3.円高対策・デフレ対策 

財政の課題。

(1)累積債務 1000兆円
(2)毎年のプライマリ赤字 税収40兆円 必要経費65兆円 借金25兆円
(3)毎年1兆円増える社会保障費

それぞれ解決策が違うようです。

 

(1)について、ある有識者は「日本は原理的にギリシャにはならない」と断言しています。国家の財政破たんとは、国の債務(借金)が返済不能になることですが、原理的に次の3か国はギリシャのようにはならない。

①アメリカ $(ドル)
②イギリス £(ユーロ) または$
③日本 ¥(円)

多くの国は、借金は$で借りて、$で返す。ヨーロッパは€。ギリシャは€が返せない。ところで、自国の通貨で借りている国は、ギリシャにはならない。なぜか?

自国のお金を刷ればいいから!!!

だそうです。(※ただし、インフレになる)

少なくとも、日本は他国から借金の返済を詰められることはありません。
他にも、「日本国債の保有者は日本国民が多い。なので、債務を返済しても富が外に流出しない」など、いくつか理由があるようです。

 

また、(2)(3)は本来別々のもので、原因も求める解決策も別々で、ごっちゃにして問題を大きくしてはいけない。それぞれ、等身大で捉えないといけないようです。

ただ、景気回復は土台で、そのための円高対策・デフレ対策は必須。これは金融政策です。

デフレが問題なのは、“すでに持っている人”には良い環境で、“これから成長し、持とうとする人”にとっては環境が良くないということ。 

  インフレ デフレ
物  価(モノの値段) 高 い(モノの値段が高い) 低 い(モノの値段が安い)
通貨価値(お金の価値) 低 い(極端な場合、お金は紙くずに…) 高 い
給  料 一般には増える 一般には減る

モノが安いわけですから、もう働く必要がなく貯えもある人には都合がいいのです。しかし、お金が動かず、生産やサービスの値段が安いので、成長するのは大変です。だから、行き過ぎたデフレは解消する必要があります。

結論的には、

円の流通量を増やせば、円は安くなり、インフレの傾向になります。 

その鍵は日本銀行(日銀)が握っています。

 

日本銀行=我が国の中央銀行

役割=「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」

目的=「物価の安定」と「金融システムの安定」

日銀はその目的のために、日本銀行法によって「独立性(自主性)」が保障され、代わりに「透明性」が求められています。「透明性」は説明責任、情報公開。

そして、なぜ「独立性」かと言えば、

過去の中央銀行の歴史をみても、インフレ的な政策を求める圧力がかかりやす

く、結果、

深刻なインフレを招いた例は少なくない

から。実は日銀は政府の一部ではありません。認可法人です。

そこで一番の課題は、「円高対策とデフレ対策に、責任持って取り組む者が不在」とならないよう、政府と日銀がいかに適切な距離を保ちつつ、協調していくか。ここが一番大事なようです。

 

<参考>

「日本銀行の機能と業務」(日本銀行金融研究所)をようやく読了。すべて理解できたわけではありませんが…。関心のある方はクリック☝

「総合経済対策に関する緊急提言~金融政策と『防災・減災ニューディール』を中心に~」が公明党から発表されました。ぜひ、ご覧ください☝

今後も引き続き、

社会保障については“現役世代への社会保障”

経済については“旧来の日本モデル(大量加工・大量輸出)からの脱皮” など

調べていきたいと思います。

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