8月1日から2日の日程で、長野県が取組むゴミ削減事業関連について行政視察をさせていただきました。
8月1日は茅野市の「美サイクル茅野」の活動についてお聞きしました。
かつて茅野市は、ゴミの排出量が比較的多い地域であったことから、市民レベルでのゴミ分別・削減に対する啓発を行っていく必要がありました。
そこで長野県として「チャレンジ800」(1人800g/1日削減)の取組みが始まったことを契機に、茅野市でも平成10年より9種16分別収集を開始。開始してからの6か月は、市民と職員が地域のリサイクルステーションに集まり、分別の仕方や地域ルールの確認などを行ったとの事です。
現在では、民家の庭先や市内の緒方スーパーの駐車場などを臨時のリサイクルステーションに指定し、資源ごみ・粗大ごみ・不燃ごみの分別は着実に行われるようになりました。
この事業が開始された平成10年度の可燃物収集量は17,756tで、その後の人口増などの要因から平成17年度には19,738tに増加するも、平成28年度は17,194tとスタート時を下回る結果を出している。一方、資源ごみに関しては、ピーク時の2,956tと比較し平成28年度は1,482tと約半減していることから、この分別事業が広く浸透していることがうかがえます。
この事業の中心となった『美サイクル茅野』では各専門部会を設け、ごみ減量と美しい街づくりを行政・住民が一体となって取り組んでします。
この分別事業と3Rの連携により、不用品の回収や放置自転車の再生販売なども行われるようになり、その拠点として2005年4月、旧長野地方法務局茅野出張所跡に「NPO法人エコタウンちの」がオープン。
茅野環境館では持ち寄られた様々な物品の販売の他、チャイルドシートのレンタルやリサイクル家具・茶器などの販売も行っています。
特出する事業は、専門の認定を持つおもちゃドクターによるおもちゃ病院で、現在までにドクター9人で800件のリサイクルを行ったとのこと。
「大切に遊んでいたけど壊れてしまった」
「動かないけど思い出のおもちゃだから捨てたくない。もう一度動いたらな」
このような方々のために、NPO専属のドクターが診療・治療(リサイクル)します。
官・民の協働により、着実に事業が進捗している状況を見聞させていただきました。大田区としてどのような活動ができるかを、今後、しっかりと検証していきたいと考えます。