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岡山市 竹之内則夫
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バックナンバー 2010年 8月

8月20日、公明党岡山市議団から議員3名(田尻、中原、竹之内)、公明新聞から森岡記者が、岡山県障害者就労継続支援A型事業所連絡協議会を訪問し、萩原義文会長、永田昇事務局長と懇談させていただくとともに、協議会会員の3つの事業所を視察させていただきました。

現在、岡山県下には26のA型事業所があり、そのうち20社が連絡協議会の会員で、約400人の障害者を雇用しています。

A型事業所は雇用契約を結び、最低賃金以上を支払いますので、今までわずかな工賃をもらっていた(B型事業所は月に3000~5000円程度)障害者は、同じ障害者であっても行く所によって賃金は10倍・20倍 になるということになります。賃金が多いから良いという話ではありません。彼らにとってそれは、自らの評価を意味するのです、賃金が増えるというのは誇ら しいのです。「だからほとんど辞めません。」と萩原会長は言います。また、「自分に合った仕事をすることで、彼らは落ち着きます。」「特に、布や水に触れ ると安定する場合が多い」そうです。実際、話しかけると驚くほど不規則な発言や行動をする(話しかける前から言動が落ち着かない就業者もいましたが)方た ちも、タオルをたたんだり、洗濯物を選り分けたり、コーヒーを運んできてくれました(ちゃんと仕事をしていました)。働くことで彼らは安定するのです。

中に、とても象徴的な方がいました。入所施設“I”から1名雇用を要請された萩原会長が、「3人の入所者のうち、どうせなら一番重度の方(障害5級) を雇用しましょう」と言って指名を受けた方です。「重度の身体障害の方は無理かもしれませんが、たいていの障害者は働けるんです。」「挨拶ができる人は働 けます。」「見てください。洗う、たたむ、掃除する、草取りをする、家事労働が基本なんです。それができれば働けます。」

「障害者が自立する、地域で生きていくという問題は、障害者の問題ではなくて、実は私たち健常者の問題だ」と、会長。「福祉施設は囲い込んで出そうとしない、地域も不安の目で彼らを見る、行政には福祉施策はあっても働く施策はない。」

私はそう言われて、障害者自立支援法のことを思い起こしました。狙いは、従来の支援費制度に代わり、障害者の福祉サービスを一元化し、保護から自立に向けた支援にあったのに、結局、法律以外が、つまり私たちが変わってないことが問題なんだと思い至りました。

一方、永田事務局長。「毎年岡山県下で300人が支援学校を卒業していくのに雇用の受け皿はほとんどない。結局今のところA型が頼りなんですが、行政は何もしない。障害者が就労すれば、行政の手を離れて助かるはずなのに」と。

「多 くの都道府県では社会福祉法人がA型を立ち上げたが、福祉は得意でもビジネスは素人というところが多くなかなかうまくいかない。一方企業は、やろうと思っ ても、福祉事業の手続きは素人でこれまた立ち往生するところが多い。岡山は、私たちの協議会がお世話をしたから企業やNPOが圧倒的に増えた。全国的にも まれなケースでしょう。」と、現状をかいつまんで話してくれました。
地域地域にこうしたA型事業所の整備を加速度的にするために、行政の果たすべき役割を早急に検討するよう取り組む決意をした懇談でした。

8月15日、斉藤政調会長、谷合青年委員長とともに、岡山県本部の岡山市選出の県議会議員3名、市議会議員8名で、不戦の誓いも新たに街頭演説を行った。

話の中で、斉藤政調会長は、マスコミの報道で一斉になびく今の日本人の心象風景を、軍国主義の台頭を許した戦前の時代状況と比 較し、そうしたリスクを回避するうえでも大きく振れやすい今の選挙制度は変えていかなければならないと力説するとともに、広島での平和式典後、菅総理が 「核抑止力は引き続き必要」と発言したことは、核廃絶の先頭に立つべき唯一の被爆国の総理として、誠に遺憾であると訴えました。

