平成29年度 大田区予算特別委員会 款別質疑【教育費】

IMG_6077

 大田区立小学校・中学校における教育環境、並びに児童・生徒の相談窓口についてお伺いいたします。

              

 本日は、東京都立矢口特別支援学校高等部の第38回卒業式が開催され、健康福祉委員として大森議長・鈴木委員長をはじめ多くの議員と一緒に参加させていただきました。

 この卒業式をもって、矢口特別支援学校高等部は最後の卒業生30名を社会に送り出すこととなりました。学校長式辞では、矢野学校長から卒業生に向けて「夢をもつこと、夢にチャレンジすること」の大切さを通し、卒業生や保護者の方々へ最大限のエールが贈られました。

 明日は大田区立中学校、そして来週は区立小学校の卒業式が予定されております。新しい世界に羽ばたく子どもたちを心から応援させていただくとともに、障がいのある子もない子も平等に、そして安心して学べる教育環境の整備の必要性を改めて感じるところであります。

                 

 今定例会の初日、2月17日の所信表明において藤崎教育委員長は、「教育は、一人ひとりの子どもの健全な育成を図ることであり、これはすなわち、大田区の未来を創っていくことである」と述べられました。これについては私も深く共感するところであり、まずは区政100周年となる30年後の大田区の姿を思い浮かべ、しっかりと取り組んでいきたいと考えます。

 教育委員会では、平成29年度の取組方針として「学力向上が子どもの未来を拓く」とのテーマのもと、3つの重点施策を掲げられております。1、「確かな学力の定着」2、「学習環境の改善」3、「家庭教育力向上に向けた支援」の3つでありました。

 この中の一つの「学習環境の改善」に関連して、学校トイレについてお伺いいたします。

 現在、区内の小中学校の約8割で建築後40年以上が経過した校舎を活用している状況でありますが、良好な教育環境を確保するために、区は老朽化した学校施設の計画的な整備に取り組まれています。平成29年度は新たに田園調布小学校、東調布中学校の改築計画を進めるとのことで、今後も計画的、かつ具体的な改築計画の進捗を期待するところであります。

 一方で、こうした大規模改修に至るまでもなく、児童・生徒の安全な教育活動に直結する学校施設の点検や整備についても滞りなく進めていく必要があると考えます。

            

 ①この学校施設の点検については、教育環境の充実の他、児童・生徒の危険回避という視点でも大変重要と考えますが、区の取組みについてお伺いいたします。

            

答弁:教育施設担当

 学校施設の点検につきましては、学校保健安全法に基づく安全管理計画を学校ごとに作成し、学校長が選任する教職員により、日常点検、月点検、四半期点検等、日頃から常に施設の安全性を確認しております。

 さらに、建築基準法等に基づき、施設保全課の点検資格を有する技術職員による点検も実施し、学校施設の状況把握をしております。

              

 ただ今ご報告いただいた点検方法に基づき、現場の状況やその修繕結果、また経過措置などを集積して年次ごとに計画的に対応下さっていることと思います。

            

 ②そこで、こうした点検の結果、不具合や危険個所が発見された場合どのように対応されているかお伺いいたします。

            

答弁:教育施設担当

 日常点検等の結果、不具合や危険個所が発見された場合は、まず、学校において迅速に対応し、直ちに修繕等必要な措置を講じております。

 なお、建築基準法に基づく定期点検時、及び学校で処理できない場合には、直ちに危険個所の明示または、使用の禁止など必要な措置を講じたうえで、専門的な知識を有する施設保全課の技術職員と連携し、迅速に対応しております。

              

 先日、大田区立南六郷中学校の衛生環境について視察をさせていただきました。

 同校体育館棟のトイレにおいて、外部に繋がる排水管が桜の根上りによって押し上げられたことが原因で勾配が悪くなり、排水不良が発生している現状を見聞しました。流れが悪くなったため、年に数回、排水管に堆積した雑物をバケツで流す作業が必要であることや、床排水のトラップ不良が原因で日によって臭気が上がってくるなど、少なくとも良好な環境とは言えない状況でありました。

 これはほんの一例でありますが、区内の小中学校校舎における不具合は大なり小なり課題として認識されていることと思います。

 各会計予算事項別明細書の245㌻及び251㌻に、校内環境衛生設備の整備として、小学校では3億13万4,000円、中学校では8,763万5,000がそれぞれ計上されており、こちらについても計画的に改修工事を進めていただきたいと思います。

               

 ③そこで、この中学校8,7635,000円は南六郷中学校の便所改修工事とありますが、その工事内容についてお知らせ願います。

              

答弁:教育施設担当

 南六郷中学校の便所改修工事につきましては、北校舎の1階から4階までの1系統において、外部サッシを除いたトイレ全面を改修する予定です。

 工事内容につきましては、便器はもちろん、天井、床、壁、ドア、個室ブース、手洗い場、照明、換気扇等のほか、給排水設備や配線関係など全てを改修し、工期は6か月に渡る予定です。

