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平成23年度第3回定例会公明党代表質問の原稿概要を掲載いたします

3・11東日本大震災より半年が経過しました。私は、被災地南相馬市へ5月にうかがい、さらに、震災よりちょうど5ヶ月、先月の8月11日に2度目の訪問をしてきました。被災地は何が変わったのか。処分できない瓦礫の山、移動できない内陸に上がってしまった漁船の群れ、作付けができない田園。さらに、南相馬市民の先行きの見えない不安な生活は何も進展していないのが現状でした。放射性物質を土壌から吸収するといわれている「ひまわり」、その「ひまわり」に可能性をかけ、作付けできない田園がひまわり畑となって一面を覆っている黄色い花の風景は、庶民のもどかしさや苦しみ、悲しみを訴えているように感じました。目を転じると、菅下ろしに明け暮れた国政。国家観も歴史観も欠いていた政権の後に誕生した野田内閣は、前政権との対比だけで安心感を与えているように見えていますが、期待と失望を日々繰り返している政権の責任は重大であります。さて、地方政治を担う区長も、私どもも、未曾有の震災直後の選挙で88万人の世田谷区政を担う責任を与えられた存在であります。震災から立ち上がる日本を支える責任もあります。先ほどの区長の挨拶にもありましたが、災害に強い街づくりと復興支援への区長の強い決意をまず、お聞きいたします。

さて、区政の根幹は財政にあります。景気が低迷し、社会保障関連経費が膨らみ続けている中で、地方自治体の運営は大変な厳しさに直面しています。基金の取り崩しや起債の発行で乗りきるのも限界があります。財政の健全化が無ければ、新たな将来ビジョンも無いと思います。まず、今後の財政見通しの区長の認識をお聞きします。

区長はこのたび、26年度からの新基本構想・新基本計画の策定に着手し、それまでの24年度から2ヵ年の区政運営方針を提示されました。財政健全化のためには、行政事務の中でさらに点検をし、無駄の削減を図ることが第1であることは言うまでもありません。区長は招集挨拶の中で「経常的な経費にかかる歳出構造の抜本的な見直し」を進めると言われますが、区長の歳出構造の見直しを具体的にお示しください。

そのうえで、それでもなお不足する財源を生み出すことが必要な事態であると私どもは感じています。区長は、就任以来、情報公開と区民参加とよく言われます。正確な情報が安心を作ることも確かです。また、区政は区民の参加なくして成り立たないことも確かと私どもも考えています。新たな発想で区民参加が必要な時であると考えます。財政健全化のためには、避けて通れない対応策を進めなければなりません。その意味で、我が党としては、適正な受益者負担の議論を深める中で、区民が区政を支える仕組みづくりを進めるべきと考えます。

第35代合衆国ケネディ大統領の就任演説で最も有名な部分で、「あなたの国があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたがあなたの国のために何ができるのかを問うてほしい」とあります。世田谷区民が世田谷区を創るとの観点に立ち、区民が区の事業に参加し、区を支えているとの誇りの持てる仕組みづくり。受益者負担と言う金銭面だけでなく、見守りや子育てなどにも参加する地域づくりが必要であると考えます。

区財政の厳しさを区民へしっかり伝わるよう情報公開し、区民が支える区政への区民参加を進めていく時代の大きな転換点と決めるべきと考えます。区長の考えを伺います。

経済成長が見込めない中で、地方の力を強くする国の方針が薄らいできているように感じます。国から地方への社会保障費などの財政負担が毎年増えていく状況で、地方分権や地域主権とは、言葉だけのものになってしまうのではと危惧しています。保坂区長は、国会議員出身の区長です。地方への権限と財源の移譲を進める国への発信力を発揮していただきたいと思っております。ご決意を伺います。

さて、以下具体的に、わが党の示す5つの世田谷ビジョンに沿って、具体的な質問をしてまいります。

まず、「自立都市せたがやについて」質問いたします。

近年、自立自治体を主導する議会としての期待は年々高まってきており、地域政策の立案と実現が求められる点で、地方議員の役割はずしりと重くなってきています。事実、この10年、自治体運営の規範となる自治基本条例や議会基本条例を策定し、着実に実践することによって地方政治を進展させる自治体も多く登場しています。今後、国の統治構造は集権型から分権型の社会に進もうとしている中、地方自治体は地方政府となり、公共サービスの設計や供給でも、霞が関の各省の指示と補助金に依存せず、自立へ向け地域の課題を解決するための知恵と工夫が必要となってきます。特に地方分権の考え方にたって国と地方の仕組みを考えればどうなるのか。以下3つの視点から質問並びに提案をいたします。

