8月8-9日と長野県佐久市で開催された「全国ぷれジョブ連絡協議会セミナー」に、加納区議、とも区議と共に参加してきました。
ぷれジョブってご存知ですか?
生活圏の中で、障がいを持った子ども達がジョブを通じて、保護者、学校、住民、事業者と繋がり、暖かい地域社会を形成していく社会運動です。
私がぷれジョブのことを初めて知ったのは同僚の加納議員からの紹介でした。
今でこそ、行政は「障がい者」という表記するようになりましたが、私が議員になった頃は「障害者」との表記が一般的で、障害者策というと福祉政策のみで、支援団体への補助等が中心でした。
そんな中、社会福祉法人プロップステーションの竹中ナミさんのセミナーに参加。
「日本は『障害者』と呼んでいるが、”障り”になり、”害”になる”者”とも読める。極めて失礼。アメリカでは「障害者」のことを『チャレンジド』(可能性を持った使命ある人々)と呼び、誇りをもって地域社会で生きていけるようまちづくり、教育、産業、雇用等、すべての制度の基盤に障がい者が参加できるよう法的基盤(AD法)が整い、障がい者が税金で支えられる人ではなく、健常者と同じく納税者になっている」との話は衝撃を受けました。
以来、チャレンジドの政策にあっては、単に福祉政策ではなく、もっと地域に広がった支えあう施策がないものかとずっと模索してきました。
今回のぷれジョブセミナーの参加目的は3つ。
①ぷれジョブを実施するためにはどうすれば良いのか(特に学校・教員との関わりは必須なのか?)
②行政とのかかわり(補助金はあるのか)
③行政主導のケースはあるのか
8日のセミナーは
13:30~14:00 講演 全国ぷれジョブ連絡協議会 西 幸代 代表
14:15~15:45 分科会 ぷれジョブ経験年数別に開催
16:00~16:40 分科会報告&総会
17:30~19:30 意見交流会
でしたが、 私の調査目的の3つの回答はこの中で得られました。
特に私が参加した分科会では、これからぷれジョブを立ち上げようとしている人の集まりで、
生々しい苦労話等、教員、福祉施設長、保護者等から多数お話を伺うことができ、
大変貴重な機会となりました。
特に東京調布市の調布特別支援学校の校長先生と担当主幹教諭の方もご一緒で、
学校主導で立ち上げようとしている話は大変参考になりました。
また茨城県や千葉県など、現在のところ行政も学校も味方が少ない中、
立ち上げようとしている保護者の熱い想いに接し、感動しました。
私たちの分科会にはぷれジョブ長野の代表を務める小林先生(元特別支援学校校長)に入っていただき、
参加者との意見交換の中で私が調査目的としていた点について、明確にアドバイスをいただきました。
①ぷれジョブを実施するためには・・・実施するたびに学校には報告に行くこと。徐々に学校・教員が味方に変わってくる➡欲張らず、じわじわと進めていくことが大事
②ぷれジョブ7か条には補助金を充てにしないとあるが、行政の支援を受けていないのか・・・補助金受けているところもある。ケースバイケース
③行政主導のケースはあるのか・・・保護者主導が殆ど。熱い想いが大事。小さくてもOK
④立ち上げるまでの準備として・・・近くの定例会に定期的に参加することが一番参考になる
チャレンジド支援だと思っていたぷれジョブは、実施していく中で、人と人がぷれジョブを通じて繋がっていく地域社会づくりにつながっていくと感じています。
優しいまち宣言をした墨田区では最近、観光客へのおもてなしだけが先行していますが、地元住民がその優しさを表現・感じ取れる地域づくりは優しいまち・すみだの根本だと思います。
ぷれジョブはそれを形にできる素敵な取り組みだと確信しました。