東京型ドクターヘリの導入による救急搬送体制の強化と学校へのAEDの設置と子育てを社会全体で支援する、チャイルドファースト社会の実現。共産党提案の一般会計の予算編成組み替え動議に反対。

◯長橋委員
 私は、都議会公明党を代表して、本委員会に付託された第一号議案、平成十九年度東京都一般会計予算外三十議案に賛成する立場から、また、共産党提案の一般会計の予算編成組み替え動議に反対する立場から討論を行います。
 平成十九年度の一般会計予算案は、景気の回復などを反映して、都税収入が税源移譲の影響を除いても五千二十八億円の増加となり、一般歳出は経常経費、投資的経費とも増加し、二年連続の増となっています。その結果、都は、安全・安心の確保、福祉、医療の充実、中小企業対策など、現下の喫緊の諸課題への対応に加え、環境問題への取り組みや必要な都市基盤整備にもバランスよく予算を配分することができました。
 また、都税収入の大幅な増収を有効に活用して、減債基金の積み立て不足の解消を図るなど、過去からの懸案課題である隠れ借金と負の遺産の処理に積極的に取り組むとともに、基金への積み立てによる将来への備えも講じられており、揺るぎない財政基盤の構築に向けた取り組みが進められています。
 さらに、行財政改革実行プログラムに基づく四千人の定数削減に向けて、十九年度は職員定数を千百六十五人削減しております。財政再建は達成されましたが、公明党の提案によって実現した複式簿記・発生主義会計によって作成される財務諸表を活用することなどを通じて、質の面でも行財政改革を一層推進していくことを強く求めたいと思います。
 次に、都民生活の安全・安心確保について申し上げます。
 まず、東京型ドクターヘリの導入による救急搬送体制の強化と学校へのAEDの設置は、これまでの我が党の主張を実現するものであります。何よりも大切な都民の生命を守る取り組みは今後も一層充実していくべきであり、都バスへのAED設置を着実に拡大していくことを望みます。
 また、全国で多発している子どもの登下校時の事件や事故を未然に防ぐには通学路の安全対策を図ることが有効であり、青色回転灯装着車によるパトロールとスクールバスの導入を区市町村と密に連携して着実に進めていくことを望みます。
 地震発生時にはこれまでも予期しない事態が発生しておりますが、そうした経験を踏まえた上で、できる限り備えを講じておくことが必要です。都立施設におけるエレベーターの閉じ込め対策や信号機の自動復旧の着実な実施に加え、都職員の速やかな参集など、災害発生時の初動体制の充実を早期に図っていくことを望みたいと思います。住宅の耐震化の促進はいうまでもありません。
 次に、少子高齢社会への対応について申し上げます。
 成熟した文化を持つ先進国において、軒並み少子化が進行している傾向にありますが、我が国は特にそれが顕著にあらわれており、早期に対策を講じていくことが国全体で求められています。そうした中で、特に出生率が低い東京から少子化への取り組みを発信していくことは大きな意義があると考えます。
 公明党が提唱する子育てを社会全体で支援する、チャイルドファースト社会の実現に向け、医療、福祉、雇用、住宅など関係する部局が連携する、副知事をトップとした会議体を早急に立ち上げることを、昨日、知事が我が党の質問に答えて表明いたしました。高く評価するものであります。
 東京は世界に先駆けて本格的な高齢化社会を迎えています。団塊の世代が高齢期に入ることを踏まえ、元気な高齢者の社会参加を一層促進することにより、社会経済の活力維持につなげていくことが求められます。そのために、シルバーパス制度の継続と激変緩和措置を十九年度も継続することを要望する次第であります。
 また、今後増加することが見込まれる認知症高齢者が地域で安心して暮らせるよう、高齢者の権利擁護を充実させていくことが求められます。さらに、認知症そのものを克服する取り組みも大変重要であり、都で行っているアルツハイマー病の予防、治療に向けた先進的な研究を着実に進め、一日も早く患者、家族にその成果が還元されることを望みます。
 福祉保健分野においては、予算額が前年度より四・四%伸び、予算額及び一般歳出に占める割合とも過去最高となっています。その内容についても、公明党が繰り返し要請してきました義務教育終了期まで対象を拡大する医療費助成制度や、がん、感染症対策の強化など充実が図られております。
 また、意欲を持ちながらきっかけがつかめないでいる多重債務者の方などに対するサポート体制が新たに創設されていることは、社会的弱者を守る取り組みとして高く評価するものであります。
