吉田ただのり
大阪府議会議員 (高槻市・島本町)

平成20年3月27日
3月定例議会にて一般質問をしました!

■一般質問 / 2008年3月27日

<テーマ>   1、5歳児健診の推進について     2、発達障害児の教育支援について

公明党の 吉田ただのり でございます。

 

私は、昨年12月議会に引き続き

「5歳児健診の推進について」と

「発達障害児の教育支援について」の

2項目について一般質問をさせていただきます。

 

今回、12月議会に引き続いて、同じテーマとさせていただい理由は、特別支援教育の制度化から1年が経過しました。高槻市は、他市に先駆けて、取り組んできていることは、承知しております。

しかしながら、保護者の声は、実感として何が変わったのかわからない。と言った切実した声が聞こえてまいります。

特別支援教育が制度化された以上、その動向については、しっかり見極め、判断をしていく必要があります。その意味から今回前回と同テーマの一般質問をすることとしました。どうぞご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。

 

まず、冒頭、確認の意味で紹介させていただきますが、

「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの障害を総称して呼称したものです。

発達障害者支援法が平成17年4月に施行されたことに伴い、ようやく社会で認識され始めた障害であります。早期発見、早期対応は、発達障害対策の基本と言われております。

まず「5歳児健診の推進について」ですが、

 

12月議会の答弁では、厚生労働省や文部科学省では発達障害の早期発見、早期支援を行うという発達障害者支援法の趣旨に基づき、研究等がされている。

今後の国の動向を注視していきたい。との答弁でした。 

 

高槻市としても5歳児健診の必要性は、認識されていると理解しております。

 

5歳児健診の先進市の事例では、既存の健診と同様ではなく、事業費も最小限にとどめ、大変に工夫をされていることが伺えます。その観点から、

 

次の3点についてお聞きいたします。

 

1、5歳児健診については、5歳児全員を対象にする

のではなく、希望者のみを対象とする方法もあると思われますが現行の体制では、どのようなことが考えられますか?

 

2、本市としては、3歳6か月児健診後のフォロー健診を行っているわけですが、フォーロー健診の内容、体制などについてお伺いいたします。

 

3、高槻市の「親の会」で結成されている「あるプロジェクトチーム」の皆さんが、保護者と子どもたちを対象に「発達障害」を理解してもらうために紙芝居を行っていることをお聞きし先日、私も見せていただきました。その紙芝居では、「気づき」が「支援」の始まりといわれますが、クラスの中にいる「トラブルサイン」を出している子どもに気づき、子どものつまずきや困難さに気づいたなら、何らかの「支援」が必要ということ。大切なのは「診断名・障害名」ではなく、「行動の見方」と「対応の方法」を検討すること。一人一人の「特性」について共通理解を図る。ということを主眼において、子どもたちが見てもわかりやすい内容で実施されています。保護者で結成されている「親の会」の皆さんもこのように努力をされておられます。

本市として、すべての保護者に対して「発達障害」を理解してもらうための啓発が必要と思います。そのことにより3歳6ヶ月児健診では、気づかなかった保護者が、5歳児の時点で自分の子どもに気づくかも知れません。啓発についてのお考えをお聞かせください。

 

発達障害児の教育支援についてお伺いします。

 

本市では、五領小学校が、平成17年度から19年度の3年間、全国で2校という特別支援教育に関する文部科学省研究開発学校の指定を受けられました。

昨年12月に開かれた最終報告会には文部科学省を始め全国から600名を超える参加者があったと聞いており、これまでの大阪府や高槻市の障害のある子ども達に対する教育が大きく評価されたものとお聞きしております。

今回の五領小学校の研究テーマは、「通常の学級に在籍するLD等の児童を含めて障害のある児童のための教育課程の編成及び弾力的な指導方法・支援体制の在り方についての研究」とういうものであり、研究成果を報告書にまとめられています。

研究開発学校は、その時代における様々な教育課題に対し現行法の教育課程の基準によらない取り組みを認め、その研究成果を通して新しい教育課程・指導方法の開発を図り、その後の法改正や、制度改正等をしていこうとするものとお聞きしております。

五領小学校を含めた数校の特別支援教育に関する研究開発学校の成果を基に、国の中央教育審議会や教育課程審議会が検討を重ね、本年2008年1月17日に次の学習指導要領改定の答申で特別支援教育についても改善を図るとしています。

