生活保護の見直し
公明新聞:2013年1月30日付掲載記事
(渡辺孝男・党厚労部会長に聞く)
公明、生活困窮者の自立・就労支援など主張
.政府は、生活保護費のうち月々の日常生活費に相当する「生活扶助」の基準適正化など生活保護制度の見直しを決めました。その理由や内容、公明党の考え方などについて、党厚生労働部会の渡辺孝男部会長(参院議員)に聞きました。
公平な制度構築めざす
低所得世帯との“逆転現象”や物価下落に対応
―生活保護の見直しに関する公明党のスタンスは。
公明党は、生活保護の不正受給対策を徹底するとともに、生活困窮者の自立・就労支援策を強化すること、その上で、生活保護の適正化に向けた検討を行うよう主張してきました。
公明党の主張を踏まえ、政府は生活保護に至る前の自立支援策を強化するため、生活訓練などを含む就労支援策の創設や、生活困窮家庭の子どもへの学習支援の実施などを盛り込んだ新法を今国会に提出します。また、就労に意欲を持つ生活保護受給者への支援拡充や不正・不適正受給対策など生活保護を見直します。
これらの対策と併せて生活保護を適正化することになりました。
―なぜ生活保護基準が見直されたのですか。
生活保護制度には生活、医療など8種類の扶助があります。このうち食費など生活費に使う「生活扶助」は、一般低所得世帯との公平性を保つため、2007年から、全国消費実態調査などを用いて5年ごとに基準の検証が行われてきました。
今回、厚生労働省社会保障審議会の「生活保護基準部会」が、一般の低所得世帯の消費支出と生活扶助費を比べた結果、高齢者世帯では低所得世帯の生活水準を下回ったものの、子どもがいる多人数世帯ほど生活保護が上回る傾向があるとの報告をまとめました。
この結果を踏まえ、政府はこの逆転現象の解消を検討。併せて、支給基準の適正化には08年度以降のデフレによる物価下落分を反映させる必要があるとして、見直しが行われました。客観的な検証結果と合理的な指標に基づいた見直しです。
―基準適正化の具体的な内容は。
生活扶助費は、世帯の人数と年齢、居住地域で基準額が決まるため、見直し幅は世帯によって異なります。公明党が強く激変緩和措置を主張し、今回は8月から3年間かけて適正化を行う方針です。
例えば、都市部に住む40代夫婦と子ども2人の世帯では3年後の15年度以降、基準額がこれまでより2万円下がり、月20万2000円となります。一方、町村部に住む60代の単身世帯は1000円上がり、6万4000円となります。
今回の基準の適正化は、主に物価下落分を反映させたものであることから、公明党として今後、景気・経済が回復し物価が上昇した場合も適時適切に支給額に反映させるよう要望しています。
―子育て世帯への影響が懸念されています。
経済的に苦しい家庭の小中学生に学用品費や給食費などを支給する「就学援助」は、多くの自治体で生活保護基準額を支給の目安にしています。このため就学援助費が減額されるとの不安もあります。
公明党は、生活保護家庭の子どもの進学率が低くなるといった“貧困の連鎖”を防止するため、学習支援に力を入れていますが、見直しによる影響が出ないよう文部科学省と連携して対策を講じるよう厚労省に申し入れました。
また、最低賃金なども生活保護の基準と関係しています。生活保護に頼ることなく、懸命に働く方々への配慮が必要です。生活保護費が引き下げられることで、最低賃金が低い水準にとどまることは避けなければなりません。
―適正化に対する公明党の考えは。
国民に信頼される生活保護制度とするためには、不正・不適正受給対策の強化や働いている人との不公平の是正は必要だと考えます。
その上で、長引く景気の低迷で、生活保護受給者は増加傾向にあります。こうしたことを踏まえると、生活保護に至る前の生活困窮者対策が重要です。
公明党は、第二のセーフティーネット(安全網)の構築やケースワーカーの増員などを強く要望しました。生活保護制度のセーフティーネット機能を守るために引き続き、取り組んでいきます。
通常国会開幕
政権交代後初の通常国会が28日に召集され、あすからの代表質問で論戦の火ぶたが切られる。
衆院の勢力図は昨年の選挙によって激変したが、参院では少数与党が続く。この状況の中で、新しい政治を選択した国民の期待にしっかりと応えていきたい。
山口那津男代表は召集日の公明党両院議員総会で、「衆参両院の状況をしっかり踏まえ、与党としての合意形成の責任を主体的に果たしていく」「合意形成のモデルをつくるつもりで今国会に臨む」と強調した。国政の課題について、与党は丁寧な説明で野党から幅広い賛成を得る努力を貫くことが必要だ。
論戦の最初のテーマは今年度補正予算案の審議である。自公政権は、この補正予算案と来年度予算案とを一体とする“15カ月予算”で、経済再生と東日本大震災の復興前進を切れ目なく行う方針である。
補正予算案は、前の民主党政権とは基本的な考え方を変えている。