第一に、地方政府の根幹である区政構造についてです。

世田谷区は、地域行政制度を導入して20年が経過をしました。この構造についてはこれまでの間、議会でも熟議がなされた経緯もあり、我が党も総合支所の役割と権限やまちづくりセンターの簡素化による公共サービスの即応性の是非などを訴えてまいりました。山積する区政課題解決へ向けて、区政構造全般にわたる検証が求められます。

基本構想策定へ向け、区政における3層構造の役割を改めて検証議論し、再整備も視野に入れた改革が必要ではないでしょうか。区長の見解をお伺いいたします。

第二に、財政の仕組みについてです。

その1点目は、公会計制度の導入の実施です。

財政再建化への厳しい現実にあたって、最優先で取り組まなくてはならないのが「財政の見える化」です。例えば会社のどの事業が借金を増やし、どの事業が利益を生んでいるのか、どこにいくら掛かり、それが利益に結びついているのか、といった数字が客観的な分析ができ、そこでムダがあぶり出されるようになります。その見える化を実現できるのが「複式簿記・発生主義」の会計制度です。既に多くの自治体が公会計改革に取り組み効果を挙げています。従来の公会計による決算の組み替えではなく、職員のコスト意識が生まれるような本格的な「複式簿記・発生主義」で行う公会計への導入を決断すべきです。区の見解を求めます。

 2点目は、外郭団体についてです。

区の行政経営改革の重点事項とも言われる外郭団体の改善ですが、公益法人への移行も整った現在において、改めて民間市場での競争力を高めるためにも、各団体の役割の見直しが必要と考えます。補助金削減という短絡的な発想だけではなく、社会の息遣いに合った事業展開やプロパーの大胆な登用に伴う自主性、さらには自立へ向け世田谷区との協働性を確立させるべきと考えます。区長の明確な答弁を求めます。

 第三に、権限の活用と財源の確保についてです。

その1点目は、入札制度の改善についてです。

先月25日、公共工事での入札契約の適正化に向けて国土交通、総務、財務の3省は、地域維持型契約方式の導入やダンピング対策の強化、予定価格などの事前公表見直しなどに緊急に取り組むよう地方公共団体へ要請をしました。このうち地域維持型契約方式の導入には、社会資本の維持管理、除雪、災害応急対応といった地域維持型事業の担い手を確保するため、入札契約方式に工夫が必要との認識が具体的に提示されています。

世田谷区においても、区内事業者の育成や適正な競争環境、さらには不良不適格事業者の排除など課題は未だ多いと考えます。地域維持型契約方式の導入や総合評価方式の採用、最低制限価格の厳格化や低入札調査制度における失格基準の活用など入札契約の適正化に向けて今後どう取り組むのか、区の見解をお伺いいたします。

 2点目は、公契約条例についてです。

先に述べた入札制度の適正化に向けた取り組み事項にも明記されているダンピング対策の強化の一環として公契約条例の制定は喫緊の課題であると認識をしています。近年、過剰な低価格での競争によって、下請や孫請け事業者への賃金低下や未払いは社会問題としてクローズアップされています。最低制限価格や低入札価格調査制度の改定とともに、労働環境の改善として適正水準の賃金や支払いを法令順守として整備することが、公共工事を発注する自治体としての責務と考えます。また、区内事業者育成も重要な課題です。今般、あり方検討会が設置されたところではありますが、条例化へ向け加速度を増すべきと考えます。区の見解をお伺いします。

3点目は、税外収入についてです。

 厳しい財政状況の中、法定外税や収入確保に結びつく取組みをはじめ、多様な可能性を早急に検討、実施をしていかなければなりません。例えば新たな収入を得るため、視察等の一部有料化や自治体における法定外税導入をはじめとする独自課税の導入とその可能性などを取り上げ、検討されています。世田谷区においても命名権(ネーミングライツ)の活用、未活用地・建物の売却や貸付をはじめとする公有財産の有効利用、自動販売機の入札制度の導入など積極的に取り組んではいますが、更なる選択肢と可能性を見出さなくてはなりません。今後の取り組みについての見解をお伺いします。