 なお、委員お話しの体育館棟のトイレにつきましては、学校の施設管理状況、及び対応状況を確認のうえ、必要に応じまして施設保全課の技術職員と連携し、迅速に対応させていただきます。

            

 東京都は学校や公共施設などのトイレ洋式化のため、2017年度予算案で前年度の約5倍となる38億円を計上しました。都内の公立小中学校の洋式化率は54.2%と報告されていますので、これを機に、区内小中学校における洋式トイレへの改修が進むことを大いに期待するところであります

 現在、一般住宅において洋式トイレの設置が普及しているなか、和式トイレに苦手意識を持つ児童・生徒は少なくないこと、また、トイレ自体の老朽化による不衛生な状態により利用を我慢する傾向もあることなどが指摘されています。

               

 ④そこで、大田区内の学校施設のトイレの状況について、具体的に洋式トイレ・和式トイレの設置個数、また、合わせて洋式化率についてお伺いいたします。

              

答弁:教育施設担当

 現在、区立小中学校には、屋外トイレもあわせまして、5,632個の便器があります。そのうち洋便器が2,565個、和便器が3,067個でございます。

 また、洋式化率は45.5%でございます。

               

 先ほど、東京都の洋式化率は54.2%と述べましたので、本区においてはまだ、改修の進捗が弱いことが明らかであります。

 この東京都の2017年度予算案に関連して、過日、小学校トイレの洋式化についてのエピソードが新聞に記載されておりましたので紹介させていただきます。

 それは、大田区の小学校に4年生の娘さんを通わせるお母さんの声でありました。娘さんが通う学校は、校舎の各階に5基あるトイレのうち、洋式が1基のみのため、休み時間になると洋式トイレに列ができ、時間内に用を足せない児童がいるとのこと。

 このため、「学校トイレに洋式が1基でも増えると、子どもたちはとても助かります」と語っておられました。

 全国の公立小中学校の教職員を対象とした調査で、児童・生徒たちのために改善が必要と思われる学校設備は「トイレ」と答えた割合は59%に上るそうです。

               

 ⑤このような状況を鑑み、洋式化率45.5%の大田区においてしっかりとした整備目標を立てて取り組んで行くことが大切と考えますが、区の見解をお伺いいたします。

               

答弁:教育施設担当

 トイレ整備につきましては、区はこれまでも、国の交付金を活用し計画的に取り組んでいるところでございます。

 平成29年度予算では、区立小中学校あわせて6校の整備予算を計上させていただいております。

 今後、都の補助につきましても新設される旨の情報もありますので、具体的な内容が示されれば、積極的に活用し、児童・生徒のための環境改善に向けて、積極的に洋式化を進めてまいります。

 

 ⑥区内小中学校における洋式化の促進に際し、現在、一般家庭でも洋式化率が高くなってきている状況もある中で、完全洋式化への検討も必要と考えますが区の見解をお伺いいたします。合わせて23区の状況等もお示し下さい。

              

答弁:教育施設担当

 トイレにつきましては、委員お話しのとおり、現在、一般家庭においても洋式化が進んでいると考えております。

 一般家庭の洋式トイレ化が進むことによって、和式トイレを使うことに慣れない児童や、小学校男子の場合には、入学当初には、まれに小便器を使えないという事例もございます。

 また、区内の公園等のトイレにつきましては、まだ、殆どが和便器であるため、使い方が分からない児童がいるということも聞いております。そのため、児童が外出した際に和式トイレを使う状況を想定しまして、学校内に一部和便器を残す必要があると考えております。

 23区の取組みにつきまして確認したところ、新築・改築の際のトイレの整備につきましては、11区が便器全体に対しまして洋式化率90%以上での整備を予定しております。

 その他の区につきましては、便器全体に対しまして洋式化率60%以上、または80%以上での整備を予定しております。

 今後も、宅の状況等も確認し、新築・改築の際は洋式化率90%以上を参考し、計画的に推進してまいります。

                

 これまで区立小中学校のトイレ整備については、国の交付金を活用しながら計画的に進めていただいていることが分かりました。今後は、東京都の予算に計上された内容も積極期に活用し、児童・生徒のための環境改善という視点、さらに、災害時における避難所として視点も十分考慮していただき、誰もが使いやすいトイレの整備の推進をお願い致します。

IMG_6096

                  

               

 次に、大田区の未来を創る宝である児童・生徒が、いじめにあったり、悩み等を抱えたりしたときの相談体制についてお伺いいたします。

 現在、大きな社会問題となっているいじめに対する取り組みとして、いじめや悩み事が生じたときに児童・生徒が安心して相談できる環境の充実や、悩みを抱える児童・生徒を一人も見逃さない取組みの必要性が広く議論されているなか、私も昨年、平成28年第4回定例会において悩みを抱えている児童・生徒が電話やメールで気軽に相談に踏み込めるような啓発について質問をさせていただきました。

 

 ⑦そこで、この相談先の周知等について、区は現在どのような取り組みを進めておられるかお伺いいたします。

             

