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11月25日 世田谷区議会、平成26年度第4回定例議会の初日、本会議で代表質問に立ちました。
2025年大会議時代にどう備えるかを中心に、区政の課題に質問提案を行いました。
要旨は以下のとおりです。

さて、先日21日に衆議院が解散しました。わが党はこれまでも、庶民の生活を守るため消費税には、食料品や日常品などに、軽減税率を導入することを求めてまいりました。衆議院選挙はこの軽減税率の実現を全力で訴えてまいる所存であります。
それでは公明党世田谷区議団を代表して質問並びに提案をいたします。
はじめに、予算編成へ区長の所信について2つの観点からお伺いします。第1に、目前に迫った来年度の予算は、保坂区政にとっても今期を締めくくる予算編成となります。保坂区政4年間で、世田谷区は何が変わったのか。将来、世田谷区は何を目指していくのか。明確なビジョンを示せる予算なのか。わが党はしっかり注視してまいりたいと思いますが、来年度予算に込める区長自身の方針をお聞かせ願いたい。
 併せて、今定例会では、わが党の提案である「がん対策推進条例」が上程されます。区民の命を守る世田谷区へと。より一層進む契機として条例制定に伴う効果と策定予定である推進計画の具体的な内容についても、お伺いします。
第2に、「復興支援について」です。東日本大震災から明年で4年となります。未だ避難先で暮らす被災者は、全国24万人に上り、福島第1原発事故の長期化や、沿岸部での土地造成の遅れが住宅再建を妨げており、何より復興への加速を望むものであります。一方で、保坂区長は就任以来、東北への災害復興支援に積極的に力を入れてこられ、奮闘されてきたことに対して評価をするところですが、今は、震災のみならず、集中豪雨への備えや火山噴火など予測を超えた災害にいかに向き合うのか、我が国は将来への大きな宿題を課せられたとも言えるでしょう。
さて一方で、36人が死亡し3人が行方不明となった伊豆大島の土砂災害から既に1年が経過しております。未だに山肌には土石流の爪痕が残り、約80人が仮設住宅での生活を余儀なくされている一方で、大島町が本年9月末に策定した10年を目途とした復興計画は、緒に就いたばかりであり、主要産業の観光者数が激減と聞きます。これまで世田谷区も大島の復興へは、あまり関心を寄せていなかった現状ではないでしようか。そんな中、区内の三軒茶屋・若林・赤堤の世田谷線沿線の3商店街は、大島観光復興への支援キャンペーンを来年実施すると聞いております。こうした民間レベルでの復興活動を通して後押しすることも重要ではないでしょうか。また、世田谷区として災害に伴う復興支援にどう向き合うのか。基本姿勢を何らかの形で宣言すべきと考えます。区長の認識を伺います。 