 4点目は、児童虐待防止についてです。

本年7月30日、厚生労働省は児童虐待に関し、2010年度に対応した相談件数が、過去最多の5万5152件に達したとの調査結果を公表しました。調査にあたった専門委員会は、虐待死の4割を0歳児が占めている現状を踏まえ、社会や地域から孤立している母親のケースが多く、悩みを相談できる態勢整備や妊婦、周産期の支援強化が必要であると訴えています。しかし、児童相談所の権限も強化されている一方、虐待の相談件数が増え続けている中で、現場を担う職員数が慢性的に不足している現状も否めず、待ったなしの緊急課題となっています。世田谷区においても今般、子どもの人権擁護の取り組みの検討を進める中で、第3者機関などを活用した新たな仕組みづくりをスタートさせたことは一定の評価をいたしますが、児童相談所が区の仕事になると、現在、各区が実施している子育て支援や要保護児童への対応等、児童に関する施策を更に一体的に実施することができ、住民にわかりやすく地域の問題により迅速できめ細やかな対応を図ることができるようになります。私たちは児童虐待の防止へ向け、児童相談所の区移管を早期実現させ、地域連携して不幸な事件の根絶に向け積極的な貢献をしたいと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。

 次に、文化振興について伺います。世田谷美術館をはじめとして、文化の発信源としての区の取り組みが、世田谷の魅力になっています。また、地域での文化活動も人と人との結びつき、絆づくりに大きく貢献しています。今般区では、第2次調整計画の検討を進めるとお聞きしていますが、魅力ある文化事業は、常に新たな事業の創造と挑戦が必要であると思っております。区長の考える世田谷の文化振興について認識をお伺いいたします。

次に、「福祉先進都市せたがや」についてです。当区は全国自治体に先駆し、福祉文化創造のトップランナーとして走り続けてまいりました。あらためて、その点を再確認しつつ5点質問致します。

第一は、区民の社会参加と共助であります。特に、高齢者の社会参加については、生きがい支援施策を転換し、行政の担い手としての参画の場面を構築すべきと考えます。言わば、高齢者が支えられる側から、支える側になり、これまでの知識と経験を地域で活かす施策が求められます。その意味において、わが党が提案して参りました、高齢者の「見守りネットワーク」の構築は、高齢者が高齢者を「見守る」共助につながり、その一瞬一瞬の活動が地域力を強化し、強いては、行政の役割を担い得る大きな推進力になりうると期待します。そのことは、不足する保育サービスや配食サービスなどを担うことにも期待できます。そうした活動に、介護ボランティアポイントの付与は重要です。高齢者の社会参加と共助の仕組みづくりについて区の認識をうかがいます。

二点目は、予防型福祉行政の構築であります。特に、死因別死亡率の4割を占めるがん対策の推進は重要であります。高齢化社会の到来とともに、ガンによる死亡数はのびており、2009年の死亡数は、1975年の約2.5倍となっています。膨れ上がる医療費や社会保障費の伸びに対してガン検診の拡充と受診率向上は急務であります。勿論、ガンに対する知識の啓発・普及なども重要であることは言うまでもありません。あわせて、慢性疾患や生活習慣病から来る疾病の早期発見・早期治療のためにも特定健康診査の受診率の向上も、数値目標を定めた取り組みと、土日・夜間受診拡大など、受診しやすい体制の拡充も急務であります。検診の充実について区の認識をうかがいます。
 予防型福祉行政のもうひとつの側面は、保健指導の充実にあると考えます。ジェネリック医薬品の積極活用で話題の呉市での取り組みは、増大する医療費の抑制という面もありましたが、注目すべきは保健指導の充実があります。生活改善によって病気にならないように保健師など専門職が訪問・面談し健康を維持する丁寧な指導があります。病気にならないための保健指導の取組みについて区の見解を求めます。

三点目は、誰もが住み慣れた地域で暮らし続けるための施策の拡充であります。特に、障害者の親亡き後も地域で暮らすためには、グループホームやケアハウスの整備が求められており、高齢者の在宅介護を支えるためには、介護体制に加え訪問看護などの在宅医療支援の整備が必要不可欠となっています。わが党は、障害者や高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるためには、地域と家庭、福祉と医療のつなぎが重要であり、保健医療福祉サービスの全区的な拠点として、梅丘病院跡地を活用した施設整備を求めてきました。財政が厳しい時だからこそ、その必要性と整備後における地域との連携や支援を明らかにする必要があると考えます。将来の保健医療福祉の展望に基づき、取得の検討をさらに進めるべきと考えます。あらためて、区長の決意をうかがいます。

