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経済・港湾委員会(中央卸売市場)

平成二十九年十月十九日(木曜日)

○上野委員 現在、専門家会議の提言に基づきまして、追加対策工事を発注しているところでありますけれども、地下水管理システムの機能強化については、今月末に開札見込みであると聞いております。

地下水管理システムの機能強化については、専門的な仕組みや構造になっておりますので、一般の都民の方には、なかなか理解しづらいものになっていると、このように思っております。都民の皆様に少しでもわかりやすいようにということで、これからの私の質問に対しても、できるだけ簡易な言葉で説明をしていただければと、まずは最初にそのことを皆様に要望しておきます。

そこで、私からは、地下水管理システムの機能強化、ここに焦点を当てて、どういったことをやろうとしているのか、また、それが本当に役立つものであるのか、このことを明らかにしていきたいと、このように思っております。かなり専門的、技術的な質問になると思いますので、ぜひとも、重ね重ね都民にわかりやすい答弁をお願いいたします。

八月二十五日の本委員会で、どういった機能強化を行うのかをお聞きいたしました。都からは、地下ピット内への揚水ポンプの新設、観測井戸からの揚水、ウエルポイントを行うこととしていると、こういった答弁がございました。

また、この追加対策とは別に、メンテナンスとしての井戸洗浄などを実施しているとのことでございました。

そこでまず、井戸洗浄などのメンテナンスの取り組み状況、これが今どういう状況になっているのか、ご説明を願います。

 

○鈴木技術調整担当部長 これまでに五十八カ所ございます揚水井戸のうち、四十八カ所の井戸洗浄を実施するとともに、九カ所では濁水用ポンプへの交換を実施しております。

また、地下ピット内ではAPプラス二・〇メートルの位置に釜場を設けまして、強制排水を行ってきてございますが、これに加えまして、八月二十一日からは、新たにAPプラス一・五メートルの位置に設置した釜場からも排水を行っております。

さらに、これに加えまして、観測井戸二十一カ所からは、バキューム車による揚水作業を行っているところでございます。

これらの取り組みによりまして、各街区一日当たり二百立方メートル、三街区合計で六百立方メートルの処理能力に対しまして、現在、三百立方メートル程度の排水が行われているところでございます。

 

○上野委員 今のご答弁で、三つの街区合計で三百立米くらいの排水がされているということでございましたが、以前は、恐らく目詰まり等があったためだと思いますけれども、五十立米程度であったと、このように記憶しております。井戸の洗浄や濁水用ポンプの交換によってそれだけ回復したということは、非常に私としても評価したいと思っております。

そこで、どれだけ回復したのか、このことをまずお尋ねいたします。

 

○鈴木技術調整担当部長 先ほどお答えいたしました一日当たり三百立方メートル程度の排水量でございますが、こちらにつきましては、地下ピット内のAPプラス一・五メートルに設置いたしました釜場からの排水量等も含まれておりまして、従前と比べまして、地下水管理システムの排水量は増加しております。

 

○上野委員 私もホームページを見ながら、いろいろと状況等もチェックしているわけでございますけれども、排水量の増加は、今、初めてお聞きいたしました。

確認いたしますが、今ご答弁いただきました排水量、これは公表されているんでしょうか。専門家会議が存在したときは、専門家会議のたびに公表されていたと記憶しております。

今、公表しているのかどうなのか、このことについて簡潔にお答えください。

 

○鈴木技術調整担当部長 これまで、専門家会議の開催に合わせまして公表しておりました地下水管理システムの放流量や公定分析結果等につきましてでございますが、六月の専門家会議開催以降、公表しておりませんでしたが、今後、早期に公表できるよう現在準備を進めているところでございます。

 

○上野委員 ぜひとも早く公表していただきたいと思います。

排水量は、以前は五十立米程度と聞いておりましたが、追加対策工事とは別にメンテナンスなどのできることは実施されている、その効果が出て、現在はかなり回復しているということですから、こういうことを中央卸売市場の皆さんはもっと都民にアピールすべきだと思います。

したがいまして、できるだけ早く公表していただきたいと、このことをよろしくお願いいたします。

あとは、現在発注している追加対策工事がこれからきちんと実施されるかどうか、ここが大事なところでございます。

そこで、これから追加対策工事について、それぞれ具体的に確認していきたいと思います。

まず、地下ピット内の揚水ポンプ新設について質問していきたいと思います。

八月二十五日の本委員会で、機能強化の一つとして、地下ピット内にはAPプラス二メートルに設置している仮設のポンプよりも深い、APプラス一・五メートルに揚水ポンプを設置するということでございました。

そこでまず、一・五メートルの根拠についてお尋ねいたします。

 

○鈴木技術調整担当部長 建物下の地下水が建物外側に設置されております揚水井戸へと流れやすくするために、建物の下にはAPプラス二・〇メートルより下に、おおむね五十センチの深さで幅五メートルから十メートルの砕石層を格子状に設けてございます。

今回、この格子状の砕石層の中に揚水ポンプを設置するため、ポンプの下端、一番下の位置でございますが、こちらはAPプラス一・五メートルとなります。

 

○上野委員 それでは、APプラス一・五メートルの揚水ポンプを設置する箇所は、各街区で幾つ予定されているのか、お伺いします。

 

○鈴木技術調整担当部長 地下ピット内に揚水ポンプを新たに設置する箇所でございますが、五街区の青果棟で二十五カ所、六街区の水産仲卸売り場棟で二十カ所、同じく六街区の加工パッケージ棟で三カ所、七街区の水産卸売り場棟で三十六カ所、三つの街区合計で八十四カ所を計画してございます。

 

○上野委員 先ほど、八月から新たにAPプラス一・五メートルに設置した釜場から排水しているとのご答弁がありましたが、この釜場と、今答弁がございました八十四カ所のAPプラス一・五メートルに揚水ポンプを設置する場所は同じ場所なのかどうか、それとも別の場所なのか、お尋ねいたします。

 

○鈴木技術調整担当部長 APプラス一・五メートルに新たに設置した釜場につきましては、今後、揚水ポンプの設置や配管等を行っていく予定でございまして、揚水ポンプを設置する場所と、現在、新たに設置した釜場は同じ場所でございます。

なお、これ以外にも格子状の砕石層をAPプラス一・五メートルまで掘削いたしまして、揚水ポンプの設置や配管等を行っていく箇所もございます。

 

○上野委員 地下ピット内の対策でいろいろと、やっぱり心配されているところもございます。コンクリートをまず打設すると、そして、地下水からのガスの揮発を換気扇等々で低減させると、こういうものだったと思いますけれども、地下ピット内に揚水ポンプを設置するということは、コンクリートに穴をあけるだろうと、こう思われるわけです。

当然に穴をあけないとだめですし、あるいは、そこはあけておかないと揚水ポンプも設置できないと。その穴からガスが侵入してしまうのではないかとご心配されている方もいらっしゃいます。

いろんな技術も今は進んでおりますから、そのあたりについてはいろんな対策をとっていらっしゃると思いますけど、どういった対策をとっていらっしゃるのか、都民の方はやはり心配ですので、そのことをわかりやすく説明してもらいたいと思います。

 

○鈴木技術調整担当部長 揚水ポンプの設置箇所につきましてですが、ゴム系のシーリング材でふたを密着させることで密閉構造といたしまして、コンクリートとの境界部ではすき間が生じないようシーリング材を充填いたしまして、地下ピット内へのガスの侵入を可能な限り低減させることとしております。

また、専門家会議のもと現在実施しております四十六カ所の水質調査箇所のうち、二十二カ所が地下ピット内にございます。これらの井戸につきましても、パッキンがついたねじ式のふたを用いまして、さらに保護管で覆いまして二重ふたとする等、必要な対策を行う予定としております。

 

○上野委員 私もちょっとした技術屋の端くれですから、今のお話を聞いて私も安心いたしました。しっかりと、あとは施工をうまくやらないと、施工ミスになると、またそこから出てきますので、監督方よろしくお願いいたしたいと思います。

それで、もう一点、これは非常に心配なことを都民の方からいわれているというのは、地下ピット内のあの地下水の映像がもう脳裏から離れないんですよ、都民の皆様は。二度とああいうふうにならないようにしてもらいたいと、当然にこれはもうしなきゃならない話ですから、改めて確認の意味で、二度と上がらないようになるのかどうか、するといわれるでしょうけれども、そのあたりの取り組みについてお尋ねします。

 

○鈴木技術調整担当部長 地下ピットにおきましては、APプラス二・〇メートルの位置に仮設のポンプを設けまして、そこからの排水を行うことによりまして、地下ピット内には地下水は上がってはおりません。

今回、機能強化として実施する地下ピット内の揚水ポンプの新設でございますが、さらに深いAPプラス一・五メートルの位置に設置することで、それに加えまして、また、現地の透水試験の結果を踏まえまして、適切な位置に揚水ポンプを配置することから、地下ピット内に再び水が上がることはないと考えているところでございます。

 

○上野委員 それでは、次にウエルポイント工法、これについて質問をさせていただきたいと思います。

このウエルポイントというのは、一般の方は何が何だかわからないわけです。そこでまず、ウエルポイント工法がどういうものなのか、そして、現在設置してある揚水井戸との違い、このことについて、あわせて、これもわかりやすく説明していただきたいと思います。

 

○鈴木技術調整担当部長 現在豊洲市場に設置しております揚水井戸でございますが、周辺の地下水が井戸内にしみ出してくるのを待ちまして、地下水がある程度たまりましたら揚水ポンプを稼働させまして、井戸内の水をくみ上げるという仕組みになってございます。

一方、ウエルポイント工法でございますが、直径五センチ、長さ六メートルから七メートルの吸引管を二メートル間隔で地盤中に多数打ち込みまして、それぞれの吸引管からストローで吸うように、真空ポンプにより強制的に地下水を集めて揚水する工法でございまして、一定範囲の地下水位を低下させる工法でございます。

 

○上野委員 都民の方から私も聞かれるのは、揚水井戸とか地下水管理システムということで地下水位の調整をやろうとされている。そういったところの中で、なぜここでウエルポイント工法を、また新たに追加対策工事として行われるようになったんですかと、こういった問い合わせも来るわけでございますので、なぜこの豊洲市場にウエルポイント工法を採用すると、追加工事をやるのか、この点についても、しっかりとわかりやすく都民の皆様にお答えしてもらいたいと思うんです。よろしくお願いいたします。

 

○鈴木技術調整担当部長 現在の地下水管理システムでございますが、土の中にたまっております水を揚水井戸に集めて排水するものでございまして、地下水位を安定的に管理するためのシステムでございまして、直ちに水位が下がるものではありません。

一方、ウエルポイント工法でございますが、豊洲市場用地の地下水位が目標管理水位よりも高い状況にあるため、敷地全体の地下水位を低下させるための追加対策の一環として行うものでございまして、緑地部を初め、街区周縁部など、現在地下水位が高いところを対象として実施する予定でございます。

 

○上野委員 ウエルポイント工法というのは、土木工事など、施工をやる際に、地下水位の高いところ、こういったところに、地下水位を下げるために事前に使っていくということで、これは非常に効果があります。本当にウエルポイント工法をやると、地下水位は、周りより下がります。当然に遮水壁を設けての話ですけれども、そういった中で安全に施工をしていくわけですけれども、今いわれましたように、地下水位が高いところを対象として実施するというふうなご答弁がございましたが、これはもう非常に大事な話で、これまでも、なかなか下がらない、そういった場所が何点かございました。

なぜ下がらないのかとよく聞かれるわけですけれども、私が答えているのは、土の中の構造というのは、ボーリングである程度の地層の構造というのは見えていますけれども、豊洲市場というところは、液状化しないように地盤改良もやりましたよと。あるいは、ボーリングしたところを避けた形で粘土層があるかもわからない。それは土の中を輪切りで切っていけば、見えればいいんですけど、見えないところですから、いわゆる地下水位が下がる、下がらないという地域が出てきたというのは、そうしたいろんな地層の構造があって、あるいは液状化しないように地盤改良をやったところがある、だから場所によっては地下水が流れづらいところがある。雨が降れば、流れづらいんですから、当然上がってきちゃうと。少しずつは下がってはくるけれども、流れがないのでなかなか下がらない。そうしたところは、まさにこのウエルポイント工法で下げるというのは非常に大事な工法だと思います。

そういった意味では、今回その地下水位の高いところを下げるということで、ウエルポイント工法というのは仮設的な工法だというので普通使うんですけれども、また取り外すのか、取り外さないのか。私は、ここの地下水位が高いところというのは特に、雨が降ったら、また高くなってきて、なかなか下がらない可能性がありますから、本来ならば、それはきちんと残すべきである、このように考えるんですけれども、中央卸売市場の方ではどのように考えていらっしゃいますか、お答えください。

 

○鈴木技術調整担当部長 ウエルポイント工法は、現在地下水位が高いところを対象として実施する予定でございまして、地下水位の現状を踏まえまして、一部については残置する計画としております。

 

○上野委員 では、先ほど私がお話ししましたようなことも、ぜひとも検討してもらって、そういったところに効果のあるところにこのウエルポイントを残して、水がたまっても、すぐ下げられるようにお願いしたいと思います。今、残置するという答弁がございましたが、将来、万が一でもそういった状況にならないとも限りませんので、ぜひとも、重ね重ね要望しておきます。

次に、観測井戸。この観測井戸を今回は揚水化ということでやりますよという、こういうことがお話ございました。観測井戸というのは本来、地下水位を測定する、観測するための井戸ですから、揚水をどのようにされるのか、わかりやすく、このあたりもご説明願います。

 

○鈴木技術調整担当部長 地下水位を測定するために設置した観測井戸でございますが、各街区七カ所、合計で二十一カ所ございます。

通常は、地下水位を測定するためだけであれば数センチの直径で十分でございますが、この観測井戸の直径は三十センチございまして、もともと、必要があれば揚水ポンプを設置できるよう、大き目の井戸として設置したものでございます。今回、これを活用することとしたものでございます。

 

○上野委員 今のご答弁にありました、いざとなれば揚水もできるようにしていたというふうに、その意味では安全性の技術的配慮をしていたということで、私としては、それは評価したいと思います。

揚水ポンプを設置するということですけれども、では、二十一カ所全ての井戸に設置するんでしょうか。お尋ねいたします。

 

○鈴木技術調整担当部長 地下水管理システムで設置いたしました二十一カ所の観測井戸についてでございますが、先ほどもご答弁させていただきましたとおり、追加対策工事で揚水ポンプを設置するまでの措置といたしまして、九月十一日よりバキューム車による揚水作業を実施しております。

今後、追加対策工事の中で、このうち十七カ所に揚水ポンプを設置してまいりますが、残り四カ所の井戸では排水管や電気配線の施工が困難でございまして、揚水ポンプの設置に適さないことから、これらの井戸では、引き続きバキューム車により定期的に地下水をくみ上げることとしております。

 

○上野委員 今回の追加対策によりまして、揚水する位置がいわゆる三種類になっていくと。揚水井戸と観測井戸、そしてまた地下ピット内からの揚水ということにふえるということについては評価したいと思います。

しかしながら、既に整備されている地下水管理システムは、きょうも話がありましたけれども、各街区一日最大二百立米、三街区合計で六百立米の処理能力を有しているということでございます。

今回の追加対策で揚水する施設が増加することによりまして、この各街区の処理能力二百立米を超過してしまうのではないかと、このことも懸念されるわけでございますので、そこで、各街区一日最大二百立米の処理能力に、今後超えた場合でもどう処理されるのか、その考え方をお伺いいたします。

 

○鈴木技術調整担当部長 追加対策の設計に当たりましては、一日最大二百立方メートルを超えないことを前提としております。

この一日最大二百立方メートルの値についてでございますが、二〇一〇年の板橋豪雨や一九五八年の狩野川台風などの大雨でありましても、一日最大二百立方メートルで地下水が管理可能であることをシミュレーションにより確認してございます。

このため、追加対策によりまして揚水ポイントはふえることとなりますが、一日最大二百立方メートルで運用したといたしましても、地下水を適切に管理することは可能であると考えております。

なお、仮に揚水量が二百立方メートルを超えそうな場合には、地下ピット内を優先させるなど、適切に運転管理を行っていく予定でございます。

 

○上野委員 地下水管理システムの機能強化で揚水する位置がふえることで、大雨の際には各街区一日最大二百立米、三街区合計で六百立米を超えるような事態も起こり得るのではないかと、このように思っております。処理能力を超えた場合は、揚水がとまることになります。また地下ピット内に地下水がとどまるようなことが起こってしまうのではないかということが懸念されるわけであります。ぜひとも追加対策を確実に実施していただきたいと思います。

それで、来週早々、早ければ週末かもといわれるような大型台風が今、近づいてきております。その前から相当な雨が降るだろう、こういった予測がされているわけでございまして、そういった意味では、豊洲新市場の地下水位が非常に心配でございます。このことについて、台風が来て、あるいは大雨がざあっと降ったときに、あの豊洲新市場で地下水がまた再び上がってきて、そしてまた地下ピットに水が上がってくるようなことがないようにしなければなりません。

この台風に向けて、中央卸売市場の方では何か対策をとっていらっしゃいますか。その点について、ちょっと教えてください。

 

○鈴木技術調整担当部長 現在、豊洲市場におきましては、三街区それぞれで地下ピット内に仮設のポンプを設けるとともに、新しく新設いたしましたAPプラス一・五メートルの釜場からも排水を行っているところでございます。

加えまして、夜間、それから土休日等につきましては、必要な連絡体制を万全にとりまして、再び地下ピット内に地下水が入ってくるようなことのないように、万全の体制で臨んでいく覚悟でございます。

 

○上野委員 現場の方も、千客万来施設が、以前はもう土の状態で、どんどん地下に入っていく、地下水となっていくという状況でございまして、今はそこも舗装されていまして、そのまま水が入っていかないように、雨が入っていかないようにされていますけれども、まだまだ一部、入るところがあるわけですね。緑地帯もあります。その点についてもできるだけ、今現状、まだこれから追加工事に入るわけですから、万全な準備が整っている状況ではありません。少しでも地下に水が浸水しないように、しっかりとシートをカバーするとか、そうした対策というのがやはり大事だと思うんですね。

したがって、水が本当に浸透しないように、もうぜひとも、きょうからでも遅くありませんから、やっていただきたい。こういった現場状況を踏まえて柔軟に対応していくということが大事でございますので、二度と地下ピットに水がとどまることがないように、たまることがないように、肝に銘じまして、しっかりと管理をしていただきたいことを要望して、私の質問を終わります。

 

 

経済・港湾委員会(中央卸売市場)

平成二十九年九月四日(月曜日)

○上野委員 小池知事が六月二十日に基本方針を発表されました。今回、この方針を具体化するための補正予算案が上程されたわけであります。

第三回定例会の開催を待てば、この補正予算の成立は約一カ月おくれると、このようにいわれていたわけでございますけれども、今回は、この方針を具体化するための補正予算案が上程されまして、このように委員会等でも質疑を行ってきているわけでございます。

豊洲市場への移転に向けた環境を可能な限り早期に整えたいと。このことについては、豊洲移転に向けてのスピード感を持って取り組むという小池知事の姿勢、私は高く評価したいと思っているところでございます。

そうした中で、非常に心配している点があるのが、やはり築地再開発のスケジュール。これを私は八月二十五日の経済・港湾委員会においてもお話をいたしましたけれども、この件については、都市整備局が中心となって検討会議を立ち上げて、今後、議論を進めるということになっているわけでありますけれども、知事は臨時会の発言の中で、このようにいわれています。再開発の具体的なスケジュールでありますが、まちづくりの方針の策定後に進めていく基本設計、実施設計、都市計画手続、土壌や埋蔵文化財の調査、環境影響評価手続などのステップを踏みながら、五年以内でのできるだけ早い着工を目指してまいりますと。五年以内という数字がマスコミでも報道されています。

