大田区では本日2/19から3/25までの期間、『平成28年 第1回大田区議会定例会』が開催。
またこの本会議日程の中で予算特別委員会が設置され、平成28年度予算に対する集中審議が行われます。
初日となる本日は、松原大田区長の施政方針演説並びに芳賀教育委員会委員長による教育行政に関する所信表明がおこなわれ、いよいよ「平成28年度大田区一般会計予算」を主とした様々な議案審議がスタートいたしました。
≪平成28年度予算編成の重点課題≫
①少子高齢化の進行等、人口構成の変化への対応
②防災力・防犯力を強化し、安全・安心なまちづくり
③東京オリンピック・パラリンピック開催を契機とする、「国際都市おおた」の実現、次世代に「夢と遺産(レガシー)」を残す取り組み
④「国家戦略特別区域」の仕組みを最大限活用した取り組み
区民のための的確な予算配分や事業展開を提案してまいります。
翌2月2日は、愛知県四日市市へ訪問。
【視察報告】
②四日市市
四日市市は、日本経済新聞社の第3回全国市議会の議会改革度調査(2013年)で第1位にランクされた。
これは、本会議や常任委員会などをインターネット中継するほか、議案や関係資料を会議前日までにネットと指定場所にて公開。また、すべての議案に対する議員個人の賛否についてもネットと議会報で公開する等、いわゆる市政の見える化に取り組んできたことが評価されたとあった。
視察項目に対する説明について所管の部課長が対応されるのが通例だが、今回は議会が改革に取り組んでいるということで加納議長・笹岡議員・石川議員が説明下さり、実は全国からの行政視察にも毎回ご対応されているとお聞きした。
四日市市では、①議会報告会②インターネット中継③議員政策研究会についての3項目にわたり視察を行った。
議会改革は、平成12年8月11日に設置された「市政活性化推進等議員懇談会」において、行政執行部を交えず議員のみの自主的な改革の取り組みが開始され、以降、議員政策研究会の設置・議員提案による政策条例制定改正への取り組み、一問一答方式の採用・政策提言等々、改革に向けた様々な議論が活発に行われてきた。
平成23年9月定例月議会から開催されている議会報告会は、4つの常任委員会ごとに会場を分け、議会報告会並びにシティー・ミーティング(意見交換会)を市民主体で開催。このことは、勤労層でも手軽に参画できる夜間の時間帯に開催していることからも強くうかがえる。
このシティー・ミーティングでいただいた市民からの意見をもとに、議会として取り上げしっかり市政に反映させていくのはもちろんだが、四日市市ではその進捗状況や中間報告を市民にフィードバックする仕組みが確立していることを評価し、本区においても参考にするべきと考える。
市議会の広聴についてはケーブルテレビによる生中継のほか、インターネット配信によっていつでも視聴できる。また議場には大型モニターが設置され、議員の出欠や議案に対する態度など、市民により分かりやすく議事進行を伝えることができる仕組みは参考になった。
大田区議会議会運営委員会にて、2/1~2日にかけて大阪府堺市及び愛知県四日市市へ行政視察を行いました。
【視察報告】
①大阪府堺市
堺市議会では、①議会報告会②インターネット生中継について③本会議場の大型スクリーン設置についての3項目にわたり視察を行った。
同市議会では平成23年6月に議会改革推進組織いわゆる「議会力向上会議」が設置され、委員間討議や議員研修、議会報告会の開催・本会議における一問一答制の導入・議員定数や議員報酬の見直しなどの議論を通し、議会基本条例の制定に取り組まれてきた。
この結果、日本経済新聞社による議会改革度調査(2014年)では、813議会中第14位、20政令市中第1位の認定を受けている。
議会報告会では、6つの常任委員会からの代表議員と市民とがおおむね25分を目途に意見交換を行っていて、市政の進捗状況や展望などを直接議員から聞くことによって、市民がより身近に市政を感じることができとても有効的と考える。様々な課題はあるにせよ、チャンネルを広げることによって18歳選挙権も視野に入れた教育分野への展開も重要と考える。
インターネット中継について、映像機器の設置費は除きその中継業務(本会議・委員会)にかかる費用が¥14,899,500(平成25年7月~30年1月までの総額)とあり、300万/年の負担に対し現在のアクセス数が25,000件/年という結果は、人口約841,000人の都市の割に低い感じが否めず、改善の余地があるのではないかと感じる。
本会議場に設置された2台の大型スクリーンには議会質問を補足する資料や画像を投影することができ、理事者・議員のみならず傍聴者やインターネット中継視聴者にもわかりやすい取り組みと感じる。また、議場の円形構造も、80席の傍聴席からは議会席、理事者席が全て見下せる造りになっており、明るく開かれた議会が強く表現されていると感じる。
全体を通し、議会・理事者が何のために議会改革を推進しているのか「それは市民のため」という明確な目標を共有し、より深い議論を進めている一つの結果であることを痛感し、大田区においてもぜひ参考にしながら区政に反映していくべきと考える。