バックナンバー 2009年 10月

 

商店街いりますか!という過激なキャッチフレーズの第13回まちづくり商店街サミット田辺大会が紀南分化会館で開催された。地元商店街の知り合いの方に声を掛けられ、同僚市会議員3人とともに参加、基調対談、講演、各分科会に分かれての勉強会、夕刻よりの懇親会と中身の濃い一日でした。

商店街が地域に果たす役割等々、興味深いお話が多かった中、特に大阪の天神橋筋商店街の会長さんの話は引き込まれるような思いで聞いた。淡々とユーモアを交えながら話されていたが、それは、大変な努力とそれを長年、持続する決意があってこその物だとしみじみ感じさせるものだった。自分が通っていた夜学が、この商店街のとなりにあったので、懐かしさもあいまって余計に楽しかったし、又、当時も私の全く気付かないところで、この商店街、地域を盛り上げるためにこの会長さんは奮闘していたんだなーという事も何故か感慨深かった。

父親の病気によって急遽、大阪から田辺に帰って9年になる。世間や、社会といったたぐいは大阪に暮らすことで学んだ自分にとって、大阪在住当時、郷里は帰省して息を抜く場所でしかなかった。しかし、帰って来て時間が経ち、田辺市というまちの世間、社会というものをようやく、肌で理解できるようになれたかなと思っている。そして、地元で生まれ育った人間として、郷土への愛着は日々大きくなっている。

商店街をどう盛り上げるかといのがテーマなのだが、この会長さんも含めて、多くの講師の方は最後は、精神論を述べていた。誰かにやってもらうのではない、自分で責任を持ってやろうという「情熱」が全てだと。商店街の方々にとっては耳の痛い話もあったが、テクニックではなく精神論で締めくくった事には、なんだかホッとした。

「愛着」はその対象を守るために本気の「情熱」を生むものだと思う。実は愛着がないから環境や人のせいにしてしまう、実は、情熱がないから、自分の責任のもとに行動しようとしないというような事は多くの物事に共通なのかなー、などと考えた。

田辺市のH20年度決算の委員会審議を本宮行政局で二日間にわたり行った。

私が所属している文教厚生委員会では、障害、介護などの福祉関係や、医療、検診などの保健業務、ごみ処理をふくめた環境部署、国保、芸術振興分野や公民館などの地域活動を含んでの教育委員会等々が審議の対象となる。あらかじめ聞こうと考えていた生活保護、検診業務、美術館運営、国保基金についてや地域活動の高齢化の影響等々について質疑した。

予算審議と違って、決算審議はそれぞれの施策の是非を述べる場ではなく、年度初めに承認された予算が適正に使われたかを審議するものだが、今回、市職員との審議のやり取りが長くなった何点かについて、成り行き上、それぞれの施策の理想論になってしまった。

「理想」は抽象的に無責任に述べるものではなく、確固たる確信に基づいて述べるべきものだと普段は考えているのに、今回は「あ、またやってしもてる。」とその曖昧さに途中で気付き、どこまで自分の意見に確信があるのかを自分で再確認する事が何度かあった。中には反省してそこで議論をやめた物もあり、終了後は自分の審議のしかたや市職員の答弁の引き出し方などについて様々考えた。

今回の決算委員会は本宮行政局にある旧本宮町議会が利用していた議場で行われた。この決算委員会前に、議場で行うか、普通の会議室で行うかの議論があった。自分は正直、どっちでもよかったが、終わってみて、議員側と市職員側が列になって近距離で対面しての議論というのはなんとなく「んー、やりにくいなー」というのが印象でした。

伊勢湾台風記録展を見てきました。

地球温暖化により、台風の規模が大きくなっていくことが予想されるそうだ。何十年かのちにはその巨大台風によって甚大な被害を受けるであろうといわれている。この地方が経験した、昭和の台風のなかでも最大級であった伊勢湾台風の記録展が名古屋であると知り、どうしても見ておきたきたくて、思い切って足を伸ばした。

展示は、その歴史を知らない自分にとっては、その悲惨さを理解するには余りあるほどリアルなものだった。単に規模の大きな台風がどのようなものかという事だけではなく、人災ともいえる側面もある中、本当にたくさんの方が命を落としたという事実を知り、今後も、何かの拍子にこれだけの事が起こり得るという事を深く認識した。

台風に限ってではないが、災害を甘く見ず、いざという時はすぐに対処し、一刻も早く安全を確保するという意識を普段から持つということが、いかに大事かを痛感する。設備、施策を整えることももちろん同時進行だが、意識啓発、これが災害の第一段階で多くの命を救うことになるのだと又確信した。

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田辺市 小川浩樹
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