2012.11.4(日)
AM.青年女性とのミニ懇談会に出席。
iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中教授が、10月18日の公明党再生医療推進プロジェクトチームの会合に出席されました。超多忙なスケジュールの中、「今日は、何があってもここに来たいと思っていた」とおっしゃったそうです。そこで、再生医療を推進する公明党の取り組みについてお話しいたしました。
1.iPS細胞の応用に画期的な再生医療の可能性
iPS細胞は血液や皮膚の細胞からつくられる人工多能性幹細胞(様々な細胞に分化・変身できる細胞)。
iPS細胞から神経や筋肉、血液などの細胞をつくることができ、例えば
神経細胞がパーキンソン病に、 網膜・角膜細胞が眼の疾患に、 心筋細胞は心臓の疾患に、 神経幹細胞が脊髄損傷に、 血小板が血液疾患の治療に、役立つ。
また、難病の解明や新薬の開発にも役立つ。
2.公明党の「再生医療」支援
公明党は与党時代の2003年から、山中教授の研究を含めた「再生医療研究」に予算付。教授への研究支援の総額は2003年10月から2008年までの5年半で3億円。この間の2006年8月に教授が提出した論文が、今回のノーベル賞受賞の決め手となった。
一方、研究競争が国際的にも激しくなる中で世界各国から教授を引き抜くヘッドハンティングが始まっていた。公明党は、「もっと先端技術開発の基礎研究に力を入れるべき。山中教授の研究を日本から流出させてはならない」と強く主張。
2008年度
iPS細胞等の研究支援額として約45億円を確保 iPS研究所(京都大学内)の設置も決定2009年度
先端研究助成基金(平成22年度~平成26年度の5年間)を設置 「最先端研究開発支援プログラム」に2,700億円の予算を充て、教授の研究など世界をリードする研究に5年間で100億円規模の支援の仕組みを作った。「科学技術は天然資源の乏しいわが国にとって国を成長、発展させる生命線である」との理念のもと、公明党は財政難の中でも科学技術振興費だけは増額。
3.現政権の科学技術予算への容赦なき削減
しかし政権交代後、
民主党は事業仕分けで「最先端研究開発プログラム」の2,700億円の予算を1,500億円と大幅に減額し、科学技術予算を容赦なく削減。山中教授の研究プロジェクトに付いていた100億円規模の予算も50億円と半減。 科学技術の事業仕分けでは「世界一を目指す理由は何ですか。2番ではダメなんですか」との閣僚発言。再生医療の世界市場規模は2010年の約650億円から2020年には約8,700億円に急拡大すると予測される。新たな成長分野。
4.iPS細胞とさい帯血
患者本人の細胞からiPS細胞を作ろうとすると高額な費用と半年近い時間がかかる。そこで教授は、他人の細胞からiPS細胞を作っておく再生医療用の「iPS細胞ストック」の計画を推進中。再生医療用のiPS細胞のソース(原材料)として一番いいのはさい帯血であるとし、さい帯血バンクとの連携を模索。
これまで公明党は再生医療の一つであるさい帯血移植を強力に推進。
98年4月
さい帯血移植を保険適用に
99年8月
さい帯血バンクを設立
本年2012年9月
さい帯血や骨髄などからの造血幹細胞の移植を拡大するために「造血幹細胞移植推進法」(議員立法)を成立
造血幹細胞移植推進法によりさい帯血の研究目的での利用と提供が可能となり、iPS細胞ソースのさい帯血活用に向け、一歩前進した。