災害図上訓練に参加〜助け合いの仕組みづくり〜
本日は、緑区の大高学区さんにて行われました、『地域避難行動計画策定・支援事業」に参加してまいりました。
本事業は、大規模地震が発生した際、住民の方々が、安全で適切な避難行動がとれるよう、学区(地域)の特性に応じた「地域避難行動計画」を策定し、特に、学区にお住いの住民のうち高齢者や障がい者などの災害時要援護者の方々を、いかに避難誘導していくのかを検討していくものです。
今回の訓練では、あらかじめ支援を受けることに同意を得ている、65歳以上の単身高齢者、障がい者、要支援・介護者の名簿をもとに、誰が、どのように、安否確認を行い、いかにして避難誘導していくのかが話し合われ、要援護者ごとに個別の支援計画を作成し、あわせて、要援護者のお住いの場所、避難経路を地図上に書き込んでいくというものでした。
これまでも、災害図上訓練については、簡易型図上訓練(DIG)や、避難所運営ゲーム(HUG)、または災害対応ゲーム(クロスロード)※カードに書かれた事例をYes or Noで答え、災害対応について話し合うゲーム などがあるようです。
私は、昨年の名古屋市会本会議場におきまして、災害図上訓練「LODE」の活用を提案させていただきました。「LODE」とは、Little peopl(子ども)の「L」、Old people(高齢者)の「O」、Disabled people(障がい者)の「D、Evacuation(避難)の「E」の頭文字を取ったもので、他の災害図上訓練とくらべ、災害時要援護者の避難誘導に焦点が当てらており、またマンションや中高層の団地でも活用しやすいよう考案されたものです。
考案者は、災害ボランティアネットワーク鈴鹿代表の南部美智代さん。以前、NHKで「防災おばあちゃん」として取り上げられたことでも有名な方です。南部さんは、何度も被災地に足を運び、ボランティア活動を続けてこられました。また現在は、全国各地で防災教育を行っておられます。私も、本会議質問で防災図上訓練『LODE』を取り上げさせていただく際に、直接、南部さんにお話をおうかがいしてまいりました。南部さんは「お子さんや、ご高齢な方々、障がいを抱える方々の思いや状況をより深く学んで理解する」ことこそ『LODE』において最も大切なことである」また、「災害弱者と言われる方々は、平時においても危険と隣り合わせです。様々な病気や事故、孤独死などの緊急事態に遭遇する危険性があります。災害を想定しての検討は、平時の見守りにも役に立つはずである。我々はそのような確信を持ち『LODE』を普及させていきたい」と語っておられました。
今回おこなわれた災害図上訓練はまさに『LODE』の考え方が取り入れられた訓練ともいえる内容でした。
ひとたび災害が発生すれば、誰もが「助けてもらう側」となる可能性を秘めているとは否定できません。だからこそ、いざという時に支え合うことのできる地域づくりが大変重要であると言えます。こうした自助・共助の輪を広げていく取り組みを更に推進していきたいと思っております。