Archive for 2016年 2月 10日

❒NHK:NEWSWEB-2月10日11時48分…より転載!

中医協=中央社会保険医療協議会は、医療機関に支払われる診療報酬の新年度からの改定案を厚生労働大臣宛てに答申しました。患者の健康を日常的に把握するかかりつけの機能を推進するため、こうした機能を果たす医療機関には診療報酬を加算する一方、かかりつけ機能を十分に果たしていない薬局への診療報酬は減額するなどとしています。

 

医療機関に支払われる診療報酬は、新年度・平成28年度から、医師の人件費や技術料などの「本体」部分を0.49%引き上げる一方、薬の価格などの「薬価」部分は1.33%引き下げ、全体では0.84%引き下げることが決まっています。

これに基づいて、中医協は10日の総会で、個別の診療行為ごとの価格を定めた改定案をまとめ、塩崎厚生労働大臣宛てに答申しました。

それによりますと、できるだけ住み慣れた地域や自宅で医療や介護を受けられる「地域包括ケアシステム」を推進するため、患者の健康を日常的に把握する「かかりつけ医」や「かかりつけ薬局」への新たな診療報酬を設け、手厚く加算するとしています。

小児科の外来で「かかりつけ医」として継続的に患者の診療を行う場合、最大で7120円の「小児かかりつけ診療料」を加算するほか、患者の服薬状況を一元的・継続的に把握し指導を行った際には700円の「かかりつけ薬剤師指導料」を加算するなどとしています。

一方、特定の病院などの近くにあって処方箋が集中していて、かかりつけ機能を十分に果たしていない、いわゆる大型の門前薬局については、調剤するたびに支払われる410円の「調剤基本料」を、最大で半額以下に減額するとしています。

また、医療機関の役割分担を進める観点から、看護師の態勢を手厚くして重症患者に対応する病院が増えすぎて医療費を押し上げる一因になっているとして、こうした病院に支払う高い診療報酬の要件を厳しくするとしています。そして、大きな病院が高度な治療に特化できるようにするため、地域のかかりつけの診療所などの紹介状のない患者が大病院を受診する場合、初診の際は5000円以上、再診では2500円以上の窓口負担の徴収を義務化するとしています。

さらに、医療費の抑制に向けて、価格の安い後発医薬品、いわゆるジェネリックの使用を促進するため、現在、原則として新薬の60%とされているジェネリックの価格を50%に引き下げるとしています。

また、保険が適用される医療機関で必要以上に湿布の処方を求める患者がいることで医療費がかさんでいるとして、1回の処方につき原則70枚までに制限するとしています。

一方、薬の飲み残しによる医療費のむだを減らすため、患者に処方する飲み薬の種類を2種類以上減らした場合、2500円を新たに加算するとしています。

このほか、医療の充実が求められる分野では診療報酬を加算するとしています。救急医療を充実させるため、診療時間外の夜間や休日に救急搬送の患者を受け入れた際の診療報酬を6000円に増額するほか、地域のがん医療の充実のため、専従の医師が治療にあたる「がん診療連携拠点病院」がない地域でがん治療を行う病院が患者を受け入れた際は3000円を新たに支払うなどとしています。

この新しい診療報酬はことし4月から実施されます。

 

改定で患者の負担はどう変わる

 

新年度の診療報酬の改定で、患者が医療機関の窓口で支払う金額がどのように変わるのか、厚生労働省の試算を基に見てみます。

 

80歳の男性が高血圧など複数の病気で異なる医療機関から出された処方箋を別々の薬局に持ち込んでいた場合です。患者の自己負担は1割です。改定では、患者の服薬状況を一元的・継続的に把握し指導を行った際に700円の「かかりつけ薬剤師指導料」が新たに設けられますが、かかりつけ薬剤師を選択することで不要な薬が減り、患者の1か月当たりの支払額は30円減って590円となります。

 

58歳の男性が脳梗塞で夜間に緊急入院して手術を受け、翌日からリハビリを行った場合です。入院当日に手術したあと、ICU=集中治療室に3日間、一般病棟に11日間入院したとします。患者の自己負担は3割です。年間の手術件数や、救急車などによる搬送件数などの実績を満たしている医療機関には、「総合入院体制加算」として入院1日につき現在より600円多い1800円の診療報酬が加算されます。また、入院中、充実した栄養や食事の指導を行うと、診療報酬も増額します。患者の支払額は、自己負担に上限を設けている「高額療養費制度」が適用され、現在より360円増えて9万3859円となります。

 

高血圧などで複数の医療機関に通っている75歳の男性が、もの忘れなどの症状を訴えて診療所で受診した場合です。診療所は、男性が服用している薬を調整し、減らしたうえで認知症専門の医療機関を紹介しました。自己負担は1割です。患者に処方する飲み薬の種類を2種類以上減らした場合、2500円の「薬剤総合評価調整管理料」を新たに加算するとしています。また、充実した認知症の治療のため、専門の医療機関に紹介すると500円の「認知症専門医紹介加算」が支払われます。この結果、患者の1か月当たりの支払額は現在より139円増えて1356円となります。

 

末期の肝臓がんの64歳の男性が、急激に症状が悪化し、痛みなどを和らげる「緩和ケア病棟」に一時的に入院したあと、自宅に戻って療養している場合です。自宅では、週2回の訪問診療や、週4回の訪問看護を受けているとします。患者の自己負担は3割です。在宅で緩和ケアを行っている患者が「緩和ケア病棟」に緊急入院した場合、新たに「緩和ケア病棟緊急入院初期加算」として1日当たり2000円が加算されます。また、入院から在宅医療に円滑に移れるよう、退院直後に入院していた病院が訪問指導を行った場合、新たに「退院後訪問指導料」として1回につき5800円が設けられます。患者の1か月当たりの支払額は、「高額療養費制度」が適用され、現在より406円増えて8万3706円となります。

 

健保連理事「全体としてはよい内容」

 

健保連=健康保険組合連合会の幸野庄司理事は記者会見し、「今回の改定の重点課題として位置づけられた地域包括ケアシステムの推進と、医療機能の分化・強化・連携などの基本方針に沿った改定がなされ、全体としては非常によい内容だったと評価している。いわゆる門前薬局の評価が適正化されたことについては、期待される評価の発揮や、国民への普及を期待したい」と述べました。そのうえで、幸野理事は「かかりつけ機能について加算をつけると、少し患者負担が増えるという影響を与えるかもしれないが、薬を減らすことなどが算定要件に義務づけられているので、長い目で見ると医療費が減少していく方向に機能していくと考えている」と述べました。

 

 

日本医師会会長「限られた財源のなか それなりの評価」

 

日本医師会の横倉会長は記者会見し、「今回の改定では、限られた財源のなか、それなりの評価ができたのではないかと考えている。かかりつけ医を中心とした切れ目のない医療・介護を提供できるよう、地域包括ケアシステムの確立が重要で、それをバックアップするような改定が行われた」と述べました。そのうえで、横倉会長は「健康の維持や病気の早期診断、必要な場合は専門医への紹介や、在宅医療といった、それぞれの機能を地域で作ることが重要だ。日本医師会でも、かかりつけ医の研修を進め、全国に広げていきたい」と述べました。

 

日本薬剤師会会長「かかりつけ薬剤師推進の新機軸は評価」

 

また、日本薬剤師会の山本会長は同じ記者会見で、「大変厳しい指摘を受けたなかでの改定だった。大型門前薬局に対し一定の見直しが進んだことは、日本薬剤師会の会長としてはじくじたる思いもあるが、かかりつけ薬剤師を推進する新しい基軸が出されたことは大変評価している」と述べました。

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