  学習指導要領改定に向けた中央審議会答申では「幼稚園、小学校、中学校及び高等学校等における特別支援教育」として

1つには、小・中学校の特別支援学級及び通級による指導について

2つには、幼稚園、小学校、中学校及び高等学校等の通常の学級における指導の充実について

3つには、特別支援学校のセンター的機能の活用について

4つには、交流及び共同学習について

5つには、教師の専門性の向上や教育条件の整備等についての、5点が新たに掲げられました。

特に「幼稚園、小学校、中学校及び高等学校等の通常の学級における指導の充実」については、特別支援教育において個々の障害に応じて必要な配慮が適切に行われるようにすることを明確にするための改善が示されておりまして、重要な視点が示されていると認識しております。

 今後、特別支援教育に関して国の様々な制度改善

を期待するものではありますが、特別支援教育のスタートから1年が経過し、制度を超えた先進的な取り組みを行った五領小学校以外の高槻市の小中学校の現場において特別支援教育の支援体制の状況はどうなっているのでしょうか。

五領小学校で確立されている支援体制、4点についてお伺いします。

 

1、校内支援体制の確立と充実が最も基本となると認識しております。本市における校内委員会の設置状況と設置にあたっての基準、考え方をお示しください。

 

2、特別支援教育コーディネーターですが、研究開発校の五領小学校では、4名を配置し役割分担を明確にすることで校内委員会の活動がしっかり機能するようになったと報告されています。

本市において、コーディネーターの配置状況とコーディネーターの役割をお聞かせください。また、本市としては、多いのに越したことはありませんが、1校につき何人必要と考えているのでしょうか。

 

3、本市として専門家チーム、巡回相談員は、どういう方が担っておられるのかお聞かせください。合わせて、過去2、3年間の巡回数などの実績もお示しください。

 

4、中学校区支援システムの確立(中学校区連携)が課題とされています。

全ての児童が、保育所、幼稚園、小学校、中学校への移行がスムーズにいくことを目指すわけですが、研究開発校の五領小学校が含まれる、五領中学校区については、すでにシステムが確立されたと報告されています。特別支援教育の推進において重要なことであると考えますが、このことを他の中学校区にどう広げようと考えているのでしょうか。

 

以上で1回目の質問を終わります。

 

<答  弁> 吉里健康部長

 5歳児健診についてのご質問でございます。

まず、健診を5歳児の希望者のみに実施してはどうかというご質問ですが、現在、本市で実施している集団健診には、4か月児、1歳6か月児、3歳6か月児に対して全員に実施している健診と、予約制の経過観察健診いわゆるフォロー健診がございます。また、心理職による予約制の発達相談として育児フォロー相談を実施しており、必要時、関係機関と連携をとりながら経過をみております。相談機関としては、子育て総合支援センターや教育センター等がございますが、保健センターにおいても、就学前のお子さんの発達について、ご家庭で何か気になることがある、あるいは、幼稚園や保育所等の集団の場面で何か気になることがありましたら、保護者の方からご連絡いただければ、予約制の健診や相談をご利用できます。

次に、フォロー健診の内容、体制でございますが、2箇所の保健センターで年42回、経過観察を必要とするお子さんを対象に予約制で実施しております。従事者は小児科医、心理相談員、保健師、看護師、管理栄養士で、内容といたしましては、身体計測、問診、診察、発達相談、栄養相談等でございます。

啓発につきましては、平成19年度から1歳6か月と3歳6か月の健診時に相談の案内や発達のめやす等を載せたリーフレットをお配りしておりますが、5歳児の発達に視点をおいた内容を盛り込み、一人でも多くの方が相談や健診をご利用できるよう充実を図ってまいりたいと思います。

今後も、5歳児健診に関しましては、引き続き、厚生労働省や文部科学省の動向を注視していきたいと考えております。

 

<答  弁> 北口学校教育部長

1点目の校内委員会に関するご質問ですが、校内委員会につきましては平成13年度より全小中学校において設置しており、養護学級に在籍する障害のある児童生徒や通常学級に在籍する特別な配慮を要する児童生徒の実態把握に努めるとともに、その支援について話し合う場と考え、校内組織体制に位置づけるよう指導しているところでございます。