また、谷合委員長は、自身の海外での災害現場へ駆けつけた体験を通して、貧困と災害と、紛争は一体的構造的な課題であるとし、人間の安全保障に向け、行動する平和主義の先頭に立って戦う決意を語りました。

岡山市男女共同参画次世代育成調査特別委員会は8月3日から5日、札幌市、横浜市、京都市を行政視察に訪れ調査を行った。参加議員は11名、当局からは担当審議官3名と議会事務局1名が同行した。公明党岡山市議団からは則武議員・高月議員と私(委員長)が参加した。

◆8月3日・札幌市、札幌若者支援総合センター

センターの役割

当センターは、引きこもりをはじめ何らかのつまづき、あるいは発達障害等のため自立・就労できない若者を支援するためにオープン。

単なる相談窓口ではなく、

①自立支援

相談窓口を設け、一人ひとりに合ったサポートプログラムを提供したり、最適な機関への橋渡しをする。

②交流の促進

最初はプログラムを通じて同じ悩みを抱える同士が交流することで、孤立を解消し、施設外の活動団体との交流へと広がるきっかけをつくる。

③社会参加への促進

地域のイベントやボランティアなど、あるいはジョブトレーニングでワンステップ体験をする。

センターにこの3つが揃っていることが重要なポイント。

来所する若者たち

このセンターはあくまで自発で(あるいは親の後押しで)やってくる若者を支援。(意思のない引きこもりなどへ出向く機関ではない。)

彼らの三分の一は病院や精神福祉施設へ通うことを選択することになるが、職員の感触としては、そうすべきと感じる割合は全体の半分を超えるそうだ。

継続的な支援を受ける若者にカードを発行するが、

①そのうち約三分の一が就職・職業訓練・進学などの進路決定に至っている。

②次の三分の一は自分でジョブカフェかハローワークに通っているか、精神福祉施設へ行っている。

③あとの三分の一はいなくなる人たちと継続して通っている人たち。

各機関の連携

・ジョブカフェからは、就労は無理、しかしいきなり「病院へ行け」とは告げにくい、結局サポステを紹介するというケースが多いそうだ。

・医療機関や精神福祉機関については、サポステからネットワークで繋げていくルートづくり(関係づくり)をやってきたが、逆に両機関から送ってこられることのほうが多いとのこと。(苦笑いされていました)

・ 学校(大通高校)との連携では、キャリアカウンセラーが週に3回学校に赴き、在学中の生徒を支援する態勢をとることで、リスクが顕在化する前から関係をつ くる(仲良くなる)ことができ、不登校や孤立化を防ぐとともに、中退や進路未定のまま卒業した生徒についても継続した支援が可能となっている。この点が、 中退情報を吸いあげて対応を試みる高知県の若者はばたけネットとは異なる。

