大田区議会議員  玉川 ひでとし (公明党)

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平成27年 第3回定例会で代表質問⑤産業支援について

お知らせ ボイス 交流 地域振興 政策 産業振興 議会 / 2015年9月24日

9/11(金)、平成27年第3回定例会第1日目にて、代表質問をさせていただきました。
長文になるので、数回に分けて質問内容を掲載いたします。


 

※写真クリックで、Youtube動画が見れます!
(質問 5分49秒、答弁 3分35秒)

産業支援についてお伺いいたします。

ここ数年、新たに事業を起こす起業の重要性が叫ばれております。起業は経済の新陳代謝を促し、革新的な技術や経営手法などが市場に持ち込まれ、経済成長を牽引する企業が誕生する可能性を秘めたものであり、経済の活性化、あるいはイノベーション創出には欠かせないものであります。
09sangyo01一方、我が国における開業率は、平成25年度における国の調査では4.8%となっています。
これは国際的に見ても低い数値であり、政府において6月に閣議決定された日本再興戦略改訂2015では、この数値を欧米並みの10%台へ引き上げることを目標として掲げております。
今後、我が国の経済成長を促し、国際的な競争力を維持していくためには、これまで以上に創業対策に力を入れ、開業率の向上を図る必要があると考えます。
そうした中、本区では今月、大田区産業プラザの2階に(仮称)イノベーション創造サロンの開設を目指し、現在準備を進められており、この場所にコワーキングスペースを整備するほか、様々な人々が交流するためのイベントの開催産学連携、企業間連携活動の場所として活用・展開が予定されているとのことです。
先ほど挙げた開業率の向上、ひいては我が国での経済の活性化に向け、こうした施設が果たす役割は大きいのではないかと考えるところですが、
(質問⑤-1)
今月オープンが予定されているこの施設について、設置のコンセプトと参考にされた類似施設について教えてください。
また、今後の展開についてどのように考えているか、
(質問⑤-2)
さらに、本施設に加えて、既にある大田区創業支援施設や、将来羽田空港跡地に設置が予定されている新産業創造・発信拠点との関係について、区長のお考えをお聞かせください。

大田区内の製造業事業所数は、昨年の調査では3481社であり、昭和58年ピーク時の9177社と比較して大きく減少しています。
大田区に限らず日本のものづくりは、発注側の大手企業が量産工場を海外にシフトした影響を受け、日本の強みである優秀な中小製造業の集積をどう維持していくかが大きな課題です。
そのような中で、今大田区で頑張っている工場は、円高やリーマンショックという試練を乗り越えて勝ち残った強い企業の皆様だと思います。
他社ではできない独自の技術があるからこそ事業を継続されており、かつてのような特定の親会社からの発注が来るのを待っている待ち工場ではなく、みずからの技術をアピールし、多数の顧客を獲得する町工場へと変化しています。

そのような新しい大田区の町工場の象徴は、やはり下町ボブスレーです。
09bob01平成23年にスタートした下町ボブスレープロジェクトは、冬季オリンピックのボブスレー競技で使うマシンを開発・製作し、大田区のものづくりの力を世界の舞台でアピールし、海外から航空宇宙や医療機器など付加価値の高い仕事を獲得しようと頑張っています。
平成24年秋に製作した下町ボブスレー1号機は、年末の全日本ボブスレー選手権のデビュー戦でいきなり優勝を果たし、社会の注目を集めました。
NHKのテレビドラマになるなど、メディアでも大きな注目を集めていた下町ボブスレーですが、最終的にソチオリンピックでの採用は残念ながら見送られてしまい、その後はマスコミでの報道も減ってしまいました。
今、下町ボブスレープロジェクトは、目標を平成30年2月の韓国・平昌冬季オリンピック参戦に切りかえて頑張っていますが、社会の注目や大田区内での盛り上がりはやや冷めてしまっているといった感じがあります。
(質問⑤-3)
本区は、この下町ボブスレーの現状をどう捉えていますでしょうか、お聞かせください。