さらに、八月三十日の代表質疑で、東京都技監からは、この内容についておおむね三年程度をかけて進めることを想定して、工事着手まで早まることも、あるいは期間を要することもあり得ますが、このようなステップを踏みながら、五年以内のできるだけ早い時期に再開発に着工すると。ここで新たにまた三年、ほぼ三年程度という、これもまた、ちまたにこの三年というのが広がってきて、私はこのような数字というのは、極めてわかりやすくていいことなんですけれども、その根拠というのをしっかりしていないと、これはひとり歩きしてしまう可能性がある。

この点について、問題の所在、前提条件、しっかり押さえた上で議論を進めていかなければ、五年というのはどういうふうな内容でこうですよと、三年というのは、こういうこういうこういう状況の中で三年、このことがきちんと説明されていけばいいですけれども、きょうまで議論の中でそういった詳しい話が全く聞けない、そういう状況でございました。

しっかりとこの点について、私は考慮に入れるべき事項として特に危惧しているのが、先ほどいった土壌汚染対策や埋蔵文化財調査の内容なんです。これらを、仮にもですよ、過小評価したまま検討がスタートしてしまえば、後々取り返しのつかない事態になりかねないということであります。

これを全体で申しまして、八月三十日の代表質問の中で公明党は、築地の再開発につきまして、土壌汚染対策や埋蔵文化財調査は、ケースによっては手続や工事期間が長期化する懸念があり、そうしたことも十分留意していかなければならないと指摘しました。再開発に当たり、今後浮上する課題を丁寧に整理しなければ、民間主導で行われる再開発の完了は先延ばしになり、当該賃料分などの収入が見込めず、市場会計に深刻な影響を及ぼす可能性が懸念されるところだと、このように主張いたしました。

さらに、市場会計が長期にわたり事業継続性を確保できるようにするためにも、今後の検討に当たっては、築地の土地を一般会計に有償所管がえをしてはどうですかと、そうすれば、財政安定化に寄与するだけでなく、民間主導の開発もしやすくなりますよと、このように小池知事に、有償所管がえを選択肢の一つに残しておくべきですよと提案をさせていただきました。

これを受けて、知事は、今後の検討に当たっては、長期の貸し付けだけではなく、ご提案の内容も含めて多角的に検討し、経済合理性の確保に努めてまいりたいと答弁されたのでありまして、ここで私は、一つの懸念に対して一つのリスクを解消できているなと、このことを高く評価したいと思います。

さて、こうした中で、東京都技監に何点かお尋ねしたいと思います。

築地再開発の今後のスケジュールについての代表質問に対し、都技監は、補正予算の成立後、早期に築地再開発検討会議を設置し、検討をスタートさせ、来年にかけて、民間からのヒアリングなども行いながら、まちづくりの方針として取りまとめる予定と、このように答えられていますよね。まちづくり方針は、一体何年にまとめる予定でしょうか。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 築地再開発の検討につきましては、補正予算成立後、早期に検討会議を設置いたしまして、まずは築地の持つ地域特性やポテンシャルなど、幅広い観点からの検討をスタートさせてまいりたいと考えております。

来年度にかけましては、事業者の、民間からのヒアリングなども行いながらまちづくりの方針を取りまとめていきたいと考えておりまして、来年度にはまちづくりの方針を取りまとめていきたいというふうに考えております。

 

○上野委員 来年度といっても、来年の四月から再来年の三月もあるわけですけれども、来年度中ですか。来年中ですか。具体的に教えてください。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 まちづくり方針の取りまとめにつきましては、来年度中ということを一つの念頭に置いて進めていきたいと考えております。

 

○上野委員 来年度中という表現でいきますと、一番長いと平成三十一年の三月ということになるわけですけれども、その後の答弁です。都技監のその後の答弁。その後、その後ですよ。提案募集や設計、都市計画等の手続、土壌や埋蔵文化財の調査など、おおむね三年程度かけて進めると、このようにいわれているわけです。

まず、その後というのは、今のご答弁からいくと、三十一年度からということですか。そのあたりのスケジュール、非常に影響する話です。お答えください。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 まちづくりの方針の策定の時期につきましては、来年度中ということを申し上げました。その後ということでございますので、早ければといいますか、来年度の年度末から三十一年度にかけてということになろうかと思います。

 

○上野委員 よくわからない答弁ですね。先ほど平成三十年度中といわれましたよ。三十年度中に方針が出れば、当然にその後となると、三十一年度からということに普通はなるんじゃないですか。そのあたりは都技監、どうですか。明確に。これ大事な話ですよ。都技監がいったんですよ、三年、おおむね三年程度というのは。それはきちんとしたスケジュールがあっての話でしょう。

 

○邊見東京都技監 まちづくり方針につきましては、今年度から来年度にかけて検討の上、来年度を一つの、先ほど担当部長からご答弁申し上げましたように、来年度中を一つの考え方として目指して、策定をしたいと考えてございます。来年度末にまちづくり方針が策定されれば、当然、新年度早期からということになろうかと思います。

 

○上野委員 早ければ、遅ければというよくわからない、もやもやとした答弁が多いものですから、そのあたりは本当ははっきりしなきゃ、おおむね三年という言葉だけが出ているから、これはスケジュールというのは明確に、きょうはすべきだと思いますよ、年数的に。

三十年度中というのが、お二人ともいわれているから正式回答とするならば、これは平成三十一年度からのほぼ三年程度というふうなことで理解できるのかなと思います。そうすると、平成三十一年からほぼ三年というと、三十三年ですね。平成三十三年というのは、もう東京オリンピック・パラリンピックが終わった後ですよね。

提案募集や設計、都市計画等の手続は、恐らくこの三年間でできると思いますけれども、課題なのは、私がいっている土壌調査や埋蔵文化財調査です。この二つの調査というのが、いわれている、おっしゃっている平成三十一年から平成三十三年にかけて、この調査というのは現場に入らなくていいんですか。入るんですか。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 土壌汚染の状況の調査にしましても、埋蔵文化財の調査にいたしましても、いずれも現場での作業といいますか、調査が必要になるということでございます。

 

○上野委員 今おっしゃるとおりです。要は、築地の現場がどのような状況かというのが極めて大事になってくるということですよ。でないと、現場に入れなかったら大変なことになってしまう。おおむね三年程度かけて進めると、こう想定されていらっしゃいますから、当然に現場の状況を把握されていることと思いますけれども、この間の三年間の築地市場の現場の状況はどのような状況になっているか、お伺いします。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 築地市場の跡地につきましては、豊洲への移転後、建物の解体を行い、環状二号線の整備を進めることになっておりますが、あわせまして、オリンピックの輸送拠点として活用していくという方針がございますので、その整備を行っていくということになろうかと思います。

 

○上野委員 現場の状況は大変な状況になっていますね、今のお話聞いただけでも。そうした状況の中で、土壌汚染対策とか埋蔵文化財調査というのが可能なんですか。このことについてはどうお考えですか。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 現場での調査につきましては、まさに築地の再開発の今後の事業の進め方にもかかわってくると思うんですが、基本的には、事業者が決定した後、その事業者において調査に入っていくものと考えておりますけれども、その調査の期間がオリンピックの時期と重なってくるというようなことも想定されようかと思います。

したがいまして、今後、その事業の進め方の検討におきましては、その辺のオリンピック時の用地の利用との調整等も含めて検討していきたいというふうに考えております。

 

○上野委員 三年という数字をいわれているんですよ。このあたりのことについてしっかりと、先ほどの私が前段にいいました、検討されているかどうか、これが非常に大事。ただ数字だけ簡単にいわれている。理事者の、しかも都技監の答弁です。あやふやな、いいかげんな答弁しちゃいけない。当然に、数字が出れば、その数字の根拠というのが、これはあっての上でお話しされていると、私はそういうふうに思っているところですけれども、今のお話聞くと、これからみたいな話になっている。どうやって三年というのを出したんですか。

では、中央卸売市場長に聞きますけれども、今回のこういった三年というスケジュールをつくる際に、今の築地市場の状況はどのようになっているかというふうな、都市整備局からの調整とか、内容を聞くような話はあったんですか。

 

○白川事業部長 本年七月に行われました市場移転に関する関係局長会議におきましては、東京二〇二〇年大会に向けた準備の推進といたしまして、環状第二号線地上部道路整備工事、東京二〇二〇年大会輸送拠点工事について、平成三十一年度末までに整備することを目指しております。

築地市場におきましては解体工事が行われるわけでございますけれども、これら二つの整備工事と並行して実施するということで、解体範囲、スケジュールなどについて、それぞれの工事と整合を図る必要がございます。

今後、移転時期や輸送拠点としての整備内容なども踏まえまして、関係部局と連携して着実に進めてまいります。

 

○上野委員 関係局長会議の中での話ぐらいの内容のやりとりの中で決められたのかもわからないですね。そんなことでいいんでしょうか。具体的な築地市場の現場がどういう状況になっていくかということがわからないと、三年なんて軽々にいえないんじゃないでしょうかね。

この豊洲市場への移転時期、関係局長会議において業界団体と調整の上決定されると、このようにいわれています。移転に向けた環境が整うのは平成三十年の春から秋と、このようにされていますね。豊洲市場の追加対策工事の入札がスムーズに進むことを前提とすると、工事完了が平成三十年の六月の上旬と、このように聞いております。多少の余裕期間を見て平成三十年秋以降に移転となること、可能性が予想されるわけであります。

そこでまず、この移転後に築地市場の解体が始まるということになりますけれども、解体工事期間はどのくらいかかるのか、この点について中央卸売市場にお伺いします。

 

○白川事業部長 解体工事につきましては、おおむね二十カ月を予定しております。

 

○上野委員 このおおむね二十カ月の内訳なんですけれども、先ほどもお話ありました。当然に環状二号線、これを先行してやらなきゃならないということになるわけでございますけれども、この築地の解体、これについてはどこからまず先行して、どのくらいの広さを先にやるでしょうか。その先行が終わった後、残りはどのくらいの広さで、どのくらいの期間かかるかというところをもう少し具体的に教えてください。

 

○白川事業部長 まず、解体工事でございますけれども、環状二号線、先ほどもご説明申し上げましたけれども、地上部道路、ここにかかる部分につきましては、築地市場の豊洲市場への移転完了後、速やかに着手いたしまして、優先して実施することとしております。

それから、面積でございますけれども、第一期解体工事の延べ面積十八万平方メートルのうち約六万平方メートル、期間でございますけれども、現場着手からこの部分につきましてはおおむね六カ月程度を見込んでいるところでございます。

 

○上野委員 今の数字でいくと間違いないかどうか、第一期として、この環状二号線区間だと思いますけれども、ここは約六ヘクタールということですね。六万と今いわれましたか。六ヘクタールでいいんですか。

 

○白川事業部長 約六万平方メートル、ヘクタールでいきますと六ヘクタールでございます。

 

○上野委員 約六ヘクタールを六カ月かかるという話でしたよね、六カ月。残り、これ全体今、十八万といいましたから、十八ヘクタールということは、残りは十二ヘクタールぐらいですか。要は、その六カ月間は環二のための撤去です。

そうすると、平成三十年の六月上旬に終わって、平成三十年の秋以降に、仮に早く移転した場合ですよ、秋以降というと平成三十年十月ぐらいが考えられる。第一期の撤去工事が終わるのが平成三十一年の三月じゃないですか。六カ月と。平成三十一年の三月ですよ、第一期が。残りが十八引く六の十二ヘクタールになる。この十二ヘクタールの工事に、残り十四カ月ですよ。一年二カ月かかるんです。

そうすると、単純計算して、どのぐらいですか。平成三十二年、このままでいくと六月ごろになっちゃうかな、三、四、五、五月末。これはもう東京オリンピック・パラリンピックの直前じゃないですか。

実際に、この輸送拠点工事、整備というのは、関係局長会議の中の資料を見ると、平成三十二年の三月に完了という数字が出ていましたよ。このあたりが全く整合がされていない。

まず現場に入っていけるのが平成三十一年度、早くてですよ、四月以降。それも撤去をやっているんです。解体撤去をやっているんです。その中に土壌汚染調査とか埋蔵文化財調査なんか入っていけますか。しかもアスベストがあるんです。大変な状況で、囲いやりながらやっていって、時間がかかる。

そうした状況の中で、土壌汚染調査と埋蔵文化財調査、これもまた大変。土壌汚染調査をやって汚染が出た場合には、埋蔵文化財の調査も、これも大変な状況になります。これはまたしっかりと汚染にかからないように作業員の方はやらなきゃならない。そうした細かいもろもろのことが幾つもあるんです。

本来ならば、そういったことは私みたいな素人でもわかってくるわけですよ。皆さん方が一生懸命この点についてはやはりこれから検討をしていく--これからしていくじゃなくて、検討した上でないと、軽々に三年とかいう言葉を、私はいってはならないと思うんです。後から大変な状況になる。

ここについては、都技監、この私がいっていること、このことに対して何か反論とかありますでしょうか。

 

○邊見東京都技監 まちづくり方針を策定後、着手まで、着工まで、ほかの大規模な開発の事例等も参考にしながら、おおむね三年程度ということを想定させていただいているところであります。

この間、そのステップの中では、事業者の選定、募集、その上で基本設計、実施設計とか、あるいは都市計画、アセスの手続、もろもろいろんなステップがございます。その中で、その過程の中で、土壌、埋文調査なども行うという想定にしてございます。

なお、土壌汚染対策工事、これが必要となれば、その工事については通常、事業着手後、工事の中で実施するということが通例でございます。

 

○上野委員 埋蔵文化財の調査で、この埋蔵文化財、大事なものがあったといった場合には、工事着手後に埋蔵文化財の調査というのは、これはおかしいわけで、建設工事が始まる前にやっておかなきゃいけない。

また、土壌汚染調査、これもやって、土壌汚染調査でなくて、今度は土壌汚染対策工事、これをやらないとまた建設工事に入れないですね。入れませんよ。土壌汚染対策工事、これを先にやらないと現場で掘ることができなくなる。

建設工事をやるわけですから、当然に掘削工事、掘削を伴ってくる。掘削が伴う場合は、当然に土対法からいっても、きちんとした土壌汚染対策工事が終わらないと掘削はできないんじゃないですか。そのことについて、間違っていれば教えてください。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 土壌汚染の対策工事につきましては、本体の工事を進める中で、掘削除去や封じ込めなどの対策を実施することが通例でございます。

 

○上野委員 では、ちょっと角度を変えていいますけれども、この間のご説明の中で、この土壌汚染対策工事というのは土地の所有者が行うというお話で、中央卸売市場というお話がありましたね。これは、もしも私たちが提案したような一般会計への所管がえがされたときには、この土地の所有者というのはどなたになるんでしょうか。

財務局長、教えてください。

 

○武市財務局長 仮に有償所管がえが行われました場合には、一般会計が所有するということになってまいります。

 

○上野委員 一般会計で実際に東京都が土地所有者になるんですけれども、そうすると、再開発をやっている所管局、都市整備局の方で、土壌汚染対策をその場合やることになるんでしょうか。

財務局長、重ねてお聞きします。

 

○武市財務局長 その場合に、どのような役割分担に基づいて対応するかということで、それ次第になるかなというふうに考えます。

 

○上野委員 そうなると、中央卸売市場ではなくなるというふうな話になるかなと思います。

それで、土壌汚染対策と建設工事という話の中で、この土壌汚染対策工事というのを築地の場合、どのように考えているんでしょうかね。

全般的に汚染がされているというふうな可能性がある、広範にわたってという状況と、私が話しましたあの護岸に近いということで、掘削工事をやったときに土壌汚染されたものが流出する可能性もあるということで、止水板を打つとか、そういった土壌汚染対策工事というのを先行してやらないとできないんです。建設工事はできない。こういった細かいいろんなもろもろのことがある。

それから、先ほどいったような都市再開発の方でも、都市整備局の方で土壌汚染対策をやる可能性もある。

そして、先ほどの話の中で、三年以内という話でしたけれども、実質的に現場、現状からいくと、東京オリンピック・パラリンピック後でないと、土壌汚染対策とか、あるいは埋蔵文化財の調査というのはできない。通常、普通に考えても、オリンピック後でないと入れないなと、このように私は思っているところで、これも話をしてもなかなか平行線になるかもわかりませんけれども、そういった今のやりとりの中でもおわかりになるように、非常にこの三年という言葉というのは、今のお話からすると余り内容の根拠がないみたいで、どこからおおむね三年と来たのか。単純な机上論から来ているのであれば、これは大変な問題だと思います。しっかりとした、やはり都技監として、都技監がきちんと数字をいうからには、その数字の根拠というのを明確にしないと、後々大変なことになるということを忠告しておきます。

こうしたもろもろの築地の再開発については、課題があるということをきょうはお話しさせていただきました。かなりの時間を費やしてしまいました。中央卸売市場におきましては、食の安全・安心の立場から、この追加対策工事についてはしっかりとやっていただきたい。もうどこから専門家がついても、これで大丈夫と、こういわれるように、ぜひとも努力していただきたいということをご要望いたしまして、私の質問を終わります。

 

 

経済・港湾委員会(中央卸売市場)

平成二十九年八月二十五日(金曜日)

○上野委員 それでは、私からは、初めに築地再開発について質問したいと思います。

築地再開発につきましては、知事は六月二十日の記者会見の中で、築地は守るとして、長年培ったブランド力と地域との調和を生かし、改めて活用すると発表されました。そして、築地市場の土地は売却せずに保有し、有効活用することでキャッシュを継続的に創出することが可能としています。

この背景には、六月十五日に開催されました第三回市場のあり方戦略本部での議論があるだろうと思います。

市場のあり方戦略本部では、中央卸売市場会計の持続可能性の検証として、さまざまなパターンを試算しているわけでございますけれども、その中で、築地市場用地を民間企業への五十年間の長期貸付する場合、平成三十三年度から毎年百六十億円の地代収入があり、それによって長期的に資金ベースで改善が見込まれると。もちろん、これはあくまで一定の仮定のもとでの試算ではありますけれども、そうした試算が示されたわけでございます。

私としても、実際にこのような形で収支が改善し、企業債の返済も順調に進んでいくということになってもらいたいと考えているわけでございますが、ただ、やはり一方で、本当にそのように理想的なものとなるか、ここはしっかりと確認をしておく必要があると、このように考えております。

今回の築地再開発に関連して、その後の関係局長会議などで繰り返し強調されているのが、民間の活力を活用していく、こういうことであります。

そこで、都市整備局にお尋ねいたしますが、七月の関係局長会議の資料では築地再開発を民間主導で進めていくとしていますが、都としてはどのようにかかわっていくことになるのか、説明を願います。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 築地の再開発に向けた検討におきましては、築地のロケーションを最大限に生かすため、魅力ある築地の将来像を検討するとともに、民間の知恵やノウハウを活用しながら、開発コンセプトなどの具体化を図っていくこととしております。

それを踏まえまして、民間事業者の募集、選定や設計などの手続を経て再開発工事に着手するということを想定しております。

都といたしましては、民間事業者の募集、選定に当たってのまちづくりの方針を取りまとめることなどによりまして、民間主導の再開発を促進してまいります。

 

○上野委員 今のご答弁、まずは都が開発コンセプトなどを具体化しながら、まちづくり方針を取りまとめていくと。その際にも民間の知恵やノウハウを活用していくんだと。さらに、その後、民間事業者を公募して、その民間事業者が実際の再開発工事を進めていく。こういうことだと思います。

このような形で順調に手続が進み、午前中の答弁にありましたように五年以内に再開発に着工できれば、これは問題ないわけであります。

しかし、ここであえて私が指摘しておきたいことは、先ほどの都市整備局の答弁の中にもありましたように、今後のいろいろな手続の状況によっては、工事着手まで、さらに期間を要することも想定される、こういうケースがありますよと述べられました。

そこで、さらに期間を要することも想定されるという、このことは具体的にどういう内容を想定されているのか、都市整備局に改めてお尋ねします。

 

○山崎都市整備局まちづくり推進担当部長 再開発の実施に向けましては、民間事業者を選定した後、事業者による設計、都市計画の手続、環境アセスメント、さらには土壌や埋蔵文化財の調査等々を実施していく必要があると考えておりまして、例えば、土壌調査あるいは埋蔵文化財の調査の結果、汚染が見つかったとか、埋蔵文化財が発掘されたといったような場合には、調査期間が状況によってはかかってくることも想定されますので、そういった場合は、工期というか着工までの時間を要するというようなことも想定されるかと考えております。