 さらに、昨年の子育て分野に続いて、高齢者福祉、障害者福祉、保健医療の各分野における包括補助制度が創設されていることは、住民に身近な福祉保健サービスを提供する区市町村の取り組みが一層充実していくことにつながると期待できます。
 特に、我が党が強く主張してきた発達障害者対策について、都立大塚病院の小児精神科外来の開設時期及び診療内容が明らかになったことは朗報であります。
 また、不足している看護師対策についても、早期離職者への対策や研修事業が拡充されることにより、その成果に大きな期待を寄せるものであります。
 次に、産業振興と中小企業への支援について申し上げます。
 中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にある中、十九年度予算では、国が導入を予定している責任共有制度によって、懸念されている貸し渋りや金利の上昇などの影響を踏まえた的確な対応が図られています。
 経営基盤が弱い中小企業への資金繰りへの支援を引き続き行うとともに、技術支援や人材育成など一層充実することを望みます。
 先日、都は産業振興基本戦略を発表しました。都民生活に直接かかわる健康、環境、危機管理の分野における産業を中長期的視点に立って支援する取り組みは大変重要であり、こうした取り組みを着実に実施し、「十年後の東京」が目指す都市像を産業振興の面から推進していくべきであります。
 教育については、いじめ問題の解決に向けて相談体制の充実や学校現場の支援などの取り組みが図られていることを評価します。今後は都立高校改革を着実に進めるとともに、障害を持つ子どもの教育ニーズにこたえる特別支援教育を一層充実させていくとともに、不登校対策として区市町村の中学校と都立のチャレンジスクールの連携を強化することを要望いたします。
 地球温暖化など環境危機に対して、都営バスへのディーゼル車の導入や中小規模事業者の取り組みを技術面から総合的に支援するなど、先進的な取り組みが行われております。今後も環境に優しいエネルギーの利用拡大やグリーン購入の八都県市への拡充など、東京の取り組みを全国に発信すべきであります。
 本予算案は、これまで述べた点以外にも、都民生活へのきめ細かな配慮がなされておりますが、予算成立後の執行に当たっては、より一層都民の期待と負託にこたえられるよう全力で尽くすべきであります。
 次に、共産党の組み替え動議について一言申し上げます。
 率直にいって、都政に対する主体的責任、あるいは統治的責任を全く無視しており、東京都という広域行政、都市行政に対する認識がゆがんでおります。また、旧弊なイデオロギーへの執着ゆえか、展開する議論がいかにも非生産的であり、一面的であります。
 骨格幹線道路整備を二五%削減し、二百二十五億三千百万円を減額するという提案や、東京都新都市建設公社助成を五割削減し、四億六千七百万円を減額するという提案は、ただでさえおくれている多摩地域のインフラ整備を無視したものであり、到底容認できるものではありません。
 また、新海面処分場整備費の削減で七十二億二千三百万円の減額など、今後の廃棄物対策に大きな影響を及ぼすであろう項目も入っており、無責任のきわみとしかいいようがありません。
 このような共産党の予算組み替えには反対であることを表明いたします。
 最後に申し上げます。
 共産党は、石原知事が就任して都の借金がふえたとしていますが、これは我が党の代表質問で明らかにしたように、みずからに都合よく数字を操作した、悪意に満ちた謀略にほかなりません。
 また、子どもの医療費助成の対象年齢の拡大をあたかも共産党が実現したかのように触れ回っていますが、これも代表質問で明らかになったように、公明党などの申し入れによって実現したものであり、みずからの手柄のごとく大量のチラシで宣伝するようなみっともないまねはやめていただきたい。
 さらに、中小企業関連予算が削減され、融資制度が後退したなど、騒いでいますが、これも代表質問で明らかにしたように、都の金融施策は充実し、制度融資についても直近の実績は目標を上回っているのが事実であり、共産党の主張はデマ宣伝であるとしかいいようがありません。
 共産党に猛省を促して、私の討論を終わります。

2007.03.07: 予算特別委員会賛成討論

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