予算特別委員会「土木費」質疑~洗足池
平成31年予算特別委員会、審査第3日の3/6(水)の款別質疑「土木費」において、洗足池の野鳥になぜエサを与えてはいけないのか、その理由を書き加えて周知を図っていただくよう要望いたしました。
また、整備工事が進められている休憩所のことも紹介しました。
以下のとおり土木費質疑の内容を掲載いたします。
※写真クリックで、Youtube動画が見れます!
大田区議会公明党の玉川英俊でございます。洗足池に関する質問をさせていただきます。
今年の1月13日、洗足池公園で行われました「洗足池・冬のバードウオッチング」に参加いたしました。
はじめに洗足池図書館の多目的室に集合して、『大田区自然観察路「池のみち」の生物・植物』というパンフレットを見ながら洗足池に関するレクチャーを受けました。
(※1年前に開催された同イベントの模様は動画で見ることができます。 → こちら)
このレクチャーの講師、そして、バードウオッチングのガイドをされたのは、一般社団法人地域パートナーシップ支援センターの小野紀之理事長。
かつて、大田区の被災地支援ボランティア調整センターで事務局長をされていた方でした。
東松島市での現地活動などで、大変にお世話になった方で、久しぶりの再会に驚きました。
このレクチャーのあと、外に出て、洗足池の周囲を散策し、遠くの木に止まっている野鳥の姿を双眼鏡で捕える方法などを教わりながら、いろいろな野鳥の特徴や生態を観察いたしました。
そのガイドの説明の中で、
「洗足池に訪れる野鳥の多くは渡り鳥なので、遠方へ渡る力をつけておくために木の実を食べて、エネルギーを蓄えておかなければならない。」といった話がありました。そこで確認いたしますが、
(質問①)
野鳥が食べる木の実がなる樹木は、洗足池公園にどれくらいあるのでしょうか。
また、そのような木を今後も増やしていくような計画はありますでしょうか。
(回答①:都市基盤整備部副参事(調布地域基盤整備担当))
洗足池公園には多様な種類の樹木がございますが、その中には1,000木以上の木の実がなる樹木がございます。
こうした樹木が存在することにより、洗足池公園には多数の野鳥が生息し、渡り鳥の飛来地ともなっております。
多くの樹木がある洗足池公園に新たな樹木を植える機会はそれほど多くはありませんが、今後新たに樹木を植える機会には、木の実がなる樹木にも配慮してまいります。
洗足池公園内を散策していますと、さまざま注意書きの看板が目にとまります。
いくつかタブレット配信しましたが、
①チャイムがなったら帰ろう あぶない遊びはやめよう
②公園内は自転車・バイク 走行禁止です 自転車から降り 手押しで通行してください
③池にはいらないでください
④●鳥・コイ・カメなどにエサをあげないでください。●魚釣りは禁止しています。
といった看板がありました。この④の看板をズームしたのが⑤の写真で、
それらの禁止理由として、
「※動物へのエサやりは、生態に悪影響を与えます。また、食べ残したエサや糞で水が汚れます。
公園での釣りは、事故防止及び環境保全のために禁止しています。」
と書かれており、さらに小さく、「動植物の捕獲、または採取は禁止しています。」
と添えられています。
実際に魚釣りをしたり、鳥を捕まえようとする現場はほとんど見たことはないのですが、パンくずなどを投げて、エサやりをしている姿を目にすることがあります。
特に空中に投げたパンくずなどのエサに鳥たちが羽ばたきながら集まってくる姿は遠くからでも良く目立ち、はじめて目にした人は、自分もやってみて鳥とたわむれてみたいと思ってしまうかもしれません。
実は、先ほど紹介しましたバードウオッチングのガイド説明には続きがありまして、
「人間による渡り鳥へのパンくずなどのエサやりは、今日、明日生きるだけのエネルギーにしかならず、それだけで野鳥たちはお腹いっぱいになってしまう。
そうすると北の国へ帰るためのエネルギーを蓄えておくべき木の実を食べなくなってしまう。それでは渡り鳥は北の国に帰ることができない。そのような野鳥へのエサやりは、実は野鳥のためにはならない…」
といったことを聞きました。そこで提案なのですが、
(質問②)
野鳥へのエサやりを禁止する洗足池公園の看板の禁止理由に、「木の実を食べている野鳥へのエサやりは野鳥の健康を害する、野鳥のためにはならない。」といった内容を書き加えて周知を図っていただければと思いますが、いかがでしょうか。
(回答②:都市基盤整備部副参事(調布地域基盤整備担当))
野鳥に餌を与えると、散乱した餌の腐敗によって公園内が汚れたり、池の水質が悪化するとともに、餌を求めて野鳥が集まることで、野鳥の糞なども特定の場所に集中してしまいます。
そこで、野鳥などへの餌やりを禁止する注意看板を公園内に設置してあります。
委員ご指摘のように、野鳥への餌やりは野鳥の栄養バランスを崩すことにも繋がるため、決して野鳥のためにはならないものであります。
そこで、既設の餌やり禁止看板に、これらの補足説明を加える方向で検討いたします。
昨年の議会でも取り上げましたが、洗足池の野鳥の中でも一番の人気は、「水辺の青い宝石」と呼ばれるカワセミです。
あらためて確認させていただきますが、
(質問③)
洗足池公園のカワセミの保護の取り組みはどのようなことを行っていますでしょうか。
(回答③:都市基盤整備部副参事(調布地域基盤整備担当))
洗足池公園では、過去に、カワセミの営巣場所を確保するため、崖地に巣をつくるカワセミの習性に合わせて、コンクリートの壁にカワセミの巣孔を空けております。
また、池の中の丸太杭もカワセミが休息するための良い止まり木となっております。
今後も、カワセミの巣の周辺の草を必要に応じて除草することなどによって、カワセミの生息のための良好な環境を維持してまいります。
タブレットに配信しました⑥最後の写真。
こちらのコンクリートの壁が公園管理の一環で整備していただいたカワセミの巣になります。
このようにヘビが狙って来てしまうこともありますので、周辺の草の除草などの環境維持を要望しておきます。
現在、洗足池公園の旧管理事務所棟の一部で休憩所の整備工事が行われています。
休憩所の前面には、洗足池を望む開放的なテラスが設置され、ユニバーサルデザインに配慮した新たなスロープも整備され、誰もが自由に利用できる無料休憩所として開放されるとのことです。
公園でお会いする方々から、この休憩所ができることを大変楽しみにしていると多くの声をいただきます。
この休憩所での飲食も可能になるものだと思いますが、飲食後のゴミの散乱などがなく、みんなが気持ちよく利用できるよう、マナーが守られるよう、案内をお願いいたします。
特に、この夏に勝海舟記念館がオープンして、これから初めて洗足池に訪れる人も増えてくることと思いますので、先ほどの野鳥へのエサやりも含めて、まずは地元の利用者からマナーが守られていくよう、周知徹底の取り組みを要望いたしまして、大田区議会公明党、玉川英俊の質問を終了させていただきます。
ありがとうございました。