四点目は、今後の保育サービスについてお聞きします。

保育サービス待機児は、26年度までは増員に対する対応を取組むとの計画ですが、全力で待機児解消を推し進めなければなりません。わが党は、これまでも多様な人材を結集して、保育施設拡充のため、保育室や保育ママの拡充も取り上げてまいりました。先ほども地域人材の協力についても述べましたが、様々な保育サービスを活用し解消策を進めるよう求めますが、区の見解をお伺いいたします。
 区立保育園の民営化は5園が完了し、検証を行っていると聞きましたが、今後の行政コストを考えても官から民への流れを進めるべきと考えます。区の認識をうかがいます。

五点目に、年金相談について質問します。

退職後の生活には、年金の支給は誰もが気になることであり、生活が成り立つのかどうか、当事者にとっては何より重要な問題です。それゆえに、これまでの年金問題は国民ひとりひとりが怒りに達したことがらでありました。その後、年金事務所は一時期より安定しているとは言われますが、相談したいという思いを持っている区民は潜在的には多く、解消したとは言い切れません。年金機構では、個人記録の情報を得るための端末が用意され、移動年金相談時に利用されています。広い世田谷区において、移動式端末の活用が可能になれば、区民にとって充実した年金相談となります。導入をぜひとも検討すべきと考えますが、区の見解を求めます。
 次に、「街づくり先進都市せたがや」について質問します。

街づくり先進都市とは、最優先で災害に強い街の構築にあります。そこで、2点うかがいます。

 1点目には、災害時の速やかな情報伝達の方法です。

3.11は、区内においても予期せぬ事態が多く発生しましたが、最も重要な事は、区からの情報が区内に適時に伝わる方法を確立することと考えます。例えば、駅周辺に立ち往生した帰宅困難者等への情報。災害時には民間の既存設備を利用する方法も考えられます。。世田谷区には139の商店会がありその多くは日常的にスピーカーを利用し案内など行っています。災害時にこのスピーカーを活用できないものか、商店街に協力いただきFM世田谷を流して情報提供することもできると考えます。区の見解をうかがいます。

2点目は、下北沢再開発であります。先の8月28日に行われたシンポジウムにおいて、「人優先、まちの発展、防災対策が三原則、現状の計画が果たしていいのか。東日本大震災を踏まえてもう一度街づくりを考えたい」との発言や、上部利用について、「もう少しいいものに出来るのでは」、「白紙撤回ではないが、区民の意見を聞いて意見をシャッフルする」、「小田急電鉄とどう話していくかも問題になる」等々の発言を聞くと、今後見直しをするにしても、どこまで見直しをするのか、またいつまでに見直すのか、災害に強いまちづくりを進める上で下北沢は大変に重要な問題であります。今後どう取り組むつもりなのか、区長の思いをうかがいます。

次に、「環境都市せたがや」実現へ向けて質問いたします。

一点目は、自然エネルギーの促進について質問いたします。

第2回定例会で飯田市での「住宅に0円で太陽光発電を設置」、地域の自然資源を再生可能エネルギーとして、市民が最大限に利用できる仕組みづくりを取り上げました。区長は、先ほどの挨拶の中で、再生可能エネルギーの地産地消への取り組みを幅広く議論していきたいとの表明でしたが、区長の考える自然エネルギー対策をお聞かせ願いたい。

次に、環境配慮リノベーション助成についてうかがいます。

現在、少ないエネルギーで快適環境を守る技術などの製品が広く開発され、家庭用窓ガラスにおいても高い断熱性能により、一般的なガラスと比較して約20%もエネルギー消費量を減少させ、コスト面においても有効と言われています。また、電化製品においても省エネ対策は大きな反響を及ぼしています。こうした省エネはCO2の削減による地球温暖化の防止に貢献します。私どもは特に住宅の省エネ促進が、節電にもつながり低炭素社会への実現のカギであると考えます。そのためにも、環境に配慮したリノベーション助成の取り組みが必要と考えますが、区の見解をお伺いいたします。  