2点目の特別支援教育コーディネーターについてのご質問でございますが、研究開発学校は文部科学省が将来の制度改正のために現行法令の枠を超えて研究を行うものであり、五領小学校につきましては、養護学級に在籍する児童に加え、通常の学級に在籍するLD等の児童を含めて障害のある児童のための教育課程の編成や弾力的な指導方法・支援体制のあり方についての研究指定を受けておりました。そういう状況の中で様々な研究内容に沿い、学校で独自に4名のコーディネーターを位置づけたものでございます。

本市におきましては、平成15年度より校内委員会の中心を担う特別支援教育コーディネーターは全小中学校に1名ずつ位置づいております。学校の状況により複数名を位置づけている学校もございます。

特別支援教育コーディネーターの役割は、特別支援教育に関する校内の連絡・調整をはじめ、保護者・関係機関との教育相談や連携の窓口でございます。現行法の枠の中で教育課程を編成・実施する一般の学校におきましては、国も最低1校1名の特別支援教育コーディネーターの位置づけを求めております。

 点目の本市の特別支援教育専門家チームについてのご質問でありますが、平成13年度頃から専門的な研修を重ねてきた通級指導教室の担当者や養護学級担任等8名の教員で構成されており、各学校の要請に応えて相談活動を行っております。その中心となるリーディングスタッフについては、府から週8時間の時間講師の支援を受けており、併せて、市といたしましても必要に応じてチームが医師や療育の専門家からアドバイスを受けられるよう支援しております。なお、これらの活動は府教委からも高い評価を受けております。

全体の相談件数についてのお尋ねでありますが、平成18年度が85回、今年度が115回でございます。

 4点目の五領小学校の研究テーマの一つであります中学校区支援システムの確立についてのご質問ですが、障害のある幼児・児童生徒にとっては幼・小・中の継続した指導が望まれており、保護者同意のもとに個別の指導計画、教育支援計画の引継ぎや養護学級及び通常学級の見学、交流、教材の交流等の推進を指導してきたところです。

今後は、五領中学校区の取組をモデルとしながら、中学校区の連携に一層努めてまいります。  1回目の答弁終わり

 

5歳児健診についての答弁をいただきました。

12月議会の答弁では、限られた時間、人員体制の中で、専門的に相談を受けることのできる心理相談員や専門医師の恒常的な確保が困難であるということが課題となっており事業費についても、1歳6か月児健診で約1,200万円、3歳6か月児健診で約1,300万円とのことでした。

 

先ほどの5歳児全員を対象にするのではなく、希望者のみを対象とした場合の考え方の答弁では、「保健センターにおいても、就学前のお子さんの発達について、保護者の方からご連絡いただければ、予約制の健診や相談をご利用できます。」

とありました。現状も受け入れ体制が整っているとのことなんですが、はたして、保護者は、そのことを知っているんでしょうか? 多分、最終的には健診に到達するかも知れませんが、最初から知っている保護者は、誰もいないと思います。フォロー健診の体制としては、5歳児のお子さんを健診したとき、しっかりと判断ができる医師がおられ実行性のある体制であると思います。現状の事業の中で希望者の5歳児健診を積極的に行っていただきたいと思います。

 

そのための啓発について伺ったわけですが、大変前向きな答弁をいただきました。

現在配布されている、相談の案内や発達のめやす等を載せたリーフレットに、

「5歳児の発達に視点をおいた内容を盛り込み、一人でも多くの方が相談や健診をご利用できるよう充実を図ってまいりたいと思います。」とのことでした。

現状のリーフレットに一文加えるだけで、新たに費用をかけずに啓発ができます。是非実行していただきますようお願いいたします。ただ、健診に来ない子どもさん保護者もおられリーフレットも見れない世帯のことも考え、広報たかつきにおいても、リーフレットと同様な啓発案内を是非お願いしたいと思います。

 

5歳児検診を実施している自治体でのアンケート調査では、発達障害と判定された保護者の大半が「早い時期に療育につなげることができて大変よかった。」と答えています。

また、異常なしの判定を受けた保護者の中からも、発達障害を理解して、地域社会でも、もっと広めていく、そういう支援の方法もこれから大事ではないかという、啓発や研修会の企画を要望する声が多くあることを伺っております。どうか5歳児健診につきましては、国の動向を注視していきたいとありますが、待ちの姿勢ではなく、先陣をきる事業展開をお願いしたいと思います。

5歳児健診につきましては、これで質問を終わります。

 

発達障害児の教育支援についての答弁をいただきました。

 

