議会政治のそもそも 30 専修大学法学部教授 岡田憲治
言葉の衰弱を防ぐ
最後にお伝えしたいのは、「その時々に起こった議会を衰弱させることを放置しない」ことです。
議会を通じた民主制度は、長年の経験を経て、多くの人の知恵と力で作られました。そして、これを守るためには「休む間もなく機能させ続ける」必要があります。
議会とは人々の生活や人生に影響を与えるような決定を、「反対者の頭をかち割る代わりに、賛成者の頭数を増やすこと」によって、整然と行うために存在します。これは、暴力や金がものを言うのではなく、「人が千万の言葉で他者の心を動かす」ことで、ただそれのみに
よって決め事をすることを意味します。
ですから議会がきちんと機能する、力や富の言いなりにならない政治のためには、「言葉がきちんと機能している」という基本条件が絶対に必要です。人間は、自分の周りの世界を全て正確には把握できず、個人が解釈し持つ「現実」は、しょせん世界を切り取った部分に過ぎないからです。
つまり決め事の根拠である、豊かで、冷静で、丹念な言葉こそが、人々のまっとうな現実認識を生み出させるために不可欠となります。生活や人生を左右してしまう重大な決め事が、虚偽や捏造された現実によってなされた時、つまり議会が言葉の機能を失った時、議会は死にます。フェイクニュースは毒薬なのです。
極めて重要なのは、そうした言葉を衰弱させるようなことが起きたときに、その度ごとに「それはおかしい」「それは誤った情報である」、そして「正しい事実をつまびらかにせよ」と、議会全体によって抗議と修正がなされることです。
議会という人間が作ったもろい制度は、それを不断の努力で維持しようとする「政治的党派を超えた」信念と行動によって、かろうじて守られるからです。
順守すべき大切な議会運営原則、慣行、ルールの侵犯は、「その度ごとに」問題とし、止めさせねばなりません。「今回はまあいいだろう。この先に誰もこんなことをやらないだろう」とたかをくくると、必ず「この次も許す」ことになり、想像以上の速度で議会制度は崩壊します。
繰り返します。
歴史上多くの血を流して作ったこの制度を守るのは、議会多数派だけでも、少数野党だけでもありません。
まさに党派を超えた議会人全員が心を一つにしなければ、議会はいつでも空疎なおしゃべり小屋と堕するでしょう。
そしてそれを防ぐために、議会の外の有権者も不断のチェックをせねばなりません。
(おわり)
着々と進むインフラ復旧
相次ぐ災害への対応
今年度補正予算案編成へ
北海道胆振東部地震で止まっていた苫東厚真発電所の1号機が19日に再稼働し、台風21号の被害が大きかった関西国際空港の第1ターミナルも21日に全面再開しました。相次ぐ大規模災害からの本格的な復旧を迅速に進めるために、公明議員が奔走しています。
公明党は北海道地震が発生した6日、直ちに対策本部を設置し、国会議員を被災地に派遣。現地の地方議員と連携しながら被災者の要望を聞き取り、13日に菅義偉官房長官に緊急要請を行いました。要請では、ライフラインやインフラの早期復旧を求めたほか、自治体の復旧事業への補助率を上乗せできる「激甚災害」の早期指定などを要望。菅官房長官は、「激甚災害への指定はできるだけ早くやりたい」と答えています。
台風21号についても、関西国際空港が一時閉鎖したことの影響を踏まえ、党の災害対策本部が代替輸送を含めた対応策などを政府に要望。石井啓一国土交通相(公明党)も17日に関空を訪れ、急ピッチで復旧が進む状況を視察。本格的な運用再開に向け、関係者と一丸となって取り組みました。
さらに、自民、公明の与党両党の幹事長は18日、都内で会談し、相次ぐ災害からの復旧・復興に向けた今年度補正予算案の編成を検討するよう政府に求めていくことで一致。20日には、山口那津男代表、井上義久幹事長が自民党総裁選後に表敬に訪れた安倍晋三首相に要請。同日夕の記者会見で安倍首相は、秋の臨時国会で補正予算案を提出する方針を表明しています。
また、安倍首相は台風19、20、21号も激甚災害に指定する見込みであることを明言しています。
9月21日
9月21日より30日までが秋の全国交通安全運動の期間です。
新座市では9月21日に開幕式、10月2日に閉幕式。
開幕式は、雨天の中、新座駅南口駅前にて開催されました。
埼玉県の重点は高齢者の交通事故防止。
警察所長から、新座市は死亡事故ゼロですので、なんとしてもずっとこのゼロを続けましょうと。また、黄昏時の事故が多いので、運転者は十分気をつけて。歩行中は明るい服、反射材、光るもので目立たせて。
皆で啓発活動頑張りました。
活動中ずっと、アレグリアさんのサンバの演奏が新座駅周辺に響き渡って、うっとおしい雨が吹っ飛んでしまうような、陽気に踊り始めそうな雰囲気になりました。
終わって、楽器を見せてもらったのですが、太鼓や一般のドラムと違ったつくりで、弦のついたものがあったり形も様々。面白かったです。
2018年9月17日
コラム「北斗七星」
教育への公的支出、日本は2年連続の最下位――。経済協力開発機構(OECD)が先週、加盟国の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出の割合を発表した。比較可能な34カ国のうち日本は2.9%と最低だった◆ただ、人口減少と少子高齢化が同時に進む日本では、医療や介護など社会保障費の公的支出に占める割合がどうしても大きくなる。ゆえに、ほかの国と単純に比べることは難しいという意見もあろう◆確かに問題の本質は最下位かどうかではない。目を向けるべきは教育にかかる費用の大半を家計に依存することの弊害である。とりわけ、経済格差による教育格差が世代を超えた貧困の連鎖を生んでいる現状は放置できない。家計における教育費負担を軽減すべきである◆こうした課題に直面しているのは日本だけではない。OECDは今回の発表に際し、加盟各国に「教育の公平性改善には一層の取り組みが必要」として、教育分野への公的支出の割合を高めるよう呼び掛けている◆日本では今後、幼児教育、私立高校授業料、大学など高等教育の“三つの無償化”が進む。その一部は来年実施される予定だが、公明党の実績の原点である義務教育の教科書無償配布が完全実施されて50年の節目と重なる。教育費負担の軽減へ公明党の闘いは続く。(幸)
9月15日
北海道地震被災者救援の会のお手伝いで志木駅南口駅前で募金活動。
中高生や小学生が、自分のお小遣いから募金してくださったり、親子連れで、小さなお子様にお金を渡して入れてくださったり。
高齢のご婦人が、少ないけれど、とおっしゃって入れてくださったり。
金額の多寡ではなく、皆さまの真心に感謝感動です。
北海道で被害に遭われた皆様の生活再建の一助になればと願います。
本当に大変な災害が続く中、全国各地の公明党議員が被災者に寄り添って皆様の声を聴きながらがんばっておられます。ご自身も被災されている方もあると思いますが、本当に頭が下がります。
もしここで、と考えながら防災減災の取り組みをすすめます。