次に、「大介護時代にどう立ち向かうのか」についてです。2025年に人口の3割が65歳以上の高齢者となる時代を目前に、今後の地域福祉はどうあるべきか、新たな局面を迎えていると言っても過言ではありません。
わが党では、先日、東京家政大学名誉教授の樋口恵子氏にお話を伺ってまいりました。樋口氏は「大介護時代と同時に、ファミレス時代に突入すると。それは、家族の少ない時代から家族がいない、ファミリーがない、いわゆるファミレス時代であると。一人っ子として育った長男と長女が結婚し、夫婦が双方の親の介護を担う時代であり、それも1人ならまだしも、2人、3人と背負う、いわゆる多重介護、同時多発介護が発生する環境へ移り変わっており、まさに家族・家庭の問題を増幅させる要因へとなっていく。」と指摘されていました。そうした大介護時代の到来を踏まえ、公明党世田谷区議団は本年6月から3ヶ月を要して、身近な生活圏で医療や介護など必要なサービスを充足させ、人々の暮らしが成り立つようにすることが最重要との視点で1万人を対象とする介護に関する実態アンケートを実施しました。その分析を踏まえ、5つの観点から質問、提案をいたします。
第1に、「地域からの孤立、孤独ゼロ」についてです。本年3月に公表された世田谷区高齢者ニーズ調査において、ひとり暮らし高齢者が高齢者全体の15.7%を占めており、高齢者のみ世帯まで含めると全体の約50%に達していることが明らかになりました。また先に述べたアンケート結果においても、世田谷区に対して望む、充実してほしい政策では「ひとり暮らし高齢者への支援」で64.6%と最も高くなっています。それらを踏まえると、家族の血縁関係が薄らぎ、さらに核家族化が進む中、家族でなくても支える仕組みづくりが、地域では不可欠となります。特に、高齢者の社会参加や地域交流の場を確保すべきと考えます。そこで質問いたします。例えば、大牟田市では、小規模多機能型居宅介護事業所には、併設した地域の交流拠点の設置を義務付けしています。健康づくり、閉じこもり防止、世代間交流など介護予防事業を行うとともに、近所の集まり場、茶のみ場を提供し、ボランティアも含めた住民同士の交流拠点になってます。
 区内において、身近にいつでも、誰でも利用できる常設型のコミュニティスペース、いわゆる軒先の縁側や立ち寄り処のようなスペースの設置を促進すべきと考えます。区の見解を求めます。
 第2に、「介護離職ゼロ」についてです。平成24年の総務省の資料によると、介護をしながら働いている人は全国で291万人、仕事の両立が難しく仕事を辞める人は過去5年間で43万9千人に上り、その多くは40~50代の働き盛りの方です。ある大手商社では、親の介護を理由に海外駐在を避けたいと希望する管理職も出てきているとのことです。いったん仕事を辞めると再就職は困難で、やがて介護をする人が生活保護に頼るようになるという事例も発生しており、経済的損失は計り知れません。そうした中、仕事をしながら介護を担う人の状況に合わせてサービスを提供する小規模多機能型居宅介護施設など新しい事業所が登場し、また家族が仕事をしていることを前提に既存のサービスを組み合わる試みも始まっています。区としても、介護離職をゼロにするにはどうすれば良いのか、課題を探りつつ、地域における介護両立支援制度の仕組みづくりを検討すべきであります。そこで質問します。例えば、地区における緊急ケア施設の整備とともに、介護保険外サービスをネットワークに組み入れるなど、地域支援事業としての機能を構築する必要があると考えますが、区の認識を伺います。
 第3に、「健康増進」についてです。
世界有数の長寿国となったわが国は、単に寿命を延ばすだけではなく、支障なく日常生活を送れる、いわゆる「健康寿命」をいかに延ばすことができるか。高齢者の「生活の質」を高めなければなりません。今後、全地区展開を目指す地域包括ケアシステムを軸に、医療・介護機関の連携強化をはじめ、早期発見・早期治療、健康増進に全力を挙げなくてはなりません。そこで、我が党は新たに「活動寿命」という概念を提起し、その延伸に取り組むべきと考えます。活動寿命とは、賃金を得るための労働に限らず、ボランティアや地域活動などを通して社会と関わり、支え合いの地区づくりに貢献できる期間を指します。そこで活動寿命の延伸に必要な施策について2点質問いたします。 1点目は、高齢者の健康をどう維持できるかが重要です。例えば、健診になかなか行けない方へ健康診断型、在宅訪問診療事業の実施や和光市のように特別給付措置として実施している栄養マネジメント付き配食サービスなどの施策が効果的だと考えますが、区の見解を伺います。 2点目は、早期発見・早期治療のファーストキャッチは身近な相談の場が存在することが重要です。例えば、新宿戸山ハイツに開設された「暮らしの保健(ほけん)室」のように、身近なよろず相談の場が注目を集めています。こうした生活現場に近接する場で高齢者の生活の変化を早期に発見し、対応できることが、求められており、「地域で暮らす」ことを後押しするのではないかという期待が膨らみますが、区の認識を伺います。
 第4に、「権利擁護」についてです。家族の形態が少子高齢化と人口減少に晩婚・非婚の傾向が重なり、重大な変化をもたらしていることは先ほども述べましたが、国立社会保障・人口問題研究所が今年4月に公表した「日本の世帯数の将来推計」によると、単独世帯が2025年には、他の世帯形態に比べ、最大の割合を占めると予測しており、2010年に全国で約498万人だった65歳以上の単独世帯は、2035年には53%増の約762万人に達する見込みです。いわゆる家族の支援がない単身高齢者の権利擁護についても重要な課題であり、包括的な政策の充実が求められます。そこで2点質問いたします。
 1点目は、地域福祉権利擁護事業についてです。この事業は、認知症高齢者や知的障害者、精神障害者など判断能力が十分でない方を対象に、利用者との契約に基づき、地域で安心して暮らせるように、日常的な金銭管理サービスや重要書類の預かりなどの支援を区市町村、社会福祉協議会等で実施していますが、区における実施状況の推移や対象者増加に伴う体制整備など課題や問題点をどのように考え、充実させていくつもりか、考えをお聞かせください。
 2点目は、成年後見制度についてです。平成12年からはじまった同制度は、今後更に需要が増加していくと予測されます。「法定後見」は判断能力の程度に応じて、「後見」「保佐」「補助」があり、「任意後見」は、本人の判断能力が十分なうちに、任意後見受任者と契約を結び、判断能力が不十分な状況になったときに備えるものです。 それぞれ相談・要請から調査を経て、申立てをし、審判から後見開始と一定の期間を要するデメリットがあります。よって、いかに任意後見を普及、活用しながら備えておくことが重要と考えますが、区の将来を見据えた取り組み状況を伺います。
 第5に、「住まいの確保」についてです。これまで幾度となく申し上げてきたとおり、都市部における高齢者の「住まい」をめぐる問題が顕在化することは明らかで、対応は待ったなしと考えます。わが党は、既存のストックを大量に有する民間の賃貸住宅団地を有効に活用して、高齢世代が地域で安心して暮らせる「住宅のセーフティネット」をこれまでも訴えてきました。世田谷区においても、UR都市機構の賃貸住宅をはじめとし、企業の社宅や中古賃貸マンション、戸建て住宅などあらゆる資源を効果的に活用できるか、その可能性を早急に探るべきです。さらに比較的低廉な家賃を提供できるよう、シェアハウスなどの手法も視野に入れた「高齢世代の住まいの再生」に踏み出すべきと考えますが、区の見解を伺います。

その他、1、危険ドラッグ撲滅への取り組みについて。 2、保育待機児解消について。 3、地域活性化へ。映像発祥のまち・世田谷をテーマに(ゴジラ・ウルトラマン・サザエさん)シティプロモーションを。 4、エネルギー対策について。 5、教育環境の充実について など

区議会のホームページから録画が見れます。7日後には、スマホ・ipadでも見れるようになります。

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世田谷区 高橋昭彦
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