補正予算案の柱として昨年末に閣議決定された緊急経済対策は、「政策の基本哲学をこれまでのいわば『縮小均衡の分配政策』から、『成長と富の創出の好循環』へと転換」させると明記。その上で、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢で、「強い経済」を取り戻す戦略を掲げている。国会論戦を通して国民に分かりやすく説明し、理解を広げたい。
日本は主要国としての責任がある。前政権のように、震災復興に手間取り、有効な経済対策を実施できないようでは国際社会の信頼を失う。スピード感と緊張感のある予算審議ができるかどうか――国民だけでなく、世界も注目している。
特に公明党は補正予算に関し、先の衆院選挙で公約した「防災・減災ニューディール」を進めるよう求めてきた。この主張は緊急経済対策の中に「事前防災・減災のための国土強靱化の推進、災害への対応体制の強化等」として盛り込まれ、補正予算案の大きな特徴となった。
公明党が求めた防災・減災のための公共事業は、いわゆる従来型の公共事業に対し、命を守る公共事業という観点が一番の違いであり、わが国の経済の活性化をもたらすことも確かである。また、補正予算案には老朽化した社会インフラの総点検も含まれている。
公明党は「命を守る」事業の早期実施をはじめ、日本再建に全力を尽くす覚悟である。
(2013年1月29日公明新聞3面主張)
天のつぶ
バンド
第25回ねりま漬物物産展
ねりま漬物物産展は、練馬区の特産物である漬物を広く紹介しようと、平成元(1989)年から毎年開かれて今回で25回目。物産展では、塩と米ぬかでじっくりと漬け込んだ昔ながらの練馬大根のたくあん漬けのほか、さまざまな漬物を展示・販売してます。 この機会に、心を込めて作られた練馬ならではの伝統の漬物を、ぜひご賞味ください。
日時:開催中~1月31日(木曜) 午前10時~午後9時
会場:西武池袋本店 食品館地下1階 おかず市場特設会場
内容:練馬大根たくあん漬け
区が区内農家に委託して栽培している練馬大根を1本1本干し上げ、米ぬかと塩で1か月以上漬け込んだ1番人気のたくあん漬けです。人気の秘密は昔ながらの素朴な味とパリッとした歯切れの良さで、市場には出回らない貴重なものです。 価格は、1本あたり525円(税込)です。
特別展「鉄腕アトム放送50周年記念 アトムが飛んだ日」
今年は、マンガ、アニメーション界の巨匠、手塚治虫の代表作の一つである国産初の30分テレビアニメシリーズ『鉄腕アトム』の放送開始から50周年にあたります。
手塚治虫は昭和36(1961)年に練馬区谷原町(現・練馬区富士見台)にアニメーション制作会社を設立しました。『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』など、ヒューマニズムと未来への夢が溢れる作品を次々と発表し、日本のテレビアニメ制作に多大な影響を及ぼしました。
本展では、「鉄腕アトム」の原作マンガの直筆原稿やセル画などの関連資料を展示します。
場所:石神井公園ふるさと文化館 企画展示室
会期:開会中~平成25年3月24日(日曜)午前9時~午後6時※月曜休館(2月11日(月曜・祝日)開館、翌12日(火曜)休館)
観覧料:一般300(200)円、高校生・大学生200(100)円、65歳から74歳の方150円、中学生以下と75歳以上の方無料、※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳・愛の手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方とその付き添いの方1名は一般150円、高校生・大学生100円
東京都議選6月23日
柿・キウイを育ててみませんか
練馬区震災総合訓練を実施します
区は、30年以内の発生確率が70%といわれている首都直下地震などの被害を最小限にするため、毎年、震災総合訓練を実施しています。今回は、光が丘四季の香小学校で「防災フェスタ」を、区内各地で避難拠点開設訓練や給水訓練などを行います。一般の方も参加できる訓練を実施しますので、ぜひお越しください。
日にち・・・平成25年1月26日(土曜)
※各訓練ごとに実施時間・実施場所が異なりますので詳細は下記をご覧ください。
午前8時30分に無線放送塔から訓練開始の放送を行います
訓練開始の放送に合わせ、安全行動の(1)→(2)→(3)をとってみましょう!
(1)姿勢を低く!
(2)体・頭を守って!
(3)揺れが収まるまでじっとして!
★防災フェスタ・・・一般の方が自由に参加・体験ができ、楽しみながら防災について学べます。また、区による現地対策本部を開設・運営する訓練も行います。
時間・・・午前10時から正午まで
場所・・・光が丘四季の香小学校(高松5丁目24番1号)
フェスタの内容◎体験コーナー(はしご車体験、起震車体験、初期消火訓練、煙体験、応急救護訓練など)、◎炊き出しコーナー,◎展示コーナー