柏崎駅前のイトーヨーカドー丸大が、本年8月をもって閉店する。
平成19年の中越沖地震の復興住宅を駅前に建設する際の最大の理由。
「歩いて買い物に行ける。」であった。
中心市街地のフォンジェの経営も大変に厳しい。
、市役所の駅前移転も中心市街地活性化が大きな命題であったはず。
私は予てより、駅前は商業開発もしくは府商業施設との複合施設で活性化を訴えてきた。中心市街地の活性化とよりも地盤沈下をどう抑えるかが基金の課題になってきた。


中村智彦 | 神戸国際大学経済学部教授

スーパーが消える ~ 買い物はもはやレジャーではなくなった~

・「もう歩いて買い物に行けるスーパーが無くなった。」
 昨年末、いよいよ歳末商戦に入ろうかという12月7日。山梨県のスーパーやまとが破産申請というニュースが流れた。韮崎市に本社のある株式会社やまとは、県内の9店舗すべてを閉店し、パートを含む従業員約180人も全員解雇した。負債総額は90億円。
 地元では高齢者向けの移動スーパーの運営や甲府市の中心市街地への出店など、地元貢献企業としても知られていたが、競争の激化と売り上げの低下に歯止めがかからなかった。「もう歩いて買い物に行けるスーパーが無くなった。」ネットの書き込みには、そんな声が書き込まれていた。

・いよいよ本格化したスーパーの閉店
 2017年は、各地の中堅スーパーの廃業、倒産が相次いだ。
 1月 長崎県でスーパー「アサヒストア」の元経営企業ジェイエス整理株式会社が特別清算の開始決定
 4月 高知県のユーマートが自己破産
 5月 大分県の食品スーパーオーケーが事業譲渡後に、特別清算開始決定
 8月 栃木県のさかいりショッパーズが破産手続きを開始。神奈川県のオーガニックスーパー「マザーズ」を経営する夢市場が事業停止
12月 茨城県のスーパーいづみやが、8月の事業停止に続き、破産手続き開始。そして、スーパーやまとである。
 これら以外にも、閉店や撤退、事業譲渡などが相次いで起きた一年だった。大手を見ても、ユニー・ファミリーマートホールディングズとドンキホーテホールディングズの資本提携や、三越伊勢丹フードサービスがスーパーマーケット事業をファンド会社である丸の内キャピタルに事業譲渡するなどスーパー事業の苦戦が目立ってきている。

・休廃業・解散・倒産は、初の200件超に
 こうした傾向は、従来、堅調だと思われてきたコンビニ業界でも広がっている。コンビニエンスストアの休廃業および解散は、2017年に155件と過去最多を記録し、これに倒産件数の51件を足すと初めて200件を超す事態になっている。
 スーパー業界は、コンビニ業界や他業種との競合が激しくなり、資金力に劣る地方資本の中堅スーパーが経営継続できなくなってきている。地方では、車社会化が進み、大型ショッピングセンターやモールが幹線道路沿いに立地し、その周辺にレストランや専門店などが進出し、商店街化している。しかし、一方で旧市街地の中心部は空洞化し、自動車で移動できない高齢者たちの買い物の場として、地元スーパーが機能してきた。

・「移動スーパーをしても、高度経済成長期とは全く違う」
 ある地方の山間部に移動式スーパーを運営している年配の経営者と話す機会があった。
 「高度成長期には、まだ村に若い夫婦がおり、成長期の子供たちがおり、販売車両が行くと、肉や魚などが飛ぶように売れた。しかし、今は違う。村を回っても、高齢者しかおらず、人数も少なく、食も細くなっているので少量しか買ってもらえない。」
 この経営者は、「地元企業としての社会貢献だと思ってやっている。利益を考えたらやっていられない」とも、話した。しかし、この状態がひどくなれば、一私企業としては維持できない事態が発生するだろうし、そうなれば行政からの支援を求めないといけなくなるだろう。「私の思いとしては、なんとかそういうことにならないようにしたいのだが、人件費の上昇、燃料代の上昇と追い詰められるばかりだ。」と言う。

