野田市は、放射性物質を取り除く除染で出た側溝の泥について、処分先が見つからないため市役所の敷地で一時保管することになり、専用のタンクを設置しました。
野田市は原発事故を受けて、国の「汚染状況重点調査地域」に指定され、放射性物質を取り除く除染を進めています。
しかし取り除いた側溝の泥については、雨水などに含まれる放射性物質が濃縮している恐れがあるとして、民間の処分業者から引き取りを断られるなど、処分先が見つかっていません。
このため野田市は、来月から側溝の泥を固めて市役所の敷地内の空き地で保管することを決め、25日、鋼鉄製の専用のタンク2基を設置しました。
この措置によって、去年11月から見合わせていた側溝の清掃を再開させたということです。
野田市は、来庁者や職員の安全に配慮して、タンクの周辺を立ち入り禁止にし、定期的に放射線量を測定することにしています。
野田市管理課の寺田誠課長は「苦渋の選択だったが、側溝を清掃してほしいという住民の要望に応えるためには仕方がない。国や東京電力に引き続き処分先などの確保をお願いしていく」と話しています。
04月26日 09時30分(NHK)