バックナンバー 2017年 11月

11月11日(土)、大田区民プラザにおいて『平成29年度 大田区認知症講演会』が開催され、多くの区民が参加する充実した講演会となりました。

                  

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 「知っているようで知らない 認知症のこと」~認知症の人とその家族を見守るために~と題した講演会は第1部/2部形式で構成され、第1部では大田区三医師会認知症研究会会長であられる荻原牧夫先生が「認知症における行動(BPSD)について」ご講演され、第2部では東京労災病院脳神経外科の氏家弘先生が「人類の進化と認知症」についてご講演されました。

                 

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※ご講演の模様について写真撮影は不可でしたので、松原大田区長・大田区公式PRキャラクター「はねぴょん」の画像を置きます。

               

 時間の関係で、第1部 荻原先生のご講演のみ拝聴させていただきました。

 冒頭で、アルツハイマー型認知症(AD)で見られる様々な問題症状、その違いについて映像を使って分かりやすくご説明いただきました。この問題症状から周辺症状、そこに心理的な症状が加わりBPSDへ移行していくと、脱抑制・常同行動・食行動異常や嗜好の変化・物盗られ妄想・幻覚(幻視)・易怒性などが顕著に現れ、それぞれに相対する行動についてご紹介いただきました。

 この行動は『ユマニチュード(Humanitude)』と言われ、認知症の方のケアを目的に、フランス医師によって開発された新しい実践技術だそうです。

            

【ユマニチュードのケアのポイント】

1,認知症の人は「快」「不快」を頼りに物事を判断している可能性が高い。

2,ケアをする時に「快」と「不快」を同時に与えてはいけない。

 →笑顔で優しい声(快)なのに、腕を引っ張って痛い(不快)。

3,認知症の人は2つ同時に行うことができないことがある。

 →あなたと話している時に、電話がかかってきたら、電話に気をとられ、あなたと話していることが分からなくなることがある。

4,認知症の人の攻撃的な行動(介護拒否)は、防御的反応であることが多い。

           

 これらの行動に対し実例を挙げてお話しくださり、本当に分かりやすい講演会でした。

 この後、アルツハイマー型に効力のある薬剤の説明や、大田区三医師会で行っている認知症検診についてなど、認知症に関する多岐にわたる取り組みについてお話しがありました。

 第19回自治政策講座では、11月7日~8日にかけて5つの課題に対する講義が開催されました。

 日程の関係で私はそのうちの一つ、「空き家・空き店舗・空地をどうするか」を受講させていただきました。講師は早稲田大学社会科学総合学術院の卯月盛夫教授で、都市計画法とまちづくり条例の肝とも言える市民参画の重要性について講義を拝聴しました。

               

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  都市形成に大きな影響をもたらす法と条例について、1888年に都市計画法が制定されてから129年が経過し、1952年に「町つくり」という言葉が取り上げられるようになってから65年が経過し、現在では各自治体における独自のまちづくり条例の制定が通例となっているなか、この都市計画法とまちづくり条例の大きなギャップが生じていると言われている。それは、『市民主体』であるかどうかと卯月教授は述べられています。

 卯月教授が掲げる「まちづくりの定義」では、まちづくり条例に市民主体の意見がどれほど取り入れられているかが重要であり、それは言い換えれば条例で認められている「市民が提案する権利」を行使しているかどうかということ。

 この市民参加型のまちづくりでは、1,告知権、2,聴聞権、3,質疑権、4,提案権、5,決定権の5つに市民の行動が分類され、4,の提案権に対し行政は専門的な知見を与え、より充実した提案・対案を市民に求めるという支援が重要となる。

 通常、空き家・空き店舗・未利用地は『負の遺産』と言われるが、こうした市民参画の基盤をしっかりと整備をし、ニーズとシーズのマッチング、さらには運営支援をすることによって、市民、地域主体のまちづくりに資する運用が可能となってくるとのこと。

                

 その事業例を幾つか紹介下さいました。

 そのうちの一つ。横浜市の「さくら茶屋」です。横浜市では、『ヨコハマ市民まち普請事業』を新たに立ち上げ、市民主導による地域活性化事業につき、¥500万の補助金を支給することに。

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 これに事業を活用した「さくら茶屋」は、元教員や企業を退職された方々の他、地域ボランティアの方々で構成されており、地元にある閉店した中華料理屋をリメイクした高齢者の憩いの場の提供を主に、地域コミニティーの向上を図るものでした。

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 運営していくうちに、利用者から様々な要望が寄せられ、中には、宿題がなかなかできない小学生や学力が不振な子どもに対し、元教員のボランティアスタッフが「朝塾」を開設するといった市民主体だからこそ出来る柔軟な運営に感銘しました。

                  

 「負の遺産」と言われる空き家・空き店舗などを有効に活用するための多くのヒントを得ることが出来ました。今後も研鑽を深め、大田区の空き家対策に活かしていきたいと考えます。

田村 英樹
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