世界一の優しい人
皆さん、苦労をおそれずに前に進んでください。
辛いことにも挑戦してください。
そして、日本一、世界一優しい人に
成長してください。
東日本大震災の被災者への支援の輪は、日本だけでなく、世界中で大きな広がりをみせています。今後は多くの皆さんがボランティアとして、被災地に入り、被災者に大きな勇気を与えることになると思います。
平成16年の新潟県中越地震のとき、私もボランティアとして被災地に赴きました。そこで若いボランティアの看護師さんと出会いました。そのお姉さんは、大震災の苦しみの中で、途方に暮れるお年寄りに、励ましと優しい言葉をかけ続けていました。
「私のふるさとは神戸です。阪神大震災では我が家が全壊。最も辛かったとき、全国からボランティアが駆けつけてくれました。その温かい心と一生懸命の行動に、大きな勇気と励ましをもらいました。
そのとき、私は決めました。『困っている人がいたら、私の行動と技術で恩返ししよう。一番大変なところへ行って働こう』と」
私は思います。
「苦労した人ほど優しくなれる」
「辛さを乗り越えた人ほど優しくなれる」
皆さん、苦労をおそれずに前に進んでください。辛いことにも挑戦してください。そして、日本一、世界一優しい人に成長してください。
(「榎小学校平成22年度卒業式 PTA会長祝辞」より)