 

○上野委員 まさにおっしゃるとおりだと思います。そこの部分が非常に見えない部分なんですね。しかし、これによって延びた場合にはどうなるのかというのが極めて大事な話になります。土壌汚染や埋蔵文化財の調査、これを留意していかなければなりません。

そうした中での、まず土壌汚染についてでございますけれども、ご存じのとおり、築地市場では、本年五月には、敷地のごく一部ではありますけれども、環境確保条例に基づく調査が行われました。概況調査の結果、さらに詳細な調査が必要な箇所が実際に出てきたわけでございます。

当該地は、かつて米軍のドライクリーニング工場があり、有機溶剤ソルベントのタンクがあったというところでございますので、仮に汚染が広範囲に及ぶ場合には、この汚染対策工事期間の長期化というのが懸念されているわけです。誰もがそのあたりについては承知のところだと思いますので、これはしっかりとやはり念頭に入れなきゃならないと。

また、築地市場の敷地は、文献などの資料から、大名屋敷があった、そういった大事な文化財が地下にあることが確認されているわけでございます。この地下に埋蔵文化財が発見される可能性というのは極めて高い、間違いなく出てくると、こういう土地柄なんですね。

そこで、午前中、都市整備局は、再開発に向けて土壌や埋蔵文化財の調査を進めることになるということを答弁されましたけれども、土壌調査、埋蔵文化財の調査、この所管はどちらがやるんでしょうか。そのあたりがちょっと私には見えないものですから、本日、明らかにしてもらいたいと思います。

 

○白川事業部長 土壌調査に関しましては、環境確保条例によりまして、土地の改変者が行うこととされております。

したがいまして、土地の改変者が、どの事業者が行うかということによって異なってまいるというふうに考えております。

 

○上野委員 あと、埋蔵文化財はどなたですか。

 

○白川事業部長 文化財につきましては、東京都教育委員会と協議の上、あるいは区の教育委員会との協議の上というふうになろうかと考えております。

 

○上野委員 土地の改変者というのはどなたですか。そこを所管する局はどちらですか。土対法に基づいてのそういった土壌汚染対策調査をやるところはどちらになるんでしょうか。

 

○白川事業部長 実際の事業に当たりまして、土地の改変者、あるいは最終的には土地の所有者、どちらが行うかは、今後、環境局と協議をするということになろうかと思います。

 

○上野委員 これは大事な話なんですよ。どこの局がやるのかもわかっていないという今の状況の中で、どうして五年後にやれるというふうな見通しができているんですか。財務局長。

そのあたりのところを、きょう明確にしておかないと。一番大事なところですよ。

土対法に基づけば、当然土地の所有者なんですよ、やらなきゃならないのは。

改変者といったって、民間がやるんですか。東京都の土地ですよ。いいんですか。今の答弁は間違いないですか。それとも後日にしますか。調査して調べた結果、近々に出されますか。明確にしてください。

 

○吉村企画担当部長 築地の再開発につきましては、関係局長会議の中で各局連携して取り組んでいくということになっています。

また、検討会議を都市整備局の方で発足しまして検討を進めていくことになりますけれども、今後の検討の中身の中で、実際にやるときの中身については検討していくということになるかと思います。今後の調整ということでございます。

 

○上野委員 これは、本来ならばもう既に決めておかなきゃならない話ですよ。大事なのはタイムスケジュールなんですよ。だって、それは市場にとっても大変な問題になってくるわけです。

どこの局がやるかについては、その後の検討会議等で明確にするということですから、これは速やかに決めていただいて、大事なのは、五年を目途という話ですから、本当にそれが可能かどうか。これは、最初に私が話したように、収入として年間百六十億を見込んで黒字でやっていこうという、こういったお話もあったわけですけれども、本当にそれができるかどうかという極めて大事なところなんですよ、中央卸売市場にとっても、東京都にとっても。

例えば、その再開発工事というのを五年を目途にということでありますけれども、先ほどの懸念がされました土壌汚染対策、それから埋蔵文化財です。これがなかなか見えないんです。しかし、明らかに、この築地の市場はこれが存在するんです。対策はやらなきゃならない。埋蔵文化財の調査もやらなきゃならない。それは皆さん、もうご存じにもかかわらず、このあたりのことの、実際どのぐらいかかるのかというところを精査されていないということを私は非常に心配している。土壌汚染対策は中央卸売市場でさんざんやって、どのくらいかかるかというのもよくわかっているはずですよ。

私なりにそのタイムスケジュールというのを試算してみましたけれども、これは私見ですから。ただ、いいますけれども、間違いなく、土壌汚染調査というのを開始していくのは東京オリンピック・パラリンピックが終わった後でしょう、中に入れるのは。そこから考えなきゃならない。

まずは概況調査をやりましたね。そこから始まるわけですよ。概況調査をやる。その結果、汚染があった区画については、次にはボーリング調査を行うんです。それが至るところに出てきたら、全部ボーリング調査して、どういうものがあるかというのを、しっかりと結果が出るまで待たなきゃならない。ボーリング調査の結果で汚染があった場合、この対策をどうするかという検討が始まるわけです。

もう一方は、その間、今度は埋蔵文化財というのをやらなきゃならない。土壌汚染対策工事の前に、埋蔵文化財の調査をしてもらわなきゃならないわけですよ。

この埋蔵文化財の調査というのは、既にもう、あり方戦略本部でも出ておりましたね。汐留では再開発で九年間を要したという話が出ておりまして、じゃあ築地ではどうですかと、ある局が教育庁に尋ねて、教育庁は、築地ではまだ詳しい建設計画が今のところないので正確な期間はいえませんというふうな、そういったやりとりがありました。

そこで私は、これは計画がないわけですから読めないです、はっきりしませんけれども、一般的にはどのぐらいかかるのかなと。そうすると、五年から十年ぐらいというのは、いろんなところから出てきている。最低五年と見ても、もう既にそこで調査でしょう、土壌汚染の調査で。これは一年というわけにはいかないんですよ。間違いなく出ますから。最低でも二年として、埋蔵文化財の調査で、最低を見て五年ですよ。その後、土壌汚染対策工事に入っていくわけです。

築地は、すぐ護岸があるんです。これは、護岸を越えてほかのところに行かないようにしなきゃならないんです。汚染流出を防止するというのが基本ですよ。そうすると、遮蔽壁から、いろんな構造物をつくらなきゃならない。これも時間がかかるんです。面積が広いですから。

土を排出しなきゃならない。これは、単純に排出する費用よりも約十倍ぐらいかかりますね、処理しなきゃならないから。費用も、えらいお金がかかるんです。これは物すごくかかるんです、土の処理費用というのは。

私は今、単純にそうした年をいいましたけれども、そこに、またさらに環境影響評価、アセスが入ってくるわけですよ。加わってくるんです。そういうのを考えたら、少なくとも今から十年は厳しいのかなと。

こういったことは、皆さんプロですから、本来わからなきゃならないところでしょう。それが、いろんな資料から全く見えてこないわけです。このように、五年後に着工を目指すとする再開発スケジュールに大幅なおくれが生じることはないとはいえないと。今いえることはですね、いい切れませんと。

これはすなわち、最初にいいました賃料収入が市場会計に入ってくる時期が大幅におくれるということになってくる。そうすると、企業債、約三千六百億ですよね。これの償還時期、今の予定をお聞きすると、平成三十二年度から平成三十八年度と考えられているというお話ですけれども、間に合わないですよ。市場会計に深刻な影響を及ぼす可能性というのがあるわけです。

これは極めて大事な話なんですよ。ここのところがなかなか論議されていないし、検討してねぐらいで終わっているんです。

財務局長は、六月十五日、第三回市場のあり方戦略本部、私も見させてもらいましたけれども、貸し付けのところで、売却ではなくて貸し付けだと。民間企業への五十年間の長期貸付、これは定期借地権のことですよね、年間百六十億円の賃料収入として試算できますよと。経常収支は安定的に黒字基調で推移していきますよと。売却と違って貸し付けでいくという。

このあたり、これが順調にいけばいいと私は思いますよ。だけど、今いったような話が実際に起こり得る。しかし、そのリスクがあるにもかかわらず、そういったことが最初から論議がまだされていない。これからやられるとは期待しておりますけれども、今の段階でやらないでどうするんでしょうかと、こういう思いでいっぱいです。

賃料収入が市場会計に入ってくる時期が大幅におくれるケースも当然に考慮に入れて、市場会計が長期にわたり事業継続性を確保できるよう、財政面からの精査を進めるべき、このように考えますけれども、財務局長、見解を求めます。

 

○武市財務局長 まさに、今、副委員長ご指摘のとおりかと考えております。これからの築地の再開発に向けまして、都市整備局、市場、私ども含めて関係局がさまざまな形で検証していく中の重要な項目の一つであるというふうに考えております。

 

○上野委員 ぜひともしっかりと考慮に入れてやっていただきたい、検討していただきたい。よろしくお願いいたします。

この築地再開発の検討に当たっては、あらゆる状況を想定して財政面をしっかりと精査し、市場会計の持続可能性を間違いなく確保していただく、このことを強く要望して、次の質問に移りたいと思います。

次に、六月十一日の専門家会議で、必要な追加対策、安全対策の提言が取りまとめられました。今回の臨時会では、この追加対策の実施に必要な予算が補正予算として上程されております。

追加対策の具体的な質疑は次回の本委員会で行うことにいたしまして、本日は、専門家会議の追加対策の提言がどのような経緯で取りまとめられたのか、六月十一日から日もたっていることもあり、また、改選後初めて聞かれる委員の方もいらっしゃいますので、おさらいも含めて確認をさせていただきたいと思います。

追加対策は、地下ピットの対策と地下水管理システムの機能強化であります。

まず、地下ピットの対策について確認させていただきます。

専門家会議ではこれまで、盛り土がなく地下ピットとなっていることに対して、どういった安全対策が必要かを検討してきたと承知しているところでございます。

地下ピットに水をためないこと、換気をすること、これが大事でありますが、地下ピットに水をためないことについては、この後、地下水管理システムの機能強化で確認していきたいと思います。

そこで、換気について、専門家会議では、先ほどもいろいろありましたけど、二案が提言されています。この二案について具体的に、都民の方がわかるように説明してもらいたいと思います。

 

○吉野建設技術担当部長 案の一つ目でございますが、床に遮蔽シートを敷設し、地下水から気化した揮発性ガスの地下ピット内への侵入を大幅に低減し、あわせて換気を行うことで、ガスの濃度上昇を防止する対策でございます。

案の二つ目は、換気によりガスの濃度上昇を防止し、床面にコンクリートを打設することで、ガスの侵入を低減させるという対策でございます。

専門家会議では、いずれの案も地下ピット内でのガス濃度上昇防止策として妥当と判断され、これを踏まえまして、都として、工期や工事費の面ですぐれております案2で対策工事を進めることを決定したものでございます。

 

○上野委員 案2に決定したとのことでありますけれども、この対策は盛り土と同等の対策であるか、これが、いわゆる今までの都民の皆様方の単純な比較。盛り土がないということで不安がられていらっしゃる。しかし、今回の二案で、盛り土と同等の対策であるといい切れるかどうかというのは非常に大事なんですね。このことについて、また明確に答えていただきたいと思います。

 

○吉野建設技術担当部長 盛り土の効果でございますが、地下水から揮発したガスの地上部への上昇に対しまして抑制効果が大きいということでございます。

また、盛り土と地下ピットの一番の違いは、地下ピットの場合は、ガスがピット内に滞留することでございます。

このため、盛り土にかわる対策としましては、地下水から揮発したガスの地下ピットへの侵入を遮蔽する、もしくは侵入を低減し、かつ換気するということが必要になります。

専門家会議からは、今回の対策は、盛り土があれば果たされるはずだった機能を有していると、そういう提言を受けてございます。

 

○上野委員 今の答弁は非常に大事だと思います。専門家会議の先生がしっかりと盛り土にかわるものだというふうなことを提言でいわれているわけですから、このことについて確認できたと。これは安全・安心の確保はできるということであり、大変大事なことでありますので、つけ加えておきます。

そこで、さらに都民の不安を解消するために質問いたしますけれども、案2におけるコンクリートによる対策でありますが、都民の方からは、もしも地下水がまた上昇したときに、このコンクリートが、その浮力、水圧でひび割れが生じるのじゃないかという、こういった声が実はあるんですね。その点について、大丈夫なのかどうかということをしっかりと都民にわかりやすく説明していただきたいと思います。

 

○吉野建設技術担当部長 床面のコンクリートの水圧への耐性につきましては、仮に地下ピット内に地下水が最もたまった昨年十二月の水位になったとしてもコンクリートが浮き上がらない厚さとなっておりまして、基本的にひび割れが生じないというふうに考えております。

また、地下ピット内に地下水が上がらないよう、地下水管理システムの補強強化を図ることとしており、床面のコンクリートに水圧がかかる状況にはならないと考えております。

 

○上野委員 ところで、地下水モニタリング調査で、多くの箇所で基準超過がありました。地下ピット内でも地下水が基準超過していることがわかっております。

先ほど水銀の話がありましたが、水中に含まれるごく微量の水銀が空気中に気化、滞留したためとのことであり、地下水をためないことが大事であります。

しかし、ベンゼンやシアンは、そもそも地下水が基準超過しており、この汚染地下水から揮発するため、安全ではない、不安だと、こういった声があるわけです。

確認いたしますが、地下水のベンゼンやシアンが基準超過しているとしても、地下ピット内の対策としては、これでいいということでよいのでしょうか。確認いたします。

 

○吉野建設技術担当部長 専門家会議では、地下水が基準超過していることで、揮発したガスが地下ピット内で滞留し、空気中の濃度が上昇するリスクも踏まえ、地下ピット対策として、揮発性ガスの侵入の抑制と換気を組み合わせた対策を行うことにより、空気中のガス濃度上昇を防止することを提言してございます。

 

○上野委員 地下水が基準超過していることも踏まえての提言であるということでありますが、大事なことは、市場がしっかりとこの提言を踏まえて速やかに対策を行うことであります。対策の具体的な内容については、補正予算の質疑の中で改めて確認をさせていただきます。

次に、もう一つの対策の柱である地下水管理システムの機能強化についてお尋ねします。

そもそも、地下水管理システムの機能強化はなぜ必要なのか。これは基本的なことですけれども、改めて確認の意味でお尋ねします。

 

○鈴木技術調整担当部長 専門家会議におきましては、早期に地下水位を低下させるとともに、地下水位上昇時の揚水機能を強化することが必要と提言されておりまして、これをもちまして機能強化を図ることとしてございます。

また、機能強化された地下水管理システムによる揚水処理により、汚染地下水を徐々に回収し、汚染地下水を徐々に浄化していく必要があるとしているところでございます。

 

○上野委員 もともと、公明党もかねてより機能強化が必要と提言してまいりました。今回、どういった機能強化をするのか、説明していただきたいと思います。

 

○鈴木技術調整担当部長 機能強化といたしましては、地下ピット内への揚水ポンプの新設、観測井戸からの揚水、吸引管を打ち込み、真空ポンプによる揚水を行うこととしてございます。

これらの機能強化策につきましては、専門家会議におきまして、妥当な対策であると判断されております。

 

○上野委員 機能強化により、しっかりと地下水を管理していってもらいたいと思います。

昨年、盛り土がなく、地下ピットが問題とされていたとき、地下ピットに水がたまっている映像が流されました。それは本当にショッキングな話で、不安を助長させた。もう二度とこういったことが起こらないように、これはぜひともしていただきたいと。

機能強化をすることで揚水量が増加することになりますが、各街区の一日当たりの揚水量は二百立米で変わらないと聞いております。もし大雨のとき、揚水量が二百立米を超えてしまえば、ポンプが全てとまることになるわけです。

地下ピットに地下水が上がってしまうことが懸念されますが、今回の機能強化によって、地下ピット内には地下水が上がらないと考えてよいのかどうか、そのあたりについて確認をしたいと思います。

 

○鈴木技術調整担当部長 現在、地下ピットでは、APプラス二メートルの位置に仮設のポンプを設けまして、そこからの排水により、地下ピット内に地下水は上がっていない状況でございます。

今回、機能強化として実施する地下ピット内の揚水ポンプ新設は、さらに深いAPプラス一・五メートルの位置に設置することで、地下ピット内に水が上がることはないものと考えております。

なお、機能強化により揚水量がふえ、仮に大雨の際に各街区の処理能力である一日当たり二百立方メートルを超過しそうな場合におきましても、地下ピット内の揚水を優先することで地下ピット内に水が上がらないように対処してまいりたいと考えております。

 

○上野委員 地下ピット内に二度と水がたまることがないように、肝に銘じて万全の対策を行ってもらいたい。このことを強く要望しておきます。

最後に、中央卸売市場は、八月十日に環境影響評価の変更届を提出されております。この内容についてお尋ねしたいと思います。

これをもちまして私の質問を終わります。

 

○鈴木技術調整担当部長 変更届は、主要な建物下について、盛り土にかえて地下ピットを設置したことから、平成二十三年七月の当初の環境影響評価書と比較し、環境への影響が考えられる水質汚濁、土壌汚染、廃棄物の三項目について、改めて予測、評価を行ったものでございます。

改めて予測した結果、水質汚濁、土壌汚染につきましては、計画地及び計画地周辺とで地下水は遮断されていること、今回、地下ピット等に追加の対策を講じることから、水質や土壌に関して環境への影響は小さいと評価しております。

廃棄物につきましては、追加対策に伴い、建設発生土及び建設廃棄物の発生量が増加いたしますが、発生量の抑制、再資源化の促進、適正な処分を行い、廃棄物は適切に処理され、環境への影響は小さいと評価してございます。

変更届の内容につきましてはホームページでも公表しており、都民や市場業者の理解につなげ、安全で安心な豊洲市場実現への取り組みを行っているところでございます。

 

 

 

 

 

 

豊洲市場移転問題特別委員会

平成二十九年五月三十日(火曜日)

○上野委員 私からは、初めに、築地市場土壌調査結果について質問をしたいと思います。

今回の調査は、地歴からの推測ではなく、科学的分析結果として築地市場の八件の建設工事の全区域で環境基準超過が確認されるなど、築地市場の地下も環境基準以下ではないということが明らかになったわけでございます。

今回の調査結果の大事なことは、地上部に近い表層から五十センチのところ、ここに有害物質が存在していたというところであります。築地市場は現に生鮮食料品を扱っている場所である。その意味でも、この豊洲市場よりもハイリスク状態に置かれているといえるのではないでしょうか。平田座長も、水銀は常温でも揮発する物質であり、表層での検出は重く受けとめるべきであると、このようにコメントされているところであります。

そこでまず、今回の調査箇所、これは地歴調査から土壌汚染の疑いが高いと思われる区域がありますけれども、そこに該当するのか、あるいはその区域外なのか、このあたりについて確認のためにお尋ねいたします。

 

○白川中央卸売市場事業部長 今回の土壌調査は、平成十三年十月以降に、東京都環境確保条例第百十七条に基づく届け出をしていなかった八件の工事箇所について、ことし三月に環境局へ土地利用の履歴等調査届け出書を提出し、汚染のおそれあるとされた箇所について概況調査を実施したものでございます。

築地市場における地歴調査と土壌概況調査の結果を照らし合わせますと、池や河川を埋め立てた区域や旧海軍関連施設、あるいは進駐軍接収時、資材倉庫が立地していた区域に該当いたしますが、進駐軍のクリーニング工場が立地していた区域は該当しておりません。

しかし、概況調査において基準値を超える有害物質が検出された三十地点は、八件の工事箇所の全てにわたっておるところでございます。

 

○上野委員 地歴から、最も土壌汚染が懸念されている米軍のクリーニング工場、あるいは旧日本海軍、これは場所がはっきりしていませんけれども、毒ガス研究所とか兵器もつくられていた、こういった薬剤や薬液を使用していた場所以外でも汚染が確認されたということは、築地市場全域に広がっていると推測せざるを得ません。この点、専門家はどのような見解を示しているのでしょうか。大事なところですので、都民の皆様にわかりやすく説明をしていただきたいと思います。

