【決算特別委員会 審査第4日】

土木費に関連し、区施設への案内表記について伺います。

        

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 昭和36年に、下水道の全国的な普及を図る必要性をアピールするため、当時の建設省と厚生省などが協議をし、9月10日を「全国下水道促進デー」と位置づけました。

 去る9月10日、この「下水道の日」をNHKが取り上げニュース番組にて報道しました。報道では、地域特性を表現したカラフルなマンホール蓋に人気が高まっていることや、全国191の自治体で222種類にも及ぶマンホールカードが配布されていることを紹介していました。

 私も地方へ出張の際、時間がある時はその地域のマンホールを画像に収めています。その画像の一部ですが、資料①としてタブレットに配信させていただきました。

             

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 デザインマンホールの活用は、その地域の歴史・文化を表現するものの他に、地場産業や企業PRにも活用されています。石川県かほく市では、JR七尾線宇野気駅や高松駅周辺にある15枚のマンホールに、協賛企業の広告をパネルにしてはめ込み、そのパネルをARを活用した専用アプリで見ると、企業CMを見ることが出来るという仕掛けを施したとのこと。また、東京都葛飾区では本年8月、JR新小岩駅周辺10か所に、葛飾区内に本社を置く企業のマスコットキャラクターである「モンチッチ」をモチーフとしたマンホールが設置されました。その画像が資料②です。

              

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 調べてみるとこのデザインマンホール、大田区内の都営団地の敷地にも設置されておりました。資料③は都営東糀谷6丁目アパートのマンホールで、都の紋章を中心に天気予報のようなデザインになっているものや、都営団地のレイアウトと現在地が記されたもの、また、海辺をイメージするデザインもありました。

              

                  

 問①そこで観光の観点からいうと、例えば池上本門寺・羽田空港・洗足池・田園調布の街並みや、はねぴょんなどをモチーフとしたもの、また地域活性化の観点から企業PR版など、大田区独自のデザインマンホール制作について研究を進めてみてはと考えますが、区の見解を伺います。

                 

 答弁 都市基盤管理課長:デザインマンホールは、地域の歴史や文化の表現、地場産業や企業PRに活用されて話題となっており、区内にも数えきれないほどのマンホールが設置されているところです。

 一方、大田区には池上本門寺や羽田空港のほか、ふるさとの浜辺や桜坂など、様々な観光資源がありあす。また、にぎわいのある商店街や高度な技術を持つ町工場、気軽に楽しめるB級グルメなど、多彩な魅力が溢れています。

 このような大田区の魅力の発信には、デザインマンホールの活用も一つの方法と考えますが、東京都下水道局が所有し管理していますので、サイン計画の活用なども含め、研究していくべきと考えます。

              

 他自治体の取り組みなども参考に、デザインマンホールの有効活用についての研究をお願い致します

               

                   

 次にタイルを使った表記について伺います。

 先の定例会一般質問において我が会派の田島議員は、区内公園の名称を正式名称とともに、地域の方々から親しまれている呼び名や愛称についても、区として広く広報していくべきとした他、それぞれの公園が持つ特徴でも検索できるようホームページの編纂を求めました。

 私はこれに合わせて、現地でもその特徴が分かるような仕掛けづくりも地域活性の一つのツールになるのではないかと考えます。

 資料④は、大森のミハラ通り商店街の路面に設置されているデザインタイルと、JR蒲田駅西口のバス停近くに設置されているデザインタイルです。ミハラ通り商店街設置のものは、商店街から少し入った場所にある区立大森仲町児童公園や、更にその先にある区立平和の森公園を案内するもので、可愛らしいスケッチ調のデザインで纏められています。一方で、JR蒲田駅西口設置のものは、この鳥と西口の街のイメージとどのような関係性があるのか、また、視覚障がい者用誘導ブロックを一部切削(せっさく)してまでも設置する必要性に多少疑問が残りますが、街の景観にゆとりを与えてくれているように感じます。

            

