議会活性化のための船中八策を
第14回 全国市議会議長会研究フォーラムin高知へ
30、31日の2日間、「第14回 全国市議会議長会研究フォーラム」に参加のため高知市に出張してきました(会場は高知ぢばさんセンター)
1日目は基調講演、テーマは「現代政治のマトリクス-リベラル保守という可能性」、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授 中島岳志氏による講演。
政治のマトリクスとして配分をめぐるY軸、価値をめぐるX軸に分け、近年の選挙での低投票率などに見られる政治離れ、関心の薄さなどの課題。これから国民は何を求め、何を期待するのか。政治の役割とは何なのか、Y軸に“リスクの社会化(大きな政府)”、対抗軸に“リスクの個人化(小さな政府)”、X軸には“リベラル(寛容)”と対抗軸に“パターナル(父権的)”
今昔の政府、政治家はどこに位置し、対抗する政策こそが、国民の政治への関心を高めるとの内容でした。
後半は、パネルディスカッション。質の高い議会を実現していくため具体策を考える。名付けて、坂本龍馬の“船中八策”ならぬ「議会活性化のための船中八策」、コーディネーターは朝日新聞論説委員の坪井ゆづる氏、パネラーに市町村職員中央研修所学長、お茶の水女子大学客員准教授、高松丸亀町商店街振興組合理事長、高知市議会議長。
2日目もパネルディスカッション、パネラーは、上越市議会議員(市議を目指しやすい環境整備への提言)、鎌倉市議会議長(女性議員の現状の視点)、周南市議会議長(周南市議会事例報告)など。
現状認識や課題など、パネラーの意見や提案、また、市議会としての課題に対して具体的に取り組んできたことなどを紹介していただき、コーディネーターが“議会活性化のための船中八策”としてまとめられました。
まとめとして、①行政監視機能を強化すること、②次世代を見据え20年、30年先の施策をつくる視点を持つこと、③データーを踏まえた議論が重要、④多様性の確保、女性や若者を引き入れる、⑤96条1項、2項をもとに議会から仕掛ける、⑥労働法制の見直し、⑦情報公開を徹底して行うことと進みましたが最後の⑧番目に至らず、会場に意見を求める場面も。
高知市の議員から、⑧番目に“議会の合意形成”を入れる提案。これで“議会活性化のための船中八策”ができました。基調講演、パネルディスカッションとも大変、勉強になりました。
全国市議会議長会、会長・役員市の皆さまをはじめ、特に会場を提供してくださった高知市の市議会議長や議員の皆さま、職員の皆さまが笑顔で大歓迎してくださり、高知市の皆さまのお心に感動した次第です。