 

○白川中央卸売市場事業部長 専門家会議の座長を務める平田先生に調査結果に対して見解を求めたところ、八件の建設工事の全区域で環境基準超過が確認されており、地歴からはそれらの原因が推定できず、敷地内の他の区域についても似たような状況にあることが懸念されるとのことでございました。

 

○上野委員 今のお話からも、本来ならば、全区域を調査すべきだと思います。ただ、営業している状況の中で物理的には非常に困難ということでもございますが、今回の調査の結果、築地市場で有害物質が検出されたとの報に接しまして、市場関係者の皆様も驚きを禁じ得ないのではないかと思います。

そこで、土壌調査の結果について、市場関係者はどう受けとめておられるのでしょうか、その点についてお尋ねします。

 

○白川中央卸売市場事業部長 今回の調査結果につきましては、市場関係者からは、ある程度想定していた、あるいは、アスファルトやコンクリートで被覆されているため安全性に問題はないと認識しているが、風評被害が心配であるといった声がございました。

 

○上野委員 今回の調査は、五月の連休中の連続した市場の休日に実施されておりますけれども、営業中の築地市場で詳細調査となれば、これは作業などもさまざまな困難を伴うことと思います。今後どのような調査を進めていく予定なのか、スケジュールも含めまして丁寧なご説明をお願いします。

 

○白川中央卸売市場事業部長 都といたしましては、今後、土壌汚染状況を確定させるため、ベンゼンにつきましては六月中を目途に、土壌のボーリング調査及び地下水の採取は十一月中を目途に実施する予定でございます。

また、水銀の基準超過地点及びベンゼンの土壌ガス濃度検出地点の付近で、地上の空気測定を実施する必要があると専門家からアドバイスをいただいております。このため、七月中を目途に地上の空気測定を実施する予定でございます。

 

○上野委員 今後、ボーリング調査及び地下水の採取、並びに水銀の基準超過地点及びベンゼンの土壌ガス濃度検出地点の付近で地上の空気測定を実施していくということでございますけれども、五月二十五日の中央卸売市場発表のプレス資料、これには、今後、この三十カ所の調査箇所につきまして、詳細に土壌汚染状況を確定するため、ボーリング調査を実施するなど適切に対応してまいりますと、こう記されております。この詳細という言葉ですけれども、詳細の内容をお尋ねいたします。

 

○白川中央卸売市場事業部長 築地市場の土壌調査は都条例に従っておりまして、まずは調査結果を環境局に報告し、環境確保条例の手続の完了を目指してまいります。

その後、環境局と協議を進めながら、土壌汚染対策法第十四条の区域指定の申請を行っていくこととなります。

 

○上野委員 大事なことだと思いますけれども、ちょっと詳細な内容を聞きたいんです。

今回、調査地点から、一地点で六価クロムだけ出たところもあります。あるいは幾つかの地点から、ヒ素、水銀、フッ素、鉛の出たところもあります。その地点、地点で出ている、超過している種類が違いますけれども、ボーリング調査で詳細にということは、そういったものが出たところについて、下にもまたいろんなものがある可能性があると思いますけれども、これは当然に、また、二十三種類をされたわけでしょう、これまで。もう一度、その下の方でも同じように二十三種類の調査をやられるんですか、それを聞きたいです。

 

○白川中央卸売市場事業部長 今回の詳細調査につきましては、ボーリングと地下水の調査を行いますが、一メートルごとの土壌を原則十メートルの深さまで試料採取を行ってまいります。

今お話しのように、今回の概況調査を踏まえて、条例の規定に基づき、汚染のおそれのあるとされた物質について土壌調査を行うものでございます。

 

○上野委員 汚染のおそれがあるというのが、要するに、いろんなものが出ていますね、築地市場の中で。その地点で六価クロムしか出ていなかったところは、下は六価クロムしかやらないんですか。それとも、ほかにもあるんではないかということで、詳細というからには、当然に詳細に調べられるのでしょう、その点についてはっきりと述べてください。

 

○白川中央卸売市場事業部長 今回のボーリング調査につきましては、条例の規定による調査を行うものでございまして、今お話しのように、全ての項目につきまして土壌調査を行う予定はございません。

 

○上野委員 詳細な調査をやるといっておきながら、五十センチのところで出たものについてだけを調べるということなんでしょうかね、今の話だと。おかしいんじゃないですか。どんなものがあるかわからないんです、その下が。都民の安全・安心を考えなきゃいけないですよ。また特に、生鮮食品を今現在扱っているわけですから、非常に大切なところですよ。

当然に、この下についても、その二十三種しっかりと、出るのか出ないのか調査すべきじゃないですか、それが食の安全・安心じゃないですか。それを、できないということであれば、なぜできないのか。できないことはなく、できる方法もあるのか。そのあたりについて明確に答えてください。

 

○白川中央卸売市場事業部長 先ほどご答弁申し上げましたとおり、今回の調査につきましては、条例の届け出漏れ、調査漏れに対する是正措置ということでございますので、条例の規定に基づいて調査を行うものでございます。

 

○上野委員 問題は、もともと工事をやろうとしたところについて届け出をしなかったというのが一つの原因ですね。そうした中で、こういったいろんな問題が出てできた。特に、食の安全・安心というのが絶対必要になってきた。豊洲はしっかり調べたけれども、築地はそれで終わりますよと、こういうふうな、市場によって調査の仕方が変わるというのはおかしいんじゃないですか。食の安全・安心はどこの市場でも同じじゃないでしょうか。

市場長、そうじゃないのでしょうか。現に、今築地は営業しているんです。豊洲よりはるかに、もしも出た場合には危険なんです。ハイリスク状態になっているんです。都民の皆様を安全・安心にもっていかなきゃならない。どういうものがあるかというのを明確にして、それに対して対策をとらなきゃいけないんです、本来は。条例に基づいてという行政の立場だけでいうのではなくて、やはり都民の立場から、今この土壌汚染問題というのは、都政の中の重要な課題です。もっとその重みを感じて、これは二十三種類やったらお金がかかるとか、そんなことでやらないなんていうことだったら、これはおかしいわけでありまして、二十三種類やるんだったら、ほかにまたボーリングをいっぱいつくらなきゃいかぬとか、その場所が広くなるということじゃないでしょう、同じ場所からとるんでしょう、ボーリング一カ所で、広がるわけでもない。手狭な築地市場の中でそういったことはできないわけですから、ボーリングをせっかくそこでやるんだったらば、その下までしっかりともう一度、表層五十センチで出たこと、その超過したものだけをボーリングやって調べるという、こういうのもったいないんじゃないですか。ほかにまだある可能性があるわけだから、心配ですよ。都民の理解と納得ができないんじゃないですか。

これはまた、市場長、ぜひ考えてもらいたい。いいですかね市場長、いいですかね。

 

○村松中央卸売市場長 今回の件につきましても、過去に行われた築地市場における工事に関しまして、環境確保条例上の届け出漏れがあった事実、そういったところから発生しているものでございまして、そうしたことから考えれば、条例上の手続をきちんとまず行うと。そういった条例上の手続をまず確実に行っていくと。そういう趣旨から、条例にのっとった対応をする予定としております。

また、専門家会議座長を務めております平田先生から、水銀あるいはベンゼン、揮発性物質については、計測して都民に公表した方がいい、そういうアドバイスをいただいておりますので、そうした点も七月中に実施しまして、都民の方に安心になるように、そういう措置も講じていく予定としております。

 

○上野委員 なかなか今の段階では条例に従ってという話だけでありますけれども、平田先生のお話をさっきされました。平田先生が今後ボーリング調査を実施していくという中では、詳細に汚染状況を把握する必要があるという言葉をいわれているわけですね。この詳細にというのが、表層で出たものを詳細にという話になるんですかね。表層に出たものが下でもどのくらい出るかということで、六価クロムなら六価クロムが下にどれくらい出たかということだけを調べるのが詳細になるんでしょうかね。僕は、平田先生がいわれているのは、表層でそれだけ出たということは、その下の土壌にも、ボーリングしてしっかりと、どういった汚染がされているかというのを、これは詳細に調べなきゃならないですよという思いがあるんじゃないでしょうか。

だから、この条例とかそういうことも大事ですよ、それを確実にやるというのは大事ですよ。それを超えたものを今回はやっていかないと、そういうふうな重要な課題だということを、ぜひ認識してもらいたいですね。こうした、しっかりと--このことについて何度いっても時間の無駄でございますので、都民の理解と納得を得る第一歩につながるということで、これをぜひとも、また進めてもらいたい。強く要望しておきます。

さて、詳細調査が終了した後は、環境確保条例に定める手続を経ることになるわけでありますけれども、土壌汚染対策法上の手続は具体的にどのような展開となるのか、お尋ねいたします。

 

○白川中央卸売市場事業部長 先ほどの答弁と重なってしまう部分もございますが、築地市場の土壌調査は都条例に従って行っておりまして、まずは詳細調査の結果を環境局に報告し、環境確保条例の手続の完了を目指すというものでございます。

その後、環境局と協議を進めながら土壌汚染対策法第十四条の区域指定の申請を行っていくこととなります。

 

○上野委員 詳細調査で基準を超える汚染が確認された場合、市場は、土壌汚染対策法第十四条に基づいて、区域指定の申請を自主的に行うということでありますけれども、中央卸売市場から土壌汚染対策法第十四条の指定の申請が提出された場合、環境局ではどのような手続を行うのか、お尋ねいたします。

 

○近藤環境局環境改善技術担当部長 中央卸売市場から提出される土壌汚染状況調査の結果について、物質ごとに基準値を超えていることを確認した上で、盛り土等による封じ込め措置や周辺の飲用井戸の有無などを調査し、要措置区域、または形質変更時要届け出区域に指定することとなります。

指定の申請から告示までは、おおむね一カ月から二カ月でございます。

 

○上野委員 築地市場が要措置区域に指定される可能性がないとはいえないということがわかったわけでございますが、都民の食卓を支える築地市場の地下に有害物質がある以上、築地市場の現在地再整備の検討に当たっては、この点を考慮に入れないわけにはいかないということであります。

さて、これまで私たち公明党は、豊洲市場開場に向けた議論を通しまして、第一に、財政基盤となる市場会計の収支、決算分析などから、開場後も十年間はキャッシュ・フローが回り、資金上事業運営を可能とすること。

第二に、事業運営については、現行の第十次東京都卸売市場整備計画、次の第十一次整備計画などにおいて、物流環境や消費の動向などを的確に捉えて継続的に行っていくこと。

第三に、過度に収支にこだわり、市場の民営化や不要論に傾くのではなく、都の喫緊の課題である首都直下地震など防災対策上の観点から都内十一市場を活用し、市場関係者のみならず、都民に貢献していく基礎インフラとして、その公共性を捉え直していくこと。

第四に、食の安全・安心において、安心は都民の理解と納得が必要である。そのためには、百聞は一見にしかず、豊洲新市場の都民向け見学会を開催すべきと。こういったことをしっかりと予算特別委員会等でも主張してきたわけでございます。こうした観点を意識しながら、市場問題プロジェクトチームの報告書案について質問してまいりたいと思います。

市場問題プロジェクトチームの検討は、ロードマップに位置づけられた豊洲市場移転に向けた諸課題を解決していくものと思われておりました。しかし、三月末の小島座長私案以降は、築地市場の現在地再整備にかじを切っているようにしか見えません。とりわけ、四月八日に築地市場で行われた説明会で、小島座長は、築地市場再整備の実現は市場関係者のやる気にかかっているかのような発言をし、いとも簡単に築地市場の再整備が可能であるような雰囲気を醸し出して、市場関係者に、いわば魔法をかけ、幻惑させているという状況でありました。

いうまでもありませんが、築地市場再整備は、平成初期に頓挫し、その後、都議会でも特別委員会が設置され、議論を積み重ねましたが、結論は出ずに妙案は見出せなかった経緯がございます。

そうした中で、今回の報告書案は、築地改修案がすぐれていると結論づけておりますけれども、その主な理由について、報告書案ではどのように説明しているのか、説明をお願いいたします。

 

○池上総務局都政改革担当部長 第一次報告書案におきましては、白地で考えれば、築地改修案がすぐれているとされ、その主な理由として、豊洲移転案は既に建設済みで自由度がほとんどなく、他方、築地改修案はこれから計画するので自由度が高い、築地市場の好条件を生かすという観点、運営上の費用を当初から考慮して経営戦略を考えることができる観点からも築地改修案が適切であるということはいうまでもないと記載されております。

 

○上野委員 それでは、市場問題プロジェクトチーム所属メンバーから、築地改修案がすぐれているという小島座長の評価に対し異論を唱えた委員がいたようでありますが、誰がどのような理由で、どのような意見を述べていたのか、お尋ねいたします。

 

○池上総務局都政改革担当部長 佐藤専門委員から次のような発言がございました。座長は以前、豊洲がすぐれているとか、築地がすぐれているという判断はしないということをいっていたが、第一次報告書案では明らかにそうではないことが書かれており、報告書として、それぞれの案の欠点、長所、問題点を挙げるのはいいが、現状の表現の形は望ましくないといった発言がございました。

 

○上野委員 また、築地改修案の課題として、どのような項目を報告書案で挙げているのでしょうか、お尋ねします。

 

○池上総務局都政改革担当部長 第一次報告書案におきましては、工事実施における課題として、種地づくりのためのスペースの確保や工事中の粉じん対策、アスベスト対策などが挙げられております。さらに、法的手続の課題としては、環境アセスメントの要否や埋蔵文化財の措置、土壌汚染対策などが挙げられております。

 

○上野委員 今回の第一次報告書案は、五月二十五日の築地市場の土壌調査の結果が判明する前日にまとめられたものであります。また、豊洲市場の土壌汚染対策を検討する専門家会議が休会中で、次回改めて具体策が審議された後には、対策を含め二次報告が取りまとめられると聞いております。

先ほど申し上げましたが、築地市場の現在地再整備にかじを切るのであれば、土壌汚染対策は避けられません。その場合、土壌汚染対策法等、所要の法令に従って、必要に応じて豊洲市場と同様に形質変更時要届け出区域や要措置区域の届け出をしていくことになるのではないかと思います。

ご承知のように、形質変更時要届け出区域に指定されれば、これは法令上の安全性は担保されます。そうした中で、築地市場は長年汚染が確認されてこなかったから安心だけれども、豊洲市場は形質変更時要届け出区域に指定されているのであるけれども安心ではないとか、そういうわけにはいかないのであります。

この安心ということについて、先ほども、豊洲市場開場に向けた議論の第四に私も述べましたけれども、この都民向けの見学会というのを、予算特別委員会でも、小池知事にも私は提案をさせていただきました。まさに、今大事なことは、どんなに安全だといわれても、専門家の先生とか、科学的にも法的にも大丈夫だといわれても、それはやはり消費者というのは、理解と納得するためには、自分の目で見て肌で感じて初めて納得できるものですよと。百聞は一見にしかずというではないですか。小池知事、ぜひとも都民の見学会を開きたい、開いてもらいたい、こういうことを提案しました。いい提案だと小池知事にいっていただきました。

先ほど、自民党さんからその話がありましたけれども、私、市場の方から聞いていませんので、しっかり市場の方から、このことの、見学会の開催について話をしてもらいたいんですけれども、いかがですか。

 

○有金中央卸売市場渉外調整担当部長 これまでも委員会等の議論の中で、豊洲市場を広く一般に公開すべきというお話もございました。

そういったお話を踏まえまして、生鮮食料品を取り扱う卸売市場として現状をごらんいただくということを目的といたしまして、本日二時でございますけれども、試行でございますが、都民向けの見学会を実施するということにいたしました。

中身につきましては、日時といたしましては、六月十四日の水曜日、午前と午後、それぞれ三十名程度、合計六十名で、広く都民の関心の高い場所を中心に各街区をごらんいただきたいと思っているところでございます。申込方法等につきましては、インターネットと往復はがきで公募いたしまして、人数が多ければ抽せんになります。こういった形で、まずは、試行という形で始めさせていただきたいと思っております。

 

○上野委員 私は、これはもう本当に高く評価したいと思います。さまざまなことがあったと思いますけれども、都民の皆様に、こういった形で広く見ていただく、やはり見える化というのが大事です。

 

○有金中央卸売市場渉外調整担当部長 これまでも豊洲市場につきましては、さまざまな報道の中でいろいろな形で取り上げられるところがございますので、そういったところ、我々として取り組んできた内容につきましては、しっかり都民の方にお話をさせていただいて、理解と納得をしていただけるように見学会を実施していきたいと思っております。

 

○上野委員 そういったことで、都民の皆様の率直な感想も、ぜひともまとめて聞かせていただきたいと思います。そしてまた、大気の方も心配されている方いらっしゃるんです。それをやっぱり例えばデジタルで見えるような形にできれば一番いいんですけれども、ここの大気がこれだけいいんですよ、きれいなんですよということも、やっぱり見える化の一つですから、ちょっとそのあたりについても工夫をしていただければなと、このように思いますので、よろしくお願いいたします。

さきに述べましたとおり、築地市場は、健康被害のおそれもあり得る要措置区域に指定される可能性がないとはいえない状況であります。にもかかわらず、事ここに至っても、五月二十七日付の「赤旗」三面に、豊洲市場の土壌汚染は深刻、築地市場の土壌汚染は規模が大変局所的で濃度も低い、豊洲市場と同列に扱うことはできない、だから大丈夫だと平気でダブルスタンダードを使い分けているのは、これは私は許されることではないと思います。

その点で、報告書案では、築地市場の土壌汚染対策について、豊洲市場と比較してどのようなレベルの対策を講じるべきと記載されているのか。また、どのような議論を採用すべき、あるいはすべきではないと報告書案には記載されているのか、お尋ねします。

 

○池上総務局都政改革担当部長 第一次報告書案におきましては、土壌汚染対策法が制定され、施行される前から、多くの卸売市場は営業を行ってきており、これらの既存の卸売市場で土壌汚染対策をする場合にどこまでの土壌汚染対策を行うかは、各市場の判断に委ねられている、豊洲市場の土壌汚染対策、いわゆる無害化した状態での開場には、豊洲市場独自の経緯と理由があるのであり、全ての既存の卸売市場で豊洲市場レベルの土壌汚染対策を講じるべきという議論は、採用し得ないと記載しております。

 

○上野委員 都民にとりまして、食の安全・安心は、どの市場であろうとひとしく要請される重要な事項であります。土壌汚染対策は、食の安全・安心を確保する観点から実施するのであって、その程度が市場ごとに異なることはあり得ないわけです。市場問題プロジェクトチームの報告書案は、築地市場の土壌調査の結果がオープンになる前日に公表されている。土壌汚染対策に十分な記述ができなかったという、こういったいいわけが聞こえてきそうな気がします。何で前日に発表したんでしょうか。

しかし、都民の食の安全・安心を優先して考えるならば、築地市場の改修、再整備に当たっても、豊洲市場と同じレベルで土壌汚染対策を進めるべきであると、このように私は考えます。都民が求める食の安全・安心が市場ごとに異なるということはあり得ません。築地市場の土壌汚染対策だけ手を抜いてよいことにはならないのであります。

私たちは、現在、築地、豊洲の両市場の地下において環境基準以下になっていない現実に直面しております。この現実に照らし、市場問題プロジェクトチーム報告書案の土壌汚染対策の項目は大幅に書き変わるのではないかと思いますが、まとめに当たっては真剣な議論をぜひとも期待したいと思います。

一方、この厳しい現実を踏まえまして、この問題を収束させ、都民に正しい理解と納得を得ていただくためにも、都議会としても、都民のためになる決断をしていかなければならないということを申し上げ、質問を終わります。

 

 

 

 

豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会(百条委員会)

平成二十九年五月二十四日(水曜日)

○上野委員 都議会公明党を代表し、本委員会の調査、尋問を通して明らかになった事実とともに、二度と同じことを繰り返さないために、取り組むべき都政改革の具体的な提案について意見を述べさせていただきます。

 