私自身、下町ボブスレー実機の展示会場やPR活動の現場、講演活動など、区内・区外を問わずに足を運び、下町ボブスレーにかかわる多くの人たちと接してきました。
プロジェクトにかける情熱と志、本業である自社の仕事が忙しい中でも、休日を返上してでも自発的にプロジェクトに参加する姿勢のすばらしさをいつも感じます。
このような彼らの情熱に接した協賛企業からの支援や、国においてもJAPANブランド育成支援事業で海外販路開拓の支援をするなど応援の輪が広がり、下町ボブスレーを中心に広い人脈、ネットワークが形成されています。
この応援の輪とプロジェクトが示す大田区ものづくり企業の高度な技術力を新たなビジネスチャンスにつなげる必要があります。
大田区産業振興協会が平成25年度に実施した下町ボブスレーの広報効果調査によれば、マスメディアによる下町ボブスレーの報道は広告費換算で10億7484万円に達し、知名度の向上によりプロジェクト参加から営業面の貢献や社員の士気向上につながっているとの声が上がっています。

下町ボブスレー1号機の優勝は、大田区のものづくりの極めて高精度・高品質で、しかも短納期という特徴が高い競争力を持つことを示しており、プロジェクトの当初からの目標である海外から航空宇宙医療機器関連の仕事を獲得することに結びつける必要がありますが、この2分野はともに新規参入が難しい市場として知られています。
参入のためには関連規格の認証取得などのハードルを越え、既に参入している内外の多数の企業との競争に打ち勝っていかなければなりませんが、
(質問⑤-4)
本区として下町ボブスレーを契機に新たな市場開拓というビジネスチャンスの創造をどのように支援していきますでしょうか、お聞かせください。


~区長の答弁~

<回答⑤-1:松原区長>
イノベーション創造サロンに関するご質問でございますが、まず設置のコンセプトにつきましては、この場所に集まる多様な人材の交流を促進し、新しいアイデアを発掘、それを形にしていく協創の場を形成していくことにあります。新製品・新技術開発、創業にチャレンジする企業、人が交流し、新しいアイデアを形にしていく動きにつなげてまいります。
参考とした類似施設については、民間事業者が運営するコワーキングスペース
やシェアオフィスを視察しております。交流スペースの提供と多様な人材が集うための取り組みという手法を取り入れた形を考えております。

<回答⑤-2:松原区長>
イノベーション創造サロンと区内既存の産業支援施設との関係に関するご質問ですが、本施設は、多様な人材の交流や新たなアイデアの創出の場として機能させることを目指してまいります。
また、この場所で生ま
れたアイデアを形にしていく取り組みの中で、新たな支援やサービスの活用も案内してまいりたいと思っております。
切れ目のない継続的な支援を行うことで、より具体的な成果の創出を図ってまいります。
こうした活動で
得たノウハウを、空港跡地の新産業創造・発信拠点における重点プロジェクトとして位置づけられている協創プロジェクトにも活用してまいりたいと考えております。

<回答⑤-3:松原区長>
下町ボブスレーの現状に関してのご質問ですが、下町ボブスレープロジェクトの活動は、大田区の特徴であるものづくり企業の底力と、ものづくり企業のネットワークの存在力を区内外に示す事業と考えております。
プロジェクトの現状でございますが、この3年半で5台のボブスレーを製作し、平昌冬季五輪を目標に努力
を重ねているところでございます。
再度区を挙げて応援する機運を高めるために、区設掲示板で下町ボブスレー
の「再・挑戦」と題したポスターを掲示するとともに、区報でも記事を掲載いたしました。
今後も、下町ボブス
レーの活動を応援していくことで、区内のものづくり産業の活性化とともに、第二、第三の下町ボブスレープロジェクトのような活動が生まれることを期待しております。

<回答⑤-4:松原区長>
下町ボブスレーを契機に新たな市場開拓というビジネスチャンスの創造への支援に関するご質問ですが、下町ボブスレープロジェクトの取り組みを契機として、区内中小企業が航空宇宙産業、医療・福祉分野などの新たな市場を開拓していく際に必要となる許認可、認証等の取得には多額の費用が必要となります。

平成27年度、航空宇宙関連のJISQ9100やNADCAP、医療機器製造販売承認等を取得する経費の一部を助成する制度をスタートいたしました。
下町ボブスレープロジェクトの取り組みを契機として、成長産業分野への進出やイ
ノベーションの創造に取り組む企業を支援していく考えです。

私自身も機会を捉えて国や東京都に対して支援を働きかけてまいりたいと考えております。