1、校内委員会の設置についてですが、本市としては、平成13年度から既に全小中学校に設置されているとのことです。

  すでに7年が経過されています。毎年、体制の見直し変更がされていると思いますが、毎年充実されるようお願いしたいと思います。他市に先駆けて、平成13年度から取り組まれていることは評価させていただきます。ただ、保護者が実感できるよう、保護者の説明をしっかりと行っていただきたいことをお願いしたいと思います。

 

2、特別支援教育コーディネーターについても平成15年から配置されているとの答弁でした。

  只、実態としては、養護教員が兼任されているのがほとんどと思います。

  研究開発校のようにはいきませんが、養護教員の知識をもっている方で是非、コーディネーター専任が好ましいと思います。余裕をもってコーディネーターとしての役割を果たせるよう配慮をお願いしたいと思います。このことは、強く要望させていただきます。

 

3、巡回相談についてもしっかり対応されているとのことで、府教育委員会からも高い評価を受けているとの答弁でした。 本年3月14日付けの新聞でも府教育委員会から「優秀教職員」37人2団体に表彰されています。その中で本市の専門家チームと巡回相談担当者が表彰をされていることをご紹介させていただきますが、

ぜひ保護者からも高い評価が受けれるよう、目の届かないところへ、きめ細やかな巡回をお願いしたいと思います。何よりも、相談がしやすい。何でも相談できる。そういう評価があちらこちらから湧き上がってくるような取り組みを強く要望させていただきます。

 

4、中学校区支援システムの確立についての答弁をいただきました。

  子ども達のライフステージの確立において、重要な課題と認識しております。

  そう意味では、研究開発校でも課題の一つとして取り組んでこられました。

  是非、市内18全中学校区において、幼稚園、小学校、中学校のスムーズな支援体制の移行ができるように支援システムの確立をお願いしたいと思います。すでに、確立されているとのお声もありますが、児童、保護者が実感できるよう、保護者の説明も含めお願いしたいと思います。

 

それでは、2回目の質問をさせていただきます。

 

1、学習指導要領改定の中には、教師の専門性の向上や教育条件の整備等について、次のようにうたわれています。

教師の専門性の向上を図るため、特別支援学校教諭免許状の取得の促進、国や都道府県等における研修や校内研修の充実などの施策を一層推進する。とあります。

本市として、これまで教員研修はどのように実施されているのでしょうか。これまでの実績と学習指導要領改定による本市としての促進計画は、どう改善されるのでしょうか。

 

2、養護学級に在籍する児童は、小・中合わせて平成19年度は、609人でした。平成20年度の在籍予定者は、688人と伺っております。79人の増となっていますが、ここ数年の推移をお示しいただき、今後増加傾向にあるのでしょうか。

 

3、12月議会の質問で、「今後の課題として、各部局、各関係機関との連携を図る会議など行う予定はあるのか。との質問に対して、「教育関係機関はもとより、保健、福祉、医療等の各機関との連携がさらに図られること、これが大切」との答弁でした。

2月に会議を行ったとお聞きしておりますが、会議の構成メンバーと会議の検討内容についてお聞かせください。

 

以上で、2回目の質問を終わります。

 

<答  弁> 北口学校教育部長

 1点目の教員研修についてのご質問ですが、平成13年度当初より当時の養護教育担当教員を対象とした養護教育の基礎講座及び専門講座や実践的なトレーニングセミナー等を毎年実施し資質向上に努めてまいりました。また、平成18年度からは特別支援教育コーディネーターを対象にした研修、通常学級担任を対象とした発達障害に関しての研修等行ってまいったところであります。引き続き教員の資質向上にむけ取り組んでまいります。また、議員お尋ねの特別支援学校教諭免許状の取得についてでありますが、任命権者である大阪府が実施しております特別支援学校教諭免許状認定講習に多くの教員が参加し、免許状の取得も進んできております。今後も一人でも多くの教員が特別支援教育に対する理解と専門性の向上を図るため、研修の充実に努めてまいります

 2点目の養護学級在籍児童生徒の推移についてのご質問ですが、全国的にも近年、毎年増加傾向にあります。本市におきましても、この3年間でも平均約60名ずつ増加してきており、今後もこの傾向が続くのではないかと考えております。

 3点目の障害のある子どもたちの早期発見・早期支援についての関係機関の連携でございますが、関係部局と調整のうえ私のほうからお答えいたします。子ども家庭センター・府立養護学校・就学前の療育機関・保健センター等庁内各関係課で構成される「高槻市障害児相談・指導機関連絡会」を毎年開催し、それぞれの機関から取組みについての報告、交流、意見交換等を行ったところであります。 2回目の答弁終わり