本委員会の最大の焦点は、平成十二年十月から翌平成十三年七月にかけて行われた濱渦武生元副知事による水面下交渉で一体何があったのかという点でありました。それまで豊洲の土地を売却することに消極的だった東京ガス株式会社に対し、当時の石原慎太郎都知事の特命で濱渦氏が水面下交渉を行い、その結果、東京ガスが一転して東京都に市場用地として豊洲の土地を売却することを決めました。その交渉内容は、まさに水面下で行われ、当時の資料はほとんど明らかにされず、どのような交渉が行われたのか、今日に至るまで謎に包まれたままでありました。

それゆえに、なぜ東京都が八百億円を超える多額の経費をかけて土壌汚染対策を行っているのか。そして、土地の売買契約において、土壌汚染の原因者である東京ガスに対し、今後の汚染土壌の処理費用については負担を求めないとして、瑕疵担保責任を放棄してしまったのはなぜなのか。

こうした土壌汚染をめぐる問題が改めてクローズアップされ、その真相を解明するために、十二年ぶりに百条委員会として本委員会が設置されたわけでございます。

 

本委員会の調査、尋問を通して、濱渦氏が主導した水面下交渉の全容が明らかになりました。さらには、都民に知られると不都合な合意事項を盛り込んだ交渉結果を、組織として隠蔽しようとしていた事実。そして何より、交渉を部下に一任し、その内容について適切な指示、判断を下さなかった当時の都の執行部の無責任体質も浮き彫りになりました。

公明党は、現在の土壌汚染をめぐる問題を招いた原因は、濱渦氏による強引で無責任な水面下交渉にあったと結論づけ、交渉の責任者である濱渦氏と、交渉を濱渦氏に任せ切りにした石原氏の責任は極めて重大であると厳しく糾弾するものであります。

その上で、こうした事態を二度と繰り返さないために、都議会が行政の重要課題についてきちんとチェックできる体制を構築する、その道筋をつけることも本委員会に課せられた重要な使命であると考えます。後述いたしますが、公明党は、既に公営企業に関する土地売買契約に対して議会のチェック機能を強化するルールづくりを具体的に提案しております。

本委員会での調査を契機として、一層の議会改革、都政改革に全力で取り組むべきであることを、まず強く訴えさせていただきたいと思います。

 

さて、濱渦氏による水面下交渉では何が行われたのか、公明党が明らかにした真相を三点、指摘したいと思います。

第一に、東京都の安全軽視の交渉姿勢であります。

用地取得が至上命題であった東京都は、水面下交渉において、東京ガスに強い政治的圧力ともとれる言動で売却を迫っていたことが、東京ガスが本委員会に提出した記録から明らかになりました。

それによれば、平成十二年十二月二十二日、東京都側の交渉の実務責任者であった政策報道室の赤星經昭理事は、濱渦氏の指示として、豊洲の土地の土壌汚染が明らかになれば土地の価格が下がって困るだろう、市場が豊洲に出ることを知事が宣言することは、豊洲が安全であることの保証と思ってほしいなどと発言したとされます。

東京ガスは、この発言について同じ記録に、知事の安全宣言で救済するから用地売却の結論を出せなどと書き残しており、明らかに圧力と受けとめていたことが見てとれます。

赤星氏の発言は、知事の安全宣言を利用した一種のおどしともいえる言動であります。しかも、土壌汚染対策を具体的にどうするのかという最も肝心な点が抜け落ちており、とにかく知事が豊洲移転を表明すれば安全宣言になるのだから、早く売却を決断しろというものであります。こうした交渉姿勢は安全軽視といわざるを得ません。

第二に、今日の土壌汚染問題の淵源ともいえる確認書の存在であります。

それは、平成十三年七月十八日に締結された基本合意に当たっての確認書、略して基本合意の確認書と呼びますが、この文書は、十二日前の七月六日に、東京都と東京ガスが豊洲への移転で正式に合意した基本合意の具体的な内容を記載した重要文書でありました。

基本合意の確認書には、汚染土壌の処理について、現処理計画により対策を実施しと書かれており、この現処理計画とは汚染が残る計画でありました。東京ガスは、基本合意に向けた具体的な協議事項を確認した平成十三年二月二十八日の覚書の確認において、既に土壌汚染対策は、汚染が残ることを前提とした現処理計画で行うとの方針を東京都に伝えていましたが、東京都は、これを重く受けとめなかったのか、そのまま基本合意の確認書に盛り込まれたのであります。東京都がこの時点で土壌処理は汚染が残る計画でよいと認めたことが、後に瑕疵担保責任の放棄につながり、八百億円を超える多額の土壌汚染対策費用を東京都が負担する原因になったのであります。

第三に、基本合意の確認書からは、防潮護岸の開発者負担をゼロにするなど、合計四百八十六億円に上る東京ガスの利益確保を図っていたことも明らかになりました。

交渉記録からは、土壌汚染対策の具体的な検討よりも、開発者負担の軽減を優先して交渉していた実態も明らかになり、安全・安心より双方の目的達成が交渉の焦点だったことも判明しております。つまり、豊洲の土地取得を優先する余り、十分な土壌汚染対策を約束させることもなく、東京都が東京ガスの負担を肩がわりして、不透明な形で東京ガスの利益を確保していたのであります。

 

以上の三点から、東京都は当時、安全軽視の姿勢で交渉に臨み、市場用地としては不十分な土壌汚染対策を認めるとともに、不透明な形で東京ガスの利益を確保するなど、安全・安心をないがしろにして交渉を進めていたことが明白となりました。これが水面下交渉の真相であります。

また、基本合意の確認書については、当時の東京都が組織ぐるみで隠蔽した実態も明らかになりました。

基本合意の確認書は東京ガスの提出資料から見つかったものですが、東京都からは当初は提出されませんでした。これを公明党の谷村孝彦議員が証人尋問で取り上げ、都に対し再度開示請求を行い、ようやく提出されたのは、平成十九年四月十七日の日付で、どこからかファクスで送られてきたものを印刷したものでありました。

実は都庁内には基本合意の確認書の原本が存在しなかったのであります。しかも、東京都から提出された基本合意の確認書にはマル秘の印字があり、東京都は、この資料を秘匿していたことも判明しました。基本合意の確認書は移転交渉にかかわる極めて重要な文書であり、都庁内に原本が存在しなかったことはゆゆしき事態であります。

四月四日の証人尋問で、基本合意の確認書に署名をした東京都側の当事者である野村寛元知事本部首都調査担当部長は、確定した案文については、所管局に戻すことになっていたので、当然そうした作業をしていると証言しましたが、現実には、どの局からも、原本どころかそのコピーさえも出てこなかったのであります。

基本合意の確認書の各項目についても野村氏は、基本合意に至るまでの間に所管局が東京ガスの各担当と合意した中身について記載したもの、知事本部は窓口であり、具体的な交渉の中身については承知していないと証言し、土壌汚染対策についても、誰の責任で判断したのか答えませんでした。

また、基本合意の確認書を誰の指示でまとめたのか、あるいは誰に報告したのかも、具体的な名前は明らかにされませんでした。結局、自分たちに都合の悪い内容は責任を分散させるという組織ぐるみの隠蔽体質が露呈したのであります。

なぜ隠蔽しようとしたのか、それは、基本合意の確認書において汚染が残る土壌処理計画を認め、東京ガスに多額の利益確保をもたらす約束を交わしていたという不都合な真実を隠したかったからであると断言しておきたいと思います。

 

本委員会の調査、尋問では、当時の東京都執行部の無責任体質も明らかになりました。

これは、豊洲移転にかかわる一連の問題における根本的なものと考えます。それが如実にあらわれたのが石原氏への証人尋問であります。

公明党の野上純子議員の尋問に対し石原氏は、水面下交渉について濱渦氏に一任していたとして、協議の内容などは一々報告を受けていないといい放ちました。無責任きわまりない証言であります。野上議員が指摘したように、みずからが出した指示に対して報告を受けるのは当然の責務であります。しかも、豊洲移転問題は東京都にとって極めて重要な課題の一つであり、本来、最高責任者である知事が、交渉の状況や結果について報告を受け、適時適切に判断を下すべきものであるはずです。石原氏がそうした対応を行わず、全て部下に任せていたというのは、知事としての責任放棄という以外にありません。

石原氏は小池百合子知事に対し、豊洲への移転を決断しないのは無作為の責任があると批判しましたが、当時の石原氏の対応にこそ無作為の責任があったと指摘したいと思います。

 

ここで、本委員会で述べられた証言について、偽証の疑いがあるものを指摘しておきたいと思います。

一つ目は、基本合意の確認書について、濱渦、赤星両氏が知らないと証言したことであります。

濱渦氏が主導した水面下交渉は、本格的な協議入りを確認した平成十三年二月二十一日付の覚書と具体的な協議事項をまとめた覚書の確認、そして、協議結果の大枠を示した基本合意とその細目が書かれた基本合意の確認書、この四つの文書がそろって初めて全容がわかります。交渉の当事者として基本合意の確認書を知らないというのはあり得ません。

平成十三年二月二十八日に結ばれた覚書の確認では、既に土壌汚染対策などを盛り込む基本合意の確認書の締結を確認しており、この覚書の確認の内容について、赤星氏と野村氏が東京ガス側と交渉していた記録も残っております。

平成十三年六月二十八日に行われた都と東京ガスとの会談においても、赤星氏は東京ガスから、土壌汚染対策などの合意事項について七月末までに確認文書の作成、取り交わしと記載された資料の説明を受けております。

しかも、会談で赤星氏は、引き続き本件は担当するようにいわれていると述べており、赤星氏が基本合意の確認書を知らないわけはないのであります。

さらに、東京ガスとの協議の結果、土壌汚染対策については基本合意ではなく、基本合意の確認書に盛り込まれており、このことからいっても、交渉の当事者である濱渦氏、赤星氏が基本合意の確認書を知らないというのは筋が通らないのであります。

また、交渉の実務者だった野村氏は、基本合意の確認書について、基本合意に至るまでに各局が東京ガスの各担当と合意した中身を記載したものと証言し、内容は濱渦氏が交渉に関与していた基本合意までに固まっていたとの認識を示しております。

さらに野村氏は、組織としては当然上司に報告し、さらに上司に上げるのは当然のルールとも述べており、基本合意の確認書は交渉の責任者である濱渦氏に報告されていたとの認識も示しております。

したがって、濱渦、赤星両氏が基本合意の確認書を知らないという証言は明らかに偽証であります。

なお、赤星氏は覚書の確認についても知らないと証言しましたが、平成十三年二月十九日に赤星氏本人が覚書の確認について東京ガスと協議していた記録が残っており、野村氏も、当時の上司すなわち赤星氏に報告したと証言しております。よって、赤星氏の覚書の確認を知らないとする証言も明らかに偽証であります。

 

次に、濱渦氏の平成十三年七月六日の基本合意の後は、土壌汚染に限らず、一切相談にもあずかっていないとの証言であります。

東京都から、知事及び濱渦副知事に上がった全ての文書として提出された資料には、平成十五年五月二十二日付の濱渦副知事様と書かれた文書があり、知事本部の部長ら三人の連名で、同年三月に濱渦氏から指示を受けていたことや、都の対応方針の確認、さらには、今後も必要なご指示を仰ぎたいと明記されておりました。

また、平成十六年七月二十二日付の豊洲開発、東京都打ち合わせという議事録には、副知事には昨年の五月以降は一切上げていないと書かれており、これは、それ以前は副知事に上げていたということにほかなりません。

さらに、平成十五年二月十日には、濱渦氏が当時の市場長からブリーフィングを受けております。この資料には副知事発言として、わかりましたなどと記載されており、濱渦氏がブリーフィングを受けたことは明白であります。

東京ガスの提出資料にも、濱渦氏が平成十三年八月七日に江東区を訪問し、区長らに市場移転への協力を要請したことを示す記録があります。また、平成十四年から約三年にわたり、知事本部長、知事本局長を務めた前川燿男氏は、四月四日の、私、上野和彦の尋問に対し、濱渦さんは在任中一貫して市場を所管しておりました、市場行政についての実態として、庁内の最高決定権者であったことは紛れもないと思います、そういう責任をずっと負っておられましたと証言しております。

また、前川氏は、知事の分身として濱渦さんが力を振るっていたことは事実、局を越えて、直接部課長を指揮していたと、当時の局長飛ばしの実態も生々しく証言しております。このことからも、平成十五年五月二十二日付の文書が、部長から直接濱渦氏に上がっていた可能性は極めて高いのであります。

さらに前川氏は、平成十七年の土壌処理に関する確認書について、担当の部課長に確認し、濱渦氏にお手紙を出して、特段の指示はなかったという報告を聞いたとも証言しております。

これほどの証拠と証言があるわけですから、濱渦氏の平成十三年七月六日の基本合意以降は相談にもあずかっていないという証言は、明らかに偽証であります。

また、濱渦氏は、平成十五年五月二十二日の文書について、そもそも担当部長が連名で来ることはあり得ない、そういう問題は局長がお話しに来るし、ペーパーも局長経由で来ると証言しましたが、先ほど紹介した局長飛ばしの実態などから、この証言についても明らかに偽証であると断言したいと思います。

 

最後に、石原氏が、瑕疵担保責任の免責について、昨年初めて知った、すなわち、それまでは知らなかったという証言であります。

平成二十一年から平成二十三年まで市場長を務めた岡田至氏は、三月十八日の証人尋問で、着任してすぐ、早い段階で知事に負担の考え方、その考え方に基づいた試算、八十億円を知事に説明したと証言しております。この証言と一致する文書が、石原知事と中央卸売市場とのやりとりにかかわる全ての文書として東京都から提出されております。それは、平成二十一年八月二十八日付の土壌汚染対策に関する東京ガスの負担についてという文書であります。

この文書には、東京ガスは環境確保条例に基づく土壌汚染対策を実施して、条例上の手続を完了しており、法令に基づく請求は困難なため、対策経費の一部の負担を求めるとして、今後、この負担額八十億円について協議していきたいと書かれております。つまり、東京ガスに土壌汚染対策の費用、当時は五百八十六億円でありましたが、これを全て負担させるのは法令上困難であり、八十億円の一部負担にとどめて協議する方針を石原氏に説明しているのであります。そして、実際の交渉の中で、東京都の担当者が知事に八十億円と説明していると話している記録も存在します。

つまり、石原氏が八十億円の負担を求める方針を了承したからこそ、実際の交渉で知事に説明した八十億円をめぐって協議が行われ、結果として、東京ガス側の負担は七十八億円とし、今後、土壌汚染に係る費用負担をしないと明記した協定書を石原氏の名前で締結しているのであります。

なお、岡田氏は、交渉の結果についても、平成二十三年三月二十二日に知事に報告した資料があり、そのときに説明したと思うと証言しており、同日付の資料も東京都から提出されております。

このことから、石原氏が瑕疵担保責任の免責について説明を受けていたことは間違いなく、これを知らなかったという証言は偽証の可能性が高いと指摘したいと思います。

 

公明党は、本委員会を通して、豊洲移転問題の疑惑解明にとどまることなく、二度と同じことを繰り返さないために、取り組むべき都政改革に向けた新たな提案を打ち出しました。

その一つは、地方公営企業法第四十条で、契約の締結並びに財産の取得、管理及び処分について、議会議決の適用除外になっていることであります。

今回の豊洲用地の取得に関しては、土地の売買契約を締結する上で非常に重要な土壌汚染対策費用の負担合意の都議会への報告は、契約締結の約二カ月半後である平成二十三年六月十五日の経済・港湾委員会というのが実態でありました。このような制度が今回の問題発生の一因ともなっており、このままでは都民の目から見ても非常に不透明であります。

この点については、本年三月二十七日の予算特別委員会で公明党は、公営企業会計においても、議会に事前に報告する都独自のルールづくりの必要性を指摘させていただきました。小池都知事は、ご指摘の趣旨については十分受けとめさせていただきたいと答弁。

また、二月二十八日の本会議で公明党は、決算委員会への知事の出席の制度化も主張しました。公営企業にかかわる業務であっても、事前に議会に報告するルールをつくることで、予算執行のチェック機能を高める必要があります。また、決算委員会への知事の出席も含め、都政の見える化につながる改革を進めるべきであります。

このほかにも、公文書の保存や管理、情報公開の仕組みなど、都庁が抱える課題が明らかになりました。

都議会としても、盛り土問題や一連の経緯を見抜けなかった反省を踏まえ、公明党は、議会のチェック機能の強化を初め、都政改革に全力で取り組む決意であることを申し上げ、意見表明とさせていただきます。

 

 

豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会(百条委員会)

平成二十九年四月四日(火曜日)

○桜井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。

引き続き証人から証言を求めます。

上野理事。

 

○上野委員 都議会公明党の上野和彦でございます。

前川証人におきましては、公務ご多忙の中を、このたびお越しいただきまして、大変にありがとうございます。

前川証人が平成十四年七月十六日に知事本部長に就任されまして、一年後の、平成十三年七月十八日に、都と東京ガスとの間で結ばれました築地市場の豊洲移転に関する東京都と東京ガスの基本合意に当たっての確認書の存在というのが、私たち公明党が開示請求をした資料から明らかになりました。

この確認書には、市場用地内の汚染土壌については、東京都の指導に基づき、現在進めている、拡散防止を目的として処理を行う現処理計画により対策を実施し、その完了を確認した後、土地の譲渡を行うと記載されているわけでございます。土壌汚染の処理について言及しており、その意味においては、市場の豊洲移転協議を進める上で極めて重要な文書であると、このように思っております。

そこで、この基本合意の確認について、改めて、田原前知事本部長から引き継ぎは本当になかったのか、あったのか、このことについて確認させていただきます。

 

○前川証人 お話の確認書については、引き継ぎは受けておりません。

 

○上野委員 この基本合意の確認書は、引き継ぎはなかったと。ところが、先日の百条委員会で濱渦元副知事は、平成十三年七月六日の基本合意以降、その先は一切さわっておりませんと、その後は全部、知事本に預けたと、このように証言しております。

この基本合意の確認は、七月にその文書が保管され、引き継がれていなければならないはずでございます。なぜ、じゃあ、局長はご存じじゃない、あるいは引き継ぎされていないということですけれども、そのことについてなぜなのか、もう一度お伺いしたいと思います。

 

○前川証人 なぜということは、ちょっと難しいんですが、私は、先ほども申し上げましたが、濱渦さんは一貫して、在任中一貫して市場を所管しておりました。市場行政についての実態として、庁内の最高決定権者であったことは紛れもないと思います。責任をずっと負っておられました。

おっしゃっている意味は、預けたとか任せるという意味がどういう意味なのか、私には理解できないのでありますが、そういう責任者としての地位あるいは権限をほかに渡すということは、これはあり得ないと思います。もし、それをやるんだったら、局長も部長にやり、部長も課長にやり、組織は崩壊するわけでありますから、終始一貫、濱渦さんが責任を持っていた。

ただ、にもかかわらず、私は前任者から引き継ぎも受けておりませんし、それから濱渦さんから特別な指示もなかったのであります。

 

○上野委員 前川証人の先ほどのご証言にもありました基本合意のこの文書だけでは、土壌汚染など詳細が記されていないと、後々詳しい内容がわからなくなってしまうということで、当然に、その詳細な内容を明確にするために、確認書が交わされたということであると思います。

東京ガスは、まさにこの重要な文書として、その内容について保管されておりました。それゆえに、このたびの開示請求に、資料から明らかになっていったわけでございますけれども、しかし、東京都には、この市場の豊洲移転協議において不可欠で非常に重要な基本合意の確認書にもかかわらず、これが引き継ぎもされていないし、その存在さえがわからないと。これは非常に、私も行政経験がありますけれども、考えられないことで、まさにブラックボックスにされていた。なぜ、一体、東京都はそこまでして、その存在を隠そうとしたのか。これは極めて大事な話であります。

この点については、この後に予定されております証人尋問において、当時の担当者、交渉の担当者であります赤星理事、また野村知事本部首都調査担当部長が証人として呼ばれておりますので、この尋問を通して事実関係を明らかにしていきたい、ブラックボックスを明らかにしていきたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。