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 問②これらの事業は地域との協働で進められたものと考えますが、その経緯について伺います。

                  

 答弁 都市基盤管理課長:ミハラ通り商店街やJR蒲田駅西口バス停近くに設置されているデザインタイルですが、ふれあい道路整備やシンボル道路整備工事に合わせて、昭和60年代に設置されたものです。

 各種の事業でデザインタイルを設置していますが、設置にあたっては、商店街などの地元の方々とデザインや設置場所等について話し合いを行っています。

 魅力あるまちづくりや地域の活性化、施設への誘導等を目的に、デザインタイルを設置してきた経緯があります。

              

                 

 こうした事業は、その当時、行政と地域との個別の連携で行っていたため、どうしても区として統一感の無いデザインや内容になってしまったと思われます。そこで、例えば区内公園への誘導には、先のミハラ通り商店街にあるデザインタイルのように、「近くに公園があること」に加え、「一時避難場所」であることや「災害対応設備」が整備されていること。さらに「誰でもトイレ」や「ビオトープ」などを共通のデザインで表し、その組み合わせで公園の特徴を案内する方法も有効的ではないでしょうか。

                

                    

 問③区施設への案内表記に、こうしたデザインタイルを活用することについて区の見解を伺います。

                 

 答弁 都市基盤管理課長:区施設などへの案内誘導サインは、大田区サイン基本計画(平成268月改定)に基づき、「公共施設サインデザイン基準(平成29月策定)」や「案内誘導サイン整備ガイドライン(平成293月策定)」により、拡充整備に取り組んでいます。

 しかし、既に各種案内誘導サインが設置されていたり、歩道空間が狭いなどの区内の道路事情等により設置が困難である場合も多々ございます。

 現在整備を進めている散策路サイン整備におきましても、デザインタイルを活用した施設の案内誘導につきましても、一つの手法として検討していきたいと考えます。

               

                  

 次に、本年8月にご報告のありました「大田区サイン基本計画」の平成28年度実績報告についてですが、この報告には、1,毎日の暮らしを支えるサイン、2,大田区の魅力を高めるサインとの分類のもと、様々な取り組みの進捗が記されています。その中の「桜のプロムナードのサイン整備」について伺います。

 洗足池から洗足流れを経由して馬込桜並木へと続く散策路は、春の時期は満開の桜を眺めながらゆっくりとした時間を過ごすことが出来る、観光客にはお勧めのルートであります。私も何度か散策したことがありますが、残念に思うのは散策路の案内表記が少なく、スマートフォンのナビを頼らなくてはならなかったり、付近のお勧めスポットやお休み処が分からず漫然と歩いていたことであります。

 現在進められている呑川緑道散策路サイン整備の基本コンセプトは、『水と緑をつなぎ、地域の魅力を伝える案内誘導』と掲げられています。区民や来訪者が、大田区の街並みから歴史や文化を感じ、有意義な時間が過ごせるような工夫も検討して頂きたいと思います。

             

                  

 問④そこで、今回整備を進めている散策路のサイン整備に伴い、QRコードやARを使って観光情報などの付加価値が得られるような工夫も必要かと考えますが、区の見解を伺います。

                  

 答弁 都市基盤管理課長:散策路や公園などに設置されている案内や誘導のサインは、それぞれの施設を案内するほかに、周辺施設の情報や、地域の歴史や文化、自然に関する情報などを発信する場として重要であると考えています。

 しかし、限られた案内表示盤面の中で発信できる情報には限りがあり、スマートフォンを活用したQRコードやARなどの新たな情報ツールを今後活用していくことは、情報発信の面で効果的であると考えています。

 現在進めている呑川緑道や桜のプロムナードのサイン整備の中で、例えばQRコードを活用して区のホームページへアクセスし、情報発信ができるような仕組みについて、まず調査検討を進めてまいりたいと考えています。

             

                

 区民のみならず、多くの来訪者が楽しむことが出来る魅力ある大田のまちづくりをお願いして質問を終わります。

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