平成27年 第3回定例会で代表質問②羽田空港について
9/11(金)、平成27年第3回定例会第1日目にて、代表質問をさせていただきました。
長文になるので、数回に分けて質問内容を掲載いたします。
※写真クリックで、Youtube動画が見れます!
(質問 3分50秒、答弁 4分09秒)
羽田空港についてお伺いいたします。
松原区長は4月の区長選挙の折、「ともにつくろう 魅力的で住み続けたい おおた10の約束」を掲げ、見事当選されました。
その一つに、これまで推進してきた羽田空港跡地について、羽田空港を生かし、日本再生の戦略拠点とすることとしています。そして、6月に整備方針案が公表され、パブリックコメントを経て、7月には整備方針が正式に策定されました。
コンセプトは、世界と地球をつなぐ新産業創造・発信拠点~HANEDAゲートウェイ~の形成 となっていますが、
(質問②-1)
このコンセプトに込められた松原区長の思いをお聞かせください。
東日本大震災後に大きく減った訪日外国人の数は順調に回復し、平成25年に初めて1000万人を突破、昨年には過去最高の1341万人に達しました。今年1月から6月の人数も前年同期比46%増の914万人と記録を更新し、かつては夢物語と思われた2000万人が視野に入る勢いであります。
再拡張事業によって機能が拡充した羽田空港は日本の世界に向けた空の玄関であり、今後増えるであろう訪日外国人を受け入れる最大の空港となります。
その至近の場所にある空港跡地において、観光やビジネスで訪日した外国人のためのサービスを提供することは、羽田空港の機能と連動した相乗効果が期待できます。
整備方針にはおもてなしエントランスの取り組みが掲げられていますが、大田区はもとより日本国内の世界に誇る食、文化などをショーケースとしてここに集積し、来訪者に発信するとしています。
(質問②-2)
このおもてなしエントランスについて、具体的な内容や事業スキームについてお聞かせください。
昨年、大田区はものづくり産業等の実態調査を実施し、様々な角度から区内ものづくり産業の状況等についてまとめていただきました。
その中で、彼らの多くが今後進むべきターゲットとして、医療・介護、環境・エネルギー、航空宇宙などの分野に対して関心を寄せていることが明らかにされています。
本区としては、彼らとこうした分野とがつながる機会がこれまで以上に増えていくような取り組みが求められているかと思います。
一方、羽田空港跡地の整備方針には、重点プロジェクトの一つとして先端産業分野の企業誘致を掲げ、先ほど挙げた分野を中心として企業誘致を行っていく姿勢を打ち出しております。
また、方針の中では、協創プロジェクトとして誘致企業と区内中小企業の接点を創出していくことを目指すとしております。そこでお伺いいたしますが、
(質問②-3)
重点プロジェクトに掲げられている協創プロジェクトの内容と区内企業へのメリットについてお聞かせください。
7月10日、東京都より、「広域交通ネットワーク計画について」≪交通政策審議会答申に向けた検討のまとめ≫が発表され、新空港線は整備について検討すべき路線とされました。
これを受け、松原区長より、東京都の決定について、「十分な理解がなかったことは極めて遺憾であります」と力強い意思ともとれるコメントが発表され、交通アクセスの利便性の向上、災害時の避難経路、東京オリンピック・パラリンピックを契機とした羽田空港の需要拡大を、具体的な事例を挙げ、「引き続き国等に対して、客観的かつ公平な評価がされるよう対応していきます」とご発言されました。そこでお伺いいたしますが、
(質問②-4)
いま一度改めて、松原区長の新空港線実現へ向けての決意をお聞かせください。
~区長の答弁~
<回答②-1:松原区長>
羽田空港跡地第1ゾーン整備方針のコンセプトに込められた私の思いということでございますが、国際拠点空港であります羽田空港に近接している跡地の利活用に当たりましては、充実した国内・国際の航空ネットワークを十分活用し、地域の発展とともに日本の成長に結びつけることが重要と認識をしております。
国内外の企業や人材を呼び込み、区内企業との交流連携により新しい産業を創出したり、今後ますます増加が見込まれる訪日外国人に大田区をはじめとする日本の物産や文化を発信することで、大田区の活性化と地方創生に寄与する戦略拠点にしたい、そのような思いを込めて、コンセプトを「新産業創造・発信拠点の形成」とさせていただきました。
<回答②-2:松原区長>
おもてなしエントランスについてのご質問でございますが、羽田空港を利用する訪日外国人や国内各地の方々に向けて、日本のよりすぐりの産品や食材、製品を集め、世界に発信していく日本文化のショールームをおもてなしエントランスとして整備してまいります。
具体例といたしましては、大田区が誇る逸品をはじめ、日本各地の物産を販売するマルシェや、飲食店舗などによる食文化発信、工芸品等の日本の暮らしに根差した魅力を紹介する日本文化発信を展開いたします。また、多言語対応による観光情報の発信も考えているところでございます。
こうしたおもてなしエントランスの形成に向けましては、国や東京都のほか、全国の自治体や民間事業者などと連携し、官民連携の手法による整備を進めてまいります。
<回答②-3:松原区長>
協創プロジェクトの取り組みに関しましてご質問をいただきました。
羽田空港跡地における新産業創造・発信拠点には、先端産業分野の企業や新たな産業の担い手として期待される起業家、ベンチャー企業などを誘致していきたいと考えております。
協創プロジェクトは、跡地に立地する企業と区内をはじめとする中小企業とをつなぎ、新製品開発や技術課題の解決を目指した取り組みでございます。
プロジェクトでは、ニーズの発掘から試作開発、製品化に至る段階において、有効な支援を行うことでプロジェクトを成功に導いてまいります。
こうした体制を構築していくことは決して容易な作業ではありませんが、プロジェクトへの参加機会を増やすことで、区内企業の先端産業分野への参入促進や技術力の向上、さらにプロジェクトで得た成果を国内外に発信していくことで、さらなるビジネスチャンスの拡大につながることを期待しております。
<回答②-4:松原区長>
新空港線実現に向けての決意とのご質問でございますが、新空港線の整備は、大田区が約30年にわたって取り組んできた再重要課題であります。
区内の通勤・通学や日常生活での移動を便利にさせることはもちろん、東京圏西部の交通利便性を著しく向上させるとともに、今後発生が予想される首都直下型地震の際の極めて重要な代替ルートとなります。
また、沿線まちづくりと一体的に整備することによって地域の活性化にもつながるものと考えております。さらに、新空港線でつながる沿線各区からの期待も大きく、応援もいただいているところであり、大田区はもちろん東京全体にとっても必要不可欠な路線であることから、私が先頭に立って新空港線の一日も早い整備に向けた取り組みを進めてまいります。