最後に「教育都市せたがや」に関しお尋ね致します。

まず、平成24年度から2年間の取り組みの方向性が示されている教育ビジョン第3期行動計画(素案)についてであります。この第3期の特色は何と言っても、小・中学校一体となっての「9年教育」の推進にあります。これまで小中一貫教育にどう取り組むのか多くの自治体で議論が交わされてきましたが、世田谷区はハードではなく、小中を通してのカリキュラムなどのソフト面による一体化を選択され、その眼目となる新学習指導要領の全校実施を契機として、いよいよ満を持してと言いましょうか、スタートを切られることとなります。そこで、現在、パイロット校を中心に中学校4校、小学校8校の4グループでモデル的に進められておりますが、このほど世田谷9年教育検討委員会から「9年教育検討のまとめ」が出され、それを踏まえ、区は9年教育の基本的な方針を示したところです。そこには「カリキュラム」「学校運営」「教職員の研修等」の三つの柱が中心に据えられております。来年度からの9年教育の実質的なスタートにあたり、公教育の復権、魅力ある公教育を取り戻す決意を内外に明確に示すことが、今何より求められていると考えますが教育長はいかがお考えでしょうか。お聞きします。

第二に、地域とともに子どもを育てるために地域運営学校を全校に指定するとありますが、地域力も9年教育実現には大きな力となることは言うまでもありません。学校、家庭そして地域をどう有機的に連携・融合し子どもたちの成長に繋げていけるか、極めて重要な取組みと考えますが、区の見解はいかがか。

最後に、区政運営方針の4点目に記載の「未来を担う子ども、若者を育てる、教育、子ども施策の推進」についてお伺い致します。

私どもはここで言われている「未来の宝」を育てるために、あらゆる機会を通じて積極的に取り組むくむべきことをまず訴えてさせていただきます。その上で、方針にあります「若者の可能性を引き出す施策の展開」について提言させていただきます。

当区において「若者サポートステーション」の開設など引きこもりがちな若者の支援を進めていることには一定の評価をするものですが、近年ますますそうした悩みを抱える青年層への対応については多角的な取り組みを重層的に展開する必要に迫られております。何より無限の可能性を秘める若者の未来に責任を持つ世代である我々こそがなさねばならぬ役割なのであります。先日、私ども区議団で横浜市にある「K2インターナショナルグループ」を視察致しました。ここでは20年に渡り、不登校・ひきこもり・ニート・家庭内暴力など、社会になじみにくい若者たちを支援し共に生きる場を作ってこられました。生きづらさを抱える若者たちに必要な支援とは何かについて責任者の方は「安心できる住まい、毎日の食事、仲間がいること、そして必要とされる場があること」この4点であると明確に訴えられておりました。実際に若者たちが運営している食堂で昼食をとりましたが、自分たちが担っているのだとの自覚がある頼もしい若者の姿を見ることができました。そうした就労の場の提供、さらには共同生活寮など若者の支援に向けた数多くの取り組みを展開していることに一企業でありながらより深く、より広く社会的責任を果たされていることを実感させられました。もちろんこのような取組みを自治体が独自で展開することは困難な課題であることは承知しておりますが、民間企業とコラボは可能であると考えます。区長はいかがお考えでしょうか、お尋ね致します。

さらに調布市で中高生の居場所対策として取り組んでいる施設を見てまいりました。名称は[CAPS・CHOFU ACTIVE PERSONS STATION]と言い、4階建てビルの3.4階を使用、主な施設として音楽スタジオ、ダンススタジオ、クラフトルーム、スポーツエリアそして相談室と実に多機能な設備を備えており、若者たちにとって非常に魅力ある施設と言えましょう。調布市は、中高生世代のための施設として、平成15年に公設公営で発足させ、19年度よりNPO法人に委託しております。来館者は高校生世代が約60%、中学生が約36%で年間三万三千人を超えており、この夏休みや休日は1日の来館者が200人を超え大変な賑わいだそうです。スタッフの方々もお兄さん、お姉さん的存在で年齢的に近い存在が信頼関係の醸成に大いに役立っているとのこと。さらに相談室の存在は青年期が抱える様々な問題に真摯に寄り添いうるものであり、クローズアップされているとの評価が高いようであります。ちなみに世田谷区の中高生も180人登録しておりました。このような施設はお隣の「ゆう杉並」を始めとして多くの自治体で設置また模索されており、多感な時代を過ごす青少年の居場所対策が、ひきこもり、ニートへの予防解決策として非常に効果的であるとの共通理解が進んでいるが故であり、世田谷区としても積極的に推進すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

最後に、思春期・青年期の切れ目の無い育成を推進する青少年の専管組織設置についての検討状況をお聞きします。

以上で壇上からの質問と致します。