 

1、教員研修についての答弁をいただきました。

  保護者は、学校の先生が特別支援教育について、どう考え、どう理解し、そのために専門知識の研修を受けられているのか、資格をとろうと努力されているのか、など、注目されています。教員の専門性向上のための整備については、計画性をもった取り組みを重ねてお願いしたいと思います。

 

2、養護学級在籍児童生徒の推移については、

  ここ3年間では、約60名ずつの増加傾向にあるとのことです。

 

3、関係機関の連携については、

  「高槻市障害児相談・指導機関連絡会」を毎年開催とのことでした。

この会議は、障害者全般に対するものと伺っております。是非、1つの相談に対して、各部局がすばやく連携がとれる体制であるのかどうか。 

今年度の機構改革により、1度見直す必要はないんでしょうか。どうか保護者の声をしっかりと受け止め、すばやく対応できる体制の再構築をお願いしたいと思います。

 

<要望>

 

最後にいくつか要望をさせていただきます。

 

特別支援教育の制度化から1年が経過した現在、教育現場も意識が変わってきたのも明確です。10年前の教育現場では、「うちの子、LDと診断を受けたのですが・・・」と先生に伝えたところLDってなんですか?この子は普通ですよ?親の育て方の問題でしょ。

昔からこんな子いましたよ。遅咲きなんですよ。様子を見ましょう。という返事でした。

 

最近の教育現場では、ある程度の認識は高まってきていますが、私は勉強不足で。専門の先生に相談してください。もっと大変な子もいます。この前研修会がありました。やっぱり変だと思いました。

など、保護者との意識の差は、まだまだあるのは現実です。保護者の声では、幼稚園よりも小学校の先生、小学校よりも中学校先生・・・・というように、年齢が上がるほど、先生たちの理解も薄くなっている。との見方です。

発達障害児の不登校や引きこもりの実態として、

周囲の無理解や学校でのストレスなどによって、軽度発達障害のある子どもが、学校不適応を起こす例が多い。中でも、アスペルガー症候群・高機能自閉症の子どもが特有のこだわりのために不適応を起こしているというケースが多いとの見方があります。

本市として、発達障害児の不登校や引きこもりの実態について是非、調査を行うなどしていただきたい。保護者の声では、発達障害のある人は、常に適切な支援を受ける事で、自尊感情の低下、自信の喪失を免れる。との声があります。

 

そのため学校の先生に対して、研修会参加の時間の配慮や参加費などの補助をぜひ検討していただき、専門知識の向上のためには、市としての配慮をお願いしたいとの声があります。
理解している先生はいるが、全ての先生が認知し理解していないと効果が出ない。
そして、加配やコーディネーターのポジションに着く先生は、不登校やサポートを必要とする子どもたちに、すぐに対応できる能力の高い先生であってほしい。との大きな期待の声があります。

  

最後になりますが、連携ということでは、府教育委員会との連携、大阪府、国に対しての

要望についても強化していただきたいと思います。

 

中学から高校への進路についても、保護者にとって大きな心配の一つです。

 

本議会でも議員提出議案第2号で「知的障害生徒自立支援コース」等、知的障害、発達障

害のある生徒の進路保障を求める意見書が本日全員賛成で可決されました。

 

大阪府に対し、知的障害や発達障害のある生徒の進路保障について3点あげられています。

1つには、「知的障害生徒自立支援コース」がすべての府立高校に設置努力をすること。

2つには、その設置校に対する教員配置、予算充実に配慮すること。

3つには、療育手帳を持たない発達障害のある生徒の高等学校への受け入れについて

制度化を図るとともに、高等学校における特別支援教育を推進すること。

としています。

是非、市教育委員会からも、ことあるごとに要望をしていただきたいと思います。

 

市長がかかげる「ひとが輝く育みのまちづくり」の施政方針大綱には、障害者自立支援法

に基づいた、抜本的な見直しに向けた緊急措置等、国の動向を注視

しながら施策の推進に努めてまいります。とあります。どうか、中核市たかつきとして、

国の動向を待つのではなく、積極的な見直し、また新たな施策の推進をお願いしまして、

「5歳児健診の推進について」と「発達障害児の教育支援について」の2項目に

ついて一般質問を終わらせていただきます。

 

ありがとうございました。