・高齢男性が目立つ昼間のスーパー
 都市部の中堅スーパーの経営者は、最近、売り場に立つと、雰囲気が大きく変わったと感じると言う。
 「以前は、お昼頃から夕方までの子供が学校に行っている時間は奥様たちでにぎわい、夕方からは仕事を持っている奥様達とサラリーマンという感じだったのが、最近は専業主婦が減って、仕事を持つ奥様たちが多いので、夕方の遅い時間の人出が多い。代わって、昼間の時間は、意外かもしれないが、高齢男性の買い物客が多い。」
 地方のショッピングセンターやスーパーのゲームコーナーやフードコートには、ぼんやりとたたずむ高齢男性の姿が目立つ。「地域活動などで地元社会と繋がりを持つ女性に比べて、男性は定年まで会社人間で出かけるところもなく、とりあえず近所のスーパーにでも散歩がてら出かけるか、というのが多いのかも知れない。あまり売り上げに繋がらないのが玉に瑕だ。」とその経営者は笑う。

・高齢者にネット通販が入り込む時代
 「高齢者はネットを使わないので、近所で買い物をする」と言われてきた。
  しかし、平成29年版「情報通信白書」によると、インターネット利用率は、13歳~59歳までで9割を超えているおり、60歳から64歳でも8割を超す勢いである。家計消費状況調査によれば、ネットショッピングの利用世帯の割合は2017年末で37%を超しており、今後も延びる傾向にある。
 「夏にあまりに暑く、息子夫婦に教えてもらいながら、使ってみたが油やミネラルウォーター、ペットフードなど今まで車でも重くて大変だったものが、価格も安く、自宅まで届けてもらえることが判って、今では買い物にいく回数も減った。」70歳の男性はそう話す。
 現在の高齢者の多くは、すでに会社員など現役時代にパソコンを使ってきた経験があり、今までよりもインターネット利用に抵抗感が少ない。今後、急激に高齢者がネット通販を使い始める可能性は高い。高齢者が来てくれるからというだけでは、近隣スーパーは生き残れない。

・生協の堅調さ
 ネット通販以外でも、宅配で堅調な伸びを確保しているのが生協(生活協同組合)だ。日本生活協同組合連合会の資料によれば、全国の地域生協の2016年の店舗数、売り場面積、店舗事業供給高は横ばいであるのに対して、宅配事業は好調で供給高は、1兆7,730億円(前年比101.4%)の増収で、そのうち、個人の家にまで配達する「個配」の供給高は1兆2,268億円(同103.3%)となっている。
 「夫が運転免許を返上し、買い物に行くのが大変になった。生協はインターネットなどを使わなくとも宅配で食品などが届けられるので、便利だ。」73歳の女性は、携帯電話は使ってメールなどはやりとりするが、ネット通販まではと言う。
 ネット通販、生協の個配、いずれにしても、消費者は買い物にいかずとも、自宅に届く「買い物」の方法の便利さを知ってしまった。その流れは容易には止められない。

・買い物はもはやレジャーではなくなった
 こうした流れがスーパーを押しつぶしつつある。さらに、ある地方のスーパー経営者は、次のような危惧を抱く。「百貨店が次々閉店しているのを横目で見ながら、スーパーは堅調に推移してきた。ところが、ネット通販や生協の宅配によって、消費者の行動が大きく変わった。流通業が最も注意しなくてはいけないのは、買い物がレジャーではなくなってきていることだ。」
店舗よりネットの方が品揃えが良い時代(撮影・筆者)
 買い物は、手軽なレジャーだった。都市中心部の百貨店にお出かけ気分で出かける。近所の商店街やスーパーにちょっとした気晴らしにでかける。「物を買う」というだけではない、今流行りの言葉で言えば「ことを消費する」場としての百貨店、商店街、スーパーだったはずが、いつの間にか消費者は自宅の画面で商品を選び、宅配で商品を手に入れるようになった。買い物はもはやレジャーでは無くなってしまったのだ。
 「何でも揃う」、「種類が豊富」、「価格が安い」といったスーパーの強みだった部分がネット通販に奪われつつある現在、スーパー経営者は新たな強みを探しうるだろうか。現実には、働き手不足、人件費高騰、過当競争の中で、いかにそれを実現するかは困難な道のりだ。
 それでも、「もう一度、楽しかったスーパーの雰囲気をいかに取り戻すかを考えなければいけないのだろう。そうでないと、消費者はわざわざ家を出てスーパーに足を運ばなくなる。」先に紹介した都市部のスーパー経営者はそう言う。ネット通販では得られない「なにか」を求めて、スーパーの経営者たちの苦闘は続く。


 

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