次に、平成十五年三月二十六日、環境局の申し入れから始まる協議について伺いたいと思います。

環境局はこのとき、現在の汚染土壌の処理計画で、条例上は特に問題ないと考えているが、操業由来の汚染は原因者がはっきりしているので、責任を持って環境基準まで浄化してほしいとの申し入れを行っております。しかし、東京ガスは、先ほども紹介いたしました平成十三年七月十八日の基本合意の確認書で、現在の処理計画でよいと東京都から了解をもらっているとして、申し入れを受け入れがたいと拒否しております。

このとき東京ガスが拒否したことで、協議は平行線をたどってまいりました。なかなか交渉が前に進まない。そのため、東京都としてはどう対応するべきかを濱渦元副知事に対してお伺いを立てている文書が、このたび開示された記録から明らかになっております。先ほどもお話が出ておりました。

それは、平成十五年五月二十二日付の濱渦副知事様と宛名が記載された記録であります。この記録は、知事本部企画調整担当部長の中田、環境局環境改善部長の松葉、中央卸売市場新市場建設担当参事の井戸の三人の名前が連絡先として記載されております。しかも、この書面の一番上は、中田知事本部企画調整担当部長になっているわけであります。

この文書には、三月に濱渦元副知事から指示を受けていたことが書かれております。さらに、五月の時点で、今後の交渉の方針について、濱渦元副知事にお伺いを立てている内容である。

ここで、前川証人にお伺いいたしますが、当時、知事本部長だった前川証人は、この件について本当にご存じじゃなかったんでしょうか。

 

○前川証人 お話の件についてはもちろんでありますが、私は、その間の一連の動きについては一切承知しておりません。報告も受けておりません。

 

○上野委員 ここにちょっと文書が、そのときの文書がありますので、ひょっとしたら、ひょっとしたらこれを見ると、記憶が出てくるかもわかりませんので、委員長、ちょっとこれを証人に見せたいと思います。

 

○桜井委員長 はい。

〔上野委員、前川証人に資料を示す〕

 

○上野委員 前川証人、いかがでしょうか、これを見て。

 

○前川証人 その存在は全く知りませんでした。

 

○上野委員 ということは、局長を飛ばして部課長と濱渦氏がやっていたと、こういうことになるわけですね。もう一度確認します。

 

○前川証人 おっしゃるとおりでありますが、部課長は何か私に悪意があってそうしたのではなくて、当時の庁内の権力関係、いろんな支配構造の関係からいって、職務の都合上そうしたんだと私は今理解いたしました。

 

○上野委員 今のお話からいっても、局長を飛ばして、部課長が直接、濱渦副知事とやりとりをするということが、当時の都庁では、これはスタンダードに、習慣になっていたんでしょうか。このあたりについてちょっとご確認いたします。いかがでしょうか。

 

○前川証人 私も当時を思い起こして、答えにくいのでありますが、ただ、実際上の問題として、当時の決定権の構造というのは、石原さんが、大変いいにくいんですが、これもいいにくいんですが、なかなか出勤をされていないと、そういう中で、濱渦さんがいわば石原さんの分身として権力を握っていらっしゃったのは事実だと思います。

そして彼は、そういう中で、自分の副知事としての所管の局はもちろん、それ以外の局についても、特定の部課長を直接指揮していたというのは紛れもない事実であります。

 

○上野委員 他の部局もという話でしたけれども、習慣になっていたということは、今回の事例を挙げましても、これ以外にも何か具体的な事例というのは、前川証人、ご存じでしょうか。もしご存じであれば教えていただきたいと思います。

 

○前川証人 事例は、それはもちろんいろいろありましたが、ただ、ここでこの文書がこういう形でというのは、それはお示しできないんですけれども、これは濱渦さん自身もお認めになっているんですね。この前の証人、証言のときに、ただマル・バツをするだけじゃありませんと、それは後で呼んで話を聞くんだとか、それから、所管の局以外からもいろいろお話がありましたと、みずから明言されているのでありまして、当時、お手紙だけではなくて、わび状というのもありまして、そのわび状の書き方が気に入らないといって突き返された局長がいたとか、いろんな話を聞いたことはあります。

 

○上野委員 もう非常に驚いた次第でございます。本当にそういったことが、この都庁の行政の中で行われていたという、本当に極めて驚くような証言でございます。

いわゆる濱渦副知事へのお手紙といわれているものでございますけれども、確認いたしますが、こうした手紙は、今まで怪文書だというふうなことをいわれていましたけれども、今のお話を聞くと、これはもう行政が正式に動かされていたんじゃないかと、このように思うわけでございますけれども、こういったやりとりで行政は本当に動いていたんでしょうか。

 

○前川証人 先ほども申し上げましたが、知事がほとんど登庁されない、そういう中で濱渦さんには権力が集中をしていって、そして、しかも濱渦さんに会うことさえも、お手紙を出さなければ会えないといった、そういった状況がつくられておりました。

そういう中で、所管の部課長としては、自分の仕事をきちんとやるためには、濱渦さんへお手紙を出して了承を求めると。それがいわば、紙に書かれた組織とは別に、実際に機能していた、それが現実であります。

 

○上野委員 ただいまの前川証人からのご証言をいただいたように、私たち公明党も、この記録は存在し、実際に濱渦元副知事に上げられて、濱渦氏が局長を飛ばして行政を独断で動かしていたという、こういう疑惑が極めて強いと、このように考えております。

その理由は二つありまして、一つは、この濱渦副知事様宛ての記録は、東京都から提出された資料であります。かつ、知事及び濱渦副知事に上がった全ての文書の開示を求めたことに対応して、東京都が提出した正式な記録ということであります。これがまず一点。

そして二点目は、平成十六年七月二十二日付の東京都が提出した豊洲開発、東京都打ち合わせの議事録であります。この中で、知事本局の野口参事の言葉として、土壌汚染の問題は、これまで東京都と東京ガスで事務的に詰めてきたもので、庁内では知事本局長までは話をしているが、副知事には昨年の五月以降は一切上げていないと、このように記載されております。これはすなわち、昨年つまり平成十五年五月までは、濱渦元副知事に上げていたという意味にもなります。平成十五年五月二十二日付の濱渦副知事様宛ての記録は、当時間違いなく濱渦元副知事に上げられたものではないかと、このように確信しているところでございます。

したがいまして、先日の百条委員会で、基本合意の後、その後のことについては、土壌汚染に限らず、そのほかのことも、豊洲開発に関しては、一切私は相談にもあずかっておりませんという濱渦副知事の証言は、明らかに矛盾しているわけでございます。

また、この文書の、この文書というのは先ほど証人にもお見せしました文書でございますけれども、この最後のところに、今後、交渉の状況について改めてご報告させていただき、必要なご指示を仰ぎたいと思いますのでよろしくお願いしますと、このように書いてあるわけでございまして、平成十五年の五月以降でもかかわっていたことが、この文書からもうかがい知ることができるわけでございます。

この記録が濱渦副知事に上がった文書として残っていること自体が、一切私は相談にもあずかっておりませんという証言と明らかに食い違っており、濱渦元副知事の証言は、偽証の疑いは極めて濃厚であるといわざるを得ません。

濱渦元副知事は、先月二十七日のTBSのテレビ番組で、怖がられていたのは事実、当時、東京ガスの中でも、都には怖い副知事がいるという認識はあったと思うと、ご本人が発言されています。濱渦元副知事がみずから怖い副知事であることを認識していらっしゃる。

ここでお伺いしますが、前川証人が知事本部にいた当時、庁内において怖い副知事という印象はあったのでしょうか。

 

○前川証人 中国の言葉で、威あってたけからずというのがありますけれども、権威はちゃんと示すけれども、いわばどうもうではないといいますか、そういった意味でありますが、濱渦さんの場合は、威あって、かつ、たけかったのではないかと私は思っております。

先ほど申し上げましたが、知事がほとんど来られないと、そういう中で、濱渦さんがいわば知事の分身として振る舞っておられたと。そして、そこを通さないと仕事が進まないわけでありますから、そのためには、職員は、部長であれ、課長であれ、あるいは場合によっては局長であり、いろんな努力をする。だんだんだんだんそれが募っていきましたので、そういう状況が、いわば大変厳しい状況を生んだわけでありまして、私ども行政、私はそのときまだ一般職でありましたので、行政に携わる者として職員が一番困ったのは、普通の組織なら当たり前のことが通らないと、そういう中で、全体の奉仕者としての筋を通すことが大変難しかったと、大変な時代であったと、そう記憶しております。

 

○上野委員 非常に当時の職員の皆様は大変な思いをされていたと。怖かったんだと思います。庁内で会議をする際や交渉などをするときにも、例えばおどかすような言動とか、あるいは威圧するような行動とか、そういったことは、振る舞いがあったのではないかなと危惧しているところでございますが、濱渦元副知事が先日の百条委員会で否定しておりました平成十二年十二月二十二日付の東京ガスと赤星理事との折衝メモに、副知事から赤星理事への指示は、との見出しで、東京都側が、東京ガスの土地の値下がりをカバーすべく、安全宣言で救済するから、それまでに結論を出せと。その後に、二重感嘆符、いわゆるびっくりマークが二つついているわけでありますけれども、相当きつかったんじゃないかなと思います。

東京ガス側がこのことを受けとめたときの思いがメモに記されていたわけであります。それは、市場が出ることを宣言することは、豊洲が安全であることの保証と思ってほしいとおどかしてきたと、こうはっきり、おどかしてきたと、こう記されている。このメモにあるとおり、濱渦元副知事は、剛腕な副知事だったとの評判が専らであったようでありますが、実際に濱渦元副知事はこのような指示をしたと思われるでしょうか、前川氏にお伺いします。

 

○前川証人 私は、まだそのときは着任しておりませんので、実態はよくわからないのでありますけれども、ただ、何と申しますか、これは推測でありますので、証言としていいのかどうかわかりませんが、赤星理事が独断でそういうことをやっていたということはちょっと考えにくいと私は思っております。

 

○上野委員 さて、本年三月三日、石原元都知事が記者会見を開いて、知事本局長を務めていらっしゃいます前川証人を名指しして、濱渦元副知事から豊洲移転にかかわる業務について引き継ぎ、売買契約を締結したとして、あたかも全ての責任が前川証人にあるような、そうした主張を展開されました。しかし、後日、石原元都知事は文書にて、この点は誤りでしたと、このように訂正、謝罪をされております。

前川証人は石原元都知事から大きな誤解を受けていたんじゃないかなと私も心配したわけでございますけれども、石原元都知事、また濱渦元副知事と、約三年間もの間、知事本部長また知事本局長として、同時代をともに過ごされていらっしゃいます。いわば、石原、濱渦体制の都政時代に、一番間近で働いてこられたお一人であると思います。であるにもかかわらず、ここまで石原元都知事に誤解されているのはなぜなんだろうと。

前川証人に率直にお伺いいたしますけれども、石原都知事との関係性というのはどうだったんでしょうか。

 

○前川証人 私は、石原さんを知事として全面否定するとか、そういった気持ちは毛頭ないのでありまして、石原さんがいらっしゃらなければ、例えば羽田の国際化にしても、あるいは大気汚染の規制にしても、福祉改革にしてもですね、これはできなかっただろうと思っております。

特に一期目については石原さんの功績は大きかったと。大変僣越ないい方ですが、私ども職員と一緒になって、力を振るっていただいたと、そう思っております。

ただ、残念でありますが、石原さん自身は、行政にほとんど関心がおありにならない、また庁内の管理についても関心がおありにならない。そこが一番問題だったのかなと思っております。あとは申し上げなくてもいいかと思いますが。

 

○上野委員 石原元都知事、先日の百条委員会で、都議会公明党の野上議員から、土地売買契約時に、豊洲で新たな土壌汚染が見つかっても、これ以上東京ガスに追加負担を求めないことを石原証人は了解したかと、このように聞きましたらば、石原元都知事は、昨年初めて知ったと、記憶にないと、このように発言をされました。

この瑕疵担保責任を免責するという重要なことを、当時、行政のトップである石原、当時の都知事が知らないと、記憶にないというのは、都民からすればあり得ないことだ、このように思います。非常に無責任であるといわざるを得ないと。

しかも、その責任は、前川証人になすりつけようとしていた、最初そういうふうなところもありましたけれども、現在、練馬区長として行政組織のトップを務めていらっしゃいます前川証人にお伺いしたいと思いますが、当時、都政のトップだった石原都知事が、瑕疵担保責任の免責について知らないという、こういう状況は、行政組織のあり方としていかがなものかと、このように考えますけれども、このことについての意見、感想を、最後になりますけれども、お伺いしたいと思います。

 

○前川証人 知っていたか知らないかということと責任とは別でありますので、仮にご存じなかったとしても、それは知事としての、それは当たり前のことであります。知事であれ、副知事であれ、あるいは局長であれ、その責任を免れるものではないと思っております。

私自身も今は、いわば政治家として、大変微力ながら練馬区で仕事をさせていただいておりますが、自分が知らなかったからといって免責されることはないと、そう考えております。

 

○上野委員 ありがとうございました。以上で尋問を終わらせていただきます。

 

 

 

 

経済・港湾委員会(中央卸売市場)

平成二十九年三月二十二日(水曜日)

 

○上野委員 私からは、都議会公明党の方に今、さまざま築地市場についての要望等が来ております。
その中の一つをご紹介いたしますけれども、この方は築地場内市場に勤めていらっしゃる方ですけれども、築地市場移転問題について議論されておりますが、過去の責任問題ばかり追及されており、むしろ現在の築地市場の状況や将来の市場機能のあり方を考えていただきたいと、こういったご意見がありました。そして、ぜひとも築地市場の現状を実際に視察に来て見ていただきたいと、こういった強い要望があって、幾つかその現状を書いていらっしゃいます。
その中から四点ほど紹介しますけれども、競り場付近は海鳥が多く、排気ガスや雨風も入ってくるんです、オフィスの机にも天井から水が垂れてくる状況です、今、大きな地震が起きたら大変なことになる、トイレの衛生面について改善をお願いしたい等々、こういったご要望が来ていたわけでございます。
築地移転については、これからの見通しはまだ明らかにはされておりませんけれども、そうした状況の中でも築地は営業されている方々がいらっしゃる。その人たちをしっかりやっぱり守っていかなきゃなりません。
また、消費者の方々に対しても、安全・安心というのを私たちはしっかりと皆さんに伝えていかなきゃならない。市場も努力していただきたいと思いますけれども、まずは最初に、来年度の築地の補修はどのような工事が行われるのか、お伺いします。

 

○白川事業部長 築地市場では昨年十一月、都の施設の状況につきまして臨時の点検を実施し、緊急度の高いものにつきましては直ちに補修を行ったところでございます。
平成二十九年度も引き続き、建築関連では路面補修、雨どい修繕など、電気関連では受電設備のネズミ侵入対策、また、機械関連では、ろ過海水の設備修繕などを予定しているところでございます。
今後とも日々の点検を強化いたしまして、市場運営に支障がないように対応してまいります。

○上野委員 今のご答弁からいきますと、どうなんですかね。掘削するような、環境局にまた届けるような工事はあるかないか、ちょっと明確にご答弁をお願いします。

○白川事業部長 お話の環境確保条例は、土地の改変の際には環境局へ届け出る。その上、必要があれば土壌調査を行うというものになっております。
今回の補修工事では、そのようなことは予定しておりません。

 

○上野委員 それで先日、予算特別委員会におきまして、築地の敷地内を通る環状二号線の建設事業に伴っての土壌汚染の可能性があるかないかということを質問いたしました。答弁は建設局長ということになるわけですけれども、その建設局長からは、土壌汚染の可能性があるか否かにつきましては、これまでの土地利用の履歴で判断しておると。それで、ここが大事なんですけれども、汚染のおそれがあると考えられる軍需工場等の施設という言葉を使われた。環二のところは、そこは施設がないからという話をするために、その前言葉としていわれたわけです。
逆にいえば、この軍需工場等の施設は汚染のおそれがあると考えているということをいっていらっしゃるわけです。まさにこの軍需工場等の施設というんで、地歴の方の図面を見ていくと、築地市場の中心になるところに軍需工場が結構入っているわけですね。ここが非常に大事なところでございます。
今回、この届け出漏れがあった八カ所につきましても、建設局の作成した地歴と重ねていきますと、海軍の造兵廠があったところが含まれているんですね。そういった意味では、これらの箇所についてしっかり必要な調査、速やかに実施した上で、結果を都民に公表すべきと、このように考えますが、いかがでしょうか。

 

○白川事業部長 ご指摘のとおり、環境確保条例に基づきます届け出漏れがありました築地市場の八カ所の工事の中には、海軍造兵廠があった場所も含まれているということは認識しております。
今後、概況調査及び詳細調査を適切に行いまして、それぞれの調査の結果につきましては公表する予定でございます。

 

○上野委員 私が非常に危惧しているのは、予算特別委員会で公明党の総括質疑でも述べておりますけれども、環境省の報告書というのがあります。平成十五年十一月二十八日に出ました昭和四十八年の旧軍毒ガス弾等の全国調査フォローアップ調査報告書、これによりますと、戦前、築地において、昭和五年まで置かれていた海軍技術研究所の化学兵器研究室があったと、こう書いてあるんです。いわゆる化学兵器というのは、毒ガス。毒ガスの研究がなされていたということを環境省がここでいっているわけです。
ところが、建設局の調査履歴には、海軍の造兵廠はあるけれども、化学兵器研究室みたいなのはどこにも書いてない。一体、本当にあったのかどうかということを、やっぱり我々としても疑ってみるわけですね。
いろいろ文献も調べてみました。そうした中でも幾つかあったんですが、その中の三つぐらい、代表でいいますと、松野誠也さんの日本軍の毒ガス兵器という著書があります。これを見ていきますと、一九二三年、大正十二年に海軍技術研究所研究部内に化学兵器研究室が設置されて、研究が始まったと、こう書いてあります。
そして、その九月の関東大震災により、技術研究所は大きな被害を受けたと。化学兵器研究室は、焼け残った建物を利用して研究を再開するが、翌年には特殊化学兵器、毒ガス、これの研究費が交付されて、その研究が進展すると、こう書いてあるわけです。
これはまだ築地ですよ、築地。
じゃあ、どういう研究費なんだろうということで調べてみたら、大阪大学経済学部の沢井実先生の戦間期における海軍技術研究所の活動、これを読んでいきますと、二三年には、これは一九二三年ですね、海軍技研研究部第二科の燃料研究室を化学兵器研究室に改変し、震災後に同研究室は第二科に昇格した。そして二四年、一九二四年、翌年には特殊化学兵器研究費十五万円が設定され、研究の基礎が固まったというんです。十五万円というと、現在のお金ではどのくらいになるのかというのを換算してもらいました。約八千万だそうですね。
大金がここで研究費として設定されて、築地でその研究が始まって、問題は、河村豊先生の日本における化学兵器の研究開発についてという、この文献を見ていきますと、時代区分をされていらっしゃるんですけれども、一九二一年から一九二四年までは化学兵器研究再開時代だと。そして、お金がついたその翌年の一九二五年から一九二六年、これが本格的研究時代だと。海軍は一九三〇年まで築地にいた、いわゆる本格的研究時代というのは築地で行われている、築地で実験が何度も行われているということです。
私が心配するのは、この築地で毒ガス研究の実験が繰り返されていたと。そこで本格的な研究の基礎が固まったということですから、この実験後、不要になった毒ガスというのはどのように廃棄されていくのかなと。これ、いろいろ調べても出てこないんです。
じゃあ、研究室は築地のどこにあったんだと。この場所がなかなか特定できない。しかし、今までの話があったように、そこにあったということは事実だということをさまざまな文献で確信したわけであります。
実際に、そういったことで、建設局長もいわれましたけれども、土壌汚染のある軍需、これはまさに、その土壌汚染も、私は信じたくないけれども、一番最悪な毒ガスがどのように廃棄されたかと、まさか土の中に入っていないだろうなと、こういうところを非常に危惧しているわけでございます。
そういった中では、今後、調査をしていく中で、万が一でも、もしも土の中に入ったらば、ボーリング調査というのは土を掘るわけですから、これはよくよく気をつけて調査に当たっていただきたいと、このように強く思っているところでございます。
また、現在、築地は市場関係者のご努力によりまして、安全に提供されていると、このように考えておりますが、とにかくこれまでの、先ほどの自民党さんからの話がありましたように、東京都がつくった条例を東京都みずからが違反するという、これを実は繰り返していたということが今回明らかになって、こういったことが出ると、食の安全に対する信頼というのは崩れてまいりますので、もう二度とこういうことがないようにしっかりと、今回の調査においても結果は絶対に隠さない、そして、都民に正確に公表するようにということを強く要望いたしまして私の質問を終わります。

