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バックナンバー 2013年 2月

    一昨日(1/31)、公明党議員4名で沖縄県立総合精神保健福祉センターを訪問し、『集団認知行動療法(CBT)を中心としたうつ病デイケア』について、仲本所長より説明をして頂きました。

 

  我が国の「気分障害」患者数は、12年前と比べ2.4倍に増え、WHOの将来予測では、うつ病は2020年に総疾病の第二位になると予測されています。

  同センターでは、平成17年より「うつ病デイケア」事業を開始しており、認知行動療法(CBT)と作業療法を併用することで、効果を上げております。

    (対象者は、基本的に年齢が30~55歳で、慢性うつ病で通院していて主治医から紹介された方です。)

  デイケアは3ヶ月で1クールとして、毎週火曜日に実施しております。(1クール12回で、3クールまで続けて受けることが出来ます。) 

   定員20名を2グループ10名ずつに分けて、午前中はストレッチ・陶芸・革工芸・料理などの作業療法を行い、午後はCBT講習とグループワークなどを行っております。

  グループ分けは、年齢・職業など均等になるように配置することが大事とのことでした。

   作業療法には、創る喜びと達成感・充実感によって回復意欲を促進、閉じ込もりによって低下した自律神経機能の改善、身体と脳のトレーニングによるうつ病の回復を促進する効果があります。

   集団認知行動療法(CBT)では、一週間の気分を数値で把握して発表し、それに対する質問や意見を出し合うことを、1人10分の持ち時間で全員が発表するように進めていきます。

   スタッフや研修生は発言せず、ファシリテーター(進行役)も意見は述べません。 

    CBTのポイントとして、今の自分の気分を把握できること、マイナス思考を修正できること、人間関係を増やせること、自己主張ができることが上げられます。

    うつになると人との付き合いを避け、家にこもるようになりますが、集団療法でお互いの経験を学び合い、人との関わり合いも増えることになり、職場・社会復帰に繋がっていきます。

 家族としての接し方は、話に反論や意見を述べず聞き流すこと、「なんくるないさあ」(なんとかなるさ)と楽観的主義でいくこと、草花など外に目を向けさせることなどが良いようです。

 課題としては、県単位で取り入れるところが増えていますが、やはり国として取り組むべき事業であるが、なかなか進んでいかないとのことでした。

 お忙しい中、対応して頂いた所長はじめスタッフの皆様、本当にありがとうございました。 大変参考になりました。

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鈴鹿市 藤浪清司
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