Archive for 2007年 9月 17日

 昨晩、ある小さなジャズライブで、ボーカルのスージーさんという方が「最近60歳になりました。」とメンバーがプレゼントしてくれたという真っ赤な絞りのストールを肩にかけ、登場されました。

 彼女が曲の合間に語ってくれたこと。それは、最近日野原さんとお食事をしたとき、日野原さんが話されたこと。「僕は動く歩道を歩かない。普通の歩道を、動く歩道を歩く人よりも早く歩くのを楽しんでいる」日野原さんは、確か96歳。思わずニンマリ・・・。その気概、心の柔らかさに感嘆します。

 日野原さんは、たくさん書籍も出版されていますが、少し前の新聞に、このような記事を載せておられました。「自立した高齢者の多い国に」。その中では、「老人の定義を10歳底上げして、75歳以上とするのが適正。75歳を過ぎても今まで、やったことのないことに挑戦すると、今まで陽の目を見なかった遺伝子が、掘り出される可能性もあるので、それを伸ばす努力を進めていきたい」と。

 医療費削減のためだけの健康長寿というのでは、何のための人生・・・ささやかでもいい、希望や目標を持って、周りの人の幸せに、地域のためにお役に立てるために健康でいたい、そう思って下さる方が増えて欲しいと思っています。

 そして、感動、好奇心、感謝。年を重ねると共に体は硬くなり、心もかたくなになりがちです。常に心のドアを開いていけるよう、生涯自分革命です。

 そして、お互いに支えあう家族、地域、社会への挑戦が常に必要です。

 生きること、老いることは、ある意味で苦しみでもあります。釈迦はその解決のために、出家したと伝えられています。人生90年の長さになると、生き方、自分の人生への責任を考えざるを得ないのではと思います。

 「いろいろあったけれど、いい人生だった」そう言っていただけるよう頑張らなければと思います。

 昨晩、私は、スージーさんの歌やパワーに感動しましたが、実はずっとキーボードの演奏者に釘付けでした。音楽が好きで好きでたまらない、この音が、いとおしくてたまらない・・そんなエネルギーがバンバン伝わってくる演奏と奏者の幸せそうな表情でした。

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田辺市 佐井昭子
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