答弁:教育センター所長

 中学校については、来年度から各校が独自に作成している生徒手帳に都や区の相談機関の連絡先を掲載し、周知を図ることといたしました。すでに全中学校で対応しているところでございます。

              

 いじめや悩みを抱えた児童・生徒が実際に相談をしようと思ったときに、躊躇することなく気軽に相談ができるようなハードルの低さも大切と思います。現在、大田区では、区内各小中学校において毎年、「東京都いじめ相談ホットライン」が記されたカードや、様々な相談窓口を紹介する資料を配布し、児童・生徒はもちろんのこと、保護者に対しても相談窓口の啓発に取り組まれていると伺っております。

                 

 ⑧児童・生徒にとって一番身近な担任の先生への相談や、教育センターでの相談など、大田区として具体的にどのような相談体制を構築されているかお伺いいたします。

               

 答弁:教育センター所長

 学校では、まず担任教諭が子どもたちの日々の状況を観察し、声掛けを行うなど、相談しやすい雰囲気づくりに努めているほか、スクールカウンセラーを配置して相談を受け付けております。

 また、教育センターでは、区立小中学校の校長等の管理職経験者や心理職の相談員による教育相談窓口を開設して、電話や面談による相談のほか、電子メールによる「子どもメール相談(心の輪)」を実施して、人と話すのが苦手な子どもでも相談しやすいよう、配慮しております。

                   

 本区においても、電話やメールによる相談しやすい体制が出来ていることが分かりました。

 昨今、いじめや悩みを抱えている児童・生徒に係る痛ましい出来事が、毎日のように報道されています。社会の変化に伴い、子どもたちが悩みを抱えることが多くなってきていることもあるのでしょう。昨年の第4回定例会でもお示ししました「平成27年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果をみても、区内の子どもたちの状況が心配されるところであります。

               

 ⑨そこで、本区においてこれまで、どのくらいの児童・生徒が相談しているのか、その実績についてお伺いいたします。

                

 答弁:教育センター所長

 昨年度の学校に配置しているスクールカウンセラーの相談受付件数は、小学校では7,204件、中学校では5,979件でございます。

 内容別にみると、いじめは小学校では201件、中学校では220件、また友人関係は小学校では2,579件、中学校では984件でございました。

 さらに、教育センターの電話相談のうち、子どもが連絡してきたものは23件で、そのうちいじめ(・・・)に関するものは5件でございます。昨年度はメール相談がありませんでしたが、今年度はメール相談がすでに5件寄せられています。その内訳は、いじめに関するものは1件、教員に関するものが3件、転校に関するものが1件でございました。

                   

 ただ今ご答弁いただいた現状を聞くにつけ、まだまだ相談窓口の周知の必要性を感じざるを得ません。

 悩みを抱え、誰にも相談出来ないでいる児童・生徒を、一人でも減らしていくため、今後はこれまで以上に相談体制を整備するとともに、その周知の方法も検討していく必要があると思います。こうしたことから私は、昨年の第4回定例会にて、区政70周年を記念して誕生した大田区公式PRキャラクター「はねぴょん」を使い、悩みを抱えている児童・生徒がより受け入れやすく、気軽に踏み込めるような啓発の仕方を提案させていただいたところであります。

                 

 ⑩改めてお伺いいたしますが、今後の相談体制の拡充や、その啓発について大田区の見解をお示し願います。

                    

 答弁:教育センター所長

 まず、教育委員会の機関紙である「おおたの教育」や区のホームページ等を活用し、なお一層の周知を図ってまいります。

 また、平成29年度は、教育センターの相談窓口の周知を図るため、電話番号と相談メールアドレスを記載したキーホルダーを全ての児童・生徒に配布する予定でございます。

 キーホルダーには、ご提案いただきましたように、子どもたちに喜んで持ち歩いてもらえるよう、区のマスコットキャラクターである「はねぴょん」のプレートを付ける予定です。また、相談体制の拡充につきましては、今年度ソーシャルワーカー、訪問支援員等による支援チームを構成し、学校や適応指導教室等と連携を図りながら、児童・生徒に対する心理面や学習面での相談・支援や福祉機関等と連携した家庭支援を行うなど、動く相談支援として進めてまいります。

 今後も、児童・生徒が悩みを気軽に相談でき、必要に応じて学校や家庭との速やかな連携をとることにより、解決に結びつけていく取り組みを推進してまいります。

                

 冒頭に紹介させていただきました教育委員長の言葉、「教育は、一人ひとりの子どもの健全な育成を図ることであり、これはすなわち、大田区の未来を創っていくことである」との指針のもと、教育行政が一体となって計画の推進に取り組んでいただきたいと要望し質問を終わらせていただきます。

コメント投稿

田村 英樹
ブログバックナンバー
外部リンク
モバイルサイトQRコード
QRコード対応の携帯電話をお持ちの方は画像を読み込んでいただくことでモバイルサイトにアクセスできます。
サイト管理者