 

 

 

 

経済・港湾委員会(港湾局)

平成二十九年三月二十二日(水曜日)

 

○上野委員 私からは、まず初めに防災、減災の視点から質問をしてまいりたいと思います。

私は、東日本大震災の発生しました二カ月後に現地調査を行いまして、津波の破壊力のすさまじさというのを目の当たりにしたところでございます。

防潮堤、本当にびっくりしましたけれども、本来ならつなぎの部分で破壊されているかなと思っていましたけど、現場に行ったらば、剪断破壊といいますけれども、防潮堤の護岸が斜めに破壊されていたと。これは土木屋では誰でもわかるんですけれども、この剪断破壊というのは瞬間的にハンマーみたいなもので殴るような破壊力を持っていかないとああいうふうな割れ方はしないということでありまして、どれほど津波の破壊力がすさまじいかということを痛感したわけでございます。

また、東京湾も、地形的な特性から、大きな津波が来たとしましても、入り口が狭くて中が広くなっているということで、津波そのものが高さも力も減衰していくということで、津波に対しては、高さは、本当に私も余り心配してません。

むしろ高潮の方が心配しているというところですけれども、問題は、三・一一以降に検証されたのが、東京湾に入っていった津波が何度も何度も当たってはね返って、当たってはね返ってというのを繰り返してきていると。高潮と違って、津波は海底から上までの物すごい容量のやつがぶつかっていくような形になりますので、やっぱりすさまじい破壊力、そんなに高さがなくても破壊力というのは伴うわけでございます。

そうした中から、またしっかりと検証していかなきゃならないということで、昨年の十一月十七日の経済・港湾委員会において、繰り返し襲来する津波の波力に対する防潮堤等の海岸保全施設の安全性検証の必要性というものを訴えました。

それに対して、港湾局からは、検討する旨の答弁があったわけでございます。

その後、港湾局では、東京湾において津波の波力に対する既存の防潮堤や水門などの安全性の確保について検討が進められていると思いますが、現在の検討状況及び今後の検討について伺います。

 

○原港湾整備部長 委員ご指摘のとおり、東京港に襲来する津波につきましては、東京湾入り口が狭い等の地形的な特徴から、それほど高くはならず、高潮対策で整備している防潮堤は、想定されている津波に対して十分安全な高さを有してございます。

現在、都では、東京港海岸保全施設整備計画に基づきまして、最大級の地震が発生した場合におきましても津波による浸水を防ぐよう、耐震、耐水対策等を鋭意進めているところでございます。

ご指摘の津波の繰り返し波力に対する安全性につきましては、学術的に解析調査の方法が確立していないことなどから、その検討方法等について、現在、関係機関や専門家に意見聴取を行っているところでございます。

引き続き、こうした意見聴取を行いつつ、さまざまな角度から検討を進めてまいります。

 

○上野委員 ぜひ検証していただきたいと思います。

ただ、そのときに、これは要望ですけれども、震度七前後の地震が起こると、このように予測されているわけですので、これが発生しますと、構造物というのは無傷ということはありません。いわゆる何らかの損傷を受けるし、また、東日本大震災もそうでしたけれども、やはり液状化というのが発生して、構造物が沈下しているわけですね。そういったもろもろの条件、こういったものも前提条件ということで加味しながら、津波の繰り返し波力の、防潮堤等の耐えられるか耐えられないかという安全性の検証をぜひやっていっていただきたいと、このことを要望しておきますので、よろしくお願いいたします。

次に、地元の葛西海浜公園における海水浴体験について質問をしたいと思います。

葛西海浜公園における海水浴の体験、これはもう早くから、地元の、私と同じ江戸川区選出の宇田川委員が取り組んでこられてまして、私も大いに今、賛同しているところでございます。

平成二十七年度の社会実験では、海水浴体験にお越しいただいた方々のアンケート調査を行っておりまして、調査の結果、海水浴体験が楽しめてよかったなと、九割以上の方々から満足したといった回答が得られているというお話はございました。

今年度の海水浴体験では、開催日数を二十日から三十三日にふやしまして、加えて遊泳ゾーンを拡張したほか、アカエイの侵入防止ネットを張るなど、安全施設の充実を図っているところであります。

結果としまして、昨年度の一・四倍に当たる約五万三千人の方々に海水浴体験を楽しんでいただくことができたというご報告を受けました。参加者は着実にふえておりまして、海水浴が定着しつつあります。

そこで、平成二十九年度の海水浴の取り組みについてお尋ねします。

 

○篠原臨海開発部長 平成二十九年度の葛西海浜公園での海水浴体験の事業でございますが、今年度と同程度の規模で実施する予定でございます。

実施に当たりましては、ライフセーバーを配置するなど安全対策にも配慮し、多くの方々に安心して海水浴を体験いただける環境を提供してまいります。

 

○上野委員 私は、先日の予算特別委員会で、葛西海浜公園のラムサール条約登録に関して、いわゆる湿地登録を目指すべきだと知事に質問をいたしました。

知事からは、葛西海浜公園の干潟については、ご指摘のとおり、スズガモなどの渡り鳥が飛来いたして、国際的にも重要な生息地と。これを国内外にアピールするためには、まさしくラムサール条約に基づくエリアとして登録することも効果的な方法だと考えていますと。まず国、それから地元の区と連携をいたしまして、必要な調査を行わなければなりませんと。その必要な調査などを行って、それによって検討を加速していくというのが段取りだと思いますという答弁があったわけでございます。

そこで、ラムサール条約に基づく登録を進めるためにはどのような検討や手続が必要なのか、お尋ねいたします。

 

○篠原臨海開発部長 現在、国と協議中ではございますが、一般的には、ラムサール条約湿地に登録するためには、自然公園法や鳥獣保護管理法など、国の法律に基づく自然環境保全の枠組みが必要とされております。

葛西海浜公園の場合は、鳥獣保護管理法に基づき、国が鳥獣保護区及び鳥獣保護区の特別保護地区に指定することが要件になるものと考えられます。

今後、国とも連携して、この指定に必要なデータの収集や調査を行っていきたいと考えております。

 

○上野委員 葛西海浜公園では、先ほどの質問のとおり、夏の時期に海水浴などのイベントを実施しており、好評を博しているところであります。特別保護地区の指定を受けることによって、このような利用が制約を受けることがあってはならないと、このように思っております。

そこで、葛西海浜公園が、国の指定を受け、ラムサール条約湿地に登録された場合の海水浴などへの影響について見解を伺います。

 

○篠原臨海開発部長 現時点では、まだ十分な調査も行えていない状況ですので、具体的な影響につきましては不明でございますけれども、ラムサール条約は、水鳥などの生息地となる湿地を保全することとあわせて、人々が適切に利用していくことも目的としております。

東京都としましては、条約に登録された場合でも、海水浴体験などでの利用を可能な限り継続していきたいと考えております。

 

○上野委員 都民、区民、また近県の方まで楽しみにしている海水浴体験でありますので、ぜひ継続できるよう要望しておきます。

また、登録には幾つか条件がありますけれども、そのうちの一つに、地元住民などの賛同も要件になっているかと思います。

そうした中で、先月の二月十八日の読売新聞夕刊ですけれども、こういうふうなことが書いてありました。公園で子供のノリづくり体験などの事業を行っている団体の方から、都会で生活する子供にとって、自然の海と触れ合える場所はほかにないと。人が完全に入れなくなっては困ると。

こういったコメントがあったわけでございまして、そういったこともきちっと配慮しながら、東京都は、漁連や葛西海浜公園での海水浴を実施している団体などに対しましてしっかりと説明し、理解を求めていくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。

 

 

豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会(百条委員会)

平成二十九年三月十八日(土曜日)

○上野委員 本日はお忙しいところを、証人としてお越しいただきまして大変にありがとうございます。

私の方からは、先ほどのお話がありました、この東京都と東京ガスを結んだ豊洲新市場用地の土地売買契約、このことについて質問してまいりたいと思いますけれども、先ほどの詳しくご説明を伺いました、その内容をかいつまんでちょっといいますと、財価審は妥当であると、こういうふうに認定した価格であるというお話でした。

また、土壌汚染が除外された価格であると、土壌汚染を除外した価格であるということ、また、土壌汚染については、市場当局と東京ガスの協議によって負担割合を決めることになっているということで考慮外ということ、そういったことが先ほどもお話の中でわかったわけでございまして、土地の鑑定評価と土壌問題を切り離して、別々の問題として協議を進めたということだと理解をさせていただきました。

今回、私たち都議会公明党は、多くの段ボールの中から必死になってさまざまな資料を探してまいりましたけれども、そこでまた新たに、非常に重要な記録を発見させていただきました。

それは、東京ガスから提出されました平成二十年十月二十七日のレベルSと書かれた記録でございます。当時の、これ見ますと、豊洲開発株式会社の管財部から当時の社長宛てに説明した資料ということでございまして、土地鑑定評価上の土壌問題の取り扱いについてという表題でございます。

この資料の驚くべきポイントは、平成二十年の五月に、この環境基準四万三千倍のベンゼン、これが検出されました。そのわずか五カ月後であるということでございます。東京ガスは、操業由来の汚染物質が新たに発覚した後すぐに、この土壌汚染の取り扱いについて検証していたことが、これにより明らかになったわけでございますが、この内容をちょっと見てみますと、ちょっと驚いたことも書いてありまして、ちょっと読ませていただきたいと思いますけれども、当社が保有する新市場予定地を東京都に譲渡するに当たってということで、その際、土壌問題、括弧、費用負担の取り扱いということについて、以下の二つの考え方があるということで、一つは、土地鑑定評価の中で土壌問題を取り扱うという方法、二つには、土地鑑定評価と土壌問題を切り離して取り扱うと。この上記二つの考え方について、比較検討をしたというんですね。その結果、土地鑑定評価と土壌問題を切り離して取り扱う、これが適当だと、こういうふうに考えられるということで、この二つ目の考え方に基づいて、今後東京都との協議を行っていきたいと、このように社長の方に説明をしているわけでございます。

ここで、財価審の現会長であります松浦証人にお伺いしたいと思いますけれども、国交省が出しています不動産鑑定評価基準、これがございますけれども、この平成十年七月の通知もありますけれども、ここに、鑑定評価上はですね、原則、土壌問題を含めて評価するというふうなことが大体ニュアンスで読めるんですけれども、このことについて、この原則からいいますと、本来は土壌問題を含めて土地鑑定評価をするべきではなかったのかなと、このように思いますけれども、率直なご意見、ご感想をお伺いしたいと思います。

 

○松浦証人 そうですね、ちょっと今のご質問にどこまで知見を持って答えられるかわからないといいますか、私はこの審議会の会長ということで呼ばれたということがありまして、今の国交省が出されている基準について、実は、私自身、不動産鑑定士でもございませんで、それで、何といいますか、そういった鑑定実務しか、もうこの基準に当てはまるかどうかといったところについてはですね、実は、本当に申しわけございませんけれども、ちょっとそこまで、ちょっと理解していないところがございますので、ちょっとそれについて、どう考えるかということについては、私の力からはちょっと答弁できないということで、ちょっとお許しいただきたいと思います。済みません。

 

○上野委員 わかりました。

この資料の中で、東京ガスは、土地鑑定評価の中で、土壌問題を取り扱う場合と取り扱わない場合の、それぞれのメリット、デメリットを詳細に比較検討されているわけですね。その結果、土地鑑定評価と土壌問題を切り離して取り扱う方が、どちらかというと利益が大きいというふうなニュアンスの考察をされていらっしゃる。

実際にどのようなことが書いてあるかというと、先ほどいった土地鑑定評価と土壌問題を切り離して取り扱った場合、この場合、仮に減価額相当分の負担を求められた場合でも、土壌汚染が存在する土地については、土壌汚染の状況を減価要因として織り込み、原則として、土壌汚染が存在しない場合の評価額から一定額を減価する、この場合、土対法第七条の措置命令により求められる措置というのがあるんですけれども、例えば、それは盛り土等というふうになっているんですね。こういったものに要する費用相当分を減価することが考えられるということでございますけれども、条例対応以上の負担をしていれば説明が可能というふうに判断されたみたいですね。

これは、もう我々、私なんかも土木屋ですけれども、盛り土等に比べて、汚染除去費用となると高いんですね。汚染除去費用よりも安くなるというふうなことを暗にいっているように、私としては受け取れるということでございます。

自社の、自社というか東京ガス関係の利益を守るために、民間企業である当の東京ガスが、メリット、デメリット、これを検証するということは当然のことだと思います。

しかし一方で、市場当局、これは、土壌汚染対策費がどのくらいかかるのか、また、その費用はだれがするのかという極めて基本的かつ重要な問題を先延ばしにしたまま、この土地の価格を決定してしまっていると。その後、売買契約を締結したと。ここにですね、非常に問題があると、このように思っていまして、こうした協議については、誰が責任を持ち、誰が決定を下したのか、この点をですね、あす以降の証人喚問を通して、さらに追及していきたいと思います。

このレベルSが、二〇〇八年、平成の二十年十月二十七日の資料でございますけれども、市場から財務局の方に、局長宛てに市場長から出された日付が平成二十二年十月二十九日なんですね。この後、すぐ依頼されて、そのときに考慮外という項目が入っているという経緯がございます。

さらに、この資料には驚くべき内容が記されておりました。それは、土地鑑定評価の中で、土壌問題を取り扱う場合のデメリットとして、鑑定評価上、掘削除去が適当とされた場合、鑑定評価額が大幅に減価される。この後の括弧書きは非常に重要でございます。括弧の中には、全ての汚染を、全ての汚染を除去した場合の費用試算、書いてありました、二百六十億円です。こう記されているわけでございます。

つまり、東京ガスは、土壌汚染対策を全て自分たちでやったら二百六十億円かかると見積もっているわけでありまして、その資料がつくられた二〇〇八年、平成二十年十月の時点で、売買契約を締結している土地については土地鑑定評価を行う必要がないので、この後、市場当局と契約する土地の汚染対策費について言及しているものと推察されるわけでございます。

こういうふうな状況の中で、先ほど、松浦証人から、不動産鑑定士じゃないからということでございましたけれども、こういった状況の中で、今いった同じような質問ですけれども、この土壌問題を含めて、土地鑑定評価を本来すべきでなかったかということで、これは、川藤証人、不動産鑑定士の。ちょっと同じような質問ですけれども、お答え願いたいと思います。

 

○川藤証人 お答えいたします。

おっしゃったように、不動産鑑定評価基準では、原則としては、汚染の分布状況とか、汚染の除去等の処置に関する費用等を他の専門家が行った結果等を活用して、これを鑑定評価しなさいというふうになっておるんですが、もう一方でですね、いろんな社会的需要がありますので、一定の条件を付すことも鑑定評価基準上は必要だということで、個別的要因の想定条件を付すことができるというふうになっております。

それには一定の条件がございますけれども、そういう条件が付された場合には、それが適当かどうかを検討して実施するということでございます。

ただ、私ども、私も含めてですが、今回、豊洲用地の土地の評価をさせていただいておりますが、このときには入札で契約させていただいているんですが、そのときに、既に入札のところに、仕様書とその付記の留意点ということで、土壌汚染考慮外という条件が付されておりました。一応、そういうことでございます。

 

○上野委員 一定の条件を認めたということでしょうと思いますけれども、これ、もしの話で恐縮なんですけれども、その土地鑑定評価の中に、この土壌汚染対策を含めていればですよ、先ほど、話ありましたけれども、その平成二十三年三月三十一日に、東京都が東京ガスとその子会社である東京ガス豊洲開発から購入した土地の価格、たしか約五百五十九億円ということでございますけれども、先ほど話しましたこの二百六十億円、汚染除去費がかかる。単純に、その計算をしていくと、それを減価したとなると、二百九十九億円という計算になるわけですけれども、私なんかは、東京都が払う金額は、これを考慮していれば二百九十九億円で済んでいたんではないかと、このように考えてしまうわけでありますけれども、財価審の現会長である松浦証人にお伺いしますけれども、あくまで、これ、参考のお話ですけれども、仮に、この土地鑑定評価の中で土壌問題を取り扱うとした場合、先ほど述べたように、土壌汚染が存在しない場合の評価額五百五十九億円、これに対して、その減価二百九十九億円引くというふうな形になるんでしょうか。お願いいたします。

 

○松浦証人 ちょっと今のことにつきましてもですね、ちょっと今教えていただきました数字で、ちょっと詳しく、ちょっとよく理解できていないものですから、それが単純にそうなのかということ、済みませんが、ちょっと私の能力では答えられないということで、済みません。

 

○上野委員 じゃあ、済みません、川藤証人、いかがでしょうか。

 

○川藤証人 ちょっと難しいご質問なんですが、まず、二百六十億円という数値自体はちょっと承知しておりません。

それから、もし、それを含んでということであれば、恐らくかなりその根拠も含めてですね、どういう工程になるのかと、そういうことをかなり厳密に調査して、鑑定評価の中に盛り込むということにはなるかと思います。

ただ、今回の場合は、先ほども申しましたようなことでですね、そういうふうにはしておらないということでございます。

 

○上野委員 いや、実際に、そういったことで切り離さないと仮定した場合の話ですので、そうした場合には、そういったことに、やられるのかどうかっていうことでちょっとお聞きしたいと思ったんですけれども。

 

○川藤証人 私の経験上、そういうことがあればですね、そういうこともあるかもしれませんが、先ほどの、申しましたように、当事者の方がそれで合意されないと、その辺をどうするかということになりませんので、今回はそこが非常に難しかったのではないかなとは思います。ちょっと申しわけありません、こういうご回答で。

 

○上野委員 済みません、仮の話で申しわけございませんけれども、非常に、ちょっと実は大事なお話でしてね、このことを何でそういうふうに持っていったのかっていうところなんですね。要するに、故意にそういった形に持っていった場合には、非常に東京都が損するようなことになってしまう。税金を使うことになってくるわけですね。非常に、そういった意味では、こういった専門家の先生のお話っていうのは大事になってくる、今後の話に影響する話でございますので、よろしくお願いいたします。

最後になりますけれども、証人としてお越しいただいている皆さんには関係ないことでございますけれども、この公明党の意見ということでございます。

今回の豊洲用地取得に至るまでのプロセスに関しては、都議会で報告されておらず、平成二十二年度の当初予算で初めて議題として上がりました。土壌汚染対策費用の負担合意が報告されたのは、この土地売買契約締結後の平成二十三年六月十五日の経済・港湾委員会であります。今回の豊洲新市場用地の取得についてのプロセスに関しては、全く議会に報告されておりません。

東京都が開示した記録の中に、平成十五年六月六日の鉄鋼埠頭の用地取得について、市場当局と財務局が協議していた際の議事録を見ますと、市場側の発言として、公営企業に係る契約締結の特例により議会に対する必要はない、資産の取得終了後、直近の経済・港湾委員会で報告すると、こう述べているわけであります。二〇〇三年の時点でこのような発言をしていることから、市場当局は、それ以降も議会に途中のプロセスを報告する気はなかったと考えざるを得ません。

公営企業の業務に関する案件だからといって、高額な土地を購入する際、議会に報告せずに済んでしまう、こうした地方公営企業法のあり方そのものに問題があると思います。

都民からの理解や納得を得るためには、契約の締結や財産の取得、管理及び処分について、東京都は議会報告について独自のルールを定める必要があると、このように主張いたしまして、私の尋問を終わります。

ありがとうございました。

 

 

 

 

豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会(百条委員会)

平成二十九年三月十一日(土曜日)

