

そこで3年ほど前より、「全児童対象の放課後校庭開放事業を地域の方々のご協力をいただいて実現するべきだ」と市議会で提案してまいりました。

実は今、モデル校として4校で実施していただいております。

地域の皆様のご協力なくしてはできない取り組みですので、引き受けてくださる学校や地域からスタートしてくださっています。

この取り組みを近く検証して、今後全校に広げていくのか、あるいは一部で実施するのかを検討していくように聞いております。

昨年モデル校の1校の様子を見てきましたが、それはそれは放課後にこどもたちが楽しそうに所狭しと走り回って遊んでおりました。

校長先生にお話を聞きますと、放課後になったらすぐに塾に行っていた子が、学校で放課後に友達と遊ぶ時間を大事にして、その後塾で思いっきり勉強するといったリズムになって、授業も集中して勉強できるようになるなど目に見えて効果が表れているとおっしゃられていました。

こどもたちには、今しかできないこどもらしい日々を過ごさせてあげたい。いづれ社会を担うこどもたちですので、友達との友情や何でも挑戦する心を育て、そして自立心を養わせてあげて、自信を持ってたくましく生きていけるような素地を築かせてあげたい。

こどもたちがのびのびと自由な発想で健やかに伸びゆくために、私は全力で応援していきたいと思っております。

長文になってしまいましたが、私の考えを述べさせていただきました。