就労や自立に向けたステップ例

結局、若者一人ひとりのニーズに合った自立のあり方を、個々に合わせてオーダーメイドの企業探し等が行われているが、その前段階では、

・任意団体を立ち上げて、何でも屋のような請け負い業を行い、舞い込むニーズ(仕事)に応じて可能なメンバーが仕事をする形態でジョブトレーニングと収入を得る手法。

・試しに農村に行って、できる役割をこなしながら、農業コミュニティの中で生きていく道を探す試み。

当事者より

「社会にこういうワンクッションがあるのはありがたいし、増やしてほしい。」「ブランクが長いと不安もあるし、現実には(すぐさま仕事に)対応できない。」

これは、ニート状態の克服を目指して来所したSさんの話。彼は、現在、当館の清掃スタッフとしてジョブトレーニングを行っており、働くことに自信がついてきたようだった。

札幌若者支援総合センターが機能することが、自立に向けた足がかりになっており、岡山市でも積極的に取り組んでいきたい。

◆8月4日・横浜市、横浜市立高田東小学校

横浜市は、平成14年から16年まで3年間で毎年2校、計6校がモデル事業として校庭全面芝生化に取り組んだ。

そのうち現在も良好なのは3校で、残り3校は禿げてしまったり雑草化している。

モデル事業の課題

①これは、校庭面積に比して児童数が多い学校を選定したことが主な原因で、踏圧過多による。

②また、野芝の改良型「みやこ」を張る工法を選択した(業者の提案)ため、

ⅰ)業者への初期費用(平均1800万円程度)とは別に、毎年の維持費用(平均60万円程度)がかかっている。

ⅱ)養生期間の設定が必要となり、一定期間使用できない不便さを抱えている(授業や部活に支障がある)。

ⅲ)雑草を手作業で抜く苦労をされている。

③維持管理(特に芝刈り)について、地域の協力体制が維持されないと、芝は良好な状態を保てなくなる。

対応策

そこで、芝生のあり方検討委員会を設け、こうした課題への対応を検討。

一方、横浜市では、区の独自事業として、泉区・戸塚区の計9校で、鳥取方式による芝生化がスタート。

横浜市教育委員会は、鳥取方式の利点が従来の芝生化事業の課題解決につながる点があることから、22年度より鳥取方式による部分芝生化事業をスタートさせている。

視察所見

課題解決はバミューダグラス(ティフトン419)の特性によるところが大きく、ポット苗方式により初期費用を抑えられ、養生期間も草取りも不要で、そして感触もより優しく柔らかいため児童たちをさらに引き付ける利点がある。

単純化して言うならば、

①芝生化に適した校庭面積の学校を選ぶ。

②鳥取方式でティフトンを使う。

③地域の協力姿勢が強い学校で行う。

というのが芝生化を成功させる要素になる。

芝生の効用

高田東小学校の先生方の感想を聞いたところ、

・外で遊ぶ子供が多い。

・芝生のある環境はいやされる。(児童も先生も)

・芝生を通じて愛校心が育っている。(地域の方の思いや汗は子どもに伝わっている)

・今は、芝生に不安・心配といった父兄の声はありません。

とのこと。その良さは定着しているようです。

◆8月5日・京都市、京都市発達障害者支援センターかがやき

京都市発達障害者支援センターかがやきは、成人への支援とともに、療育については児童福祉センターの一部門としての側面もあり、児童福祉センターの児童精神科医(主治医)6名と連携して支援を行っている。(びっくりしました。6名もいらっしゃいます。)

事業の柱は、以下の4つであるが、札幌若者支援総合センター同様、必要な機能がきちんとある、逆に言うとこれだけの機能が揃ってないと足りないと感じた。

相談支援

発達障害の成人と家族に対して行っているが、すぐには解決しないので増加傾向にある。

また、次のステップとして、利用者同士が集まる「ソーシャルクラブ」が定期的に運営されており、居場所づくり、リフレッシュ、情報交換などの場となっている。

また、家族への支援として、家族が発達障害者・本人を理解し対応できるよう学習会(家族ミーティング)を行うとともに、行政の支援などの情報提供を行っている。

就労支援

かがやきに定期的に来所し「就労準備プログラム」を通じて、本人の職業評価や就労実習を行うことで、個々人に合った支援を探っている。

また、ソーシャルクラブが、就労のための基礎的なトレーニングの場となることもある。

普及啓発及び研修事業

支援者を養成する「トレーニングセミナー」を毎年3回行っており、受講修了者には、セミナーや研修の際に、アシスタントはボランティアとして参加する機会を提供することで、研修の内容を実際の支援に繋げやすくしている。

発達支援

まず保護者を対象にした学習会(2種類)により、保護者が発達障害の理解と支援について学ぶ場を設けている。(概ね月に一回)

もう一つは直接指導(療育事業)による「個別指導プログラム」。(これは半年単位で1時間1500円)

小学校低学年くらいの児童が多く、児童精神科医(主治医)と保護者と療育者が常に子どもの情報を共有し、より子どもに合った支援を行っている。

1年間で100人程度の支援を行っているが、希望者が多く、数年の待機状態となっている。

以上