○上野委員 私は、都議会公明党の上野和彦でございます。

福永証人、大矢証人におかれましては、本日お越しいただきまして、まことにありがとうございます。

福永証人、大矢証人は、豊洲移転が正式に決まった平成十三年以前に東京ガスとの交渉を担当されていらっしゃいました。今、都民、国民の皆様の最大の疑問になっているのは、なぜ築地市場の移転先を土壌汚染のある豊洲に決めたのか、さらに、当初は売る気はないといっていた東京ガスが、濱渦元副知事であります、その副知事が登場して、まさに先ほどから話がありました水面下交渉によって一転して売ると変わった。この水面下交渉で一体何があったのか、これをこれから明らかにしていきたいなと思います。

初めに、大矢証人にお伺いしたいと思います。

冒頭、委員長からもあったように、大矢氏は濱渦氏による水面下交渉の間、市場長を務めていらっしゃいました。水面下交渉の中身、これを知っている限り全て明らかにしてほしいと思っております。

質問に入りますが、ことし二月のテレビ番組で、大矢氏はこのように発言されております。

土地購入が最大の課題で、汚染について具体的な話はしていなかった。土壌汚染の話をしていないということは、でも私はあり得ないと思っております。先ほどのいろんな答弁からもそう思いました。

実際、土壌汚染対策は重要なテーマだったのではないですか。どうでしょうか。

 

○大矢証人 先ほど来から申し上げておりますように、まず豊洲を移転先候補地としてほぼ確定した段階で、これを確保できるかどうかというのは、地権者が、東ガスがほとんどでございますから、地権者である東ガスの了解を得なきゃいけない。しかも前々年あたりにできた豊・晴開発計画によって、あそこの開発がほぼ確定しておりましたから、そういう中で、あそこを東京都に売っていただくということがまず第一の戦略目標でしたね。

したがいまして、汚染の問題というのは、その後で確認をしたり出てきますけれども、第一目標は、まず売っていただくための交渉を成就するということに第一目標を設定したわけでございます。

 

○上野委員 第一目標と、それからまた次にやっぱり土壌処理の関係も出たということでお話を伺うことができました。

そのとおりだと思いますが、その証拠に、先ほど紹介いたしました東京ガスへの説明という文書にも出ている土壌処理についてという項目に、このような東京ガスの発言が載っているんですね。土壌処理の問題は二十年ぐらいかかると思っていると。二十年だと。当時の認識として、二十年ぐらいかかると発言していると。驚くべきことではないでしょうかと。

文書では、さらにこう続いています。一挙に処理すればそれなりの経費がかかるが、これを都が負担するといえば進展もあるがと、こう書かれております。

土壌汚染対策が交渉の重要テーマにあったということは間違いないと、このように思っております。

この豊洲の問題が注目されて以降、濱渦氏の水面下交渉は何だったのかということが非常にクローズアップされています。この水面下交渉によって、事実上の合意が結ばれ、豊洲移転に向けて大きく動き出しましたので、実質的な合意となった水面下交渉の中身は一体何だったのか、ここに迫っていきたいと思います。

濱渦氏の水面下交渉の中身は明らかになっておりませんが、最近になって、濱渦氏が、護岸整備は東京都、汚染対策は東京ガスと費用分担することでまとまっていたと、このような発言がありました。

そこで、大矢証人、水面下交渉について、先ほどからも委員長の質問でも承知していないというご答弁、先ほども中央卸売審議会での聞いた話ということで、中身は承知していないということでございますけれども、もう一度確認させてもらいますけど、本当に承知されていないんですか。聞いたことある、内容も少しは聞いたことあるということはないんですか、お聞きします。

 

○大矢証人 水面下交渉については、本当に承知していないですね。

それと、それを水面下交渉によって、豊洲のエリアを東京都に売るというふうに決めたというふうにおっしゃいましたけれども、それは私は違うと思いますよ。

私が豊洲に決めてから、東ガスに十回に余るほど行きまして、市場が行くところがないと、しかし市場というのはこういう役割を持っていて、何としても豊洲しか見当たらないから、そこを売ってもらいたいという話を、るる部長、常務、専務、副社長にしました。それを本当に足しげく通っていって、それを僕はご理解いただいたんだというふうに思います。

 

○上野委員 それでは、違う聞き方をしていきたいと思います。

平成十五年の五月二十九日の交渉記録には、次のような表現があります。平成十三年七月の二者間合意(基本合意の内容を都と東京ガスで確認したもの)、この二者間合意のことはご存じだったでしょうか。また、ご存じであれば内容はどういうものだったか、お話しいただきたいと思います。

 

○大矢証人 先ほど来から申し上げましたように、いわゆるそれは、二者間合意というのは基本合意というふうに申し上げますが、この中身は私は詳細に承知しておりません。これは、しかも締結されたのは、私が中央市場長を退任してからの話でございます。

 

○上野委員 それでは、福永証人にお伺いいたします。

あなたは、この二者間合意のことはご存じだったんでしょうか。

 

○福永証人 全く存じ上げておりません。

 

○上野委員 福永証人は、当時はいわゆるV1副知事といわれる、副知事の中でも統括される立場でありますから、いろんな情報が入ってきて、また知事ともつながなければならないというお立場、もう一度お聞きしますけれども、本当に知らなかったんでしょうか。

 

○福永証人 ただいまのご質問のように、筆頭副知事という役割は果たしておりましたが、これは、知事の職務代理の上での順位でありまして、それぞれの副知事がそれぞれの役割をそれぞれ果たしていたということでありまして、二者間合意につきましては存じ上げておりません。

 

○上野委員 この二者間合意と思われる文書、我々はこれこそが水面下交渉の肝だと思っております。

ところが、実は東京都が開示した資料には、一部分しか入っておりませんでした。それが東京ガスの開示資料からは、添付資料も含めて全て見つかることができました。なぜ東京都は一部分しか出してこなかったのか、これはもう疑惑隠しといわざるを得ません。

その文書のタイトルは、築地市場の豊洲移転に関する東京都と東京ガスとの基本合意に当たっての確認書というタイトル。日付は平成十三年七月十八日、この十二日前の七月六日に豊洲の先端部に市場を移転することを決めた基本合意が結ばれております。

この確認書には、濱渦氏がいっている護岸整備は東京都、汚染対策は東京ガスということがはっきりと書かれています。

具体的にいいますと、防潮堤護岸の整備という項目には、こう書かれています。防潮堤護岸の開発者負担はなしとすると。開発者とは東京ガスです。すなわち、東京ガスの負担はなしにすると。

さらに、土壌処理についてはこう書かれています。市場用地内の汚染土壌の処理については、東京都の指導に基づき現在進めている拡散防止を目的として処理を行う現処理計画により対策を実施し、その完了を確認した後、土地の譲渡を行うと。つまり、土壌処理は東京都の指導に基づいて対策を実施し、それが完了したら譲渡すると、こう書かれているわけです。

そして、重要なのが添付資料であります。

この添付資料には、今回の確認によって、事業費がどう変わるかが書かれております。防潮堤護岸の欄を見ますと、三百三十億円の負担がゼロになっています。これが二者間合意の真実です。

濱渦氏は最近、汚染対策は東京ガスと決めたのに、なぜ東京都が負担しているのかと、都の対応を批判していらっしゃいますけれども、我々はこのときの二者間合意が今の混乱の遠因になっていると見ております。これは十九日の濱渦氏の証人喚問で明らかにしていきたいと思っております。

もう一つ、私たちの開示請求で驚くべき内容が書かれている資料があることがわかりました。東京ガスが昨日提出した資料であります。それは土地取得をめぐり、東京ガスとの交渉を任された濱渦元副知事の発言が明らかにされたメモであります。

開示請求された資料は、地方自治法百条に基づきまして、うそ偽りがあった場合は偽証罪に問われてしまいます。その意味で、提出する側が間違いがないことを確認した真実の資料であると、このように思っております。

その資料では、濱渦氏は副知事として、平成十二年十二月二十二日、部下の赤星理事が東京ガスとの折衝の中で明らかにしています。濱渦氏からの指示として、石原知事が安全宣言をしないと、東京ガスにとって土地の価格が下がって困るだろうといっています。つまり、安全宣言は土地の価格が下がらないためにするべきだといっているわけです。驚くべき発言だと思います。

そしてさらに、土壌問題が噴出すると、都議会も業界も蜂の巣を突いたようになって、豊洲移転問題が頓挫しては大変との思惑からか、東京都側が東京ガスの土地の値下がりをカバーすべく、安全宣言で救済するからそれまでに結論を出せと。それまでとは、この安全宣言をさせた二月の都議会本会議のことなんですね。結論を出せとは、濱渦副知事から、部下で交渉実務者の赤星理事への指示です。

東京ガスは、石原知事が安全宣言をすることで、東京ガスが所有している豊洲の土地の値下がりをカバーすることができ、それにより東京ガスを救済するといっているんです。こんな裏取引を濱渦氏が東京ガスとの交渉で持ちかけよと指示をしていたということが、このメモから明らかになったわけであります。

そして、事実、濱渦氏と東京ガスは、このメモから二カ月後、実質合意となる覚書を平成十三年二月二十一日に結び、そして何と同日午後、石原知事は都議会本会議で築地市場の移転先として、豊洲地区を新しい市場の候補地とし、今後関係者と本格的な協議を進めてまいりますと、初めて豊洲への移転について、踏み込んだ発言をしたわけでありまして、このメモのとおりになってきている。

そこで、当時の市場長であります、濱渦氏の部下であった大矢氏にお伺いいたします。

このメモにある濱渦氏の指示は事実でしょうか、それとも承知していないでしょうか、お伺いします。

 

○大矢証人 そのメモの内容は、私、承知しておりません。それから、またその席に私はいないと思いますね。

 

○上野委員 委員長にお願いしたいんですけれども、濱渦氏からこのような指示をされたという当時の政策報道室の赤星理事を委員会として証人喚問することを要求いたします。

この問題は非常に重要です。石原氏の関与も疑われており、この後行われる東京ガスの証人尋問でも追及していきたいと思います。

先ほど申し上げましたように、水面下で交渉が行われた結果、確認書、すなわち二者間合意に至ったわけであります。これまで表に出てきていない水面下での具体的な結論であります。

では、この結論に至る交渉は、水面下でどのように行われていったのか。先ほど濱渦氏の驚くべき発言をご紹介いたしましたが、実はこの資料の後ろの部分になりますけれども、これが水面下交渉の生々しい条件のやりとりを明らかにしております。

例えば、東ガス側の発言として、開発者負担を白紙に戻す--すなわち広域幹線道路の公費負担や防潮護岸整備費用の公共負担率の向上を織り込んだ基本合意時の開発利益の確保と基本合意に書いてある--とありますと。この開発利益の確保です。その内容の大きな一つが防潮堤護岸整備であります。

別の場所では、都負担は三百億ともいっております。これは先ほど申し上げました二者間合意に出てくる防潮護岸整備の三百三十億円の話に非常に近い、つながる話じゃないかと、このように察するわけでございます。

これに対しまして、東京都の赤星理事は、開発者負担をゼロにするとしたら石原知事も危ないと、こういっていたりしております。生々しい交渉ですよ。また、それまでの開発フレームの大幅縮小についても、東ガス側から言及しており、それは二者間合意にそのまま反映されております。

また、濱渦元副知事から、東ガスの方ですよね、メッセージとしまして社長に、要求は全部いってください、それを官僚に指示するのは私たち政治家の役割だと、こういっているわけです。

濱渦氏は、政治家であるかどうかというのは、これは私もわかりませんけれども、石原氏の関与もうかがわせるような表現だと、そのように思いました。このように、二者間合意に向けての条件闘争が、この資料のとき、すなわち平成十二年十二月二十二日には既に行われていることが明らかとなったわけでございます。

そこで、大矢証人にお伺いしたいと思いますけれども、これまで私が話した内容につきまして、確認のためにもお聞きしますけれども、ご存じだったんでしょうか。また、どのように感じられたんでしょうか。お答えしてください。

 

○大矢証人 今、先生からいわれた内容を聞いてびっくりをしておりますね。で、本当にそういう水面下というのが、そういう話であったとするならば残念でございます。

私は東ガスに誠実に、市場の存在意義と、これから行く将来のための基幹市場としての役割は豊洲しかないという前提に基づいて、もう足しげく通って、常務や当時の専務、副社長にお願いをして、東京ガスも公共事業をやる会社でございますと、築地市場がそんなに行く場所がなくて困っているならば、同じ公共事業をやる立場として全く同感だと、だから協力しましょうといわれたのを、鮮明に私は覚えておりまして、そういう水面下といわれる状況でそういう話があったということは、今、初めて知りました。

で、当時、中央市場の問題は一局でできるような話ではございませんから、知事本局、中央市場、道路の関係で建設局、それから港湾の関係で港湾局、財務局も一部入る。そういう五局くらいが同時に連絡調整会議でやっておりましたので、私が知らないところでいろいろな交渉があったかと私は思います。

 

○上野委員 福永証人にお伺いします。

福永証人は、そういった話をご承知でしたか。それでまた、今のお話を聞いて、どのように感じられましたか。

 

○福永証人 今のお話のような事実は、全く存じ上げておりません。

それで、最後の質問でございました、どのように今考えているかということでありますが、今考えますには、そのようなことがあったのかということは、我々としては本当に、私は二回しか実は東ガスとは交渉いたしておりませんが、それ以上にさらに数を重ねて交渉した市場長も大変なご苦労をされたと思いますが、そういう事実は、私どもとしては知り得ません。

 

○上野委員 いずれにいたしましても、水面下交渉でどんな条件闘争が行われてきたのかと、東京ガス側から、さまざまな資料提供が行われてまいりました。今後、資料分析をしながらこの水面下交渉の内実を明らかにしてまいりたいと、このように思っております。

さて、福永証人にお伺いいたしますけれども、事実経過を確認いたしますと、福永証人は平成十一年十一月に東京ガスを訪問されて、築地市場の豊洲への移転交渉を申し入れていらっしゃいます。交渉の過程では、市場の移転先として、東京都は海に近い豊洲地域の先端部を主張し、東京ガスは妥協案として内陸部の根元部でどうかと、このような提案があったということであります。

実務者からの交渉を経て、東京都としては、平成十二年五月に改めて先端部への移転協力を申し入れております。その協議が難航し、同年十月には当時の石原都知事の一声で、交渉担当を濱渦氏に交代されています。

十月から翌平成十三年二月にかけて行われた水面下交渉によって、急転直下、豊洲地域の先端部を東京都に売るという方向で覚書を交わし、事実上、豊洲地域への移転が決まったわけでございます。

まず、率直にお伺いいたしたいと思いますが、なぜ濱渦氏によるわずか四カ月間の水面下交渉によって、東京ガスの姿勢が百八十度変わったのか、このことに対してはどのように思っていらっしゃいますでしょうか。

 

○福永証人 一つには、今、委員がお話しになられました、私から濱渦元副知事にいわゆる市場の事務が移りましたのは、平成十二年七月十三日であります。それはなぜかといいますと、濱渦副知事が副知事に就任され、副知事に就任いたしますと、それぞれの副知事の職務分担がつまびらかになります。

これは東京都公報にまで掲載をされる事実でありまして、私がその前任のときには、青山副知事と二人の副知事制度でございまして、都庁のほとんどの業務の担任、分担をいたしておりました。

それを濱渦副知事が新たに副知事になられましたので、三人になりましたので、二人の職務分担を三人に分割をしたという経緯がございまして、そのときに初めて私は、今までやっておりました産業振興に関すること、これは労働経済局、あるいはその旧事業所であります市場、これらの執務の関係の担当をいたしておりましたが、それが濱渦副知事が、元副知事が副知事になられたときの事務分担表で変化をしたと、変わったということでございますので、なぜそのような形で変わったかということになりますと、その内実はわかりませんが、私はそういうふうに認識しております。

 

○上野委員 福永証人が平成十二年五月に先端部への移転交渉を申し入れた後、東京ガスの副社長から、東京都の考え方が聞きたいということで質問状が届きました。それに対して、福永証人が回答書を送っています。

その中で、豊洲地域の土壌汚染対策についてこんなやりとりを行っていらっしゃいます。

東京ガスの質問は、豊洲用地は工場跡地であり、土壌処理や地中埋設物の撤去などが必要ですと。譲渡に当たりその時点で処理ということになれば、大変な改善費用を要することになります、これについてはどうお考えですかという質問。これに対して、東京都の回答は二行。土壌処理及び地中埋設物の撤去については、新市場の着工時期までにはその処理が完了することが必要ですと。

これは、汚染土壌の処理は東京ガスがきちんとやってくださいねというふうに、読むと思えるんですけれども、それは間違いないですか。お聞きします。

 

○福永証人 ただいまご質問のとおり、お答えとしてはその二行のお答えでありました。

ただし、その設問は大きな設問のうちの二つ目でありまして、その一つ目の質問の中のお答えには、現実にはまだ土地をお譲りいただけるかどうかわかりません、現実に土地をお譲りをいただける暁にはいろいろなご相談はいたしますということで、お答えをいたしているはずでございます。

 

○上野委員 わかりました。つまり東京ガスが大変な費用がかかると、こういっているわけでございまして、東京都は、お金のことには、これは何も答えていないですよね。ただ、きちんと処理してくださいねと、これだけしかいっておりません。

ここが交渉が難航した原因の一つじゃないかなと、このようにも推測しているわけでございますけれども、今回、我々の記録開示請求によって出てきた新しいメモがあります。日付は平成十二年七月十二日、東京ガスへの説明という文書です。これは非常に重要な文書であります。出席者には、証人席に座られている大矢市場長の名前も載っております。

この文書の冒頭には、回答書についてとの項目があります。そこに東京ガスの発言として、回答文からは先端部への思いが伝わってこない、東京ガスだから何とかなるだろうという考えが都にはあるのではないかなどと書かれております。

そして、文書の一番最後にある、今後のスケジュールについてという項目では、同じく東京ガスの発言として、このまま根元部を主張していくのか、先端部を都に譲るかという交渉を難題だと、このように指摘しているわけです。

この問題は高度に政治的な判断を要する問題であると理解していると、これは非常に重要な言葉ではないでしょうか。この文言がしっかりと載っているわけであります。

こうした東京ガスの意向は、当時、福永証人、当然認識されていたと思いますけれども、その内容について含めてお話をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○福永証人 ただいまご発言の内容につきまして、その詳細な部分について、私は存じ上げておりません。

ただ、我々がこれから土地を購入して、やはり土壌問題というのは大きな問題であるということは、それは最初からわかっていたことでありまして、それは土地を譲渡いただけるという前提があって、その前提が調った場合には、こちらとしてはきちっと対応しなければならないというふうに考えております。

 

○上野委員 東京ガスがいっている高度に政治的な判断、この言葉が私はどうしてもひっかかるんですね。この言葉に急転直下、合意に至った謎が隠されているのではないかと、このように思えてなりません。

つまり土壌汚染対策で、それは東京ガスがきちんとやってくださいというだけでは進まなかったこの交渉が、濱渦氏が何らかの高度な政治的判断を行って合意に至ったのではないかと、そのように思えてならないわけでございます。

この点につきましては、十九日に濱渦氏をお呼びすることになっておりますので、詳しく確認していきたいと思いますけれども、こうした話を聞かれた大矢元市場長、大矢証人、ご意見をどうぞ。

 

○大矢証人 六月の初めに、先ほど先生がおっしゃったように、質問状が来まして、末に回答書を出した。その回答書の中にそういうふうに発言をしていると思いますが、その中でもまだ、先端部は反対だということをはっきり表明をされております。

そういう状況の中ででして、向こうも、東ガスも非常に交渉に当たって、先端部を一つのキーマンというか、場所にして、有利に展開しようという動きは、それは私も手にとるようにわかりましたね。だけれども、先ほどいった政治的なという表現をしたかどうかは記憶にございませんが、かなり--それから七月ですね、私が会ったのは七月ですから、八、九、十、十一と、四カ月くらいで濱渦さんと私が行って、基本的に協力しましょうという、持っていくわけですけれども、それまで私は何回も東ガスに行きまして、先端部しか市場用地として確保しても使えないという話をるるいたしまして、私は政治的にという意味はよくわかりませんけれども、そういうことを前提には、私は置きませんでした。

とにかく誠実に、真摯に交渉で相手を説得、納得いただくということに終始したというふうに記憶しております。

 

○上野委員 尋問を終わります。

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