バックナンバー 2012年 4月

先日、静岡県、浜松市に地震、津波防災について視察研修にいってきました。報告いたします。

静岡県庁

静岡県当局危機管理部より、その取組内容について、予め問い合わせていた、市町村との連携対策、学校防災教育、災害時要援護者対策、地域訓練の実情、災害情報の発信、集団移転の考え方等々について研修を受ける。東海地震、津波に備えての取り組みをはじめてから長く、防災先進県と言われるだけあり、その意識の高さには感心する所が多かったが、やはり、県内各地域の特徴にあわせた具体論には入りにくそうで、地震津波災害に対する防災、減災の主体者は末端自治体にあるとあらためて感じる。

静岡県地震防災センター

平常時には災害に対する啓発、県、市町村職員の研修施設、災害時には災害対策本部の後方支援基地となる防災センターを視察。

津波の脅威を実感できる大きなスクリーンの映像設備や阪神淡路大震災クラスの揺れを体験できる設備、耐震補強の具体的な技術について理解を深められる展示等々、相当な規模の建物だった。この日はちょうど、義務づけられている新人県職員の防災研修を行っていたが、皆、真剣そのものだった。

同行説明をするガイド役の職員さんの情熱も相当なもので、ここにも長年の危機感や、この施設に対する自負を感じた。

浜松市役所

危機管理課より、予め問い合わせていた、避難所、経路、避難ビル等について、避難所の備蓄について、災害時要援護者対策、学校防災教育、県との連携等について研修を受ける。

地震発生からすぐに津波が来るとの想定のもと、長く防災対策を行ってきた事もあり、その施策、メニューの多さ、又、それぞれ一つ一つについてもその規模が大きく驚いた。沿岸部で休校となった学校敷地に、大きな「マウンド」と呼ばれる盛り土による丘を作る計画など、耳にした事の無かった先進地事例などもあった。田辺市での対策施策として参考になる事もあり、今後、いろいろ調べてみようと思う。

2日間の視察研修は有意義なものだったが、先進地がどのように取り組んでいるか最も知りたいと思っていた災害時要援護者対策については、田辺市の状況とさほど変わらないと感じた。

災害時、自身では避難する事が困難な高齢者、障害者の方達をいざという時に地域がその避難を助けるという事を目的とし、その方達の名簿等情報を町内会などに配付、各地域で避難支援を考えておくという事が各自治体でおこなわれている。

個人情報をどこまで守るかなど、相反する議論がありながらも、昨年の東北大震災以降、この対策が定着してきている。

行政側の仕事とすれば一旦、ここまで達成したという事になるのだろうが、しかし、ここにきて、これが地域、町内会などの大きな悩みになっている印象をもっている。

大地震が発生し、津波が来るという時に、自分の命をまもる事を優先するのか、人を助けに行く時間があるのかなどについて、町内会という地域組織が答えを出す事はできないだろう。

本当に難しい問題だが、もっと行政と各地域との考え方に対する議論や意志の共有が必要ではないかと思う。

静岡県でも浜松市でもこの事を掘り下げて伺ったが、担当のかたも大変大きな悩みであるとの事だった。

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田辺市 小川浩樹
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